災害図上訓練DIG 運営マニュアル 小学生(高学年) …...災害図上訓練( DIG...
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2012年 社団法人 長野青年会議所
災害図上訓練DIG 運営マニュアル
小学生(高学年)向け
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小学校高学年向け
いざという時の災害時にむけて日頃からの備えをする為の学習を目的とします
● 1
● 2
● 3-1
3-2
3-3
● 4
導入にむけて
導入準備
実施 〈 スケジュール 〉
実施 〈 進 行 〉
実施 〈 進行時注意事項 〉
まとめ
災害図上訓練( DIG )の方法
導入に向けて 1
災害図上訓練は、地図を用いて地域で大きな災害が発生する事態を想定し、地図と地図の上にかける透明シート、ペンを用いて、危険が予測される地帯または事態をシートの上に書き込んでいく訓練のことです。 これが、ハザードマップの役割を果たし、事前に危険を予測できることと同時に、避難経路、避難
場所、即応性ある避難準備、地域住民や関係機関において如何なる対策や連携が必要かの検討など、参加者の間で共有することが可能となるとされいます。
具体的な手法のひとつがDIGです。DIGとはDisaster Imagination Gameの略で、一般的に「ディグ」と
読まれています。
災害図上訓練・DIGとは?
その方法は、まず地図上に透明シートを敷き、その上から与えられた被害状況(又は地域の特徴)およびそこから当然推測される状況を書き込みそれに対する対処方法を8名程度のグループで討論しながら導き出します。問題を可視化できること、ゲーム感覚で手軽に出来ること。参加者のレベルに応じて地域の問題検討から実際の防災訓練まで幅広く応用できることがDIGの特徴として挙げられます。
授業のカリキュラムとして導入
この大人を対象者とした「図上災害訓練」を、小学生高学年を対象としたカリキュラムとして実施できるような形にしたのがこの「図上災害訓練マニュアル」です。本来の「災害図上訓練」を元に、学年単位やクラス単位・授業時間(45分)を考慮したのが本マニュアルです。
このカリキュラムを実施するに当たり、わたくしたちは東北沿岸部に古くから言い伝わる「津波てんでんこ」の様な、子供たち自身の災害意識を
深める事を目的としています。
小学校の高学年児童が、周囲の小さな子供たちを率先して引き連れ安全な場所へ避難することによって、児童の安全はもとより日常から保護者
との災害時における話し合いを持っていただきたい、との思いから小学校の授業単位で取り扱っていただけるよう工夫しました。
本来の方法を、限られた時間で実施いただける内容としましたので、是非防災カリキュラムの一環としてご活用ください。
導入準備 2
必要備品
■油性マジック※1
■地 図 ※2
■カラーマーキングシール
■付箋
■ボールペン
■透明シート
※1 本来透明シート上に色分けをしていくため油性としていますが、透明シートを使用しない場合は
水性でも可能です。
※2 地図は模造紙サイズまたはA0サイズ(A1サイズ2枚分)に該当通学区全体を表示します
A3等の地図等を貼り合わせて頂いても構いません。
※3 透明シートを使用しない場合、地図の下に新聞紙を敷きます。
〔 文房具類 〕
■新聞紙 ※3
■スクリーン
■プロジェクター
■パソコン
■スピーカー
〔 その他 〕
実施場所の選定
実施人数によって会場を選定する必要があります。 会場が広すぎてしまうとスクリーンの内容が
見づらくなります。
その他
実施の際、VTRによる映像や地図への色の塗り方等を説明するためにPC・プロジェクターを使用することをお勧めしますが、もしない場合は出来うる限り視覚的に表現できる素材の準備を推奨します。
■ 45分以内
実施について 〈 スケジュール 〉 3-1
スケジュール 所要時間
1 ガイダンス 2分
2 ビデオ上映 5分
3 グループ分け 1分
4 各色担当書き込み 10分
5 災害想定発表 1分
6 危険個所書き込み 10分
7 グループ発表 10分
8 まとめ 5分
実施内容
実施について 〈 進 行 〉 3-2
スケジュール 内 容
1 ガイダンス 「災害」によって、家や道路が崩れたりする事を想像してみましょう
2 ビデオ上映 「地震災害」などで実際に起こった被害を映像で見ます。
3 グループ分け 事前に色分けをし、チームに4つのグループ(それぞれ2~3名)を作ります。
4 各色担当書き込み 色担当が一斉に地図に書き込みしていきます。
(透明シート使用の際は一枚白地図の上に敷きます)
