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本マニュアルについて SPA Ver. 10.2.3.0 SPA Enterprise 設定ガイド

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本マニュアルについて

SPA Ver. 10.2.3.0 SPA Enterprise 設定ガイド

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目次

目次 本マニュアルについて ....................................................................................................................... 4 第 1 章 製品概要 .............................................................................................................................. 8

1-1 SPA Enterprise の概要 ....................................................................................................................... 8 1-1-1 SPA サーバーのコンポーネント ............................................................................................... 9

1-2 導入の流れ ....................................................................................................................................... 11 1-3 PostgreSQL との依存関係を削除する(Windows 環境) .............................................................. 12 1-4 SPA Standard との違い ................................................................................................................... 14

第 2 章 Oracle のデータベースの利用 ............................................................................................ 15 2-1 Oracle のデータベースを利用するための準備 ................................................................................ 15

2-1-1 Oracle ユーザーに必要な権限 ................................................................................................ 18 2-2 Oracle のデータベースと SPA を接続する ...................................................................................... 20

第 3 章 クラスタリング設定 ........................................................................................................... 23 3-1 クラスタリングの機能 ..................................................................................................................... 23 3-2 クラスターの構築 ............................................................................................................................ 25

3-2-1 クラスター構築のための準備 ................................................................................................. 27 3-2-2 1 台目の SPA をクラスターに参加させる ............................................................................... 34 3-2-3 2 台目以降の SPA をクラスターに参加させる ........................................................................ 42 3-2-4 ロードバランサーの設定 ........................................................................................................ 46

3-3 ノードの管理 ................................................................................................................................... 48 3-3-1 各ノードのサーバー設定を行なう .......................................................................................... 48 3-3-2 ノードのステータスを確認する .............................................................................................. 49 3-3-3 ノードを追加する ................................................................................................................... 50 3-3-4 ノードを除去する ................................................................................................................... 51

第 4 章 サーバーの運用 ................................................................................................................. 53 4-1 SPA サーバーが使用するサービスの起動と終了 ............................................................................. 53 4-2 バックアップとリストア ................................................................................................................. 56

4-2-1 バックアップ対象について ..................................................................................................... 56 4-2-2 バックアップの流れ ................................................................................................................ 57 4-2-3 リストアの流れ ....................................................................................................................... 58 4-2-4 クラスター参加前のバックアップのリストア ........................................................................ 60

第 5 章 画面リファレンス .............................................................................................................. 62 5-1 [Enterprise 設定]で表示される画面について ............................................................................. 62 5-2 クラスター設定 ................................................................................................................................ 63 5-3 ノード管理 ....................................................................................................................................... 68 5-4 データベース設定 ............................................................................................................................ 71

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目次

改訂履歴 ......................................................................................................................................... 73

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本マニュアルについて

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本マニュアルについて 本マニュアルは、SPA Enterprise の導入方法と設定、運用について説明します。

▌ マニュアルの体系

SPA には以下のマニュアルがあります。

マニュアル名 概要 対象読者

SPA 製品ガイド SPA を理解する上で必要な概念や、設定、運用に関する手順につ

いて説明します。

開発者、システム管理

者、運用管理者

セットアップガイド SPA、および Bridge サービス、Document Converter のセット

アップ手順について説明します。

開発者、システム管理

Web API リファレンス SPA が提供する Web API のリファレンスです。 開発者

Web 利用者操作ガイド SPA に保存されている文書を利用して、Web ブラウザーから一般

利用者が操作できることを説明します。

一般利用者

タブレット利用者ガイ

SPA に保存されている文書を、タブレットから利用する手順につ

いて説明します。

一般利用者

SPA Enterprise 設定ガ

イド

SPA Enterprise の導入方法と設定、運用について説明します。 開発者、システム管理

シナリオで学ぶ機能活

SPA でよく使われる機能の設定について、目的別にまとめた

チュートリアルです。

開発者、システム管理

者、運用管理者

マイグレーションガイ

旧バージョンの SPA のデータを SPA Ver. 10.2 以降で利用するた

めに必要な作業や、マイグレーションの仕様について説明しま

す。

開発者、システム管理

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本マニュアルについて

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■ 対象読者

本マニュアルでは、対象読者となるユーザーを次のように定義しています。

ユーザー 説明

開発者 SPA の運用環境を作成するユーザー。

管理者

システム管理者 SPA のユーザー、グループの追加や定義類の作成など、アーカイブ前に必要な管理業務を

行うユーザー。主に、管理画面での設定を行う。

運用管理者 SPA でのアーカイブや、アーカイブされた文書類を業務の中で利用するための管理業務を

行うユーザー。主に、ユーザー画面での設定を行う。

一般利用者 SPA にアーカイブされた文書を Web ブラウザーおよびタブレットから利用するユー

ザー。

▌ 本マニュアルの構成

本マニュアルの構成は、次のとおりです。

タイトル 説明

第 1 章 製品概要(P.8) SPA Enterprise を使ってどのようなことができるか、導入の流れ、SPA

Standard との違いについて説明します。

第 2 章 Oracle のデータベースの利用(P.15) Oracle のデータベースに接続し、SPA の管理データやレコードの保存

先、文書のアーカイブ先として利用する方法について説明します(Ver.

10.2.3.0 で対応)。

第 3 章 クラスタリング設定(P.23) クラスターの構築方法と、クラスターの運用について説明します。

第 4 章 サーバーの運用(P.53) SPA サーバーが使用するサービスの起動方法や、バックアップ、リスト

アについて説明します。

第 5 章 画面リファレンス(P.62) SPA Enterprise の設定に必要な、画面に表示される項目について説明し

ます。

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本マニュアルについて

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▌ マニュアル内で使用する表記

マニュアル内で使用する表記について説明します。

■ 注意、参考、制限

マニュアル内では、注意、参考、制限を次のように区別して記載しています。

注意

操作によって元の状態に戻れなくなる場合や、元の状態に戻るのが難しい場合に、このパーツで示します。

参考

製品を使用する上での補足情報をこのパーツで示します。

制限事項

製品の制限をこのパーツで示します。

■ 記号

マニュアル内で使用する記号の意味は、次のとおりです。

表記例 意味

[] [ファイル]メニュー 製品画面に表示されている項目名やメニュー名を表します。OS や他

社製品の項目名やメニュー名も同様に表します。

<> http://<IP アドレスまたはサーバー名> URL やファイル名の一部など、環境によって変わる文字列を表しま

す。

▌ 商標

本製品では、ABBYY 社の OCR エンジンを使用しています。

本製品では、EduLab 社の OCR サービスを使用しています。

本製品では、Cogent Labs 社の OCR サービスを使用しています。

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本マニュアルについて

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本マニュアルに記載されている社名および商品名等の名称は、各社の商標または登録商標です。

▌ 著作権

(C) 2013 WingArc1st Inc. All rights reserved.

