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Abstract The purpose of this paper is to make analysis of the structural change of dairy sector in the United Kingdom in recent years. The Milk Quota System was introduced as the policy dealing with surplus raw milk in 1984. Naturally enough,the United Kingdom has accepted the System as the common dairy policy of EU. The System has been abolished on M arch 31, 2015. Under the Milk Quota System,the dairy sector in the United Kingdom have made a structural change. To beconcrete,on theonehand numbers ofdairyfarm havebeen declined,on theother hand farm sizebased on milk cow numbers have been expanded and milk yield per cow grown more remarkably. In short the structural improvement of dairy sector have made progress to a high degree. Dairy farms in the United Kingdom have developed their productivity and competitive power. So the dairyindustry will be able to have access to the world market especiallybymeans ofexporting their butter and cheese as market strategyagainst a background for the trend oftrade liberalization. In conclusion the dairy sector in the United Kingdom will obtain the fruit of sustainable development in future. Keywords:United Kingdom,dairy farm,structural change Ⅰ.はじめに 小稿の課題は,近年における連合王国(theUnited Kingdom,以下,イギリスと記す)の酪農構造の変化につい て分析することにある。イギリス農業における酪農業の位置は重要である。イギリスの食料政策を歴史的に辿る ならば,1846年の穀物条例(Corn Law)が廃止されて以来,自由貿易体制の下で「安価な食料」を中心に据えてき た。しかしながら,第一次世界大戦後のパックス・ブリタニカの終焉,そして大恐慌を経て,第二次世界大戦下 での戦時食料政策において,国内自給と栄養確保の面から飲用牛乳の安定供給が求められた。それは戦後も引き 継がれるとともに,戸口宅配制度(doorstep delivery system)が飲用牛乳の安定的な消費を支えてきた。 1973年にイギリスは欧州同盟/欧州連合(European Union,以下 EU と記す)に加盟して以降,共通農業政策 (Common AgriculturalPolicy,CAP)が適用されるようになった。言うまでもなく CAP は,1962年に誕生した EU の重要な共通政策であり,1968年に関税同盟の実現とともに完成した。CAP の特徴としては,共同市場組織 が品目ごとに設立されたことである。ちなみに牛乳・乳製品の共同市場組織は,1965年 11月に設立された。 CAP導入当初から価格支持政策が運用され,相対的に高い支持価格水準が設定された結果,生産が刺激されて 膨大な過剰生産が発生した。そのために,欧州共同体(European Community,EC)(当時))の財政が圧迫される という問題が深刻化したのである。ECは,牛乳・乳製品の過剰に対して供給面および需要面から諸々の対策を講 じてきた。だが,それらは対処療法的効果の域を出ず,過剰形成とその処分の繰り返しに終始してきた。 EC 農相理事会(当時)は最後の手段として,1984年4月1日から生乳クォータ制度の導入を決定したのである。 生乳クォータ制度は,正式には追加課徴金制度(AdditionalLevySystem)と呼ばれる。その目的は生乳と乳製品 の過剰生産を抑制し,生乳供給量を市場需要量に均衡させることである。生乳クォータ制度の運用期間は時限的 であって,当初 1989年3月 31日までの5年間であった。しかしながら,その後も何度かの規則改正を通して, 生乳クォータ制度が延長され,EU域内の生乳生産は抑制基調が一貫して維持されてきた。ようやく生乳クォータ 制度は,2015年3月31日をもって廃止されることとなった。 以上のような経緯を踏まえて,小稿では,約 30年にもわたる生乳クォータ制度の運用期間におけるイギリスの 酪農構造が,どのような変化を遂げたのかについて分析したい。まず予備的考察として,EUにおけるイギリス酪 農の位置を確認したい。次に,2000年代に焦点を当てつつイギリス酪農業の構造変化について分析していきたい。 イギリスはイングランド(England),ウェールズ(Wales),スコットランド(Scotland),北アイルランド(North- ern Ireland)から構成されている。統計分析上必要に応じて,国別に示したい。 )pp.14~ 17)。 2 松浦(1982)p.29。 3 生乳クォータ制度の仕組み 英国酪農業の構造変化に関する一考察 平岡祥孝 照のこと。また政 策の詳細に 1 CAPの酪農部門については, たと え ばFennell(1997)pp. 133~154を参照されたい。 1973~80年の期間に お け る 生乳に対する保証部門からの 支出額は,平均で見ると 39% を 占 め て い た(Neville-Rolf (1984)p.365)。過剰生産に伴 う財政問題は,1970年代では 酪農部門に限定されていた。 しかるに1980年代に入ると, 他の農業部門も過剰生産と なったために,ECは構造的 な過剰問題に直面することに なった(田 中(1987 on(2009)お よ び European Commission (2010)は,乳 ついては,さしあたり小林 (1994)を参 化を分析している。生乳 クォ つ い て は,CEC (1976)を参照のこと。 4 Colman(2002)は , 生 乳 クォータ制度の硬直化に関し て 分 析 し て い る。European Commissi タ制度廃止をめぐる議 論の過程については,たとえ ば 亀 岡(2013)pp.119 価維持機能の低 下から生乳クォータ制度の形 28を 参照のこと。 ~1 あり ★柱 ★次頁にもノンブル 断ち落とし含)で文字の多いときはナリユキでのばす★ のケイは最低292 H (

