NIKKISO 70期株主通信 1 · 2017. 7. 31. · LEWA micro-flow pumps...

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ドイツLEWAとのシナジー、中国での透析装置の合弁事業、ベトナムの航空機部品工場の本格稼働、グローバル化戦略を推進し、さらなる成長をめざします。

株主の皆様へ

代表取締役社長

 株主の皆様には、平素より格別のご支援を賜り、厚くお礼申し

あげます。

 また、このたびの東日本大震災で犠牲になられた方々とご遺

族の皆様に、深くお悔やみを申しあげますとともに、被害に遭わ

れた皆様に、心よりお見舞い申しあげます。震災による当社設備

への直接被害はなく、当社は全社をあげて、発電所向け補充用

機器や透析用医療機器の供給、補修に対応してまいりました。被

災地の一日も早い復興を祈念し、今後も全力で再建、整備を支

援してまいります。

当期の業績について 第70期の業績は、受注高は845億円、売上高は831億円、営業

利益は53億円、経常利益は46億円、当期純利益は26億円とな

り、前期と比べ増収減益となりました。平成21年8月に買収した

往復動ポンプの世界トップメーカーであるLEWAグループの業

績が、当期は通期で反映したことに加え、メディカル事業の消耗

品の販売が堅調に推移し、航空宇宙事業の業績回復などを受け

て、受注高・売上高ともに増収となりました。しかし利益面では、製

品戦略の見直しやコスト削減策を進めたものの、円高の進行や

震災の影響もあり、営業利益、経常利益、当期純利益ともに減益

となりました。

 工業部門では、リーマンショックによる景気後退後の受注大幅

減の影響がありましたが、LEWAグループの業績の通期反映に

加えて、水質調整システム、電子部品製造装置などの貢献で増収

となりました。また、停滞していた航空機業界にも明るい兆しが

戻り、航空宇宙事業の売上も増加しました。

 医療部門は、国内では透析装置や関連消耗品の販売競争が激

化する中、透析装置の販売が苦戦しましたが、血液回路や、昨年

7月に国内の販売事業を譲り受けたフレゼニウス製ダイアライ

NIKKISO1

NIKKISO_70期株主通信_1.indd 1NIKKISO_70期株主通信_1.indd 1 11/06/07 16:1911/06/07 16:19プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

受注高 売上高 経常利益 当期純利益

POINT-1LEWAの通期業績反映と、航空宇宙の出荷数増加により、受注高・売上高とも増加

POINT-2製品戦略の見直し、コスト削減を進めるも、円高等の影響により減益 H21.3 H22.3 H23.3

67,60474,770

84,536

H21.3 H22.3 H23.3

72,39578,019

83,143

H21.3 H22.3 H23.3

4,161

6,022

4,658

H21.3 H22.3 H23.3

1,367

3,2392,684

POINT

ザーの拡販により、ほぼ前期並みの結果となりました。海外では、

アジア向けに透析装置の販売が好調に推移し、欧州向けの販売

も新製品の投入と販売網強化により回復傾向にあります。

さらなる成長に向けて 当社では、新たな成長に向けてグローバル市場への積極的な

事業展開を図っており、今後もグローバル化、市場のニーズに

合わせた技術・製品の開発等を着実に進めてまいります。ここで

は、3つの重要な経営施策の進捗をご紹介します。

1 LEWA買収によるシナジー LEWA買収後、東村山製の往復動ポンプを、高い技術力を誇るLEWA製品に統合し、昨年7月から、国内・アジア各国向けに販売を開始しています。また、ポンプ製品の海外事業推進拠点をドイツのLEWA本社内に移管し、海外エリアの地域体制を整備して、世界に広がる同社の生産・販売拠点を活用するとともに東村山製作所は日本市場向けの製品開発・製造拠点と位置付け、新しい枠組みのもとに世界のポンプ市場で積極的な展開をはかってまいります。

2 中国透析事業の合弁会社本格稼働に向けて 中国では世界規模に匹敵する潜在的な透析需要があると言われており、急速な拡大が見込まれています。このような中で、当社は昨年5月、中国最大手の医療用具メーカーである威高(ウェイガオ)グループと、中国における透析装置の製造・販売・メンテナンスを行なう合弁会社を設立しました。現在、本格稼働に向けた準備を順調に進めており、来年には中国製透析装置の出荷が開始できる予定です。