▌ その他

本マニュアルの内容は予告なく変更することがあります。

▌ 発行

2019 年 2 月 28 日 初版

2019 年 9 月 2 日 第 3 版(Ver. 10.2 対応)

2019 年 12 月 23 日 第 4 版(Ver. 10.2.3.0 対応)

▌ 改訂履歴

マニュアル修正(誤記や誤解を招く表記の修正)の履歴については、下記のページを参照してください。

改訂履歴(P.73)

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第 1 章 製品概要

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第 1 章 製品概要 ここでは、SPA Enterprise の概要と、導入の流れを説明します。

• 1-1 SPA Enterprise の概要(P.8)

• 1-2 導入の流れ(P.11)

• 1-3 PostgreSQL との依存関係を削除する(Windows 環境)(P.12)

• 1-4 SPA Standard との違い(P.14)

1-1 SPA Enterprise の概要 SPA Enterprise は、SPA Standard に次の機能を追加する製品です。

• Oracle のデータベースとの接続機能(P.8)

• クラスタリング機能(P.9)

▌ Oracle のデータベースとの接続機能

Oracle のデータベースに接続し、SPA の管理データやレコードの保存先として利用できます(Ver. 10.2.3.0

で対応)。

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第 1 章 製品概要

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▌ クラスタリング機能

SPA をクラスター化し、複数の SPA を 1 台の SPA として利用できます。SPA の利用者や取り扱う文書の数が

増加した場合や、可用性を高めたい場合に有効です。

なお、SPA では、ロードバランス機能は提供していません。別途、用意する必要があります。クラスタリン

グ機能の詳細は、「3-1 クラスタリングの機能(P.23)」を参照してください。

参考

Oracle のデータベースを利用し、かつ、クラスタリング機能を使用する場合は、まず「第 2 章 Oracle のデータベー

スの利用(P.15)」を参照して Oracle のデータベースとの接続を行った後、「第 3 章 クラスタリング設定(P.23)」に進ん

でください。

1-1-1 SPA サーバーのコンポーネント SPA サーバーは、次のコンポーネントで構成されています。

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第 1 章 製品概要

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コンポーネント

名称 説明 サービス名

Web サーバー SPA の画面(管理画面、ユーザー画面、Loader 設定画面)と Web API

を提供します。

SPA WebService

アーカイブサーバー ファイルのアーカイブや、アーカイブしたファイルの管理などを行い

ます。アーカイブしたファイルの管理として、主に次のことを行って

います。

• アーカイブされたファイルの解析と検索データの作成

• キャッシュ用画像の作成

• アーカイブされた文書が更新された場合、その情報のデータベースへの書き込み

• マスク処理

• タイムスタンプ処理

SPA Archive Server

ZooKeeper Web サーバー、アーカイブサーバー、Solr のクラスター管理を行いま

す。

SPA ZooKeeper

Solr SPA の検索エンジンです。アーカイブサーバーで作成された検索デー

タから検索インデックスを作成したり、検索を実行したりします。

SPA Solr Server

データベース SPA にアーカイブされたファイルを除く、SPA で利用するすべての

データを管理します。データベースは、PostgreSQL です。

SPA PostgreSQL

Service

ファイル格納領域

名称 説明

アーカイブファイル格納フォ

ルダー

SPA にアーカイブされたファイルを保管する領域です。主に、次のファイルが格納さ

れています。

• アーカイブファイル(原本)

• マスク処理が施されたファイル

• タイムスタンプが付与されたファイル

キャッシュ用画像の格納フォ

ルダー

プレビューで使用する画像ファイルを格納する領域です。

検索インデックス格納フォル

ダー

Solr で作成された検索インデックスを格納する領域です。

共通データ格納フォルダー システムが利用する次のデータを格納する領域です。

• ZooKeeper のデータファイル(SPA をクラスター化した場合、クラスター管理用データを含む)

• Solr の設定ファイル

• 検索インデックス作成時のトランザクションデータ

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第 1 章 製品概要

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1-2 導入の流れ SPA Enterprise は、次の流れで導入します。手順は、SPA Enterprise を新たにインストールする場合と、旧

バージョンからバージョンアップする場合で異なります。

• 新規インストールの場合(P.11)

• 旧バージョンからバージョンアップする場合(P.11)

▌ 新規インストールの場合

新規インストールの場合、最新の SPA をインストールしてアクティベーションします。手順については、

『セットアップガイド』を参照してください。

なお、SPA Enterprise は、Ver. 10.1 以降で対応しています。

参考

Windows 環境では、インストール後に、PostgreSQL との依存関係を手動で削除する必要があります。

詳細は「1-3 PostgreSQL との依存関係を削除する(Windows 環境)(P.12)」を参照してください。

▌ 旧バージョンからバージョンアップする場合

旧バージョンからバージョンアップする場合、次の流れでセットアップします。

対象の SPA を最新バージョンにバージョンアップします。

手順については、『マイグレーションガイド』を参照してください。

SPA のライセンスを更新します。

手順については、『セットアップガイド』を参照してください。

参考

Windows 環境では、バージョンアップ後に、PostgreSQL との依存関係を手動で削除する必要があります。

詳細は「1-3 PostgreSQL との依存関係を削除する(Windows 環境)(P.12)」を参照してください。

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第 1 章 製品概要

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1-3 PostgreSQL との依存関係を削除する(Windows 環境) Windows 環境では、SPA Enterprise のインストール後に PostgreSQL との依存関係を手動で削除し、利用状

況に応じて PostgreSQL のサービスを単独で停止できるようにします。

次の設定をすると、PostgreSQL は不要となります。設定後は、サーバーのリソースを節約するため、

PostgreSQL のサービスの停止をお勧めします。

• Oracle のデータベースを利用する設定

• クラスタリング機能の設定

ここでは、SPA と PostgreSQL との依存関係を削除する操作について説明します。

参考

「第 2 章 Oracle のデータベースの利用(P.15)」や「第 3 章 クラスタリング設定(P.23)」に進む前に、ここで説明して

いる操作を行ってください。

▌ SPA のサービスを停止する

操作の前に SPA のすべてのサービスを停止させる必要があります。

Windows の管理ツール[サービス]を使って、次の順番でサービスを終了します。

1. SPA WebService

2. SPA Archive Server

3. SPA Solr Server

4. SPA ZooKeeper

5. SPA PostgreSQL Service

▌ PostgreSQL との依存関係を削除する

次の手順で操作します。

次のファイルを任意の場所にコピーしてバックアップします。

<SPA のインストールディレクトリ>/archiver/launcher/SPAArchiveServer.run

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第 1 章 製品概要

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次のファイルをテキストエディターで開きます。

<SPA のインストールディレクトリ>/archiver/launcher/SPAArchiveServer.run

次の 2 行を削除し、ファイルを上書き保存します。

[Dependencies]

SPA PostgreSQL Service {SPA PostgreSQL Service}="0"