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Abstract

The purpose of this paper is to make analysis of the structural change of dairy sector in the United

Kingdom in recent years. The Milk Quota System was introduced as the policy dealing with surplus raw

milk in 1984. Naturally enough,the United Kingdom has accepted the System as the common dairy policy

of EU. The System has been abolished on March 31,2015.

Under the Milk Quota System,the dairy sector in the United Kingdom have made a structural change.

To be concrete,on the one hand numbers of dairy farm have been declined,on the other hand farm size based

on milk cow numbers have been expanded and milk yield per cow grown more remarkably. In short the

structural improvement of dairy sector have made progress to a high degree.

Dairy farms in the United Kingdom have developed their productivity and competitive power. So the

dairy industry will be able to have access to the world market especially by means of exporting their butter

and cheese as market strategy against a background for the trend of trade liberalization. In conclusion the

dairy sector in the United Kingdom will obtain the fruit of sustainable development in future.

Keywords:United Kingdom,dairy farm,structural change

Ⅰ.はじめに

小稿の課題は,近年における連合王国(the United Kingdom,以下,イギリスと記す)の酪農構造の変化につい

て分析することにある。イギリス農業における酪農業の位置は重要である。イギリスの食料政策を歴史的に辿る

ならば,1846年の穀物条例(Corn Law)が廃止されて以来,自由貿易体制の下で「安価な食料」を中心に据えてき

た。しかしながら,第一次世界大戦後のパックス・ブリタニカの終焉,そして大恐慌を経て,第二次世界大戦下

での戦時食料政策において,国内自給と栄養確保の面から飲用牛乳の安定供給が求められた。それは戦後も引き

継がれるとともに,戸口宅配制度(doorstep delivery system)が飲用牛乳の安定的な消費を支えてきた。

1973年にイギリスは欧州同盟/欧州連合(European Union,以下EUと記す)に加盟して以降,共通農業政策

(Common Agricultural Policy,CAP)が適用されるようになった。言うまでもなくCAPは,1962年に誕生した

EUの重要な共通政策であり,1968年に関税同盟の実現とともに完成した。CAPの特徴としては,共同市場組織

が品目ごとに設立されたことである。ちなみに牛乳・乳製品の共同市場組織は,1965年11月に設立された。

CAP導入当初から価格支持政策が運用され,相対的に高い支持価格水準が設定された結果,生産が刺激されて

膨大な過剰生産が発生した。そのために,欧州共同体(European Community,EC)(当時))の財政が圧迫される

という問題が深刻化したのである 。ECは,牛乳・乳製品の過剰に対して供給面および需要面から諸々の対策を講

じてきた。だが,それらは対処療法的効果の域を出ず,過剰形成とその処分の繰り返しに終始してきた 。

EC農相理事会(当時)は最後の手段として,1984年4月1日から生乳クォータ制度の導入を決定したのである。

生乳クォータ制度は,正式には追加課徴金制度(Additional Levy System)と呼ばれる。その目的は生乳と乳製品

