PowerPoint プレゼンテーション...フォーヴィスム(野獣派、Fauvism)...

32

Transcript of PowerPoint プレゼンテーション...フォーヴィスム(野獣派、Fauvism)...

○はじめに

「モダン・アート」とは・・・

20世紀に展開した美術。キュビスム、未来派、表現主義、ダダイズムなど多種多様な流派を含む。一般的には、キュビスムに始まるとされるが、印象派を含める場合や、第二次世界大戦までの美術に限る場合など、様々な捉え方がある。

→モダン(Modern)・・・近代的な、(現代的な)

→モダン・アート(Modern art)≒近代美術

展開→現代美術(Contemporary art)、後期近代美術(Postmodern art)

○モダン・アートの流れ

●1880年代~1905年頃

●フランス

●セザンヌ、ゴーギャン、ゴッホ・・・

■後期印象派(Post-Impressionism)

●印象派(光と色の自然主義的表現)以降のフランス近代絵画 →抽象性や象徴性を強調した画風へ

●時代

●場所

●画家

●特徴

フィンセント・ファン・ゴッホ 「星月夜」 1889年 ★

ポール・ゴーギャン 「アレオイの種」 1892年 ★

ポール・セザンヌ 「シャトー・ノワール」 1903年頃 ★

●1905年~1908年

●フランス

●マティス、ルオー、ヴラマンク、デュフィ、ドラン・・・

■フォーヴィスム(野獣派、Fauvism)

●強烈な色彩と大胆な筆づかい、単純化(デフォルメ)された形態

→「色彩」の解放と再構成

アンドレ・ドラン 「港の船、コリウール」 1905年

アンリ・マティス 「ダンス」 1909年 ★

●1907年~

●フランス

●ピカソ、ブラック、レジェ、グリス・・・

■キュビスム(立体派、Cubism)

●いろいろな角度から見た物の形を一つの画面に収める、 空間を切り取り組み合わせる →「空間」の解放と再構成

パブロ・ピカソ 「アヴィニョンの娘たち」 1907年 ★

ジョルジュ・ブラック 「ヴァイオリンとパレット」 1909年

●1909年~

●イタリア

●ボッチョーニ、カッラ、バッラ、ルッソロ・・・

■未来派(Futurism)

●機械化やスピード化を賛美、画面上に動きを取り入れる

→「時間」の解放と再構成

ジャコモ・バッラ 「繋がれた犬のダイナミズム」 1912年

ウンベルト・ボッチョーニ 「反乱する都市」 1910年

●1916年~

●ヨーロッパ、アメリカ

●デュシャン、エルンスト、ツァラ、・・・

■ダダイスム(反芸術運動、Dadaism)

●反美学的姿勢、既成の価値観の否定

マルセル・デュシャン 「泉」 1917年

●1905年~

●ドイツ

●カンデンスキー、キルヒナー、・・・

■表現主義(Expressionism)

●色彩や線の表現力を活かし、 動きのある構図や有機的な形態 内面的、感情的、精神的なものを表現

ワシリー・カンディンスキー 「ER.キャンベルのための壁画」 1914年 ★

→熱い抽象(抒情的抽象画)

●1917年~1931年

●オランダ

●モンドリアン、リートフェルト、・・・

■デ・ステイル(De Stije)

●幾何学形態によって、純粋な造形を追求 客観的で普遍的な表現

→冷たい抽象(幾何学的抽象画)

ピート・モンドリアン 「赤、黄、青と黒のコンポジション」 1921年

●1920年代~1930年代

●フランス、ベルギー、イギリス

●ダリ、マグリット、・・・

■シュルレアリスム(超現実主義、Surrealism)

●非現実、無意識などを表現

サルバトール・ダリ 「記憶の固執」 1931年 ★

○パリからニューヨークへ

●1913年 「アーモリー・ショー」(The International Exhibition of Modern Art)

→ヨーロッパ近代絵画を紹介

●1929年 ニューヨーク近代美術館(MoMA) 開館

◎モダン・アートの衝撃

●1931年 ホイットニー美術館 開館

◎第二次世界大戦

→フォーヴィスム、キュビズム、未来派などに触れるきっかけとなる

→アメリカの作家を刺激、美術館やコレクターが近代美術の収集を始める

●1939年 グッゲンハイム美術館 開館

●芸術家が戦火を逃れて、ヨーロッパからアメリカへ亡命・移住

→モンドリアン(オランダ)、エルンスト(ドイツ)、レジェ(フランス)・・・

→ヨーロッパ作家の影響~アメリカ作家の育成

→アメリカ独自の芸術運動の展開へ

→モダン・アートを受入れる土壌ができる

アーモリー・ショー 1913年

ニューヨーク近代美術館 設計:谷口吉生(2004)

「立体派と抽象美術展」図録より 1936年 ニューヨーク近代美術館

●1946年~

●アメリカ

●ポロック、デ・クーニング、ロスコ・・・

■抽象表現主義(Abstract expressionism)

●キュビスム、未来派の流れを汲む非具象(抽象) (ドイツ)表現主義にみられる感情や精神的なものの表現を基本とする

ウィレム・デ・クーニング 「女Ⅰ」 1950年頃 ★

ジャクソン・ポロック 「ワン:ナンバー31」 1950年 ★

マーク・ロスコ 「イエローとゴールド」 1956年 ★

●1950年代後半~

●アメリカ

●ラウシェンバーグ、ジョーンズ・・・

■ネオ・ダダ(Neo-Dada)

●大衆的な素材を使ったコラージュやレディ・メイドを応用 ポップ・アートの先駆けとなる

ロバート・ラウシェンバーグ 「モノグラム」 1955-59年

ジャスパー・ジョーンズ 「旗」 1954-55年 ★

●1950年代後半~

●アメリカ、イギリス

●ウォーホル、リキテンシュタイン、ジョーンズ・・・

■ポップ・アート(Pop art)

●広告や新聞など大衆的な図像を利用 抽象表現主義への反発、伝統的な美術への挑戦

ロイ・リキテンシュタイン 「溺れる少女」 1963年 ★

アンディ・ウォーホル 「キャンベルスープ缶」 1962年 ★

●1960年代後半~

●アメリカ

●ステラ、ジャッド・・・

■ミニマル・アート(Minimal art)

●幾何学的な抽象表現をぎりぎりまで推し進める 最小限に切り詰めた表現

●1960年代後半~

●アメリカ

●ボイス、コスース、・・・

■コンセプチュアル・アート(Conceptual art)

●絵画や彫刻という形態をとらなくても、構想や考えだけで成立 「概念芸術」「アイデア芸術」

○「モダン」と「現代」

フランク・ステラ 「インドの女帝Ⅱ」 1965年 ★

ドナルド・ジャッド 「無題」 1969年

ジョセフ・コスース 「1つの、そして3つの椅子「」 1965年 ★

●モダンアートの流れをざっくり理解しておこう

○まとめ

◎モダン・アート=「イズム」から「アート」への展開

時代→今回は、1880年代~1970年代くらいまでとして捉える

(後期印象派からポップアートくらいまで)

場所→アートの中心がフランス・パリからアメリカ・ニューヨークへ

●人気の「モダン」・・・現代美術の限界?

●日本のアートシーンにも応用可能

●バリエーション豊かな作品群を自由に楽しもう!

(日本の近代美術館) ・東京国立近代美術館 ・京都国立近代美術館 ・北海道立近代美術館 ・埼玉県立近代美術館 ・新潟県立近代美術館など・・・ (モダン・アートのコレクションを持つ美術館) ・福岡市美術館(2019年3月21日開館予定) ・長崎県立美術館(スペイン近代)

○次回講座

第1回テーマ