管理者としてコマンドプロンプトを起動し、次のコマンドで依存関係を削除します。

• SPA Archive Server

sc config SPAArchiveServer depend= ""

• SPA WebService

sc config SPAWebService depend= "Tcpip/Afd"

Windows の管理ツール[サービス]を使って、「SPA PostgreSQL Service」のプロパティを開きます。

[依存関係]タブを開き、「このサービスに依存しているシステム コンポーネント」に次のサービスが表示

されていないことを確認します。

• SPA Archive Server

• SPA WebService

▌ SPA のサービスを起動する

Windows の管理ツール[サービス]を使って、終了時とは逆の順番でサービスを起動します。

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第 1 章 製品概要

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1-4 SPA Standard との違い SPA Enterprise は、SPA Standard と次の点が異なります。

• 管理画面に SPA Enterprise 専用の設定カテゴリ「Enterprise 設定」が追加されます。

• クラスター構築後は、サーバー設定画面の表示方法が変わります。

○ SPA Standard

管理画面の設定カテゴリ[環境設定]-[サーバー設定]を選択して表示

○ SPA Enterprise

管理画面の設定カテゴリ[Enterprise 設定]-[ノード管理]から、設定対象ノードを選択して表示

• Linux 環境において、プロセスの起動/終了で利用するスクリプトファイルが異なります。詳細は、「4-1 SPA サーバーが使用するサービスの起動と終了(P.53)」を参照してください。

• 設定のエクスポート/インポート機能において、[Enterprise 設定]の設定内容および[サーバー設定]の設定内容はエクスポート/インポートできません。

• SPA Enterprise 固有のエラーコードが出力されます。詳細は、『SPA 製品ガイド』を参照してください。

• クラスター構築後は、アーカイブファイル、キャッシュ用画像、検索インデックスにかかわる次の操作が行えません。

○ 保存先を追加する

○ 登録されている保存先を編集する

○ 登録されている保存先を削除する

• クラスター構築後のメンテナンスモードへの変更は、すべてのノードの ZooKeeper が「ACTIVE」の状態で行ってください。 ZooKeeper が「DOWN」のノードがあるとエラーとなります。

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第 2 章 Oracle のデータベースの利用

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第 2 章 Oracle のデータベースの利用 Oracle のデータベースに接続し、SPA の管理データやレコードの保存先として利用できます(Ver. 10.2.3.0

で対応)。

ここでは、Oracle のデータベースを利用するための準備と、Oracle のデータベースに接続する操作について

説明します。

• 2-1 Oracle のデータベースを利用するための準備(P.15)

• 2-2 Oracle のデータベースと SPA を接続する(P.20)

2-1 Oracle のデータベースを利用するための準備 ここでは、SPA で Oracle のデータベースを利用するための準備について説明します。

• Oracle JDBC ドライバーの取得と適用(P.15)

• Oracle の表領域の作成(P.17)

• Oracle ユーザーとスキーマの作成(P.17)

▌ Oracle JDBC ドライバーの取得と適用

■ Oracle JDBC ドライバーを取得する

次のいずれかの方法で、Oracle JDBC ドライバーを取得します。

参考

Oracle Database 12c に対応している Oracle JDBC ドライバーは、「ojdbc8.jar」です。

Oracle をインストールした環境からコピーする

Oracle をインストールした環境の、次のディレクトリを開きます。

<Oracle のインストールディレクトリ>/jdbc/lib/

ディレクトリ内の Oracle JDBC ドライバーを、任意の場所にコピーします。

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第 2 章 Oracle のデータベースの利用

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Oracle の Web サイトからダウンロードする

Web ブラウザーで Oracle の Web サイトにアクセスします。

Oracle JDBC ドライバーのダウンロードページを開きます。

ダウンロードしたいバージョンをクリックします。

クリックしたバージョンのダウンロードページが表示されます。

Oracle JDBC ドライバーを、任意の場所にダウンロードします。

■ Oracle JDBC ドライバーを SPA に適用する

SPA のサービス(プロセス)を終了します。

• Windows 環境の場合

Windows の管理ツールにある[サービス]を利用して、次の順番でサービスを終了してください。

○ SPA WebService

○ SPA Archive Server

○ SPA Solr Server

○ SPA ZooKeeper

○ SPA PostgreSQL Service

• Linux 環境の場合

次のシェルスクリプトを実行します。

<SPA のインストールディレクトリ>/archiver/bin/shutdown.sh

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第 2 章 Oracle のデータベースの利用

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「Oracle JDBC ドライバーを取得する(P.15)」の操作で取得した Oracle JDBC ドライバーを、次のディレク

トリに格納します。

• アーカイブサーバー

<SPA のインストールディレクトリ>/archiver/lib/as

• Web サーバー

<SPA のインストールディレクトリ>/archiver/apache-tomcat/lib

SPA のサービス(プロセス)を起動します。

• Windows 環境の場合

Windows の管理ツールにある[サービス]を利用して、終了時とは逆の順番でサービスを起動してく

ださい。

• Linux 環境の場合

次のシェルスクリプトを実行します。

<SPA のインストールディレクトリ>/archiver/bin/startup.sh

▌ Oracle の表領域の作成

SPA のデータを格納するための Oracle の表領域を、新たに作成することを推奨します。

SPA 用の表領域を作成することで、SPA のデータのみを対象としたバックアップやリストアが容易になりま

す。

参考

表領域の作成について、詳細は Oracle のマニュアルを参照してください。

▌ Oracle ユーザーとスキーマの作成

SPA が使用する Oracle ユーザーとスキーマを作成します。

参考

Oracle のデータベースのユーザーとスキーマについて、詳細は Oracle のマニュアルを参照してください。

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第 2 章 Oracle のデータベースの利用

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■ ユーザーの作成

SPA から Oracle に接続するためのユーザー(接続ユーザー)を作成します。

このユーザーから、次に説明するスキーマ(システムスキーマ、データスキーマ)に対して、テーブルの作

成やレコードの更新を行います。

ユーザーに必要な権限については「2-1-1 Oracle ユーザーに必要な権限(P.18)」を参照してください。

■ スキーマの作成

次のスキーマを作成します。

• システムスキーマ

システム全体に関する設定を格納するスキーマです。

• データスキーマ

さまざまなデータを格納するスキーマです。

2-1-1 Oracle ユーザーに必要な権限 SPA から Oracle に接続するためのユーザー(接続ユーザー)に必要な権限は次のとおりです。

参考

Oracle のユーザーの権限について、詳細は Oracle のマニュアルを参照してください。

• 索引

CREATE ANY INDEX

ALTER ANY INDEX

DROP ANY INDEX

• プロシージャ

CREATE ANY PROCEDURE

ALTER ANY PROCEDURE

DROP ANY PROCEDURE

EXECUTE ANY PROCEDURE

• 順序

CREATE ANY SEQUENCE

ALTER ANY SEQUENCE

DROP ANY SEQUENCE

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第 2 章 Oracle のデータベースの利用

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SELECT ANY SEQUENCE

• セッション

CREATE SESSION

• 表

CREATE ANY TABLE

ALTER ANY TABLE

DELETE ANY TABLE

DROP ANY TABLE

INSERT ANY TABLE

LOCK ANY TABLE

SELECT ANY TABLE

UPDATE ANY TABLE

• 型

CREATE ANY TYPE

ALTER ANY TYPE

DROP ANY TYPE

EXECUTE ANY TYPE

• ビュー

CREATE ANY VIEW

DROP ANY VIEW

• その他

GRANT ANY OBJECT PRIVILEGE

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第 2 章 Oracle のデータベースの利用

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2-2 Oracle のデータベースと SPA を接続する Oracle のデータベースと SPA の接続手順は次のとおりです。

