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Ⅰ.事業の概要

1.主旨・目的

県内に立地する大学の持つ多様な資源や力の地域への還元を促進するとともに、県内 13大学に通

学する 3万 8千人の学生が、地域課題の解決に貢献すること、およびその取り組みを通して、滋賀の

人々、生活文化、風景、産品などの滋賀の魅力に出会い、交流を深めることにより、滋賀の各地域に

思いを持つ若者世代を増やすことを目指す。

2.内容

解決すべき地域課題について、それぞれを推進する協議会、プロジェクト会議および実行委員会な

どが求めている「大学との連携(教職員・学生との協働)」を実現するため、教職員・学生を派遣す

る費用や消耗品購入、印刷費等の活動費を予算の範囲内で負担し、活動を支援した。

【事業の流れ】

 STEP 1 提案事業の審査・選定 2012.4.18

       ↓マッチング

 STEP 2 キックオフプレゼン(事業計画報告会)2012.6.9

 STEP 3 活動の実施

 STEP 4 活動報告会 2012.12.15

 STEP 5 活動まとめ、次の展開 2012.3

3.成果と課題

地域の課題解決に向けて大学・地域・行政が連携して取り組むなかで、多様な団体等の参加を促す

効果が期待できる。今年度、11プロジェクトが県内各地で展開しており、ネットワークの広がりや

新しい動きを誘発する効果も期待できる。大学にとっては、学生が地域の方々と交流することにより

地域への関心を高めたり、社会性やコミュニケーション能力を向上させるなどの教育的効果が大きい。

活動報告会で得られた成果と課題を以下にまとめる。

【成果】

①地域課題の解決を通して、地域と大学が関わるしくみを構築

②学生の存在がプロジェクトや地域を明るくする

③独創的なアイデア、行動力、余所者の視点、専門的アドバイスによる革新

④話題性、発信力の向上

⑤地域への誇りや愛着を生むきっかけづくり

⑥学生の成長、様々な教育的効果

⑦大学・地域・行政それぞれの強みを活かした協働の実践

【課題】

①取組みの連携体制づくり

②継続性

③全体の交流、マネジメント、発信、新たなプロジェクトの開拓

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Ⅱ.個別プロジェクトの内容

1.地域まちづくり支援事業(のれん看板プロジェクト)

草津市・成安造形大学. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4

2.「浅井湯田地域づくり協議会」の活動の活性化

長浜市・浅井湯田地域づくり協議会・長浜バイオ大学. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6

3.地域資源を生かした着地型観光

東近江市・びわこ学院大学. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 8

4.米原市天野川ビワマス遡上プロジェクト

米原市・米原市天野川ビワマス遡上プロジェクト会議・滋賀県立大学. . . . . . . . . . . . . . .10

5.「Myばら」で米原のまちづくり 

米原市・Myばらプロジェクト・聖泉大学 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .14

6.若者が交流し地域のにぎわいの再生を目指す「まちなか研究室」の創出

近江八幡市・滋賀県立大学. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .16

7.東海道の歴史的景観資源を生かしたまちづくり

栗東市・東海道ほっこりまつり実行委員会・龍谷大学. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .18

8.歴史的空間を活かした “まちを深く知る機能 ”の場の創造

守山市・立命館大学. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .22

9.地域における「健康なまちづくり」の推進

守山市・龍谷大学. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .24

10.地域資源発掘から地域の宝・ブランドを発見し、それを活かした地域商品づくり(南草津地域)

草津市・立命館大学. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .26

11.大学生との地域福祉に関する連携事業

大津市・龍谷大学. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .28

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No.1

プロジェクト名(活動テーマ):

地域まちづくり支援事業(のれん看板プロジェクト)

地域、団体・代表者名:草津市都市計画課 生田 英樹

連携大学・担当者名:成安造形大学 地域連携推進センター 加藤 賢治

1.取組み体制:

(取組主体)

 草津学区ひと・まちいきいき協議会 プロジェクト委員会

  のれん部隊(プロジェクト委員+東海道沿道の建物所有者で組織)

(支援)

 成安造形大学(のれんプロジェクトへの助言、のれんの企画・制作)

 草津市(取組主体と大学間の調整)

2.背景・目的:

JR琵琶湖線、国道1号、旧草津川、新草津川に囲まれた区域は旧東海道五十三次の草津宿の中心で、本市に

おいて歴史景観上重要な地区です。この地区が属している草津学区は都市計画上の課題が多い地域ですが、学区

内でのまちづくり組織を設立し、まちづくりにおける課題への取り組み意識が高い地域です。地域まちづくり支

援事業として、都市計画課が支援を行っている 「プロジェクト委員会」 は、草津学区の住民が主体となった「草

津学区ひと・まちいきいき協議会」の下部組織として、街道筋のまちづくりについて検討を行う活動をしています。

プロジェクト委員会では、昨年度に地域の課題抽出や取り組み内容の検討を重ねました。その結果、今年度にお

いて、街道筋全体で統一感のある空間を作るため、街道筋に統一性のあるのれんや看板を掲げる「のれん看板プ

ロジェクト」に取り組むことになりました。

3.活動内容:

「のれん看板プロジェクト」のうち、今年度は実際に掲げるのれんの企画・制作を「のれん実行委員会」で行

うこととしました。

今年度は1年間をかけて街道筋全体で統一感のある空間を作るためには、どのようなのれんにするべきかを検

討し、デザインや材質を決定し制作する計画で、平成25年4月の「草津宿場まつり」でのお披露目を目標とし

ていました。これに合わせて大学側にはデザインや制作における支援をお願いすると共に、まちづくりの取り組

み方やそのプロセスについても支援いただくこととしました。

今年度の取り組みに先立ち、平成24年4月に行われた「草津宿場まつり」において、旧街道沿いの店舗・住

宅に呼びかけ、祭り当日には各自が持っているのれんを玄関や店先に掲げる催しを行いました。これは、のれん

が懸る風景のイメージ作りとのれんプロジェクトに取り組む地域の機運を高める効果を期待してのものです。取

組後にプロジェクト委員会が行った聞き取り調査を元に、「のれん実行委員会」を立ち上げられました。

その後、「のれん実行委員会」で、大学側にデザインのアドバイスを頂きながらのれんの制作を行い、平成

25年4月の「草津宿場まつり」の盛り上げに役立つよう、4月上旬から街道筋に掲げることとなりました。

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4.今後の取り組み

今年度取り組んだ「のれん実行委員会」の活動時期と学校のカリキュラムのタイミングが合わなかったため、

学生との交流は持てませんでしたが、来年度の看板プロジェクトについては、学校に対してプロジェクト取組み

方法の検討やデザイン・仕様についてのアドバイスをお願いし、学校のカリキュラムとタイミングが合えば、学

生にも活動に参加してもらえればと考えています。

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No.2

プロジェクト名(活動テーマ):

「浅井湯田地域づくり協議会」の活動の活性化

地域、団体・代表者名:長浜市、浅井湯田地域づくり協議会・饗場 鎮郎

連携大学・担当者名:長浜バイオ大学・九野里 英理子

1.取組み体制:

浅井湯田地域づくり協議会

長浜バイオ大学の学生・教職員

2.背景・目的:

(1)地域づくり協議会の活動に対する地域住民の当事者意識の高揚をいかに図るか。

(2)地域づくり協議会の活動に地域の若い世代の参加を促す方法の考案

   ・地域づくり協議会の活動の魅力をどのように発信するか

   ・協議会活動に参加したくなる啓発活動の実施

3.活動内容:

浅井湯田地域づくり協議会が行う地域の貴重な平地林である「ふくらの森」の再生整備活動に対して、長浜バ

イオ大学の学生・教職員が直接現場に赴き、共に活動を行うことで話題性を発信するのと同時に「ふくらの森」

を中心とした地域づくり協議会の活動をより地域住民に周知し、参加してもらうための手法(ホームパージの内

容検討、フェイスブックの活用、周知のためのイベント企画事業等)を学生・教職員と共に協議・検討をおこなった。

具体的な活動として、学生・教職員とともに「ふくらの森」の再生整備活動を 5回実施(協議会独自でさらに

3月に 1回実施)し、協議会の活動の周知や「ふくらの森」の活用について、学生・教職員と地域づくり協議会

とで意見交換をおこなった。

また、11月から、「ふくらの森」の魅力と価値を地域住民に理解してもらうために、月1回の「satoyamaふくら塾」

を 4回開講した。

satoyama ふくら塾

11月 23日(金) 里山の魅力って何?

          講師 佐藤哲さん(総合地球環境学研究所)

12月 16日(日) 身近な自然「里山」を考える 

          講師 深町加津枝さん(京都大学)

1月 14日(月) 里山の楽しみ方

          講師 中川重年さん(京都学園大学)

2月 16日(土) 里山の資源を直売所に活かす

          講師 中村貴子さん(京都府立大学)

その他

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11 月 24 日    湯田っ子森で遊ぼうフェスタ

   2月 18日    環境学習(於 湯田小学校)

             3年生、4年生

            講師 飯島博さん(NPO法人 アサザ基金代表理事)

4.今後の取り組み

引き続き「ふくらの森」の再生整備活動に学生・教職員に参加してもらい、学生・教職員の視点からふくらの

森の活用方法や協議会活動の情報発信のアイデアを出してもらう予定である。

下草を刈り、落ち葉をかくことにより、森の再生を

確かめる。

伐採した丸太の搬出。地域の人から作業の手順を聞

く。

satoyama ふくら塾で、里山を現代にどう生かして

いくかを学習する。

作業休憩時に意見交換会を行い交流の場とする。

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No.3

プロジェクト名(活動テーマ):

地域資源を活かした着地型観光

地域、団体・代表者名:東近江市企画部緑の分権改革課 谷佑一郎

連携大学・担当者名:びわこ学院大学短期大学部 谷口浩志

1.取組み体制:

本事業は東近江市が平成 24年度に実施する着地型観光可能性調査事業と連携し、びわこ学院大学谷口ゼミ(学

生6名)が中心となり実施した。調査対象地区を奥永源寺地域とし、地域の住民の協力を受け、また適宜コンサ

ルタントや、専門家(カメラマンやデザイナー)からアドバイスや指導を受けた。

2.背景・目的:

背景

・地方では過疎化や少子高齢化、地域産業の衰退が進んでいる。

・東近江市は地域資源の活用により地域でヒト・モノ・カネ

が循環し、地域力の向上を目指す緑の分権改革の推進を行っ

ている。

・観光においては近年目的地側が自ら地域資源を活用し体験・

交流・学習をプロデュースする着地型観光が注目されてい

る。

・東近江市は今年度から緑の分権改革の取組みの一環として

着地型観光の推進を行っている。

・東近江市の東部地域 ( 永源寺地区 ) は平成 23年 3月に国道

421 号線の石榑トンネルが開通したことにより、三重県、

愛知県等の東海地域からの入込客の増加がこれまで以上に

期待できる。

目的

・東近江市が行う着地型観光の推進と連携し、

大学生の視点で地域資源の発掘、PRを行

うことにより、他の地域、特に東海地域の

東近江市のファンを増やし入込客を増加さ

せる。

(効果)

・地域住民が自らの地域の資源を再確認する

ことで地元への誇りを取り戻す。

・大学生が地域住民と関わりを持ちながら取

組むことで大学生の地域への関心を向上さ

せる。

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3.活動内容:

奥永源寺の地域資源の発掘とPR

入込客の増加が特に見込まれる奥永源寺の地域資源を発掘

し、それを冊子化しPRを行った。

①地域資源調査

学生 5名が 2 班に分かれ、8月 27 日、28 日の 2 日間、奥

永源寺の住民の協力のもと現地の地域資源調査を行った。

プロカメラマンから写真の撮影方法を学び、住民の案内のも

と 2日間かけて奥永源寺の 7集落の調査を行った。

多くの地域資源(神社、寺院、山村風景、自然など)を発掘

し写真に収めた。

※調査集落

政所、箕川、蛭谷、君ケ畑、蓼畑、黄和田、杠葉尾

②冊子「Engage of Eigenji ~君の知らない散歩道~」の制作

学生が発掘した地域資源の情報や写真を整理し、冊子を作っ

た。

次の6つのテーマを設定し、学生の視点で奥永源寺をPRで

きるようデザイナーの指導を受けながら編集した。

 ①ノスタルジー ④ユニーク

 ②リラックス ⑤ワイルド

 ③ナチュラル  ⑥アメイジング

③PR

完成した地域資源情報冊子を調査集落に配布し、地域情報

ポータルサイト「東おうMe!!」で情報発信を行い、奥永源

寺をPRした。

また奥永源寺の住民の方々に調査結果を平成 25 年 3 月 26

日に発表した。

4.今後の取組み:

他地域の奥永源寺ファンを増やし、今回得た地域資源情報を

着地型観光の商品化に活用する。

また、来年度以降も今年度のような手法で大学と地域と行政

が連携し、奥永源寺以外の市内各地区における地域資源を発掘

する。

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No.4

プロジェクト名(活動テーマ):

米原市天野川ビワマス遡上プロジェクト

地域、団体・代表者名: 米原市天野川ビワマス遡上プロジェクト会議 会長 柴田 高丸(米原市副市長)

連携大学・担当者名: 滋賀県立大学 環境科学部 生物資源管理学科 准教授・学術博士 /Ph.D. 杉浦 省三

1.取組み体制

本事業により派遣される学生は、平成 24年 8月 1日に発

足した「米原市ビワマス倶楽部」とともに活動し、天野川や

ビワマスを活かしたまちづくりについて検討する。

最終的には、平成 26年 3月末までに、ビワマスを活かし

たまちづくりについてまとめた「まちづくりプラン」の作成

と推進を目指す。

2.背景・目的

自然との共生や生物多様性の保全などを進めるためのモデ

ル事業として、天野川にビワマスが遡上し、繁殖できる環境を

つくり、未来へ引き継ぐことを目的に『米原市天野川ビワマス

遡上プロジェクト会議』を立ち上げた。

【第 1目標】天野川にビワマスが遡上し、繁殖できる環境をつ

くる。

【第 2目標】市民とともに、ビワマスを活かしたまちづくりを

展開する。

※当該事業では、主にこの第2目標達成に向けて活動している。

3.活動内容

 ● 7月 27日(金)