3 航空宇宙事業におけるベトナム工場での生産開始 航空機部品の本格的な複合材料化に対応するため、ベトナム・ハノイの新工場が本格稼働いたしました。ボーイング社および品質認定機関の審査・認定が終了し、ブロッカードアの量産を開始。この3月に出荷を始めています。今後はさらに大型製品の製造体制を整え、新規製品も含めた受注活動をよりいっそう活発化させていきます。

 今期は東日本大震災によって景気の先行きは不透明感が残り

ますが、今年4月に発足した精密機器事業本部(本誌8ページご

参照)を含め、工業部門・医療部門ともに、事業基盤の強化に努

めてまいります。株主の皆様の、よりいっそうのご支援を賜りま

すようお願い申しあげます。

第70期決算の

(単位:百万円) (単位:百万円) (単位:百万円) (単位:百万円)

第70期 株主通信 2

NIKKISO_70期株主通信_1.indd 2NIKKISO_70期株主通信_1.indd 2 11/06/07 16:1911/06/07 16:19プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

LEWAとの戦略的事業展開

 ポンプ・システム事業では、ドイツLEWAを世界戦

略本部として位置づけ、戦略的事業展開を進めてい

ます。グローバル展開したLEWAの販売網を最大限

に活用するため、従来、日本にあった日機装製品の海

外事業推進拠点をドイツのLEWA本社に移行しまし

た。すでに、北米拠点の統合が進み、シンガポールで

も準備を開始し、両社の製品を幅広く提供できる体

制が整いつつあります。

 また、一部重複していた往復動ポンプのライン

アップは、LEWA製品に順次統合し、日本をはじめア

ジアのお客様向けに販売を始めました。

 今後も日機装グループの製品ラインアップを活か

し、さらにグローバル市場へ、積極的に取り組んでい

きます。

LEWA triplex高圧大流量領域までカバーする大型ダイアフラムポンプ

LEWA plunger pumps内蔵減速機によるコンパクトデザインのパワーポンプ

日機装ハイパワーポンプ豊富な実績に基づく高い信頼性。200℃を超える液など、さまざまな用途に対応できるパワーポンプ

日機装グループのポンプ・システム

石油精製、都市ガス設備、石油化学プラント、火力・原子力発電所、医薬、食品、上下水道など、私たちの暮らし、ライフラインを支えるさまざまな分野で、日機装グループのポンプは活躍しています。

Pumpsp +Systemy

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NIKKISO_70期株主通信_1.indd 3NIKKISO_70期株主通信_1.indd 3 11/06/07 16:2011/06/07 16:20プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

LEWA process diaphram pump system高圧無漏洩往復動ポンプシステム

天然ガスの中に含まれるCO2(二酸化炭素)や、火力発電所などから排出されるCO2を、岩盤に注入する、世界でも最大級の高圧無漏洩往復動ポンプシステムです。大気へのCO2排出を大幅に減らし、地球温暖化対策に貢献する新しい手法として脚光を浴びています。

LEWA ecoflow豊富なオプションと高い信頼性、優れた吸込性能を持つダイアフラム式定量ポンプ

日機装ミルフロー制御容量ポンプパルスレスシリーズ特殊円筒カムによる、ダイアフラム式無脈動定量ポンプ

日機装ノンシールポンプポンプとモーターを一体化し、危険な液を漏らさない地球環境に優しいポンプ

日機装クライオジェニックポンプ-164℃の極低温LNG(液化天然ガス)を輸送する、世界有数のポンプ

LEWAmicro-flow pumps金属ダイアフラムを採用し、高圧、微小注入に最適な小型定量ポンプ

LEWA ecodos作動油を使わないクリーンな直動ダイアフラム式定量ポンプ

第70期 株主通信 4

NIKKISO_70期株主通信_1.indd 4NIKKISO_70期株主通信_1.indd 4 11/06/07 16:2011/06/07 16:20プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