設定用画面を開く

Web ブラウザーで次の URL にアクセスし、SPA の管理画面にログインします。

http://<SPA のサーバー名または IP アドレス>:44230/spa/manager.jsp

メンテナンスモードに移行する

管理画面の右上のメニューから[メンテナンスモード]を選択すると表示される[メンテナンスモード設

定]ダイアログで、メンテナンスモードに移行します。

手順の詳細は、『SPA 製品ガイド』を参照してください。

Oracle のデータベースの情報を入力する

1. 管理画面の設定カテゴリ[Enterprise 設定]-[データベース設定]をクリックします。

[データベース設定]が開きます。

2. [データベース種別]で[Oracle]を選択します。

3. [接続文字列]に、Oracle のデータベースへの接続情報を次の形式で入力します。

jdbc:oracle:thin:@//<データベースのサーバー名または IP アドレス>:<データベースのポート番号>/<データ

ベースのサービス名>

4. [ユーザー]と[パスワード]に、SPA から Oracle に接続するためのユーザーのユーザー名とパスワードを入力します。

5. [スキーマ名設定]で、SPA 用に作成したスキーマのシステムスキーマ名とデータスキーマ名を入力します。

6. [接続テスト]ボタンをクリックします。

7. データベースと接続が成功したことを表すメッセージが表示されたら、[OK]ボタンをクリックします。

データベースとの接続に失敗したら、設定を見直し、再度、接続テストを行なってください。

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第 2 章 Oracle のデータベースの利用

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設定を保存する

[保存]ボタンをクリックして、設定内容を保存します。

サービスを再起動する

注意

サービスを再起動した後は、設定内容を変更できません。設定内容に問題がないことを十分に確認してからサービス

を再起動してください。

1. 管理画面からログアウトします。

2. サービスを再起動します。

○ Windows の場合

Windows の管理ツールにある[サービス]を利用して、「SPA Archive Server」と「SPA

WebService」を再起動します。

○ Linux の場合

次のシェルスクリプトを、記載順どおりに実行します。

<SPA のインストールディレクトリ>/archiver/bin/shutdown.sh

<SPA のインストールディレクトリ>/archiver/bin/startup.sh

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第 2 章 Oracle のデータベースの利用

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データベース設定が成功したことを確認する

1. Web ブラウザーで次の URL にアクセスし、SPA の管理画面にログインします。

http://<SPA のサーバー名または IP アドレス>:44230/spa/manager.jsp

2. [Enterprise 設定]-[データベース設定]をクリックします。

3. [データベース設定]の[接続文字列]に、設定した Oracle のデータベースの情報が表示され、[保存]ボタンと[接続テスト]ボタンの色が薄くなり、クリックできなくなっていることを確認します。

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第 3 章 クラスタリング設定

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第 3 章 クラスタリング設定 ここでは、クラスターの構築方法と、クラスターの運用について説明します。

• 3-1 クラスタリングの機能(P.23)

• 3-2 クラスターの構築(P.25)

• 3-3 ノードの管理(P.48)

3-1 クラスタリングの機能 SPA のクラスタリングは、次の機能を提供します。

• ロードバランサーによる負荷分散(P.23)

• データベースとファイル格納領域の共有(P.23)

▌ ロードバランサーによる負荷分散

ロードバランサーを使用して、複数のノードへの処理を分散できます。一部のノードがダウンしても、サー

ビスを提供することができます。

なお、SPA Enterprise には、ロードバランス機能はありません。別途専用の製品を用意する必要がありま

す。

▌ データベースとファイル格納領域の共有

SPA サーバーの次のコンポーネントを別のサーバーに置き、複数のノードで共有します。すべてのノードで

同じデータを利用するため、どのノードにアクセスしても同じ結果を得ることができます。

• データベース

• 「ファイル格納領域」のうち次の 2 つ

○ アーカイブファイル格納フォルダー

○ キャッシュ用画像の格納フォルダー

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第 3 章 クラスタリング設定

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次のデータは各ノードに置かれますが、すべてのノードに同じデータが格納(レプリケーション)されま

す。

• 検索インデックス

• 共通データのうち、ZooKeeper のデータ

SPA サーバーのコンポーネントについては「1-1-1 SPA サーバーのコンポーネント(P.9)」を参照してくださ

い。

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第 3 章 クラスタリング設定

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3-2 クラスターの構築 ここでは、次のような構成のクラスターの構築方法について説明します。

