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この章では、TurboCAD v15 ProfessionalおよびTurboCAD v15 Stan dardに備えられている3D機能について説明します。TurboSketch v15をお使いの場合は、3D機能は使用することはできません。
4-1■TurboCADの3D機能の基本
3Dオブジェクトを作成するためのツールは、メニューの挿入|3Dオブジェクトもしくは[作図]ツールバーの3Dオブジェクト詳細選択ツールバーに備わっています。
3Dオブジェクト詳細選択ツールバー
また、ツールパレットからツールを選択する場合は、画面上部のリストから「3Dモデル」を選択することで、パレット内のツールが3D機能に適したものへと切り替わります。
第4章 3D機能の基本操作
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TurboCAD v15導入ガイド
ツールパレット(3Dモデル)
ツールを選択しマウスによる操作での3Dオブジェクトの作成や、編集バーを使った数値指定、スナップモードなど、TurboCADの基本的な操作方法は2次元の図形の作成と同様です。3D機能を使う際は、2次元平面での作図と異なり、オブジェクトの高さを意識して操作する必要があります。高さを持ったオブジェクトを視認しながら作図するために、画面上の視点を適切なものに切り替えながら操作を行います。
ここで[3Dモデル]を選択
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第4章 3D機能の基本操作
4-2■3Dオブジェクト作成の基本
●視点をアイソメに切り替える3D機能を使用する際には、視点をアイソメ表示にすると3Dオブジェクトの形状を把握しやすくなります。練習を開始するために、TurboCADを起動し、起動画面で[新規]ボタンをクリックして新規の図面を作成してください。また、ここでの練習は、すべてスナップなしの状態で行います。
1 [標準]ツールバーにあるグリッドツール (メニューの作業空間|グリッド)をクリックして、グリッド表示をオンにします。
グリッドツール
3D機能を使う際に、グリッドの表示は必ずしも必須ではありませんが、視点をたびたび切り替える際にはグリッドが表示されていたほうが、いまどのような視点で操作しているのかを把握しやすくなります。
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そのため、3D機能に慣れていないうちはグリッドを表示して操作することをおすすめします(ただし、以下に掲載する図版では、見やすさを考えてグリッドはオフにした状態の画面で表示しています)。
2 [標準]ツールバーにある標準表示詳細選択ツールバーからアイソメSEツール (表示|カメラ|アイソメ|アイソメSE)クリックしてアイソメ表示に切り替えます。
アイソメSEをクリック
●単純な3Dオブジェクトの作成ここでは3Dオブジェクト作成の手始めとして、直方体を作成してみます。
1 直方体ツール (挿入|3Dオブジェクト|直方体)を選択します。2 用紙上の適当な位置をクリックします。3 マウスを動かすと、斜め方向に四角形が動きます。
最初にクリックした点 マウスの動きに合わせて四角形の形が伸び縮みする
アイソメSEの「SE」とは南 東のことを表してます。これは用紙の上方向を“北”とみなして、図面を見る方向を表現したもので、アイソメSEの場合は、用紙の右下方向から図面を俯瞰した視点であることを示しています。
ここで斜め方向に傾いた四角形が作成されますが、現在はアイソメ表示なので、実際には長方形を作成していることになります。
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第4章 3D機能の基本操作
4 適当な点をクリックして四角形を固定します。これ直方体の底面になります。
5 次にマウスを上下方向に動かします。すると、直方体が上下方向に伸び縮みします。この操作で直方体の高さを指定します。
マウス上下方向に動かすと直方体の高さを指定できる
6 適当な位置でクリックすると、3Dオブジェクトの高さが固定され、直方体が完成します。
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●3Dオブジェクトをレンダリングして表示作成した3Dオブジェクトは、稜線のみが表示されたいわゆるワイヤーフレーム表示の状態です。これを、レンダリングして表示します。
1 [標準]ツールバーにあるレンダリング詳細選択ツールバーからクオリティレンダリングツール (表示|カメラ|クオリティレンダリング)またはドラフトレンダリングツール (表示|カメラ|ドラフトレンダリング)を選択します。
2 すると次のようにメッセージが表示されます。
2 [はい]をクリックすると、3Dオブジェクトがレンダリングされて表示されます。
クオリティレンダリングでは、陰影などを表現した詳細なレンダリング画像を表示します。これに対し、ドラフトレンダリングは陰影の表現をある程度省略するかわりに、高速に画面表示します。
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第4章 3D機能の基本操作