海外生産体制の拡充・強化

 中国の透析装置製造合弁会社である、威高日機装(威海)透

析機器有限公司が本格稼働に向け着々と準備を進めています。

今年2月には工場の生産設備が整い、開業式が行なわれました。

今年中には、中国向け透析装置の販売認可を取得し、現地生産

および販売を開始する予定です。

 中国では世界規模に匹敵する潜在的な透析需要があると言

われています。このため中国政府による医療制度改革により、透

析治療分野の需要が急速に拡大すると見込まれています。

 日機装は40年にわたり日本で培った高い製造技術と、きめ細

かい良質のメンテナンスサービスを提供し、中国の透析医療の

発展に大きく貢献するとともに、威高グループがもつ中国全土

に広がる販売網や顧客ネットワークを活用して、今後の営業活動

においてもその優位性を大いに発揮していきます。

Global Topic-1

中国での透析装置製造に向け開業式を実施

開業式

中国で生産予定の透析装置

威高日機装(威海)透析機器有限公司

NIKKISO5

NIKKISO_70期株主通信_1.indd 5NIKKISO_70期株主通信_1.indd 5 11/06/07 16:2011/06/07 16:20プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

 ベトナム・ハノイ市近郊にある航空機部品製

造拠点、Nikkiso Vietnam, Inc.が航空機部

品の生産を開始し、今年3月からボーイン

グ777型機用ブロッカードアの出荷を

始めました。日本のメーカーが海外で

航空機用複合材製品を生産する初めての

ケースと言われています。

 ブロッカードアは、当社が長年にわたり高シェアを維持してい

るカスケードとともに、エンジンナセル内の逆噴射装置に使用さ

れる部品で、軽量・堅牢・高耐熱の特長を持つ炭素繊維複合材製

品です。航空機部品の生産には、航空機メーカーをはじめ、納入

先であるエンジンナセルメーカーや公的認定機関などの認定を

取得する必要があります。日本に続き今回ベトナムにおいても

同等の認定を取得したことで、お客様からの期待の声も大きく、

新規製品の獲得など、いっそうの拡大に努めていきます。

 今年2月、ベトナム・ホーチミン市にある透析用血液回路製造

拠点、Nikkiso Vietnam MFG Co., Ltd.が創立10周年を迎え

ました。

 同社では部品成型・組立・滅菌・梱包までを一貫して行なってお

り、販売数の増加とともに既に数回、生産設備の拡張を実施して

います。生産数は年を追うごとに増加しており、今後もメディカ

ル事業の血液回路の生産工場として大きな役割を担っていくも

のと期待しています。

 また創立10周年を記念し、開催した式典では、創業当初の約

2倍にあたる1,100人を超える従業員が一堂に集まり、今後の発

展を誓いました。

血液回路工場創立10周年パーティー Nikkiso Vietnam, Inc.

Global Topic-2

透析用血液回路ベトナム工場創立10周年

Global Topic-3

航空機部品ベトナム・ハノイ新工場製品出荷開始

Nikkiso Vietnam MFG Co., Ltd.

ブロッカードア

第70期 株主通信 6

NIKKISO_70期株主通信_1.indd 6NIKKISO_70期株主通信_1.indd 6 11/06/07 16:2011/06/07 16:20プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

インダストリアル事業本部▶メンテナンスサービス日機装リューキテクノ株式会社日機装テクニカ株式会社

▶海外製造・販売Nikkiso Pumps America, Inc.Nikkiso Cryo, Inc.LEWA GmbHNikkiso-KSB GmbH上海日機装ノンシールポンプ有限公司Nikkiso Pumps Korea Ltd.台湾日機装股份有限公司(工業部門)

精密機器事業本部▶製造・販売日機装エイコー株式会社日機装サーモ株式会社

▶海外製造・販売Microtrac, Inc.

航空宇宙事業本部▶海外製造・販売

Nikkiso Vietnam, Inc.

メディカル事業本部▶販売・メンテナンスサービス日機装東北医工株式会社

▶海外製造・販売M.E.Nikkiso Co., Ltd.Nikkiso Vietnam MFG Co., Ltd.