• ロードバランサー

クライアントリクエストの負荷分散は、ロードバランサーの利用を前提とします。

• 3 台の SPA ノード

「SPA1」は、最初にクラスターに参加させる SPA サーバーです。「SPA2」は 2 番目、「SPA3」は 3 番

目にクラスターに参加させる SPA サーバーです。すでに運用している SPA を利用してクラスターを構

築する場合、既存環境は、必ず、「SPA1」とする必要があります。

• データベース

クラスターに属するすべてのノードが、同じ外部データベースを参照します。

• NFS サーバー

クラスターに属するすべてのノードが、アーカイブファイルおよびキャッシュ用画像格納フォルダー

を同じ NFS サーバーに置きます。

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第 3 章 クラスタリング設定

26

参考

SPA では、Solr(検索エンジン)のクラスター管理に Apache ZooKeeper を使用しています。Apache ZooKeeper を

利用したクラスター管理において信頼性の高いサービスを提供するには、クラスター内で過半数の ZooKeeper が稼働

している必要があるため、少なくとも 3 台のノードが必要です。また、クラスターを構成するノードは、奇数台であ

ることを推奨します。

▌ クラスター構築の流れ

構築のための準備

SPA のセットアップや外部データベースの設定など、クラスター構築のための準備を行います。詳細は、「3-

2-1 クラスター構築のための準備(P.27)」を参照してください。

SPA1 のクラスターへの参加

SPA1(1 台目の SPA)をクラスターへ参加させます。設定は、管理画面で行ないます。詳細は、「3-2-2 1 台

目の SPA をクラスターに参加させる(P.34)」を参照してください。

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第 3 章 クラスタリング設定

27

SPA2、SPA3 のクラスターへの参加

SPA2(2 台目の SPA)と SPA3(3 台目の SPA)をクラスターへ参加させます。3 台目以降の SPA は、2 台目

と同じ手順でクラスターに参加できます。詳細は、「3-2-3 2 台目以降の SPA をクラスターに参加させる

(P.42)」を参照してください。

ロードバランサーの設定

詳細は、「3-2-4 ロードバランサーの設定(P.46)」を参照してください。

■ SPA Enterprise の 2 つのモード

SPA Enterprise には、「スタンドアロンモード」と「クラスターモード」の 2 つのモードがあります。

• スタンドアロンモード

SPA サーバーの各コンポーネントが 1 台のサーバーで構成され、1 台で稼働するモードです。

• クラスターモード

SPA サーバーの各コンポーネントが複数のサーバーで構成され、各コンポーネント間で協調して稼働

するモードです。クラスターモードへ移行した SPA サーバー(SPA ノード)は、サービスの起動/終了

や、サーバー設定などにおいて、スタンドアロンモードの SPA サーバーとは異なる操作が必要になる

ため、注意が必要です。

注意

クラスターモードに移行した SPA サーバーを、スタンドアロンモードに戻すことはできません。

3-2-1 クラスター構築のための準備 クラスターを構築する前に、次の準備を済ませておきます。

• ノードの準備(P.27)

• 外部データベースの準備(P.28)

• NFS サーバーの作成(P.28)

• ロードバランサーの準備(P.28)

▌ ノードの準備

SPA Enterprise をセットアップします。SPA のセットアップ方法については「1-2 導入の流れ(P.11)」を参照

してください。

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第 3 章 クラスタリング設定

28

▌ 外部データベースの準備

SPA のデータを格納する外部データベースを用意します。データベースの種類によって操作が異なります。

• PostgreSQL を使用する場合

「3-2-1-1 外部データベース(PostgreSQL)を用意する(P.29)」を参照してください。

参考

PostgreSQL は提供していません。また、SPA と同時にインストールされる PostgreSQL は外部データベースと

して使用できません。

• Oracle を使用する場合(Ver. 10.2.3.0 で対応)

「2-1 Oracle のデータベースを利用するための準備(P.15)」を参照してください。

▌ NFS サーバーの作成

アーカイブファイル格納フォルダーおよび、キャッシュ用画像格納フォルダーを配置する NFS サーバーを構

築し、各ノードにマウントします。対応する接続方式(プロトコル)は、NFS のみです。NFS サーバーのマ

ウントポイントは、必ず、すべてのノードで同じになるように設定してください。

すでに稼働している SPA をクラスター化する場合は、既存のデータ(アーカイブファイル、キャッシュ用画

像)を NFS サーバーにコピーしておく必要があります。コピー方法は、「3-2-1-2 既存のデータを NFS サー

バーにコピーする(P.33)」を参照してください。

▌ ロードバランサーの準備

SPA Enterprise には、ロードバランス機能はありませんので、別途、専用の製品を用意する必要がありま

す。

• 死活監視機能がある製品を用意してください。

• スティッキーセッションの設定が必要です。

• インターコネクトネットワークは、専用ネットワークを使用することを推奨します(クラスタリング環境全体を専用ネットワークで構築することを推奨します)。

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第 3 章 クラスタリング設定

29

3-2-1-1 外部データベース(PostgreSQL)を用意する ここでは、外部データベースとして PostgreSQL を利用する場合について説明します。

参考

外部データベースに Oracle を使用する場合は、「2-1 Oracle のデータベースを利用するための準備(P.15)」を参照して

ください。

• 設定の流れ(P.29)

• 外部データベースの設定(P.29)

• postgresql.conf の初期値について(P.31)

▌ 設定の流れ

次の流れで設定します。

1. PostgreSQL をインストールする

2. PostgreSQL に SPA 用のデータベースを作成し、設定する

3. SPA1(最初にクラスターに参加させる SPA サーバー)のデータベースをバックアップする

データベースのバックアップは、新規インストールした SPA Enterprise の場合も必要です。

4. 取得したバックアップを設定したデータベースにリストアする

▌ 外部データベースの設定

設定手順は次のとおりです。

PostgreSQL のインストール

PostgreSQL をインストールします。PostgreSQL は、Ver. 10.3~10.X に対応しています。

SPA 用データベースの作成

PostgreSQL に、SPA 用のデータベースを作成します。SPA 用のデータベースは、initdb コマンドまたは

createdb コマンドを実行する際に次の指定が必要です。

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第 3 章 クラスタリング設定

30

設定項目 内容 実行時の指定

データベース名 spadb データベース名は、「spadb」を指定してください。

データベース内で使

用する文字符号化方

UTF-8 initdb コマンドでは、「--encoding=UTF8」または「-E UTF8」を指定します。

createdb コマンドでは、「‒encoding UTF8」または「-E UTF8」を指定します。

データベース内で使

用するロケール

C initdb コマンドでは、「--locale=C」または「--no-locale」を指定します。createdb

コマンドでは「--locale C」または「-l C」を指定します。

JDBC ドライバーの配置

SPA の Web サーバーに JDBC ドライバーを配置します。

1. 次の場所にある JDBC ドライバー「postgresql-42.2.2.jar」をコピーします。

<SPA のインストールディレクトリ>/archiver/lib/as

2. コピーした JDBC ドライバーを次の場所に配置します。

<SPA のインストールディレクトリ>/archiver/apache-tomcat/lib

ファイアウォールの設定

クラスターに参加するノードからアクセスできるように、ファイアウォールを設定します。

クライアント認証の設定

「pg_hba.conf」ファイルを編集するなどして適切なクライアント認証を設定し、クラスターに参加しよう

とするノードからアクセスできるようにしておきます。

postgresql.conf の編集

「postgresql.conf」ファイルの「max_connections」の値を編集します。SPA の初期値に、クラスターに参

加するノードでの必要数を加算した値を推奨します。設定値については、「max_connections の値の例

(P.31)」を参照してください。

参考

必要に応じて、postgresql.conf のほかの項目の値も編集してください。postgresql.conf の SPA の初期値について

は、「postgresql.conf の初期値について(P.31)」を参照してください。

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第 3 章 クラスタリング設定

31

SPA1 のデータベースのバックアップ

SPA1 のデータベース(PostgreSQL)をバックアップします。バックアップ手順については、『SPA 製品ガイ

ド』の「サーバーの運用と設定」の「4-1 バックアップ」を参照してください。

バックアップは、「オンラインバックアップ」または「オフラインバックアップ」の手順で行なってくださ

い。

データベースのリストア

バックアップした SPA1 のデータベースのデータを外部データベースにリストアします。リストア手順につ

いては、『SPA 製品ガイド』の「サーバーの運用と設定」の「4-2-1 オンライン/オフラインバックアップか

らのリストア」を参照してください。

■ max_connections の値の例

max_connections は、次の要領で値を決定します。

• SPA の max_connections の初期値は「100」

• ノード 1 台あたりの必要数は、下記を加算したものとする

○ サーバー設定の[Web サーバー]タブにある[データベースへのコネクションプーリング数](たとえば「30」)