5 災害想定発表 災害発生時の危険個所を記入するために、進行役より災害イメージ設定を
発表します。
6 危険個所書き込み
グループごと児童同士で意見を出し合いながら、書き込みして行きます。
付箋紙を使って「なぜ危険か?」も書き込みましょう。
(透明シート使用の際は書き込みした透明シートの上に敷きます)
7 グループ発表 司会者の質問事項を3つほどに絞ると、児童からの意見を引き出しやすいでしょう。
8 まとめ 体験した今回の内容を保護者にも伝えていただくこともこの訓練のポイントです。
対象人数 ◆8~40名 2 グループ分け
実施について 〈 進行時注意事項 〉 3-3
■ 1グループ最大8名程度で分けて頂きます。
■ 地図に塗る色ごとにグループ内で担当者を決めてます。
色の塗り方 3 配色分け
[全員で行うこと] ■ はじめに自分の自宅に分かるようカラーマーキングシールを貼ります。
■ 自宅から学校までのルートに色を塗ります。
[色担当ごとに行うこと] ■ 学校や公民館・道路など日頃通いなれた場所をはじめ、警察署や消防署・避難場所等
日頃意識していなかった身近に点在する「身を守る為の場所」などを中心に4つの色に
割り振り、マーカーやカラーマーキングシールを使い色を塗ったりします。
■ 色分けごとの書き込みを行う作業の時間配分を考慮して、それぞれの色に分けます。
■ 色分けは、資料-1「グループ内担当分け」を参考の上、事前にご用意ください。
■ 透明シートを使用するとさらに書き込んだ内容が見やすくなります。
◆1名 1 進行役(防災先生)
■防災先生を1名とし、授業の趣旨やVTR、色の塗り方等を教えながらまとめまで進行していきます。
(進行役の他に助っ人役となるお助け先生を各グループに配置できれば、よりスムーズな運営が可能です。)
実施について 〈 進行時注意事項 〉 3-3
4 災害想定
■ 災害想定を行う際、曜日・時間・天気も配慮し設定しましょう。平日の授業がある際は
先生の誘導で避難が可能ですし、休日のお昼は保護者の方と避難が可能と考えられ
ます。児童が先生や保護者と離れて行動している想定をすることによって、一人一人
の「安全への自覚」をより意識づけする事も促進できます。
(資料-2 「災害想定」を参考の上、事前にご用意ください)
5 危険個所の書き込み
■ 学校への近道なのに通学路に指定されていない道などを例に挙げ、近所の塀に挟ま
れた細い道や横断歩道・古いビルが密接した場所等通学区内であてはまる様々な個
所も例に挙げてみましょう。(資料-3「災害予想の書き込み」を参考にしてください。)
■実際に危険と思われる場所にマーカーで×印をつけ、なぜ危険なのかを付箋紙に理由
を書き、地図に貼っていきます。
まとめ 4
チーム発表を次の観点で質問してみましょう。
グループの発表
・災害図上訓練はどうでしたか
・なにが大切だと思いましたか
・ご近所のこと知っていましたか
※発表目安は各グループ2分とします。
まとめ
災害が発生した際、自分の周辺環境を踏まえた避難方法
・保護者と有事の際の避難場所・避難経路を話し合いを持ってもらいましょう。
・上記の場合は、周りの低学年の児童もつれて逃げよう。
・周囲に大人がいない場合は、保護者と話し合った経路ですぐに待ち合わせの避難場所へ 避難する。
・学校で災害が発生した場合は、先生の指導に従いましょう。
自分の家 全 員
全 員 通学路 つうがくろ
黒色担当の子 緑色担当の子 青色担当の子 黄色担当の子
自分の学校
食料・薬
役立つモノ
警察・消防
公共施設
河川や池 広い道路 ひろ どうろ かせん いけ
じ ぶん がっこう ひなん ばしょ
しょくりょう・くすり
やく だ
けいさつ しょうぼう
こうきょうしせつ
1 資料1(グループ内の担当分け)
本当に災害が起きた時のことを想像してみよう
これから発表する 災害のイメージを ここに記入して ください。
2 資料2(災害想定)
3 資料3(災害予想の書き込み)
危険な場所を見つけよう!
他の危険な場所も赤マジックで×を書こう!
「付せん紙」に危険な理由も書いてください
危険な狭い道 背の高いビル
歩道橋
住宅が密集している地域
4 資料4( 災害映像・書き込み地図 )
1 災害映像等について
2 地図について
※事前にお問い合わせの上、借用承諾書を記入いただき
映像の手配をお願いいたします。
本プログラム冒頭で使用する災害について映像のDVD等、様々防災に関する資料を借用することできます。
【 お問い合わせ先 】
長野市消防局 中央消防署
TEL.(026)223-0119
FAX.(026)224-0399
通学区範囲内の地図をあらかじめご手配ください。
発行 2012年度 社団法人長野青年会議所 地域連携委員会
URL : http://www.nagano-jc.jp