▶海外製造・販売・メンテナンスサービス威高日機装(威海)透析機器有限公司

▶海外販売・メンテナンスサービス台湾日機装股份有限公司(医療部門)上海日機装貿易有限公司Nikkiso Medical(Thailand) Co., Ltd.

共通部門株式会社日機装技術研究所創光科学株式会社Nikkiso America, Inc.Nikkiso Europe GmbH日機装(上海)投資管理咨詢有限公司

グローバルネットワーク

金沢製作所

東村山製作所

本社(東京・渋谷区)

静岡製作所

● 営業拠点● 生産拠点● 関係会社

Japan

Nikkiso Europe GmbH(ドイツ・ハノーバー)

LEWA GmbH(ドイツ・レオンベルグ)

Germany

Germany

威高日機装(威海)透析機器有限公司(中国・山東省)

China

Nikkiso Vietnam, Inc.(ベトナム・ハノイ)

Vietnam

Microtrac, Inc.(アメリカ・モンゴメリービル)

United States

NIKKISO7

NIKKISO_70期株主通信_1.indd 7NIKKISO_70期株主通信_1.indd 7 11/06/07 16:2011/06/07 16:20プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

トピックス

 日機装グループは、地域貢献活動や、金沢の伝統工芸の保存・

普及を行なう財団への支援などを通じ、さまざまな取り組みを行

なっています。そのうち、当社の金沢製作所にて今年2月から開始

したTFT活動をご紹介します。

 今年4月、高精度精密機器分野においていっそう

の業容拡大を図るため、精密機器事業本部を発足し

ました。インダストリアル事業本部に属していたセラ

ミック等の電子部品製造装置事業および粒子計測機

器事業に加え、水・空気浄化機器事業等の新事業の

開拓にも取り組んでいきます。

 今後は、日機装の第4の柱として有望な高精度精密

機器事業分野において、事業展開をさらに積極化し

ます。

日機装のCSR活動

粉体計測機

高精度精密機器分野

▶粒子計測機器事業 マイクロトラックを核とする粒度分布測定装置など▶セラミック部品製造装置事業 等方圧ラミネータを核とする電子部品製造装置など▶水・空気浄化機器事業 殺菌器・水質モニターを核とした浄化システム開発など

写真提供: TABLE FOR TWO ホームページ

高精高精高精高高高高高精高高精高高高

電子部品製造装置

精密機器事業本部が発足

TFT活動

 TFTとは「TABLE FOR TWO」の略で、対象となる定食や食品を購入すると、1食につき20円の寄付金が、TFTを通じて開発途上国の子どもの学校給食になるプログラムです。20円というのは開発途上国の給食1食分の金額で、先進国で1食をとるごとに、開発途上国に1食が贈られるという仕組みになっています。 金沢製作所では、社員食堂で、TFTが定めた基準を満たすヘルシーメニューを提供することで、TFTプログラムに参加しています。

第70期 株主通信 8

NIKKISO_70期株主通信_1.indd 8NIKKISO_70期株主通信_1.indd 8 11/06/07 16:2011/06/07 16:20プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

工業部門50.7%

医療部門49.3%

受注高43,076百万円(28.0%増)売上高42,123百万円(13.1%増)

受注高41,459百万円(0.9%増)売上高41,019百万円(0.6%増)

45.2%49.3%

5.5%

インダストリアル事業本部

航空宇宙事業本部

メディカル事業本部

事業内容石油化学・液化ガスなどのエネルギー、上下水道、食品など、幅広い分野で使用される特殊ポンプの製造・販売・メンテナンスを行なっています。無漏洩ポンプ、高精度定量注入ポンプ、高速遠心ポンプ、極低温用ポンプなどが主力製品です。また、火力・原子力発電所向け水質調整システム、精密電子部品の生産に使用される高圧処理装置、粉粒体の計測に用いる粒度分析計などの製造・販売・メンテナンスを行なっています。

 リーマンショックによる景気後退時に受注が大幅に減少した影響から、当期は売上の減少を見込まざるを得ない状況にありました。 ポンプ部門では、エネルギー関連業界で新興国を中心に設備投資の回復の兆しが見え始めたものの、国内の主要顧客の設備投資は依然として慎重な姿勢が続き、また、欧