○ サーバー設定の[アーカイブサーバー]タブにある[データベースへのコネクションプーリング数](たとえば「25」)

• SPA の初期値に、ノード 1 台あたりの必要数×ノードの台数を加算した値を max_connections とする

たとえばノードが 3 台の場合、「265」(100+(30+25)×3)となります。

▌ postgresql.conf の初期値について

SPA では、SPA 用の設定値として、postgresql.conf で PostgreSQL の初期値から変更している設定項目(パ

ラメーター)があります。以下に、設定を変更しているパラメーターと SPA の初期値を記載します。

postgresql.conf の値を編集してチューニングを行なう際の参考にしてください。

設定項目 PostgreSQL の初期値 SPA の初期値 備考

shared_buffers 128MB 2048MB

work_mem 4MB(コメントアウト) 10MB

commit_delay 0(コメントアウト) 100

log_destination 'stderr'(コメントアウト) 'stderr'

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第 3 章 クラスタリング設定

32

設定項目 PostgreSQL の初期値 SPA の初期値 備考

logging_collector off(コメントアウト) on

log_directory 'log'(コメントアウト) 'pg_log'

log_filename 'postgresql-%Y-%m-%d_%H

%M%S.log'(コメントアウ

ト)

'postgresql.%d.log'

log_truncate_on_rotation off(コメントアウト) on

log_rotation_age 1d(コメントアウト) 1440

log_rotation_size 10MB(コメントアウト) 0

client_min_messages notice(コメントアウト) notice

log_min_messages warning(コメントアウト) warning

log_min_error_statement error(コメントアウト) error

log_line_prefix '%m [%p] '(コメントアウ

ト)

'%m [%p] '

autovacuum on(コメントアウト) on

log_autovacuum_min_duratio

n

-1(コメントアウト) -1

autovacuum_max_workers 3(コメントアウト) 3

autovacuum_naptime 1min(コメントアウト) 1min

autovacuum_vacuum_thresho

ld

50(コメントアウト) 50

autovacuum_analyze_threshol

d

50(コメントアウト) 50

autovacuum_vacuum_scale_fa

ctor

0.2(コメントアウト) 0.2

autovacuum_analyze_scale_fa

ctor

0.1(コメントアウト) 0.1

autovacuum_freeze_max_age 200000000(コメントアウ

ト)

200000000

autovacuum_multixact_freeze

_max_age

400000000(コメントアウ

ト)

400000000

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第 3 章 クラスタリング設定

33

設定項目 PostgreSQL の初期値 SPA の初期値 備考

autovacuum_vacuum_cost_de

lay

20ms(コメントアウト) 20ms

autovacuum_vacuum_cost_li

mit

-1(コメントアウト) -1

escape_string_warning on(コメントアウト) on

max_connections 100 100 適宜、変更してくださ

い。

3-2-1-2 既存のデータを NFS サーバーにコピーする 既存のデータのコピー方法は、次のとおりです。

「保存先設定」の確認

SPA1(最初にクラスターに参加させる SPA サーバー)で、次のフォルダーの格納先を確認し、メモをとりま

す。複数の保存先がある場合はすべてのメモをとってください。

どちらも、管理画面の設定カテゴリ[環境設定]-[保存先の設定]で確認できます。

• アーカイブファイルの格納フォルダー

• キャッシュ用画像の格納フォルダー

サービス(プロセス)の終了

SPA1 のサービス(プロセス)を終了します。

• Windows 環境の場合

Windows の管理ツールにある[サービス]を利用して、次の順番でサービスを終了してください。

○ SPA WebService

○ SPA Archive Server

○ SPA Solr Server

○ SPA ZooKeeper

• Linux 環境の場合

次のシェルスクリプトを実行します。

<SPA1 のインストールディレクトリ>/archiver/bin/shutdown.sh

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第 3 章 クラスタリング設定

34

フォルダーのコピー

手順 1 でメモをしたフォルダーすべてを、NFS サーバーの任意の場所にコピーします。

注意

ノードをクラスターに参加させる際に、ファイル格納フォルダーの指定や確認が必要になります。コピー先のフォル

ダーはすべてメモをしておいてください。

サービス(プロセス)の起動

SPA1 のサービス(プロセス)を起動します。

• Windows 環境の場合

Windows の管理ツールにある[サービス]を利用して、終了時とは逆の順番でサービスを起動してく

ださい。

• Linux 環境の場合

次のシェルスクリプトを実行します。

<SPA1 のインストールディレクトリ>/archiver/bin/startup.sh

3-2-2 1 台目の SPA をクラスターに参加させる 1 台目の SPA(SPA1)をクラスターに参加させるには、次の流れで設定します。使用するデータベースの種

類によって、操作が異なります。

クラスターで使用する外部データベースとの接続を設定する

• PostgreSQL の場合

設定方法は、「3-2-2-1 外部データベース(PostgreSQL)との接続を設定する(P.35)」を参照してくだ

さい。

• Oracle の場合(Ver. 10.2.3.0 で対応)

設定方法は、「2-2 Oracle のデータベースと SPA を接続する(P.20)」を参照してください。

SPA1 のクラスター参加前のバックアップを取得する

バックアップ手順は、「3-2-2-2 クラスター参加前のバックアップを取得する(P.37)」を参照してください。

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第 3 章 クラスタリング設定

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SPA1 をクラスターに参加させる

設定方法は、「3-2-2-3 クラスターに参加させる(P.39)」を参照してください。

注意

クラスターに参加すると、SPA Solr Server へのアクセスポート(44241、44242)は、クラスター間通信のために

localhost 以外からもアクセスできるようになります。必要に応じて、外部のファイアウォール等でアクセス制限を

行ってください。

3-2-2-1 外部データベース(PostgreSQL)との接続を設定する ここでは、外部データベースとして PostgreSQL を利用する場合について説明します。