の過剰生産を抑制し,生乳供給量を市場需要量に均衡させることである 。生乳クォータ制度の運用期間は時限的

であって,当初1989年3月31日までの5年間であった。しかしながら,その後も何度かの規則改正を通して,

生乳クォータ制度が延長され,EU域内の生乳生産は抑制基調が一貫して維持されてきた。ようやく生乳クォータ

制度は,2015年3月31日をもって廃止されることとなった 。

以上のような経緯を踏まえて,小稿では,約30年にもわたる生乳クォータ制度の運用期間におけるイギリスの

酪農構造が,どのような変化を遂げたのかについて分析したい。まず予備的考察として,EUにおけるイギリス酪

農の位置を確認したい。次に,2000年代に焦点を当てつつイギリス酪農業の構造変化について分析していきたい。

イギリスはイングランド(England),ウェールズ(Wales),スコットランド(Scotland),北アイルランド(North-

ern Ireland)から構成されている。統計分析上必要に応じて,国別に示したい。

)pp.14~

17)。

2 松浦(1982)p.29。

3 生乳クォータ制度の仕組み

英国酪農業の構造変化に関する一考察平岡祥孝

照のこと。また政

策の詳細に

1 CAPの酪農部門については,

たとえばFennell(1997)pp.

133~154を参照されたい。

1973~80年の期間における

生乳に対する保証部門からの

支出額は,平均で見ると39%

を占めていた(Neville-Rolf

(1984)p.365)。過剰生産に伴

う財政問題は,1970年代では

酪農部門に限定されていた。

しかるに1980年代に入ると,

他の農業部門も過剰生産と

なったために,ECは構造的

な過剰問題に直面することに

なった(田中(1987

on(2009)お よ び

European Commission

(2010)は,乳

ついては,さしあたり小林

(1994)を参

化を分析している。生乳

クォ

ついては,CEC

(1976)を参照のこと。

4 Colman(2002)は,生 乳

クォータ制度の硬直化に関し

て分析している。European

Commissi

タ制度廃止をめぐる議

論の過程については,たとえ

ば亀岡(2013)pp.119

価維持機能の低

下から生乳クォータ制度の形

28を

参照のこと。

~1

あり

★柱

★枠★次頁にもノンブル

断ち落とし含)で文字の多いときはナリユキでのばす★のケイは最低292H(

★注意‼異パターン

★表題番号後1字アケ

Ⅱ.EU域内におけるイギリス酪農

表1は,クロアチアを除くEU加盟国別生乳生産者数(2008/09~2012/13年度)を示している。表1からも明ら

かなようにEU全体の傾向としては,ほぼ一貫して生乳生産者数が減少している。2008/09年度では133万9,500

人であったが,12/13年度では92万1,000人である。当該期間では,41万8,500人減少している。そのような状

況にあって,イギリスの生乳生産者数も減少傾向を示している。2008/09年度では1万6,900人であったが,2012/

13年度では1万4,500人となり,当該期間では2,400人減少している。

その他のEU加盟国の生乳生産者数(2012/13年度)を見るならば,旧東欧諸国では最大の経済規模と人口を有

するポーランドが最も多く,15万3,000人である。EU原加盟国であるドイツおよびフランスは,それぞれ8万

人,7万7,200人である。そして小国ではあるが,オーストリア4万6,500人,リトアニア4万1,300人が続く。

南欧諸国ではイタリアが3万7,400人,次いでスペイン1万9,600人である。なおオランダは1万8,500人,ア

イルランドも1万8,500人であり,生乳生産者数ではイギリスより多い。

表2は,EU加盟国別配乳量(2008/09~2013/14年度)を示している。2008/09~2013/14年度においては,ドイ

ツ,フランス,イギリス,オランダが1,000万 tを超えている。たとえば2013/14年度では,ドイツ3,063万1,000

t,フランス2,467万7,000tである。両国は酪農大国として量的に圧倒的な配乳量を誇る。次位の酪農生産国群

としてイギリスとオランダが位置する。イギリスは1,408万6,000tであり,オランダは1,234万4,000tである。

そして,ポーランド,イタリアと続く。概括的に言うならば,EUではドイツ,フランス,イギリス,オランダ,

イタリアの5か国が,主要な酪農生産国として挙げられよう。なおポーランドは生乳生産者が最大であるにもか

かわらず,配乳量では順位が下がる。ポーランドは,飼養頭数規模では小規模零細酪農経営が主流であることが

英国酪農業の構造変化に関する一考察

表1 EU加盟国別生乳生産者数(2008/09~2012/13年度)

(暦年) 2008/09 2009/10 2010/11 2011/12 2012/13

(千人)

オーストリア 55.3 52.5 49.9 48.8 46.5

ベルギー 11.9 11.3 10.7 10.3 9.8

デンマーク 4.5 4.3 4.2 4.0 3.8

フィンランド 13.1 12.4 11.7 10.9 10.2

フランス 92.8 87.6 83.8 80.3 77.2

ドイツ 95.2 91.5 88.7 83.9 80.0

ギリシャ 5.1 4.6 4.3 3.9 3.7

アイルランド 20.6 19.1 19.0 19.2 18.5

イタリア 43.9 42.1 40.4 38.8 37.4

ルクセンブルグ 0.9 0.8 0.8 0.8 0.8

オランダ 20.4 20.0 19.4 18.9 18.5

ポルトガル 10.0 9.2 8.1 7.5 7.0

スペイン 24.0 23.1 21.9 20.7 19.6

スウェーデン 6.9 6.4 6.1 5.8 5.4

イギリス 16.9 16.2 15.5 15.0 14.5

キプロス 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2

チェコ 2.6 2.6 2.5 2.4 2.3

エストニア 1.3 1.1 1.1 1.0 0.9

ハンガリー 6.4 6.0 5.8 4.7 4.3

ラトビア 17.6 13.6 12.2 11.6 11.2

リトアニア 60.8 50.5 46.6 44.4 41.3

マルタ 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1

ポーランド 207.6 185.7 173.3 162.1 153.0

スロベニア 9.8 8.9 8.9 8.5 8.2

スロバキア 0.8 0.9 0.9 0.9 0.8

ブルガリア 107.2 104.0 18.1 13.8 10.8

ルーマニア 503.6 432.8 385.0 368.0 335.0

EU27カ国 1339.5 1207.5 1039.2 986.5 921.0

出所)Dairy Co,Dairy statistics,various issuesを参考にして作成。

伺える。

表3は,クロアチアを除くEU加盟国別農場出荷生乳価格(2010~2013年)を示している。表3から明らかなよ

うに,キプロスとマルタが例外的に極めて高い。2013年の農場出荷生乳価格を見るならば,キプロス50.28ペン

ス/ℓ,マルタ45.79ペンス/ℓであり,EU加重平均価格31.91ペンス/ℓを大幅に上回っている。フィンランドと

表2 EU加盟国別配乳量(2008/09~2013/14年度)

2008/09 2009/10 2010/11 2011/12 2012/13 2013/14

(千 t)

ドイツ 27,509 28,166 28,857 29,661 29,706 30,631

フランス 23,250 22,751 23,877 24,769 24,189 24,677

イギリス 13,240 13,202 13,729 13,894 13,359 14,086

オランダ 10,941 11,142 11,507 11,823 11,671 12,344

ポーランド 9,181 9,053 9,047 9,515 9,817 10,092

イタリア 10,480 10,455 10,356 10,191 9,791 9,721

スペイン 5,778 5,763 5,871 6,004 5,948 6,008

アイルランド 5,143 4,848 5,467 5,568 5,353 5,581

デンマーク 4,662 4,749 4,798 4,855 4,914 5,074

ベルギー 2,870 2,981 3,090 3,121 3,120 3,534

オーストリア 2,702 2,714 2,807 2,946 2,947 2,972

スウェーデン 2,975 2,896 2,857 2,863 2,850 2,890

チェコ 2,400 2,337 2,319 2,409 2,431 2,365

フィンランド 2,252 2,290 2,289 2,258 2,246 2,309

ポルトガル 1,881 1,852 1,827 1,859 1,825 1,791

ハンガリー 1,432 1,360 1,271 1,322 1,398 1,370

リトアニア 1,372 1,253 1,296 1,338 1,356 1,357

ルーマニア 1,043 963 881 909 870 904

スロバキア 929 830 796 829 847 826

ラトビア 632 594 635 677 722 755

エストニア 605 586 614 633 673 721

ギリシャ 686 685 679 639 669 643

スロベニア 520 516 521 531 532 518

ブルガリア 670 551 528 498 499 494

ルクセンブルグ 266 272 281 283 277 290

キプロス 149 148 151 154 153 159

クロアチア n/a n/a n/a n/a 573 506

出所)Dairy Co,Dairy statistics,various issuesを参考にして作成。

表3 EU加盟国別農場出荷生乳価格(2010~2013年)