 停滞していた航空機業界にも明るい見通しが戻り、エアバス社新型航空機用カスケードの開発も順調で、さらに新規製品の受注に向けた活動も積極的に進めた結果、

国内では、市場での競争が一段と激化し、また自動化対応多用途透析装置の新機種開発の遅れから、大幅に売上が来期にずれ

事業内容炭素繊維強化複合材製品の製造・販売・コンサルティングを行なっています。主要製品は、民間航空機用ジェットエンジンの逆噴射装置用部品(カスケードおよびブロッカードア)です。

事業内容透析装置、ダイアライザー、血液回路、粉末型透析用剤、血糖管理装置(人工膵臓)などの医療機器・医薬品の研究開発、製造・販売からメンテナンスまでを一貫して行なっています。

インダストリアル事業本部

メディカル事業本部

航空宇宙事業本部

部門別の事業の概況

受注高 ▶ 4,601百万円(前期比15.2%増)

売上高 ▶ 4,579百万円(前期比14.6%増)

受注高 ▶ 41,459百万円(前期比0.9%増)

売上高 ▶ 41,019百万円(前期比0.6%増)

受注高 ▶ 38,475百万円(前期比29.7%増)

売上高 ▶ 37,544百万円(前期比13.0%増)

NIKKISO9

NIKKISO_70期株主通信_1.indd 9NIKKISO_70期株主通信_1.indd 9 11/06/07 16:2011/06/07 16:20プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

米の景気回復が減速した影響も受けました。 水質調整システム・計測機器部門では、国内の既設発電所の水質調整装置の機器更新が増加し、多層セラミック基板の一貫製造プロセスのアジアでの引き合いが増加するなど電子部品製造装置の関連業界の設備投資や粉体計測器の国内市場は回復傾向にあります。一方、東日本大震災により案件の一部で、中止や延期があり、受注および売上に影響を受けました。

出荷数は大幅に増加しました。また、定着した円高の影響を軽減するために、顧客との間で販売条件の見直し交渉を行なうとともにさらなるコストの低減に努めました。 ベトナム・ハノイ新工場に対するボーイング社等の認定作業も終了し、今年3月からブロッカードアの出荷を開始しました。 この結果、受注高・売上高ともに増加し

込み、下半期に入って国内の透析装置が苦戦しました。透析装置の国内売上減少をアジアや欧州向け装置の販売増と、フレゼニウス製ダイアライザーや血液回路などの消耗品の拡販によって補いましたが、受注高・売上高ともにほぼ前期並みの結果にとどまりました。

 この結果、インダストリアル事業は、前期中に買収したLEWAの実績が通期で連結されたこともあり、受注高・売上高ともに増加しました。

ました。

総資産・純資産

1株当たり当期純利益

株主資本当期純利益率(ROE)/総資産当期純利益率(ROA)

H20.3 H21.3 H22.3 H23.3

40,280 36,72147,517

91,15683,687

115,130

49,039

122,009

H20.3 H21.3 H22.3 H23.3

56.59

21.46

47.49

33.86

H20.3 H21.3 H22.3 H23.3

9.3

4.3

1.6

3.32.3

3.6

7.8

5.7

※今年4月、インダストリアル事業本部に属していた高精度精密機器分野のいっそうの業容拡大を 目的に、精密機器事業本部を分離・発足いたしました。(本誌8ページご参照)

電子部品製造装置 LEWAエコフローポンプ

ジェット気流

逆噴射

逆噴射

逆噴射

カスケード

ブロッカードア

■総資産 ■純資産

(単位:百万円)

(単位:円)

(単位:%)株主資本当期純利益率(ROE)総資産当期純利益率(ROA)

フレゼニウス製ダイアライザー

第70期 株主通信 10

NIKKISO_70期株主通信_1.indd 10NIKKISO_70期株主通信_1.indd 10 11/06/07 16:2011/06/07 16:20プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