参考

外部データベースに Oracle を使用する場合は、「2-2 Oracle のデータベースと SPA を接続する(P.20)」を参照してくだ

さい。

SPA1(最初にクラスターに参加させる SPA サーバー)の外部データベースとの接続手順は次のとおりです。

設定用画面を開く

Web ブラウザーで次の URL にアクセスし、SPA1 の管理画面にログインします。

http://<SPA1 のサーバー名または IP アドレス>:44230/spa/manager.jsp

メンテナンスモードに移行する

管理画面の右上のメニューから[メンテナンスモード]を選択すると表示される[メンテナンスモード設

定]ダイアログで、メンテナンスモードに移行します。

手順の詳細は、『SPA 製品ガイド』を参照してください。

クラスターで使用する外部データベースの情報を入力する

1. 管理画面の設定カテゴリ[Enterprise 設定]-[データベース設定]をクリックします。

[データベース設定]が開きます。

2. [データベース種別]で[PostgreSQL]を選択します。

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第 3 章 クラスタリング設定

36

3. [接続文字列]に、クラスターで使用する外部データベースへの接続情報を次の形式で入力します。

jdbc:postgresql://<クラスターで使用する外部データベースのサーバー名または IP アドレス>:<外部データ

ベースのポート番号>/spadb

4. [ユーザー]と[パスワード]に、データベースのユーザー名とパスワードを入力します。

5. [接続テスト]ボタンをクリックします。

6. データベースと接続が成功したことを表すメッセージが表示されたら、[OK]ボタンをクリックします。

データベースとの接続に失敗したら、設定を見直し、再度、接続テストを行なってください。

設定を保存する

[保存]ボタンをクリックして、設定内容を保存します。

サービスを再起動する

注意

サービスを再起動した後は、設定内容を変更できません。設定内容に問題がないことを十分に確認してからサービス

を再起動してください。

1. 管理画面からログアウトします。

2. サービスを再起動します。

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第 3 章 クラスタリング設定

37

○ Windows の場合

Windows の管理ツールにある[サービス]を利用して、「SPA Archive Server」と「SPA

WebService」を再起動します。

○ Linux の場合

次のシェルスクリプトを、記載順どおりに実行します。

<SPA1 のインストールディレクトリ>/archiver/bin/shutdown.sh

<SPA1 のインストールディレクトリ>/archiver/bin/startup.sh

データベース設定が成功したことを確認する

1. Web ブラウザーで次の URL にアクセスし、SPA1 の管理画面にログインします。

http://<SPA1 のサーバー名または IP アドレス>:44230/spa/manager.jsp

2. [Enterprise 設定]-[データベース設定]をクリックします。

3. [データベース設定]の[接続文字列]にクラスターで使用する外部データベースの情報が表示され、 [保存]ボタンと[接続テスト]ボタンの色が薄くなり、クリックできなくなっていることを確認します。

3-2-2-2 クラスター参加前のバックアップを取得する ここでは、SPA1(1 台目の SPA)の、クラスター参加前のバックアップ取得について説明します。取得した

バックアップは、クラスターへの参加に失敗した場合に、参加前の環境を復元するために使用します。リス

トア手順については、「4-2 バックアップとリストア(P.56)」を参照してください。

• バックアップ対象(P.38)

• バックアップ手順(P.38)

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第 3 章 クラスタリング設定

38

▌ バックアップ対象

バックアップ対象は次のとおりです。

対象項目 保存場所の確認

SPA 本体のプログラムと設定

ファイル

<SPA1 のインストールディレクトリ>¥archiver

検索インデックス 管理画面の設定カテゴリ[環境設定]-[保存先の設定]

共通データフォルダー <SPA1 のインストールディレクトリ>¥archiver¥setup¥installed_info.txt の

「common」

外部データベース ー

▌ バックアップ手順

バックアップ手順は、次のとおりです。

サービスの終了

SPA1 のサービス(プロセス)を終了します。

• Windows 環境の場合

Windows の管理ツールにある[サービス]を利用して、次の順番でサービスを終了してください。

○ SPA WebService

○ SPA Archive Server

○ SPA Solr Server

○ SPA ZooKeeper

○ SPA PostgreSQL Service

• Linux 環境の場合

次のシェルスクリプトを実行します。

<SPA1 のインストールディレクトリ>/archiver/bin/shutdown.sh

バックアップ対象のコピー

バックアップ対象を、任意の場所にコピーします。データは、パス情報、アクセス権を含めた状態でコピー

してください。

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第 3 章 クラスタリング設定

39

サービスの起動

SPA1 のサービス(プロセス)を起動します。

• Windows 環境の場合

Windows の管理ツールにある[サービス]を利用して、終了時とは逆の順番でサービスを起動してく

ださい。

• Linux 環境の場合

次のシェルスクリプトを実行します。

<SPA1 のインストールディレクトリ>/archiver/bin/startup.sh

3-2-2-3 クラスターに参加させる SPA1(最初にクラスターに参加させる SPA サーバー)のクラスターへの参加手順は次のとおりです。

設定用画面を開く

1. Web ブラウザーで次の URL にアクセスし、SPA1 の管理画面にログインします。

http://<SPA1 のサーバー名または IP アドレス>:44230/spa/manager.jsp

2. [Enterprise 設定]-[クラスター設定]をクリックします。

[クラスター設定]が開きます。外部データベースの設定が完了している場合、[クラスター設定]に

[保存先の設定]が表示されています。

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第 3 章 クラスタリング設定

40

メンテナンスモードに移行する

管理画面の右上のメニューから[メンテナンスモード]を選択すると表示される[メンテナンスモード設

定]ダイアログで、メンテナンスモードに移行します。

手順の詳細は、『SPA 製品ガイド』を参照してください。

端末情報を入力する

[サーバー名/IP アドレス]に、SPA1 のサーバー名または IP アドレスを入力します。

保存先を指定する

アーカイブファイルの格納フォルダーと、キャッシュ用画像の格納フォルダーのパスを変更します。パスの

変更手順は、どちらのフォルダーも同じです。ここでは、アーカイブファイルの格納フォルダーを例に説明

します。パスの変更は、登録されているすべてのフォルダーに対して行なってください。

1. [アーカイブファイルの格納フォルダー]タブにあるフォルダーパス(行)を選択し、 [編集]ボタンをクリックします。

[アーカイブファイルの格納フォルダーを編集]ダイアログが表示されます。

2. [クラスター参加後の共有フォルダーパス]を編集します。

既存のデータをコピーした場合は、コピー先のフォルダーを絶対パスで指定します。

3. [OK]ボタンをクリックします。

クラスターへ参加する

1. [クラスターへの参加]ボタンをクリックします。

クラスターへ参加する準備が整ったことを伝えるメッセージが表示されます。

2. [OK]ボタンをクリックします。

サービスを再起動する

1. 管理画面からログアウトします。

2. 「SPA WebService」を再起動します。

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第 3 章 クラスタリング設定

41

○ Windows の場合

Windows の管理ツールにある[サービス]を利用して「SPA WebService」を再起動してくださ

い。

○ Linux の場合

次のシェルスクリプトを、記載順どおりに実行します。

<SPA1 のインストールディレクトリ>/archiver/bin/shutdown_web_service.sh

<SPA1 のインストールディレクトリ>/archiver/bin/startup_web_service.sh

クラスターに参加できたことを確認する

1. Web ブラウザーで次の URL にアクセスし、SPA の管理画面にログインします。

http://<SPA1 のサーバー名または IP アドレス>:44230/spa/manager.jsp

2. 設定カテゴリ[Enterprise 設定]-[ノード管理]を選択します。

3. [ノード管理]に、クラスターに参加した「SPA1」の情報が表示されていることを確認します。

参考

クラスターへ参加すると、管理者画面の設定カテゴリ[Enterprise 設定]-[クラスター設定]は表示されなくなり

ます。

通常モードに戻す

管理画面の右上のメニューから[メンテナンスモード]を選択すると表示される[メンテナンスモード設

定]ダイアログで、通常モードに移行(戻)します。

手順の詳細は、『SPA 製品ガイド』を参照してください。

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第 3 章 クラスタリング設定

42

3-2-3 2 台目以降の SPA をクラスターに参加させる SPA2(2 番目にクラスターに参加させる SPA サーバー)と SPA3(3 番目にクラスターに参加させる SPA