  第 1回 大学地域連携課題解決支援事業会議

   ※以降、米原市ビワマス倶楽部とともに活動

 ● 8月 2日(木)

  第 1回 米原市ビワマス倶楽部会議

   ・プロジェクトの目的と今後の取り組み内容を説明した。

   ・ビワマスに対する想いなどを語り合った。

 ● 8月 18日(土)

  第 2回 米原市ビワマス倶楽部会議

・天野川沿線を歩き、ビワマスの遡上障害となっている堰堤や、

アユ等の遡上状況を確認した。

・醒井養鱒場で、ビワマスの生態や養殖ビワマスの実験成果など

10 月 18 日 簡易魚道を遡上するビワマス

8月 18日 第 2回会議

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を学習した。

 ● 9月 1日(土)

  第 3回 米原市ビワマス倶楽部会議

   ・簡易魚道の構造等について協議した。

 ● 9月 29日(土)

  天野川岩脇地先 簡易魚道設置事業実施

   ・天野川岩脇地先の堰堤に、簡易的な魚道を設置した。

【作業人数】米原市ビワマス倶楽部等 32名

【設置目的】本年 12 月から設置予定の本格魚道設置前に、簡易的

な魚道を設置し遡上状況の調査や魚道の効果を検証するとともに、

市民の河川や水生生物への関心を高める。

 ● 10月 20日(土)

  第 4回 米原市ビワマス倶楽部会議

   ・天野川岩脇地先に設置した簡易魚道の効果を検証した。

   ・土のうの置き直しなどの補修作業を行った。

・次に支障となっている、天野川箕浦地先の堰堤の確認作業を行っ

た。

   ・ビワマスの遡上状況を確認した。

 ● 11月 4日(日)

  第 5回 米原市ビワマス倶楽部会議

   ・天野川ビワマス産卵観察会を行った。

    (「びわ湖の森の生き物研究会」との共催イベント)

・ビワマスの生態や産卵状況について講師から話を聞くとともに、

実際に天野川でビワマスが産卵している様子を観察することが

できた。

 ● 11月 18日(日)

  ビワマスシンポジウム

   ・パネルディスカッション(倶楽部 2名、学生 1名も参加)

   ・ビワマス冷蔵庫ふ化実験用卵の配布

   ・まいばら水探検隊

   ・ビワマスパネル展示

9 月 29 日 簡易魚道設置事業

10月 20日 第 4回会議

11月 4日 第 5回会議

11月18日ビワマスシンポジウム

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 ● 11月 22日(木)

  息長小学校簡易ふ化施設実験 事前学習会

・息長小学校 5年生(40名)を対象に実施する、ふ化実験の事前学習会に参

加した。

・ビワマスの生態などについて学習するとともに、ビワマスの試食会を実施

した。

 ● 12月 13日(木)

 天野川岩脇地先 簡易魚道撤

去作業

 ● 1月 23日(水)

 第 6回 米原市ビワマス倶楽

部会議

・ビワマスまちづくりプラン

意見交換会

   (基本理念や目標の整理)

4.今年度予定

 ● 2月 26日(火)

  第 7回 米原市ビワマス倶楽部会議

・ビワマスまちづくりプラン意見交換会

    (事業アイディアを出し合う)

 ● 3月 12日(火)

  天野川魚道完成報告会および稚魚放流会

・天野川岩脇地先 魚道設置工事完成報告会

・息長小学校ふ化実験稚魚放流会

 ● 3月 14日(木)

  第 8回 米原市ビワマス倶楽部会議

・ビワマスまちづくりプラン意見交換会

(事業アイディアのグルーピング)

 ● 3月 17日(日)

  天野川箕浦地先 簡易魚道設置事業実施

・岩脇地先に設置した簡易魚道を改良して、次に遡上の障害となっ

ている箕浦地先に設置する。

 ● 3月 24日(日)

  ビワマス稚魚放流イベント

・市民の皆さんに冷蔵庫で育てていただいているビワマスの放流

イベントを開催する。

11月22日事前学習会

1 月 23 日 第 6回会議

2月18日現在岩脇地先魚道工事

昨年の稚魚放流イベントの様子

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5.得られた成果と今後の予定

この事業を通じて、学生の皆さんには、若い行動力や学生が放つ楽しい雰囲気で、プロジェクトの活性化に大

きく貢献していただいた。また、現在取り組み中である、ビワマスを活かした「まちづくりプラン」の作成の中でも、

学生ならではの若い発想力で多くの提案をいただいている。来年度中にはビワマス倶楽部で「まちづくりプラン」

を完成される予定であるが、今後も何らかの形で大学と連携を図りながら、市やプロジェクトの活性化を図って

いきたい。

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No.5

プロジェクト名(活動テーマ):

「Myばら」で米原のまちづくり

地域、団体・代表者名:My ばらプロジェクト 代表 本田 正春

連携大学・担当者名:聖泉大学 人間学部 富川 拓 准教授

1.取組み体制:両メンバーがそれぞれにお互いの特性を活かした意見を持ちより、取組の目的である、米原の新しいまちおこ

しのツールとしての「Myばら」を広め、現在ある資源を活用した取組みと、多くの人が関われる米原市全域で

のまちづくりを進めるための仕掛けを企画する。

長年米原市で生活するMyばらプロジェクトのメンバーではなかなか気付くことのできない米原の特徴や良さ

を、学生メンバーの若い斬新な視点での発信を期待する。

メンバー同士の交流を深め、市内を実際に観たり歩くなどの活動を通して進める。

2.背景・目的:

「Myばらプロジェクト」は昨年、米原市民の有志によってつくられたグループで、「My(私の)ばら」=「米

原」をキーワードに「バラ」の植栽やバラをモチーフにした商品の開発等を通じて「Myばら」を発信することで、

米原市の元気と活性化を目的に活動をしてきた。米原駅の玄関口である西口円形広場に、市民の親子の参加を募

りばらの植栽イベントを行ったり、米原ふるさと大使である尾木ママに新聞でつくるエコなブローチ「マイばら」

を贈りテレビで紹介されたことをきっかけに注目を集め、市内の作家による皮、彫金などのオリジナルばらのブ

ローチや、ソフトクレイで誰もが作れるばらのブローチなど、広がりを見せた。これらのバラのまちづくりの普

及を通し、今後は誰もが簡単に始められるまちづくり活動のきっかけになるような取組を進めようとしていたこ

とから、若い新鮮な外部のアイデアが必要であると考えていた。

3.活動内容:

両メンバーによる企画会議を行い、新しいまちおこしのツールとしての「Myばら」を広め、現在ある資源を

活用した取組みと、多くの人が関われる米原市全域でのまちづくりを進めるための仕掛けについて話し合い、聖

泉大学からの提案をいただいた。

①「Myばら御墨付き」~ええなあ My ばら~

私がええなぁと思う「My(まい)ばら」、私だけが知っている「My(まい)ばら」は、きっといろんな

人がええなぁと感じてくれる、いろんな人を元気にしてくれる「My(まい)ばら」。そんな「M(まい)y

ばら」をみなさんから推薦してもらい、「Myばら御墨付き」として認定、PRする。

「Myばら御墨付き」はまず、聖泉大学学生の推薦による御墨付きを決定し発表、それを機会に広く一般

公募などして「Myばら御墨付き」の推薦を集める。集まった「Myばら御墨付き」は御墨付きはマップ形

式のチラシにして米原の発信に活用する。

 