当連結会計年度末平成23年3月31日現在

前連結会計年度末平成22年3月31日現在

資産の部

流動資産 66,056 55,598

固定資産 55,952 59,532

 有形固定資産 19,051 20,677

 無形固定資産 26,154 27,693

 投資その他の資産 10,747 11,161

資産合計 122,009 115,130

負債の部

流動負債 33,782 30,838

固定負債 39,186 36,775

負債合計 72,969 67,613

純資産の部

株主資本 48,646 46,927

 資本金 6,544 6,544

 資本剰余金 10,700 10,700

 利益剰余金 32,241 30,508

 自己株式 △840 △825

その他の包括利益累計額 △653 △333

少数株主持分 1,047 923

純資産合計 49,039 47,517

負債純資産合計 122,009 115,130

(単位:百万円、百万円未満切り捨て)

当連結会計年度平成22年4月1日から平成23年3月31日まで

前連結会計年度平成21年4月1日から平成22年3月31日まで

売上高 83,143 78,019

売上原価 56,223 53,771

売上総利益 26,920 24,248

販売費及び一般管理費 21,521 18,585

営業利益 5,398 5,662

営業外収益 926 1,296

営業外費用 1,666 936

経常利益 4,658 6,022

特別利益 512 11

特別損失 454 1,007

税金等調整前当期純利益 4,717 5,026

法人税等 1,841 1,629

少数株主利益 191 157

当期純利益 2,684 3,239

連結損益計算書

(単位:百万円、百万円未満切り捨て)

連結貸借対照表

連結財務諸表

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NIKKISO_70期株主通信_1.indd 11NIKKISO_70期株主通信_1.indd 11 11/06/07 16:2011/06/07 16:20プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

当連結会計年度平成22年4月1日から平成23年3月31日まで

前連結会計年度平成21年4月1日から平成22年3月31日まで

営業活動によるキャッシュ・フロー 6,004 11,674

投資活動によるキャッシュ・フロー △ 609 △ 25,208

財務活動によるキャッシュ・フロー 6,623 15,005

現金及び現金同等物に係る換算差額 △ 345 △ 15

現金及び現金同等物の増減額 11,674 1,455

現金及び現金同等物の期首残高 11,298 9,830

現金及び現金同等物の期末残高 22,972 11,298

連結キャッシュ・フロー計算書

(単位:百万円、百万円未満切り捨て)

連結株主資本等変動計算書

株主資本 その他の包括利益累計額少数

株主持分純資産合計資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本

合計

その他有価証券評価差額金

為替換算調整勘定

その他の包括利益累計額合計

平成22年3月31日残高 6,544 10,700 30,508 △825 46,927 832 △1,166 △333 923 47,517

連結会計年度中の変動額

 剰余金の配当 △951 △951 △951

 当期純利益 2,684 2,684 2,684

 自己株式の取得 △15 △15 △15

 自己株式の処分 △0 0 0 0

 株主資本以外の項目の 連結会計年度中の 変動額(純額)

1 △321 △320 123 △196

連結会計年度中の変動額合計 - - 1,732 △14 1,718 1 △321 △320 123 1,522

平成23年3月31日残高 6,544 10,700 32,241 △840 48,646 833 △1,487 △653 1,047 49,039

http://www.nikkiso.co.jp/ir/

平成22年4月1日から平成23年3月31日まで

(単位:百万円、百万円未満切り捨て)

詳しい決算情報は

第70期 株主通信 12

NIKKISO_70期株主通信_1.indd 12NIKKISO_70期株主通信_1.indd 12 11/06/07 16:2011/06/07 16:20プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