4レンダリング表示を終了する場合は、レンダリング詳細選択ツールバーからワイヤーフレームツール (表示|カメラ|ワイヤーフレーム)を選択します。
参 考
ソリッドモデルとTCサーフェスTurboCAD v15 Professionalの場合、作成できる3Dオブジェクトにはソ
リッドモデルとTCサーフェス(サーフェスモデル)の2種類があります
(TurboCAD v15 Standardの場合はTCサーフェスのみ)。ソリッドとサー
フェスとでは、TurboCADのプログラム内部で3Dオブジェクトが生成され
るときの計算法が違います。ソリッドモデルはオブジェクトの内部も詰まっ
た物体として扱われているのに対し、TCサーフェスではオブジェクト表面の
形状のみが計算されて生成されます。
直方体など、直線のみで構成される3Dオブジェクトの場合は、両者の違いは
意識されませんが、球体や円柱など表面が曲面になる3Dオブジェクトでは、
ソリッドモデルとTCサーフェスで画面表示が異なります。
また、TCサーフェスの場合、曲面は平面で細かく分割した擬似的なものとし
て表現されます。曲面の分割数は、プロパティダイアログ(p.59)で設定しま
す。曲面の分割数が少ないとレンダリングしたときに、曲面が滑らかに表現さ
れないこともあります。
TurboCAD v15 Professionalで作成できる3Dオブジェクトのほとんど
は、ソリッドモデルとTCサーフェスを切り替えることができます。その切り
替えはプロパティダイアログの3Dプロパティシートで行います(ただし、ソ
リッドモデルでないと作成できない3Dオブジェクトもあります)。
球 円柱
ソリッドモデルの画面表示
球 円柱
TCサーフェスの画面表示
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●編集バーに数値を指定して3Dオブジェクトを作成2次元の図形を描くときと同じように、編集バーを使えば数値を指定して3Dオブジェクトを作成することができます。
1 直方体ツール を選択します。2 用紙上の適当な点をクリックします。3 <Tab>キーを1回押して、編集バーの長さボックスを反転表示させ「30」と入力します。4 再び<Tab>キーを押し幅ボックスを反転表示させ「60」と入力します。5 もう一度<Tab>キーを押して高さボックスを反転表示させ、「50」と
入力します。長さ、幅、高さを指定
6 <Enter>キーを押すと、60×30×50の直方体が作成されます。
50
30 60
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●2次元の図形から3Dオブジェクトを作成するTurboCADでは、2次元平面に描いた図形を基にして3Dオブジェクトを作成する方法も用意されています。新規作成ダイアログで[デフォルト]を作成して図面を新規作成して、以下の操作を練習してみてください。(表示がアイソメ表示になっている場合は、[標準]ツールバーにある標準表示詳細選択ツールバーからワールド平面ツール をクリックしてください)。
1 矩形ツール (挿入|線|矩形)を選択し、任意の位置に60×30の四角形を作成します。
2 次に、中心・半径指定円ツール (挿入|円/楕円|中心・半径指定円)を選択します。
3 用紙上の任意の点をクリックしたら、<Tab>キーを1回押して編集バーの半径ボックスを反転表示させ「20」と入力して、半径20の円を描きます。
60×30の長方形半径20の円
4 標準ツールバーにある標準表示詳細選択ツールバーからアイソメSEツール をクリックしてアイソメ表示します。
サイズを指定しての長方形の描き方は、『数値で指 定して図 形を描く―編集バーの使い方』
(p.40)を参照してください。
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TurboCAD v15導入ガイド
5 [標準]ツールバーにある縮小ツール を1回クリックして、3Dオブジェクトを作図するためのスペースを確保します。
6 [作図]ツールバーの3D詳細選択ツールバーから、単純押出しツール(挿入|3Dオブジェクト|単純押出し)をクリックします。
7 長方形をクリックします。8 <Tab>キーを押して、編集バーの高さボックスを反転表示させます。9 高さボックスに「30」を入力します。これでオブジェクトの高さを指定
したことになります。「30」を入力
8<Enter>キーを押します。長方形を底面とした直方体が完成します。
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第4章 3D機能の基本操作
�次に[作図]ツールバーの3D詳細選択ツールバーから、錐ツール (挿入|3Dオブジェクト|錐)をクリックします。
�編集バーに表示されている (2D底面を指定)をクリックします。[2D底面を指定]をクリック
� 円をクリックします。� <Tab>キーを1回押して編集バーの高さボックスを反転表示させ「40」
と入力します。「40」を入力
� <Enter>キーを押すと、円を底面とした円錐が完成します。
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� クオリティレンダリングツール (表示|カメラ|クオリティレンダリング)またはドラフトレンダリングツール (表示|カメラ|ドラフトレンダリング)を選択してレンダリングをします。