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  11月 6日   御墨付き候補現地調査

  11月中旬   御墨付き候補決定会議

  11月下旬   御墨付き現地取材

  12月中旬   大学生が推薦する「Myばら御墨付き」を決定

   1月下旬 大学生が推薦する「Myばら御墨付き」を伊吹山TVでPR

大学生が推薦する「Myばら御墨付き」を広報まいばら 2月 1日号で紹介   

   2月下旬 その他「Myばらお墨付き」を決定

   3月 エフエム彦根で「Myばらプロジェクト」との取組を放送

 聖泉大学生が作る番組にプロジェクトメンバーが出演

 15 分番組を 5シリーズ放送

「Myばらお墨付き」マップ、認定証、認定ステッカーの製作

 ②フェイスブックで「Myばらプロジェクト」を発信

 Myばらプロジェクトの取組みや、Myばらブローチ、また「Myばらお墨付き」の情報を発信する。

 ③「Myばら」手づくり体験イベント

「マイばらブローチ」づくりの体験のほか、私の「Myエコバック」作成など子ども達が親子で参加し

て一緒にモノづくりできる体験イベントを提案。平成 25年度から市内で開催されるイベントに出店して

いく。

4.今後の取り組み

「Myばらお墨付き」は今後フェイスブックでそれぞれを発信する他、第 2弾、第 3弾も今後は検討したい。

「Myばら」手づくり体験イベントは、市内で実施されるイベント等に出展し行う。今後も聖泉大学とは連携し、

事業でのアイデアやイベントの共同企画等を行っていただく他、米原市のまちづくり活動を大学生の現場研修の

場として活用いただくなど、相互協力していく。

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No.6

プロジェクト名(活動テーマ):

若者が交流し地域のにぎわいの再生を目指す「まちなか研究室」の創出

地域、団体・代表者名:近江八幡市・市長 冨士谷英正

連携大学・担当者名:滋賀県立大学・教授 濱崎一志

1.取組み体制:

(1)大学(まちなか研究室の開設、調査研究の取り組み)

・滋賀県立大学人間文化学部濱崎研究室

(2)まちづくり団体・NPO(まちなか研究室との連携協力)

・八幡学区まちづくり協議会

・近江八幡まちなみ保存委員会

・おうみはちまん町家再生ネットワーク

・NPO法人はちまんまちづくり間の会

・近江八幡観光物産協会

(3)商工団体(まちなか研究室との連携協力)

・近江八幡商工会議所

(4)事務局(まちづくりに対する指導・助言)

・近江八幡市都市産業部産業振興課

2.背景・目的:

市民活動の取り組みによって、歴史的・文化的資源や景観の保全が図られているものの、旧市街地においては

少子高齢化の進行、商店街の不振、空き家・空地の増加などによる地域コミュニティの衰弱やまちの空洞化が進

んでいる状況である。

こうしたことから、まちの賑わいの再生を図るためには、現在活動している団体の効果的な組織連携、また地

域住民との積極的な連携による、パートナーシップ型のまちづくりが求められるとともに、県内大学と連携して、

学生が近江八幡市をフィールドにその豊富な知識を活用して、地域住民とともにまちの課題に取り組んでいただ

くことがより効果的であることから、「まちなか研究室」を創出する。

3.活動内容:

民学官のコラボレーションによって、よりよいまちづくりを実現していくために、近江八幡の旧市街地内に「ま

ちなか研究室」を設置する。この研究室を拠点として、県内の大学生や周辺住民、地元事業者、市などが連携し、

地域活性化のための調査・研究・実験を行い、課題と戦略を捉え実践することで、歴史、文化、自然、産業など、

あらゆる地域資源を活用し、住民の満足のもと持続的に発展していく「地域が主体となる市街地活性化のしくみ」

を構築していく。具体的には、平成 24年 4月より近江八幡市永原町上(伝統的建造物群保存地区)の空き町家「奥

村邸」を拠点施設として、滋賀県立大学に「まちなか研究室」を開設した。

滋賀県立大学は、学生がまちなかに入り込み、フィールドワークなどを通して生のまちづくり・建築・都市

計画を実践できる教育プログラムとして位置づけ、町家を活用したコミュニティの形成について調査・研究をす

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すめている。具体的には奥村邸の実測調査を学生

が主体となって実施した。また、連携大学担当者

の濱崎は滋賀県立大学での担当科目地域文化演習、

文化財保存修景論などや立命館大学理工学部での

非常勤科目文化遺産保存計画論の臨地講義の場と

して活用し、教育活動もおこなってきた。

このほか、周辺の町家を活用した事例の比較研

究などを学生を中心に進めている。

また、民俗学が専門の教員の指導を仰ぎ、数は

少ないものの奥村邸にのこる民具を調査し、嘉永

4年 (1851) の銘のある篩を発見した。篩で銘のあ

るものはほとんどなく、貴重な資料であることが

判明した。

現在、奥村邸は古民家カフェの名のもとに母子

の集いなどを開催しているが、こうした集まりを

呼びかけるために奥村邸のパンフレットの作成を

すすめている。このパンフレットには学生による

奥村邸の調査結果などもわかりやすく盛り込む予

定である。

4.今後の取り組み

まちなか研究室が、まちづくりの現場と協働し

ながら、現場で専門的な能力を発揮し情報発信し

ていくために、既存のまちづくり団体やNPOと

のネットワークの構築を試みる。今のところ構築

できたとは言いがたい状況であり、今後の課題で

ある。

奥村邸には扉が壊れ、内部の状況が確認できて

いない蔵が1棟ある。こうした蔵を利用して蔵開

けのイベントを試みるなど、地域と連携できるよ

うな企画を進めたい。

地域文化演習臨地講義

奥村邸の実測調査

嘉永 4年 (1851) 銘の篩

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No.7

プロジェクト名(活動テーマ):

東海道の歴史的景観資源を活かしたまちづくり

地域、団体・代表者名:東海道ほっこりまつり実行委員会 委員長 西岡 衞

連携大学・担当者名 :龍谷大学社会学部コミュニティマネジメント学科 専任講師 笠井 賢紀

1.取組み体制(大学):

①10月28日に開催した、「第6回東海道ほっこりまつり」に向けた地域住民で組織する実行委員会に学生が

加わり、地域と一緒になって全体の企画、準備、運営に携わる。

②実行委員会が中心になって進める「板塀プロジェクト」「ホームページ開設プロジェクト」

 「景観ルールづくり検討」に加わり、若者の視点で斬新なアイデアを出し、実践するとともに、学生のもつ行動力、

そして大学のノウハウ等を活かし、地域の魅力や個性をより引き出す取組を実施していく。

◇体制イメージ図

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2.背景・目的:

東海道沿線に位置するこの地域においては、国道1号線のバイパス的な利用による交通量の増加により安心し

て、ゆっくりと歩くことすらままならない環境にあり、その昔、目川立場として人々が行き交い、安心して通行

できるこの空間から、人々の憩いやにぎわいが生まれ、まちの活気に繋がっていた当時の面影は現在薄れつつあ

る。また、近年、市街化の影響を受け、新住民が移り住むようになり、旧住民と新住民の繋がりにおいても、こ

の通過交通の増加の影響を受け、いささか分断される結果となっている。

こうしたことを背景として、地域住民が触れ合い交流できる取り組みとして、また、東海道をほっこりしなが

らゆっくりと味わう取組みとして、『東海道ほっこりまつり』を開催してきた。このまつりは東海道の一定区間 ( 約

800 m ) を通行止めとし、当時を思い起こさせる演出を取り入れ、地域の歴史的景観資源とうまくタイアップす

ることで地域への誇りと愛着を生み、そこから人と人とが繋がる仕組みを築いていくものであった。

しかしながら、まつりの来場者が5000人に及ぶなど、地域のまつりとしての成果は見られる一方で空き家

の増加や建物の建替え等により、昔ながらの家並みなど、この地域固有の歴史的景観資源は徐々に失われつつあ

り、地域への誇りや愛着が薄れ、将来的には人と人との繋がりも失われていく危機感が生まれてきている。

3.活動内容:

1)地域の個性や魅力を再発見、再認識する為の取組み(岡目川地域住民とのまち歩き)

  ◇活動日 平成24年5月11日(大学教員 1名学生7名) ~まち歩き①

平成24年6月12日(大学教員1名学生5名) ~まち歩き②

平成24年6月23日(大学教員1名学生2名) ~まち歩き③

2)東海道ほっこりまつり実行委員会への参画および企画提案

 ◇活動日 平成24年5月12日(大学教員1名)     ~顔合わせ

平成24年6月16日(大学教員1名学生1名) ~学生企画の提案

平成24年7月15日(大学教員1名学生8名) ~企画内容打ち合わせ

平成24年8月11日(大学教員1名学生5名) ~企画内容打ち合わせ

  平成24年9月22日(大学教員1名学生1名) ~企画内容打ち合わせ

  平成24年10月13日(大学教員1名学生7名)~最終確認および決起集会

  平成24年10月28日(大学教員1名学生12名)~まつり当日実践活動

平成24年11月23日(大学教員1名学生6名)~振り返りおよび意見交換会

  平成25年12月23日(大学教員1名学生5名)~次年度に向けた打合せ

3)部会活動およびプロジェクトへの参画

①イベント部会(従来企画や新たな学生企画の検討打合せおよび準備作業)

 ◇活動日 平成24年8月4日(学生2名)  ~学生企画「100人同時に目川田楽」打合せ

平成24年9月1日(学生1名)  ~学生企画「ほっこりコスプレ道中」打合せ

平成24年9月1日(学生1名)  ~学生企画「100人同時に目川田楽」打合せ

平成24年10月6日(学生2名) ~学生企画「100人同時に目川田楽」試作

平成24年10月14日(学生2名)~学生企画「ほっこりコスプレ道中」模擬演習

②総務部会(効果的な情報発信していく為のまつりのHP、ポスター、チラシづくり作業)

 ◇活動日 平成24年6月16日(大学教員1名学生1名) ~HPのCMS化について

平成24年8月11日(大学教員1名学生1名) ~まつりポスタープレゼン

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平成24年8月12日(大学教員1名学生1名) ~まつりポスター作成

③板塀プロジェクト(東海道の直接的な景観づくりに向けた取り組み)

 ◇活動日 平成24年6月3日(大学教員1名)  ~板塀現地調査を兼ねたまち歩き

平成24年7月29日(大学教員1名) ~板塀の試作品づくり

平成24年9月21日(大学教員1名) ~板塀社会実験のアンケートづくりWS

平成24年9月30日(大学教員1名学生5名)~板塀材料づくり

平成24年10月13日(学生4名)  ~板塀材料の塗装(防腐剤)作業

平成24年10月21日(学生2名)  ~板塀の下地づくり作業

平成24年10月28日(大学教員1名学生4名)~まつり当日板塀づくり

④景観ルールづくり検討

 ◇活動日 平成24年9月21日(大学教員1名)~景観ルールづくりに向けたアンケートWS

平成24年11月10日(大学教員1名学生1名)~アンケート配布方法等の打合せ~

⑤その他

 ◇活動日 平成24年6月9日(大学教員1名学生1名)~環びわコンソキックオフプレゼン会

平成24年10月13日(大学教員1名学生2名)~市協働事業提案プレゼン会

平成24年12月15日(大学教育1名学生1名)~環びわコンソ活動報告会

4.今後の取り組み:

平成24年度の取組みとしては、地域が主体で進める実行委員会の運営や部会(PJ)活動に学生が参画する

形で関わり、その中で学生ならではの視点でアイデアや大学のノウハウを取り入れた形で地域の魅力や個性を引

き出す取組みを実施してきました。こうした取組みにより今年度は地域と大学との信頼関係や、人間関係が築か

れ、地域と大学の連携の基礎(土壌)が作れた段階にありました。

来年度に向けてはこの築き上げた土壌を耕し実りある事業にしていくために引き続き、地域が進める事業等に

参画しながら、新たに学生を中心としたプロジェクトを展開していくこととしています。

このプロジェクトは東海道沿いにある空き家(民家)を借り上げ、この民家を地域との交流の場として利用し、

人生史の聞き取りや人物ポスターの作成、コミュニティ誌の編纂などを主として行い「交流促進」「愛着醸成」「思

いの可視化」といった目的を持って活用していきます。

地域と学生の交流の深まりから、少しづつネットワークを広げ、「東海道ほっこりまつり」を始めとした様々

なまちづくりに関わりたいと思える仲間づくりから、活動人口の増加等による地域の活性化に繋げていき、特に

地元の若い世代が地域の中で積極的に関わっていくような仕掛けを検討していきます。学生にとっては、普段で

はなかなか経験できない地域住民との共同作業や会話などから、社会性やコミュニティ能力など養うなど、貴重

な体験となる取り組みを進めていきます。

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5.活動写真

東海道ほっこりまつり 決起集会(10月13日)

ワークショップの様子

岡目川地区まち歩き

板塀づくり体験ワークショップ

東海道ほっりまつり学生企画②「東海道ほっこりコスプレ道中」

東海道ほっこりまつり実行委員会の様子

目川田楽づくり体験

東海道ほっこり灯路

東海道ほっりまつり学生企画①「100 人同時に目川田楽!!」

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No.8

プロジェクト名(活動テーマ):

歴史的空間を活かした“ まちを深く知る機能” の場の創造

地域,団体・代表者名: 守山市長 宮本和宏

連携大学・担当者名:立命館大学理工学部建築都市デザイン学科・及川清昭

1.取組み体制:

取り組み体制は下記の 4団体である。活動団体 活動内容

① 立命館大学理工学部建築都市デザイン学科(及川清昭教授及び大学院生)

プロジェクトの企画と実施及び効果分析

② 守山市(都市経済部都市再生推進課)

プロジェクトの全体調整

③ 有限会社 柴山建築研究所(代表取締役 柴山直子)

町家改修工事に関する資料提供とプロジェクトに対する助言

④ 株式会社 みらいもりやま21(「うの家」指定管理者)

建築調査の支援・連携

2.背景・目的:

守山市では,平成 21年3月に内閣総理大臣の認定を受けた「守山市中心市街地活性化基本計画」において,

町家活用による歴史文化拠点・地域活性化施設の整備を位置づけ,市民が守山の歴史文化を共有し,相互に交流

できる賑わいの場の創出を目指している。また,市街地に散在する歴史資源を家族等で気軽に散策できるように,

「歴史回廊ネットワーク」の形成に取り組んでいる。

中心市街地活性化の事業の中で,中山道沿いにある町家の中から「宇野本家」を歴史文化の拠点に相応しい町

家であるとして選定し,市民や来訪者が気軽にまちの歴史文化の魅力に触れ,さらに新たなまちの文化を創造す

る場となるように整備計画を行った。この計画においては,中山道の歴史を今に伝える本格的な町家を可能な限

りあるがままの姿で継承しつつ,人々が気持

ちよく憩え,新たな絆が生まれるような楽し

く魅力的な施設づくりを目指した。

平成 24年 1月に「宇野本家」の整備工事

が完了し,「守山市歴史文化まちづくり館」(愛

称:守山宿・町家 “ うの家 ”)としてオープ

ンした(写真 1~ 4)。この「うの家」にお

いて,市民が守山の歴史文化に触れ,“ まち

を深く知る機能 ” をさらに充実すべく,様々

な展示方法を模索している。今回のプロジェ

クトでは,特に「宇野本家」の建築的な側面

に焦点を当て,生活空間の変遷や町家の改修

過程をビジュアルに展示し,市民に守山市の

建築文化を伝えることを目的としている。

写真1.うの家概観

写真 2.展示スペース 写真 4.レストラン

写真 3.交流の場

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3.活動内容:

プロジェクトは守山市中心市街地活性化協議会会長である立命館大

学理工学部建築都市デザイン学科・及川清昭教授と研究室の大学院生

を中心として実施し,「うの家」を活かした守山市の歴史文化を広く知

る機能の提案について,共同で取組んできた。特に,「うの家」の建築

的変遷過程とまちの歴史を市民に理解してもらうために,館内の展示

物を作成する作業を継続して行ってきた。具体的には,以下の作業で

ある。

(1) 多くの歴史資源を有する中山道守山宿に位置する「うの家」の

改修工事の位置づけを整理し(写真 5),工事概要を整理する

とともに,わかりやすい表現と展示方法を検討する。

(2) 宇野本家に関する各種資料を収集・整理し(写真 6),展示用

に編集する。

(3) 中山道の歴史を今に伝える風格のある町家の歴史を来訪者に周

知する取組みとして,下記の建築的な作業を継続する。

① 宇野本家に残された大正時代の町家平面図の CAD図面(図 1)

とショウドローイングの作成(図 2・図 3)。

② 建築図面の精緻化をはかるための実測調査。

③ 改修前の宇野本家における内外空間の CG作成(図 4)。

4.今後の取り組み

今後は,さらにCAD 図面の精緻化をはかり,改修前の室内外空間の CG作成

を継続する。特に展示方法については,建築を専門としない市民にも理解して

もらうよう十分工夫することに努める。また,宇野本家の生活空間を記憶して

いる人々に対してインタビューし,プレゼンテーションに付加することを計画

している。さらに,町家の変遷に加えて,歴史文化まちづくり館における各種

イベントの撮影ビデオを継続的に追加・修正する。

写真5.改修前(上段)と改修後(下段)

写真 6.宇野本家昭和前期頃航空写真

図1.大正期の図面(左)とCAD図面(右)

図 4. 改修前のCG作成

図2.改修前のCAD図面作成

図3.改修後のCAD図面作成

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No.9

プロジェクト名(活動テーマ):

地域における「健康なまちづくり」の推進

地域、団体・代表者名:龍谷大学 地域活性化活動サークル「すけっち」代表

社会学部地域福祉学科 4 回生 中尾 晴希

新代表 社会学部地域福祉学科 3 回生 坂田 大輔

連携大学・担当者名:龍谷大学社会学部地域福祉学科 教授 安西 将也

1.取組み体制:

・龍谷大学社会学部地域福祉学科安西将也教授および 1、3、4回生のゼミ学生など約 40人

 →毎月 2回 ( 第一・第三土曜日 ) の交流会の実践

  毎週水曜日に学生で集まってのミーティング ( 活動内容の企画立案・評価 )

・開発自治会

 自治会 ( 役員・民生委員・その他本事業への協力者等 )

 →学生のボランティア活動への支援 ( 交流会開催予告のビラの回覧など )

・守山市

 →守山市立北公民館の貸出・調整・全体統括

( 交流会開催予告の有線放送や、自治会への連絡調整 )

2.背景・目的:

わが国においては、急速な少子高齢化が進行しており、2025 年にはいわゆる団塊の世代が後期高齢者となり、

医療費や介護給付費は今後ますます増加していくと見込まれている。

本市においても、2025 年には、高齢者数が約1万8千人となり、高齢化率は 21%を超える見込みであり、本

市が今後も住みやすさと活力を維持・向上させていくためには、元気な高齢者を増やしていくことが必要であ

ると考えている。そのため、本市では、市民がいつまでも健やかでいきいきと暮らせるまちづくりを目指して、

2010 年 12 月に「すこやかまちづくり行動プラン」を策定し、平成 23年度から行政と市民が一緒に健康づくり・

生きがいづくりに取り組んでいる。

そのような中、龍谷大学社会学部地域福祉学科 安西将也教授より本市の高齢地区において地域福祉学科の学

生のボランティア活動を展開したいとの申し出があった。安西教授は、滋賀県においてもセミナーやフォーラム

での発表、啓発活動への参加を通じて「健康なまちづくり」を実践してきた研究業績および実践業績がある。

そこで、本市では平成 24年度より「大学」「地域」「行政」が一体となって、地域の高齢者の健康づくり・生

きがい増進につながる取り組みを展開したいと考えている。

3.活動内容:

①守山市内で、比較的高齢化率の高い北部地域に位置する市立北公民館を拠点に、私たち龍谷大学社会学部地域

福祉学科のボランティア学生は、地域における高齢者等の居場所づくりのひとつとして、月 2回、交流会や季

節にあったイベントなどの企画・開催をしています。

  また、私たちの活動が掲載された新聞を見た大津市の葛原自治会からも申出があり、年度途中からは、同自

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治会館で月 1回の活動もあわせて実施。更なる活動の広がりが生まれています。

②守山市開発地区在住の 40歳以上の方を対象にした、日常生活における健康に関するアンケート調査の実施。

→地域の方の心身の健康に対する意識の向上に少しでも繋げられる様、これからのすけっちの活動に生かす

だけではなく、保健・医療・福祉などのサービスへも働きかけるため。

③その他市事業での活動報告等

4.今後の取り組み

①地域の方に先生になってもらって地域のお料理を教えてもうら料理教室予定だったが、料理教室はできな

かった。クリスマス会は、ツリーを作ったりパーティーをしたり、日頃の感謝を込めて、ビンゴ大会で景品

ありの交流をした。

②すけっちまつりの企画

 今年度は、開催することができなかった。来年度は、前準備を確実にして開催できるようにしたい。

③広報誌

 広報誌に関してもすることができなかった。今後は、年に 2回発行できるようにしたい。

( 普段の活動の様子 )

冬場も寒さに負けないよう、学生の力を活かして元気に活動し、地域の方も学生も一緒に、心身共に「いきいき」

とできるために活動ができた。今年度の反省は、活動人数が少なかったので、準備に手間取り地域の方を待たせ

てしまうことが多くあったので、今後は待たせてしまわないようにあらかじめ準備しておくことが必要。

事前のミーティングも少し足りないような気がした。来年度は、話し合いからしっかりと固めていこうと思う。

[ クリスマス会 ] [ タイタコゲーム ]

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No.10

プロジェクト名(活動テーマ):

地域資源発掘から地域の宝 ・ブランドを発見し 、 それを活かした地域商品づくり (南草津地域 )

地域、団体・代表者名:草津、 立命館大学 金井ゼミ ・ 立命館大学経済学部教授 金井 萬造 

連携大学・担当者名:立命館大学 ・ 金井 萬造 ( 経済学部教授 )

草津市 未来研究所 副所長 林田 久充、 西村 周馬 ( 研究員 )

1.取組み体制:

立命館大学金井ゼミ/草津市未来研究所 ( 協力 ) /歴史街道 ・南草津会 ( 協力 ) /草津あおばな会 ( 協力 ) /草津宿街道交流館 ( 資料 ・ヒアリング ) /矢橋地区自治会関係者 ( 協力 ) /草津市役所関係課 ( 資料 ) /草津商工会議所 ( 資料 ) /立命館大学観光開発 ・観光システム論受講生 ( アンケート協力 )

2.背景・目的

地域資源調査をして、 地域をみた場合に歴史的に多くの資源があることが分かった。大学を卒業して、 5 年後、 10 年後に、 草津地域にリピートするような 「10 年パスポート」 があれば、 より多くの訪問者が草津 ・滋賀地域を訪れるようになる。そのために地域資源を発掘して、 地域の宝として磨きあげ、 観光素材をリストアップして、 自信 ・確信 ・展望を持った観光商品を造成する活動を行った。その作業の過程で、 学生の南草津地域の見方や地域の関係者との協働での地域調査の実施 ・関係者とのヒアリング ・打ち合わせを実施した。県外の参考事例地区として、 和歌山県田辺市、 石川県加賀市加賀温泉 ・山中温泉地区、 香川県高松市丸亀商店街地区、 大分県由布院温泉地区のまちづくりを調査し、 地元の関係者のヒアリングや研究会に参加し、 調査経験を発表し、 地域間の比較検討から、 南草津地域の振興のあり方検討の参考にした。 これらの検討から地域商品づくりを行なった。地域観光商品づくりの過程で観光施設 ・イベント ・食 ・土産 ・交通など地域の産業 ・生活 ・環境の実態に接し、地域を理解と地域の関係者のコラボレーションを通して、 訪問者に対するもてなしの体制づくりのあり方を想定し今後に発展していく展開を理解することができた。 また、 地域のコミュニケーションが進展が重要で、 その機会づくりが次の課題として見えてきた。 2013 年度は、 この点をさらに発展させていきたい。

3.活動内容:

活動内容を以下に列記し報告します。○南草津地域関係の資料・文献調査を先ず、 実施した。○草津市役所等の行政・観光関連機関を訪問して関係資料の収集・ヒアリングを実施した。○歴史街道・南草津会の例会に出席して、 関係情報の収集・意見交換・当該企画説明を行った。 南草津会の実施している地域調査に同行して、 地域資源や観光施設、 歴史・文化調査を実施し歴史街道・南草津会の会員に紹介して頂いて、 矢橋地区自治会の関係者会議でヒアリングを行った。○草津あおばな会の関係者にヒアリングし、 あおばな料理を体験して商品化を検討した。○矢橋地区秋季文化祭に参加し関係者の御意見をお聞きした。 併せて、 矢橋地区内の観光資源調査を実施した。○草津本陣等の文化施設調査・イベント調査○県内観光地の事例調査 (おごと温泉、 長浜・黒壁調査、 彦根城・キャッスルロード調査等 )

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○県外観光地の事例の調査 ( 加賀・山中温泉調査、 七尾市食祭市場調査、 南紀田辺市調査、 高松市丸亀商店街調査、 由布院温泉地区調査等 )を実施した。○関係文献・資料・地図・観光資料の収集○観光開発・観光ルートづくりのために、 地域の特徴・ブランドづくいのために、食文化 (あおばな料理開発 )体験を実施し、 商品化の参考にさせて頂いた。○立命館大学の遺跡見学および観光開発・観光ルートづくりの検討を行った。○野路地区・小野山地区観光資源調査・観光ルートづくりの検討を行った。○南草津駅周辺観光資源・観光ルートづくり・東山道遺跡地区の見学・観光ルートづくりの検討を行った。○矢橋道沿道調査・観光資源調査を実施した。○立命館大学観光システム論の受講生の方を対象にしたアンケート調査を実施した。○矢橋地区古地図調査を地区自治会の御協力を得て実施した。 矢橋地区のアイデンティティの地区のDNAの発見と絆づくりを考えた。 それらを活かした矢橋地区観光ルートづくりを検討した。○南草津地域の観光資源マップづくりと地域の宝マップづくり・南草津地域観光商品づくりの課題の具体的検討は残されたテーマとなり、 2013 年度に具体化していきたい。○南草津地域の観光ルートと案内ガイド対応・南草津地域の観光開発 ・観光ルート提案を検討した。○これらをまとめて、 南草津地域の観光の10 年パスポートの提案 (地域のもてなし体制・人材育成対応 )を行った。

4.成果と今後の取り組み

南草津地域には地域を観る視点を明確に設定できれば、 非常に多くの資源が未活用な状況の中で眠っている状況にあり、 地域の生活者と生活文化の面での地域の誇りにしていき地域が非常に活性化していく可能性とそのポテンシャルを有していることがわかった。課題としては、 地域を活性化していく人材 ・組織化 ・具体的取り組みのシステム化と実行のプロセスの明確化と実践そのものが今求められているといえる。具体的取り組みとして、 色々な取り組みの団体間の協力 ・協働を具体化していくである。先ず、 手始めに南草津歴史街道研究会と草津市観光ボランティアの出会いと現地での実践的ガイドの内容の交換等、 地域としての総合的展開のスタートを切っていきたい。さらに、 地域の資源のMAP化等 「見える化」 の実践である。 そのようにすることによって、 関係者の気持を盛り上げていく効果が期待できる。このような取り組みを地域の年間行事の反映し、 日常生活の中に定着化を図っていくことによって、 地域の構成員の地域の歴史文化の認識の向上に繋がり、 地域のコミュニティの絆の深化と地域の誇りづくりや外部の方をもてなす体制づくりも進展していく効果がでてきる。 コミュニティの地域力がさらに発揮されていき、 生活文化の豊かな地域として形成されていくことになる。さらに、 将来展望として、 市町村を超えての広域連携 ・ネットワーク形成に発展していくことが、 その立地条件の良さからの展望できる。 まさに、 情報化時代に対応した地域からの 「グローカル」 な創造的地域づくり展開が為されていく。

<謝 辞>調査の実施にあたって、 御協力頂いた関係者の皆さまに心から感謝し、 お礼申し上げます。今後、 この検討成果をさらに地域に具体化し、 地域に定着化を図っていく上で、 ご指導とご助言とご支援を賜りますよう、 心からお願い申し上げます。

矢橋地区の歴史的文化遺産

山中温泉の漆器店

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No.11

プロジェクト名(活動テーマ):

大学生との地域福祉に関する連携事業

地域、団体・代表者名:大津市・市長 越 直美

連携大学・担当者名:龍谷大学 社会学部 地域福祉学科・村田 智美 講師

1.取組み体制:

・大津市の福祉に関する部署の職員や市社会福祉協議会の職員からなるワーキンググループ。(名称:地域福祉推進ワーキンググループ)7名。事務局は福祉政策課

・学生からなるグループ(名称:大学生と創る地域福祉推進プロジェクト参画学生グループ)。11名。・大学 学生グループづくりの支援と、事業内容等に関して、教員による指導。

2.背景・目的:

(背景)

大津市では、平成24年度から28年度までの5年間を計画期間とする「第2次大津市地域福祉計画」を策定

し、住み慣れた地域で、誰もが安心して暮らしていけるまちづくりを進めている。この計画の策定にあたり、広

く市民の意見を取り入れるため、市内を7ブロックに分けた保健福祉ブロックごとに「素案説明会」を開催した。

この「素案説明会」での協議の内容を計画に反映するなかで、新たな事業の一つとして、「大学生との地域福祉

に関する連携」を掲げている。

(目的)

地域福祉を充実させ、より一層推進していくためには、新し

い参加者層を巻き込んでいく工夫が必要である。「大学生との地

域福祉に関する連携」の内容は、大学生の参画により、地域福祉

の推進のための事業を検討し、学生、地域の双方にとって有意義

な事業を実施するというものである。

3.活動内容:

・学生グループの立上げに向けて、大学教員と事前打合せ (7/27・8/6・8/30・9/13・10/16)・市職員等で構成の地域福祉推進ワーキンググループ会議開催(10/23)

・第1回 大学生と創る地域福祉推進プロジェクト会議開催(10/29)グループディスカッションにて、今後の事業の方向性を検討テーマ:大学(生)と地域福祉の連携 課題解決に向けて学生グループ側からは、自分たちがしたいこと、できること、市職員等のグループ側からは、学生にしてほしいこと (別表 1ディスカッション内容抜粋参照)

第1回 大学生と創る地域福祉推進プロジェクト会議 (平成24年10月29日)

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[ 表1] 第1回 大学生と創る地域福祉推進プロジェクト会議 〜グループディスカッション〜【A・B テーブル「子育て分野」統合】 

学生グループ テーブル 市職員等グループ

子育て支援の関わりたい(学生と子ども)

A

ゆめっこの “ 地域で遊ぼう ” を大学生が企画し参加してほしい

子育て支援活動 なかなか外にでてこれない親子が “ 楽しそうや、いってみたい ” と思える呼びかけ、取り組みがあったらいい

子育て支援(地域での子ども教室) 地域の人とつながって、何か親子への発注音楽劇団や人形劇など、フェスタでしてもらえたらいいゆめっこの中で、大学生の得意とすることを親子に知らせ、一緒に取り組んでほしい

家に訪問して子育て 支援・体験B

大学生の子育て体験子育て支援に関するイベントへの参加子育て支援 自分がママなら

・第2回 大学生と創る地域福祉推進プロジェクト会議開催(11/26)

グループディスカッションにて、方向性として、次の Aか Bどちらにするか検討A単独世帯と地域のつながりづくり (ア 防災の視点から イ 食を通じて)B地域が取り組む子育て支援

・第3回 大学生と創る地域福祉推進プロジェクト会議開催(12/10)

グループディスカッション①方向性の決定  地域が取り組む子育て支援  ~子育て支援から始まる地域づくり~②事業内容確認 ③役割分担協議

・第4回 大学生と創る地域福祉推進プロジェクト会議開催(12/17)

グループディスカッション①大学地域交流フェスタ 2012 の報告 ②こども “ふゆ ” フェスタ(@ゆめっこ)でのアンケート実施に向けて (質問事項とアンケート協力者への粗品検討)③「地域であそぼう」(@大石市民センター)でのプログラム実施に向けて (学生側から音楽劇との提案を受け、「ももたろう」の方向で進めることとなる)

・第5回 大学生と創る地域福祉推進プロジェクト会議開催(1/7)

グループディスカッション①こども “ふゆ ” フェスタ(@ゆめっこ)でのアンケート実施に向けて (アンケート内容の意見最終集約と当日の動き等確認)②「地域であそぼう」(@大石市民センター)でのプログラム実施に向けて  ( 配役の調整、小道具等必要なものを確認 )

・こども “ ふゆ ” フェスタ(@ゆめっこ)でのアンケート実施(1/20)

 大津市子育て総合支援センターゆめっこにて、こども “ ふゆ ” フェスタ開催時に、保護者が子育て支援で求めること、特に学生に望むことなどを認識し、当プロジェクトの地域福祉における子育ての分野に対する取り組みの方向性等を検討するため、学生によるアンケート調査を実施した。(図1)

・第6回 大学生と創る地域福祉推進プロジェクト会議開催

(1/21)

グループディスカッション①こども “ ふゆ ” フェスタ(@ゆめっこ)でのアンケートを

アンケート実施(平成 25年1月 20日)

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終えて ②「地域であそぼう」(@大石市民センター)でのプログラム実施に向けて (当日の動き等最終確認)大石でのプログラム「ももたろう」の音声録音とリハーサル

・「地域であそぼう」(@大石市民センター)でのプログラム実施(2/1)

 大津市大石市民センター(公民館)にて開催の「地域であそぼう」のなかで、プログラムを実施。内容は、「歌・手あそび」及び劇「ももたろう」。参加の親子7組(親7人、子ども9人)に喜んでいただいた。

・第7回 大学生と創る地域福祉推進プロジェクト会議開催(2/18)

グループディスカッション①「地域であそぼう」(@大石市民センター)でのプログラム実施を終えて(当日の映像を見た後、感想等を話し合った)☆豆(ボール)まきを劇中に組み入れるなかで、イベントが参加型となり、良かった。②こども “ふゆ ” フェスタ(@ゆめっこ)でのアンケート結果(アンケート結果を確認しながら、ポイント等協議)☆子育て支援に関して、福祉を学ぶ大学生に対し期待することとして、「地域のイベントなどでサークルなどが大人も子どもも楽しめる出し物をしてほしい」との選択肢の回答が一番多く、「地域であそぼう」で

[ 図1] アンケート用紙 一部

「地域であそぼう」でのプログラム実施(平成25年2月1日)

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のプログラムの実施は、方向性として正しかったと考えられる。(別表2アンケート結果の抜粋参照)☆子育て中の親はつながりよりも、場を望む傾向にあるのでないか。だからこそ、意図的にでも、つながりの構築に向けた仕組みづくりが必要だ。③来年度に向けて(事業継続の連絡と参画の依頼)

4.今後の取り組み

今年度の成果を踏まえ、平成25年度以降においても、「大学生と創る地域福祉推進プロジェクト会議」での協議をさらに進めて、アンケートの調査結果の内容にアプローチをかけるなかで、学生にも、地域にも有意義な地域福祉に関する具体的な事業を企画し、実施に向けて取り組んでいきたい。

[ 表2] アンケート結果の抜粋

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大学地域連携課題解決支援事業 2012 報告書2013年3月 発行

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