 このたび、透析外事業として日本とドイツで研究・開発を進めてきた、アフェレシス事業製品

のCEマーク(欧州販売許諾)を取得し、今年4月から欧州で販売を開始しました。

 アフェレシスとは、潰瘍性大腸炎を代表とする、関節リウマチやウイルス性肝炎などの自己

免疫疾患の患者様に用いられる治療法です。当社アフェレシス製品「イムノピュア®」は、当社が

独自に研究を重ねてきた透析膜技術を応用し開発した製品で、潰瘍性大腸炎を対象としていま

す。吸着カラムと呼ばれる特殊な機器に患者様の血液を通すことで、血中の病因物質を吸着・

除去し、きれいになった血液を再び体内に戻すことで症状の改善をめざします。

 今後は、日本を含む主要国での治療や販売、治療適用範囲の拡大も視野に入れ、さらなる展

開を図っていきます。

 日機装は昨年10月、フレゼニウスメディカルケアジャパンか

ら日本での腹膜透析販売事業を譲り受け、国内で高いシェア

を誇る血液透析(HD※1)事業に、腹膜透析(PD※2)製品販売事

業を加えた透析治療の総合企業となりました。

 透析治療を受ける患者数は全世界でおよそ177万人。その

うちの約89%がHDを、残り11%がPDを受けられています。

PDはHDに比べ長期間の治療が難しい半面、生活スタイルの

維持がしやすく、海外諸国において腎移植やHD導入前の治

療法として普及しています。

 日本ではまだPDの普及率は高くありませんが、近年、患者様

の健康状態や生活スタイルに合わせ、HDとPDを組み合わせた

併用療法が注目され始めています。私たちはこれからも、患者様

のQOL向上に貢献できる企業であり続けたいと考えています。※1 HD: Hemodialysis ※2 PD: Peritoneal Dialysis

New Product - 2アフェレシス製品

治療装置

吸着カラムイムノピュア®

製品概要 腹膜透析(PD)とは、患者様自身のお腹の中へ透析液を出し入れし、血液をきれいにする透析療法で、腹膜の表面に網目状に広がっている毛細血管から老廃物や水分を取り除き、血液をきれいにします。お腹に挿入したカテーテル(管)を通して、通常約1.5~2ℓの透析液をお腹の中に入れます。自宅や職場などでできるため、患者様の生活リズムに合わせられるのが特長です。また、東日本大震災のような災害時では、電気、水などインフラへの依存度が比較的低いPDの利便性は高く、そのシンプルな構造が見直されています。

▲ステイセーフ®バランス腹膜透析液

新素材のバイオファイン®

を使用した、体に優しい透析液です。

接続チューブ

腹膜

カテーテル

腹膜透析液

排液用バッグ

新製品のご紹介

New Product -New ProdduNew Prod 1-腹膜透析製品

NIKKISO13

NIKKISO_70期株主通信_1.indd 13NIKKISO_70期株主通信_1.indd 13 11/06/07 16:2011/06/07 16:20プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

会社概要・株式の状況

会社の概況 (平成23年3月31日現在) 株式の状況 (平成23年3月31日現在)

役員・執行役員(平成23年6月23日現在) 大株主(平成23年3月31日現在)

創業日 昭和28年12月26日

(登記上の設立日は昭和25年3月7日)

資本金 6,544,339,191円

従業員数 連結 4,820名

当社単独 1,512名

発行可能株式総数 249,500,000株

発行済株式の総数 80,286,464株

(うち自己株式1,020,777株)

株主数 8,470名

代表取締役社長 甲 斐   敏 彦取締役 中 村     洋取締役 西 脇     章取締役 圓 尾   樹 生取締役 本 間     久取締役 宮 田   博 明

常勤監査役 田 代   初 男常勤監査役 後 藤   直 人監査役 中 根 堅 次 郎監査役 菊 地 裕 太 郎

執行役員 村 瀬   康 男執行役員 鹿 野   直 太執行役員 鳴 嶋   裕 彦執行役員 紅 林   哲 夫執行役員 長 門   祥 一執行役員 伴     信 彦執行役員 吹 田   恒 久執行役員 村 上   和 夫執行役員 武 田   純 一

会計監査人(平成23年6月23日現在)

有限責任監査法人トーマツ

株主名 持株数(千株) 持株比率(%)

日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 7,248 9.02

株式会社みずほ銀行 3,852 4.79

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 3,549 4.42

日機装持株会 2,156 2.68

日機装従業員持株会 2,001 2.49

三井住友海上火災保険株式会社 1,966 2.44

株式会社みずほコーポレート銀行 1,827 2.27

株式会社三菱東京UFJ銀行 1,822 2.27

日本生命保険相互会社 1,500 1.86

日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(中央三井アセット信託銀行再信託分・CMTBエクイティインベストメンツ株式会社信託口)

1,404 1.74

第70期 株主通信 14

NIKKISO_70期株主通信_1.indd 14NIKKISO_70期株主通信_1.indd 14 11/06/07 16:2111/06/07 16:21プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック