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インドネシア経済と投資環境インドネシア経済と投資環境

20052005年７月年７月88日日

日本インドネシア経済教会・関西

会長　　　　木　下　　一

22

33

（１）経済概況（１）経済概況

１９９７年のアジア通貨危機で大きな打撃をこう１９９７年のアジア通貨危機で大きな打撃をこうむったインドネシアの経済はその後予想以上にむったインドネシアの経済はその後予想以上に早い立直りを見せ金利、物価、為替レートなども早い立直りを見せ金利、物価、為替レートなども安定的に推移、財政赤字も減少安定的に推移、財政赤字も減少

輸出の伸びは堅調、国内市場は自動車、オート輸出の伸びは堅調、国内市場は自動車、オートバイ、電化製品を中心に好調バイ、電化製品を中心に好調

44

内外投資は通貨危機以前の水準に到っておらず、　内外投資は通貨危機以前の水準に到っておらず、　投資環境の改善が急務投資環境の改善が急務

20042004年インドネシアへの外国投資年インドネシアへの外国投資 102102億ドル億ドル((１９９５年：１９９５年： インドネシアインドネシア 399399億ドル億ドル

タイ　タイ　 164164億ドル億ドル　　 マレーシアマレーシア 3636億ドル億ドル

　　　　 中国中国 375375億ドル億ドル))

アチェ地域の津波災害が与える経済的影響は限定的、アチェ地域の津波災害が与える経済的影響は限定的、治安問題も落着きを取り戻した治安問題も落着きを取り戻した

20042004年度の経済成長率は年度の経済成長率は55％（計画は％（計画は4.84.8％）　％）　20052005年の目標は年の目標は5.55.5％％

20042004年の財政赤字は（年の財政赤字は（GDPGDP比）比）1.31.3％％

55

20042004年の政府債務高は一時の年の政府債務高は一時の9090％から（％から（GDPGDP比）比）5858％へ％へ

輸出は前年比輸出は前年比111111％（％（US$69.71billion)US$69.71billion)77兆兆4.7674.767億円億円

輸入は前年比輸入は前年比139139％（％（US$46.18billionUS$46.18billion））44兆兆9.5239.523億円億円

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失業率は好景気時の水準（失業率は好景気時の水準（55％台）から％台）から9.59.5％（％（20032003年）に悪化年）に悪化

雇用の内訳雇用の内訳

アチェ地域の津波被害はアチェ地域の津波被害は4545億ドルと予億ドルと予測され、測され、GDPGDP比比2.32.3％％

41.241.2％％13.013.0％％45.345.3％％サービス業サービス業製造業製造業農水産業農水産業

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主な経済指標主な経済指標

1.71.71.21.20.50.50.80.81.91.90.60.61.11.15.15.1うち日本うち日本

（（bilbil＄＄))

10.310.38.88.88.08.013.113.114.114.19.49.410.910.932.232.2外口外資外口外資

（（bilbil$)$)

36.736.747.947.922.422.458.758.791.391.352.952.960.360.3106.8106.8国内投資国内投資

（兆（兆RpRp))

8,9258,9258,4648,4648,9408,94010,40010,4009,5959,5957,1007,1008,0258,0254,6504,650為替レート為替レート

（（RpRp/$)/$)

6.46.45.15.110.010.012.612.69.49.42.02.077.677.611.111.1物価上昇率物価上昇率（％）（％）

5.15.14.94.94.44.43.83.84.94.90.30.313.213.24.94.9実質実質GDPGDP成長成長

率　（％）率　（％）

0404年年0303年年0202年年0101年年0000年年9999年年9898年年9797年年

　投資額は　投資額はBKPMBKPMの認可ベースの認可ベース　為替レートは期末値　為替レートは期末値

88

（２）日系企業の動向（２）日系企業の動向オートバイ、自動車、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、オートバイ、自動車、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、　　　エアコン、薬品などの国内販売が好調。　　　エアコン、薬品などの国内販売が好調。

125125　％　％7070　　万台万台　エアコン　エアコン

124124　％　％6666　　万台万台　洗濯機　洗濯機

110110　％　％173173　　万台万台　冷蔵庫　冷蔵庫

110110　％　％320320　　万台万台　テレビ　テレビ

136136　％　％48.348.3　　万台万台　自動車　自動車

138138　％　％　　388.8388.8　　万台万台　　　　　オートバイ　オートバイ

前年比前年比販売（販売（0404年）年）品目品目

99

新たな設備投資（新たな設備投資（新聞報道による新聞報道による））三洋電機三洋電機 ：デジカメの生産能力を増強：デジカメの生産能力を増強

アストラ・オートパーツアストラ・オートパーツ

：：部品開発能力を強化部品開発能力を強化

ヤマハヤマハ ：：現能力（現能力（120120万台）に加えて、万台）に加えて、

　　　　 　　第２工場（第２工場（6060万台）を増強万台）を増強

コマツコマツ ：：鋳造能力（８千トン）を（鋳造能力（８千トン）を（11万万　　　　　　　　　　　　　　77千トン）に増強千トン）に増強

エプソンエプソン ：：新製品導入の為新製品導入の為3030億円の金億円の金

　　　　　　　　　　　　　　型投資型投資

1010

(3) (3) 日・イの経済関係日・イの経済関係

a.a. 貿易関連貿易関連◎◎ 日本はインドネシアの輸出国先として第１位　　日本はインドネシアの輸出国先として第１位　　

（（22兆兆1,6411,641億円）億円）　　インドネシアは日本の輸入先国として第　　インドネシアは日本の輸入先国として第44位　　位　　

（（11兆兆530530億円）億円）

（イ　　日の輸出）石油液化天然ガス、銅、ニッ（イ　　日の輸出）石油液化天然ガス、銅、ニッケル、合板、魚介類、その他ケル、合板、魚介類、その他

◎◎ インドネシアは日本の輸出先国として第インドネシアは日本の輸出先国として第1515位、位、日本はインドネシアの輸入先国として第日本はインドネシアの輸入先国として第11位。位。

（日　　イの輸出）産業機械、自動車部品、電（日　　イの輸出）産業機械、自動車部品、電機・電子部品、金属製品、化学製品、その他機・電子部品、金属製品、化学製品、その他

　　

1111

b.b. 投資関連投資関連

外資法がスタートして外資法がスタートして(1967(1967年）以来の投資残　　年）以来の投資残　　　　　　　　　　　　　　((承認ベース）承認ベース）

11位　日本（位　日本（18.718.7％）％）

22位　イギリス位　イギリス

33位　シンガポール　の順位　シンガポール　の順

20042004年の実績：　年の実績：　

11位　サウジアラビア　（位　サウジアラビア　（29.429.4％％))　　　　　　　　22位　日本　（位　日本　（16.416.4％％))　　　　　　　　33位　イギリス　（位　イギリス　（12.812.8％％))

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c.c. 援助実績援助実績

日本はインドネシアへの 大援助国：日本はインドネシアへの 大援助国：

　　

インドネシアへの総援助額インドネシアへの総援助額(2003(2003年残高）で年残高）で817817億ドルのうち日本は億ドルのうち日本は230230億ドルで億ドルで3030％を％を

占める占める

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（（44）投資環境）投資環境

インドネシアの更なる発展に必要な対策としてインドネシアの更なる発展に必要な対策として新政府は次の項目を掲げている新政府は次の項目を掲げている•• 治安の安定治安の安定•• 経済再生経済再生•• 雇用増大雇用増大•• 貧困撲滅貧困撲滅•• KKNKKN払拭払拭

特に特に“経済“経済再生再生””とと““雇用増大雇用増大””の為の施の為の施策としては海外と国内からの投資を増や策としては海外と国内からの投資を増やす事が不可決とされるす事が不可決とされる　　

1414

外国投資承認実績推移外国投資承認実績推移（単位：百万米ドル）（単位：百万米ドル）

--26.8%26.8%1.0%1.0%10,277.310,277.31,1871,18714,047.214,047.21,1751,175合計合計

--64.0%64.0%--0.7%0.7%1,847.91,847.91491495,126.15,126.1150150ステータス変更ステータス変更

--15.8%15.8%0.4%0.4%3,039.23,039.22762763,609.03,609.0275275拡張拡張

1.5%1.5%1.3%1.3%5,390.25,390.21,0381,0385,312.1 5,312.1 　　1,0251,025　　

新規新規

承認額承認額件数件数承認額承認額件数件数承認額承認額件数件数

増減増減20042004年年20032003年年

件数は新規＋ステータス変更、金額は新規＋拡張＋ステータス変更件数は新規＋ステータス変更、金額は新規＋拡張＋ステータス変更

1515

国内投資承認実績推移国内投資承認実績推移（単位：１０億ルピア）（単位：１０億ルピア）

--27.6%27.6%--12.4%12.4%36,747.636,747.617717750,754.950,754.9202202合計合計

--43.7%43.7%--29.0%29.0%1,210.41,210.422222,148.32,148.33131ステータス変更ステータス変更

174.7%174.7%23.8%23.8%12,232.612,232.61041044,452.44,452.48484拡張拡張

--47.2%47.2%--9.4%9.4%23,304.623,304.615515544,154.2 44,154.2 　　171171　　新規新規

承認額承認額件数件数承認額承認額件数件数承認額承認額件数件数

増減増減20042004年年20032003年年

件数は新規＋ステータス変更、金額は新規＋拡張＋ステータス変更件数は新規＋ステータス変更、金額は新規＋拡張＋ステータス変更

1616

国籍別外国投資上位国籍別外国投資上位1010位（位（20042004年）年）

100.0%100.0%10,277.310,277.31,1871,187合計合計

13.9%13.9%1,424.11,424.1477477その他その他

2.5%2.5%258.7258.73434オランダオランダ10102.9%2.9%299.0299.077スイススイス993.5%3.5%355.4355.455モーリシャスモーリシャス883.9%3.9%402.4402.4208208韓国韓国774.5%4.5%461.5461.5109109マレーシアマレーシア664.7%4.7%481.2481.23939オーストラリアオーストラリア555.6%5.6%576.5576.5150150シンガポールシンガポール44

12.8%12.8%1,317.11,317.18080英国英国3316.4%16.4%1,683.41,683.47474日本日本2229.4%29.4%3,018.03,018.044サウジアラビアサウジアラビア１１

構成構成承認額承認額件数件数国籍国籍

件数は新規＋ステータス変更、金額は新規＋拡張＋ステータス変更　（単位：件数は新規＋ステータス変更、金額は新規＋拡張＋ステータス変更　（単位：100100万万米ドル）米ドル）

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投資先としてインドネシアが有するメッリトは：投資先としてインドネシアが有するメッリトは：

•• 安い労働力安い労働力

•• 大きな国内市場（大きな国内市場（22億人を超える人口）億人を超える人口）

•• 豊かな天然資源豊かな天然資源

　しかし現在周辺諸国との比較においてより魅力　しかし現在周辺諸国との比較においてより魅力ある投資環境への改善が求められているある投資環境への改善が求められている

1818

20012001年年99月に月にJJCJJC（（JakartaJakarta　　JapanJapan　　Club)Club)はイはインドネシア政府に対して投資環境改善・整備のンドネシア政府に対して投資環境改善・整備の為の提言書を提出し、討議を継続中為の提言書を提出し、討議を継続中

1.1. 治安の確立と司法の整備治安の確立と司法の整備

2.2. 課税及び課税事務の適正化課税及び課税事務の適正化

3.3. 通関、関税手続きの迅速化通関、関税手続きの迅速化

4.4. サポーティング・インダストリーの振興サポーティング・インダストリーの振興

5.5. 労働問題の解決労働問題の解決

6.6. 投資促進の為の優遇制度と促進策の充実投資促進の為の優遇制度と促進策の充実

7.7. 電力などエネルギーの安定供給電力などエネルギーの安定供給

8.8. 産業インフラの更なる整備産業インフラの更なる整備

9.9. 幹部人材の育成幹部人材の育成

1919

新内閣は新内閣は100100日プランの中で次の項目に着手日プランの中で次の項目に着手

汚職の撲滅、公務員の規律とサービスの向上汚職の撲滅、公務員の規律とサービスの向上

労働市場の安定化の為の協議を開始労働市場の安定化の為の協議を開始((採用、賃採用、賃金、解雇、退職金に関する規則の改善）金、解雇、退職金に関する規則の改善）

投資阻害要因となっている地方税や課徴金の明投資阻害要因となっている地方税や課徴金の明確化確化

奢侈品税の一部廃止、配当の源泉税の引き下げ奢侈品税の一部廃止、配当の源泉税の引き下げ

税関行政の効率化、輸出入手続きの簡素化税関行政の効率化、輸出入手続きの簡素化

インフラ投資への民間参加スキームの構築インフラ投資への民間参加スキームの構築

BAPPENASBAPPENASは問題点は問題点6666件のうち既に件のうち既に4949件を解決件を解決と発表（と発表（22月月33日）日）

2020

新しい投資法の発表は遅れているがバクリー新しい投資法の発表は遅れているがバクリー調整大臣は調整大臣は44月末発表を示唆、要点としては：月末発表を示唆、要点としては：

•• 労働法、税制の明確化労働法、税制の明確化

•• 投資手続きの簡素化投資手続きの簡素化

•• 通関の迅速化通関の迅速化

•• 国内外国投資条件の統一化国内外国投資条件の統一化

•• 外国送金の保証外国送金の保証

•• 投資インセンチブの整備投資インセンチブの整備

•• ワンルーフサービスワンルーフサービス

2121

低賃金　（低賃金　（20052005年）年）

5,2555,255107%107%465,000465,000チラチャップチラチャップ10104,9724,972106%106%440,000440,000ジェパラジェパラ994,8594,859107%107%430,000430,000プカロガンプカロガン885,3515,351108%108%473,500473,500スマランスマラン774,6334,633108%108%410,000410,000チアンジュールチアンジュール665,3115,311108%108%470,000470,000チレボンチレボン556,5156,515106%106%576,500576,500ボゴールボゴール448,0238,023106%106%710,000710,000ブカシブカシ337,2617,261109%109%642,590642,590バンドンバンドン22

8,0448,044　円　　　円　　106%106%RpRp 711,843711,843ジャカルタジャカルタ11円換算円換算前年比（％）前年比（％）月額（ルピア）月額（ルピア）地域地域

2222

TERIMATERIMA　　KASIHKASIHありがとうございましたありがとうございました