(暦年) 2010 2011 2012 2013

(ペンス/ℓ)

オーストリア 28.10 31.36 28.29 32.88

ベルギー 26.93 29.58 25.24 32.52

デンマーク 28.22 31.87 28.28 33.75

フィンランド 32.83 38.15 37.31 40.04

フランス 27.35 29.76 26.70 30.29

ドイツ 27.36 31.06 26.78 32.73

ギリシャ 32.99 38.56 37.67 38.83

アイルランド 27.19 30.67 27.00 33.47

イタリア 29.89 34.36 30.90 33.94

ルクセンブルグ 26.32 29.30 26.06 31.93

オランダ 27.77 32.96 28.26 34.48

ポルトガル 25.34 27.91 25.57 29.32

スペイン 25.98 27.95 25.82 29.99

スウェーデン 29.74 33.83 29.88 34.61

(暦年) 2010 2011 2012 2013

(ペンス/ℓ)

イギリス 24.65 27.36 28.12 31.70

キプロス 45.34 46.52 44.02 50.28

チェコ 24.99 29.24 24.86 28.56

エストニア 24.51 28.83 25.13 29.43

ハンガリー 23.03 27.56 24.94 28.27

ラトビア 22.21 26.23 23.12 26.71

リトアニア 22.24 25.72 22.20 27.67

マルタ n/a n/a 40.72 45.79

ポーランド 24.17 26.37 24.03 27.74

スロベニア 23.74 27.23 25.20 28.23

スロバキア 24.15 28.25 24.65 28.58

ブルガリア 24.42 29.19 25.48 29.43

ルーマニア 21.18 25.19 22.84 26.21

EU加重平均値 27.00 30.35 27.31 31.91

出所)Dairy Co,Dairy statistics,various issuesを参考にして作成。

平岡祥孝

ギリシャも高く,それぞれ40.04ペンス/ℓ,38.83ペンス/ℓである。

前述したEUの主要酪農生産国に位置づけた5か国では,オランダ34.48ペンス/ℓ,イタリア33.94ペンス/ℓ,

ドイツ32.73ペンス/ℓであり,EU加重平均価格を上回っている。他方,フランスは30.29ペンス/ℓ,イギリス

は31.70ペンス/ℓであり,EU加重平均価格を若干下回っている。生乳価格面からは,イギリスはEU諸国にお

いて平均よりも下位に位置している。

ちなみに旧東欧諸国の農場出荷生乳価格は,おしなべてEU加重平均価格を下回っている。零細・小規模経営

のために規模の経済性が実現されていないと言えるであろう。また構造改善が進んでおらず,非効率な経営が温

存されていると推察できる。

Ⅲ.イギリスにおける酪農構造の変化

まず,イギリスの国別の配乳量を見てみよう。表4は,国別配乳量(2005/06~2012/13年度)を示している。た

だし配乳量は乳脂率調整済乳量である。当然のことながらイングランドが最大であり,ほぼ80億ℓ台である。北

アイルランドが20億ℓ前後,ウェールズが15億ℓ台,スコットランドが13億ℓ前後である。

表5は,イングランド・ウェールズおよびスコットランドにおける飼養搾乳牛頭数の推移(1980~2013年)を示

している。イングランド・ウェールズでは,1980年には267万2,000頭であったけれども,生乳クォータ制度導

入当初5年間の期間(1984/85~88/89年度)前後を見るならば,258万頭(1985年)から232万4,000頭(1990年)ま

で,25万6,000頭減少している。そして表5からも明らかなように,その後も一貫して減少傾向が続いている。

2000年には184万4,000頭,2005年には157万5,000頭,2010年には138万1,000頭にまで減少している。そし

て2013年では133万6,000頭である。

またスコットランドも同様に,飼養搾乳牛頭数は減少している。1980年では28万2,000頭であったけれども,

イングランド・ウェールズ スコットランド

年 (千頭)

2003 1703 198

2004 1645 195

2005 1575 197

2006 1495 199

2007 1470 198

2008 1428 192

2009 1385 187

2010 1381 185

2011 1349 182

2012 1345 163

2013 1336 167

注)2001年は口蹄疫発生が発生した時

出所)Dairy Co,Dairy Statistics,various issuesを参考にして作成。

表5 搾乳牛頭数(1980~2013年)

イングランド・ウェールズ スコットランド

年 (千頭)

1980 2672 282

1985 2580 274

1990 2324 245

1994 2205 235

1995 2103 226

1996 2079 225

1997 1981 217

1998 1934 216

1999 1938 214

2000 1844 207

2001 1760 196

2002 1730 199

表4 イギリスの国別配乳量(2005/06~2012/13年度)

年度 2005/06 2006/07 2007/08 2008/09 2009/10 2010/11 2011/12 2012/13

(百万ℓ)

イングランド 9,062 8,880 8,678 8,490 8,417 8,639 8,640 8,234

ウェールズ 1,506 1,483 1,478 1,436 1,463 1,537 1,595 1,540

スコットランド 1,280 1,319 1,300 1,264 1,239 1,268 1,279 1,280

北アイルランド 1,883 1,925 1,938 1,908 1,770 1,921 2,004 1,990

イギリス全体 13,731 13,607 13,394 13,098 12,889 13,365 13,518 13,044

注)乳脂率調整済乳量

出所)Dairy Co,Dairy statistics,various issuesを参考にして作成。

英国酪農業の構造変化に関する一考察

生乳クォータ制度導入当初5年間の期間(1984/85~88/89年度)前後を見るならば,27万4,000頭(1985年)から

24万5,000頭(1990年)まで,2万9,000頭減少している。2000年では20万7,000頭,2005年では19万7,000頭

と20万頭を割り込み,2010年では18万5,000頭に減少している。そして2012年以降は16万頭台である。

表6は,イングランド・ウェールズおよびスコットランドにおける酪農場の推移(1997~2010年)を示している。

イングランド・ウェールズでは,1997年では2万6,110農場であった。しかるに2006年には1万3,778農場とな

り,10年間でほぼ半減した。その後も減少傾向が続き,2007年には1万3,000農場台を割り込み,2009年には1

万2,000農場台を割り込んだ。そして2010年では1万1,256農場にまで減少している。

またスコットランドも同様に酪農場数は減少している。1998年には2,000農場台を割り込み,2006年には

1,500農場台を割り込んだ。そして2010年では1,266農場となり,1997年の2,009農場より約40%弱減少した。

表7は,イングランド,ウェールズ,スコットランドおよび北アイルランドそれぞれの平均飼養頭数規模の推

移(1996~2012年)を示している。表7から明らかなように,平均飼養頭数規模が拡大傾向にあり,前述した酪農

場の減少とは正反対の傾向を示している。1996年時点で見るならば,イングランドでは78頭規模,ウェールズで

は70頭規模であった。2003年にイングランドが100頭超規模となった。ウェールズは2007年に100頭超規模と

なった。1996~2012年の期間において,40~50頭程度の規模拡大が進んでいる。

また,スコットランドでは,すでに1996年時点において105頭規模を達成していた。その後も一貫して規模拡

大が進行し,2011年では153頭規模,2012年では157頭規模となっている。1996~2012年の期間において,50頭

以上の規模拡大を実現している。

表8は,イギリスの搾乳牛1頭当たり平均産乳量の推移(1995~2013年)を示している。平均産乳量はほぼ一貫

して増加傾向を示している。1995年では5,398ℓであったけれども,2000年には5,979ℓと6,000ℓに近い水準と

なった。2001年では6,346ℓとなり,その後は若干の変動はあるものの,2008年には6,943ℓと7,000ℓに近い水

表6 酪農場数(1997年~2010年)

年 1997 1998 2000 2006 2007 2008 2009 2010

(農場)

イングランド・ウェールズ 26,110 24,681 21,779 13,778 12,867 12,252 11,743 11,256スコットランド 2,009 1,951 1,795 1,472 1,429 1,351 1,298 1,266

出所)Dairy Co,Dairy statistics,various issuesを参考に作成。

表7 平均飼養頭数規模(1996~2012年)

年 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012

(頭)

イングランド 78 77 80 85 86 89 94 102 105 105 111 117 119 121 125 126 127

ウェールズ 70 70 73 77 79 80 85 91 88 91 96 102 105 105 112 115 117

スコットランド 105 108 110 113 116 121 122 125 124 129 135 138 142 144 146 153 157

北アイルランド 53 53 56 57 59 62 65 66 69 72 84 91 97 96 101 103 107

イギリス 75 74 77 81 82 85 89 95 97 99 106 112 115 116 121 123 125

出所)DEFRA,June Agricultural Census,various issuesを参考にして作成。

表8 イギリスの総生乳生産量と平均産乳量(1995~2013年)

年 平均産乳量(ℓ/頭)

1995 5398

1996 5545

1997 5790

1998 5775

1999 5964

2000 5979

2001 6346

2002 6493

2003 6621

2004 6763

年 平均産乳量(ℓ/頭)

2005 6986

2006 6977

2007 6913

2008 6943

2009 7086

2010 7273

2011 7528

2012 7442

2013 7535(暫定値)

出所)DEFRA,Agriculture in the United Kingdom,various issuesを参考にして作成。

平岡祥孝

準となった。そして2009年には7,086ℓと7,000ℓを突破して,2013年では7,535ℓ(暫定値)となっている。

この1頭当たり産乳量の増加は品種改良によるところが大きい。高泌乳牛(high yielding cows)を飼養する酪

農経営に転換していることが見て取れる。

表9は,イングランド,ウェールズおよびスコットランドにおける近年の平均酪農経営所得の推移(2009/

10~2013/14年度)を示している。2012/13年度は比較する上で他年度と整合性を欠くために考慮しないことを前

提とするならば,平均酪農経営所得は増加傾向にある 。イングランドでは,2009/10年度では5万9,000ポンド

であたが,2013/14年度では10万1,000ポンド(暫定値)となっている。4万2,000ポンド増加している。同様に

ウェールズでも増加している。2009/10年度では4万7,500ポンドであった。だが,2013/14年度では8万4,500

ポンドと,3万7,000ポンド増加した。

Ⅳ.むすびにかえて

以上明らかなように生乳クォータ制度の下にあって,飼養乳牛頭数の減少,酪農場(生産者)の減少,平均飼養

頭数規模の拡大,搾乳牛1頭当たり平均産乳量の増加が見られたことは,構造改善が進行していると言える。構

造調整が一定程度進んだ結果,イングランド・ウェールズの酪農業は生産性が向上した 。

その要因としては,高泌乳牛への牛群更新を図るとともに,濃厚飼料(concentrate feed)を給与することによっ

て一頭当たり産乳量を増大させた(表8参照)。いわゆる生物学的化学的技術進歩(BC過程)によるところが大き

い。また当然のことながら,飼養乳牛頭数規模の拡大には機械的技術進歩(M過程)も寄与する。加えて,この規

模拡大は直接支払い制度(direct payment system)に対応して受給額を高めることができる。

ただしEU域内の牛乳・乳製品市場の動向を予測するならば,当該市場は成熟化していくであろう。したがっ

て,如何に牛乳・乳製品市場を安定化させるかという今日的問題に対処するために,EUは積極的輸出策を選択し

て国際乳製品市場への進出強化を目指すことが推察される。新興国中心に国際的に乳製品需要が拡大しつつある

状況に対応すべく,酪農部門を市場経済に適応させつつ安定化を図っていくことが,今後のEU酪農政策の基本

的方向である。

表10はイギリスの生乳・乳製品貿易量の推移(2006~2013年)を示している。生乳では輸入量が増加傾向を示し

ているものの,輸出量は減少傾向を示している。2006年から2013年の期間にあっては,生乳輸入量は4,300万ℓ

から1億3,200万ℓと,3倍以上の伸びを示している。他方,生乳輸出量は6億1,000万ℓから4億7,300万ℓと,

1億3,700万ℓ減少している。クリームは輸出入量ともに減少傾向を示している。また,粉乳の輸出入量は2010年

代に入って,横ばいに近い傾向と言える。

バターおよびチーズの輸出量を見るならば,両者とも漸増傾向を示している。2013年ではバター4万5,000t,

チーズ12万5,000tであった。バターおよびチーズの輸出の増大を図っていくことが,イギリス酪農業の経営環

境にとって最も重要な課題となるのではないだろうか。ともあれ,生乳クォータ制度が廃止された以降も,イギ

リスの酪農業(生乳生産体制)は持続可能であると,推察できる 。

表9 平均酪農経営所得(2009/10年~2013/14年度)

年 2009/10 2010/11 2011/12 2012/13 2013/14

(ポンド/農場)

イングランド 59000 66000 86500 51500 101000ウェールズ 47500 57500 68000 45000 84500スコットランド 80000 78000 82000 45500 n.a.

注1)家禽部門を有する農場の調査結果の信頼度を改善する目的でウェイトを変化したた

めに,整合性を欠く

注2)暫定値

注3)500ポンド以下は切り捨て

出所)DEFRA,Agriculture in the United Kingdom,2013 p.16 Table 3.4を参考に作成。

5 原油や穀物などの国際商品価

格の高騰,およびその後の世

界的不況を背景に,2008年後

半から09年末頃にかけて,乳

製品価格の下落と生乳生産コ

ストの上昇が同時に発生し

た。この「欧州酪農危機」につ

いては,さしあたり木下

(2013)pp.2~3および木下

(2014)pp.37~38を参照のこ

と。

6 直接支払の単価は,家畜につ

いては1頭当たり額が設定さ

れている。イギリスの直接支

払いの平均単価はEU平均よ

り低い(勝又(2014)pp.2~3)。

これは規模拡大の効果である

とも言える。

7 Ramsden (1999)p.210.

8 生乳クォータ制度廃止後の

EU酪農部門に対する政策対

応として,EU規則261/2012

(Regulation (EU) No261/

2012 of the European Parlia-

ment and of the Council of

14 March 2012 amending

Council Regulation (EC)

No1234/2007 as regards

contractual relations in the

milk and milk products sec-

tor)に基づき,2012年3月か

ら通称「ミルク・パッケージ」

(Milk Package)が策定され

た。ミルク・パッケージは,

乳業資本に対する生産者の地

位向上を直接的・間接的に支

援するものである。ミルク・

パッケージには,①生乳取引

の契約関係化(Contractual

relations),②生産者の取引

交渉力の強化(Bargaining

power of producers),③生乳

供給網における業種間の組織

化(Inter-branch organiza-

tions),④ 市 場 の 透 明 性

(Transparency)という4分

野での取り組みが盛り込まれ

ている。ミルク・パッケージ

については,木下(2013)ない

し亀岡(2013)を参照のこと。

また欧州委員会は,2014年4

月に牛乳・乳製品市場観測

(Milk Market Observery,

MMO)を設置して,牛乳・乳

製品市場関連情報の提供を開

始している。

英国酪農業の構造変化に関する一考察

参考文献

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表10 イギリスの生乳・乳製品貿易量(2006~2013年)

(暦年) 生産量 輸入量 輸出量 国内用途量

生乳(百万ℓ)

2006 13,933 43 610 13,366

2007 13,632 57 538 13,151

2008 13,326 49 559 12,816

2009 13,204 75 433 12,845

2010 13,460 88 417 13,131

2011 13,672 102 481 13,292

2012 13,451 129 466 13,113

2013 13,546 132 473 13,205

バター(千 t)

2006 117 147 36 226

2007 120 103 32 195

2008 111 81 24 169

2009 118 96 27 183

2010 120 102 27 199

2011 130 100 36 194

2012 145 104 38 211

2013 145 105 45 205

チーズ(千 t)

2006 397 378 104 671

2007 378 403 97 684

2008 387 422 88 720

2009 359 419 105 673

2010 376 436 113 699

2011 395 414 124 685

2012 397 444 126 715

2013 388 469 125 732

クリーム(千 t)

2006 327 37 94 270

2007 291 43 78 256

2008 255 55 62 247

2009 102 70 72 84

2010 260 65 72 252

2011 249 56 73 232

2012 250 31 69 212

2013 304 22 44 282

粉乳(千 t)

2006 114 51 96 75

2007 117 61 105 72

2008 94 66 98 62

2009 102 70 72 84

2010 110 74 91 93

2011 112 65 80 99

2012 89 72 89 86

2013 110 67 86 91

注)2013年は暫定値

出所)Dairy Co, Dairy statistics, various issuesを参考にして作

成。

平岡祥孝

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英国酪農業の構造変化に関する一考察