サーバー)をクラスターに参加させる手順は次のとおりです。

注意

2 台目以降をクラスターに参加させる前に、クラスターに参加済みの SPA ノードのバックアップを取得してくださ

い。バックアップは、クラスターの参加に失敗した場合に、参加前の環境を復元するために使用します。バックアッ

プ手順は、「4-2 バックアップとリストア(P.56)」を参照してください。

クラスター参加前のバックアップを取得する

次の手順で、クラスター参加前のバックアップを取得します。取得したバックアップは、クラスターへの参

加に失敗した場合に、参加前の環境を復元するために使用します。リストア手順については、「4-2 バック

アップとリストア(P.56)」を参照してください。

1. クラスターに参加させる SPA サーバーのサービス(プロセス)を終了します。

○ Windows 環境の場合

Windows の管理ツールにある[サービス]を利用して、次の順番でサービスを終了してくださ

い。

■ SPA WebService

■ SPA Archive Server

■ SPA Solr Server

■ SPA ZooKeeper

■ SPA PostgreSQL Service

○ Linux 環境の場合

次のシェルスクリプトを実行します。

<クラスターに参加させる SPA のインストールディレクトリ>/archiver/bin/shutdown.sh

2. 次のバックアップ対象を、任意の場所にコピーします。データは、パス情報、アクセス権を含めた状態でコピーしてください。保存先は、かっこ内に示された場所を確認してください。

○ SPA 本体のプログラムと設定ファイル(<クラスターに参加させる SPA のインストールディレクトリ>¥archiver)

○ 検索インデックス(管理画面の設定カテゴリ[環境設定]-[保存先の設定])

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第 3 章 クラスタリング設定

43

○ 共通データフォルダー(<クラスターに参加させる SPA のインストールディレクトリ>¥archiver¥setup¥installed_info.txt の「common」)

3. サービス(プロセス)を起動します。

○ Windows 環境の場合

Windows の管理ツールにある[サービス]を利用して、終了時とは逆の順番でサービスを起動し

てください。

○ Linux 環境の場合

次のシェルスクリプトを実行します。

<クラスターに参加させる SPA のインストールディレクトリ>/archiver/bin/startup.sh

設定用画面を開く

1. Web ブラウザーで次の URL にアクセスし、クラスターに参加させる SPA の管理画面にログインします。

http://<クラスターに参加させる SPA のサーバー名または IP アドレス>:44230/spa/manager.jsp

2. [Enterprise 設定]-[クラスター設定]をクリックします。

[クラスター設定]が開きます。

端末情報を入力する

[サーバー名/IP アドレス]に、クラスターに参加させる SPA のサーバー名または IP アドレスを入力しま

す。

クラスターで使用する外部データベースの情報を入力する

1. [データベース]に、クラスターで使用する外部データベースの情報を入力します。データベースの種類によって操作が異なります。

○ [接続文字列]

データベースへの接続情報を次の形式で入力します。

■ PostgreSQL の場合

jdbc:postgresql://<クラスターで使用する外部データベースのサーバー名または IP アドレス>:<外部デー

タベースのポート番号>/spadb

■ Oracle の場合(Ver. 10.2.3.0 で対応)

jdbc:oracle:thin:@//<クラスターで使用する外部データベースのサーバー名または IP アドレス>:<外部

データベースのポート番号>/<外部データベースのサービス名>

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第 3 章 クラスタリング設定

44

○ [ユーザー]と[パスワード]

データベースのユーザー名とパスワードを入力します。

○ [スキーマ名設定](Oracle の場合のみ(Ver. 10.2.3.0 で対応))

SPA 用に作成したスキーマのシステムスキーマ名 とデータスキーマ名を入力します。

2. [接続]ボタンをクリックし、外部データベースと接続します。

外部データベースと接続すると[保存先の設定]が表示され、[クラスター参加後の共有フォルダーパ

ス]にクラスターで使用する保存先の情報が表示されます。

3. [クラスター参加後の共有フォルダーパス]に表示された保存先の情報が、SPA1(最初にクラスター

に参加させるサーバー)と同じことを確認します。

クラスターへ参加する

1. [クラスターへの参加]ボタンをクリックします。

クラスターへ参加する準備が整ったことを伝えるメッセージが表示されます。

2. [OK]ボタンをクリックします。

サービスを再起動する

1. 管理画面からログアウトします。

2. 「SPA WebService」を再起動します。

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第 3 章 クラスタリング設定

45

○ Windows の場合

Windows の管理ツールにある[サービス]を利用して、「SPA WebService」を再起動します。

○ Linux の場合

次のシェルスクリプトを、記載順どおりに実行します。

<クラスターに参加させる SPA のインストールディレクトリ>/archiver/bin/shutdown_web_service.sh

<クラスターに参加させる SPA のインストールディレクトリ>/archiver/bin/startup_web_service.sh

クラスターに参加できたことを確認する

1. Web ブラウザーで次の URL にアクセスし、SPA の管理画面にログインします。

http://<クラスターに参加した SPA のサーバー名または IP アドレス>:44230/spa/manager.jsp

2. 設定カテゴリ[Enterprise 設定]-[ノード管理]を選択します。

3. [ノード管理]に、参加した SPA の情報が表示されていることを確認します。

参考

2 台目以降の SPA では、クラスターへ参加すると、管理画面が次のように変化します。

• 管理者画面の設定カテゴリ[Enterprise 設定]-[クラスター設定]は表示されなくなり、代わりに[ノード管理]が表示されます。

• 管理者画面の設定カテゴリ[Enterprise 設定]-[データベース設定]に接続したデータベースの情報が表示され、 [保存]ボタンがクリックできない状態になります。

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第 3 章 クラスタリング設定

46

3-2-4 ロードバランサーの設定 ロードバランサーの設定項目は、次のとおりです。

• 負荷分散方式(P.46)

• 振り分け先の URL(P.46)

• ヘルスチェック用 URL(P.46)

参考

SPA では、ロードバランス機能は提供していません。別途、用意する必要があります。

▌ 負荷分散方式

スティッキーセッションの設定が必要です。

▌ 振り分け先の URL

標準インストール時の構成の場合、次の URL に振り分けることで動作します。

http://<各ノードのサーバー名または IP アドレス>:44230/spa/

▌ ヘルスチェック用 URL

次の URL にアクセスすることで、SPA のサービスのヘルスチェックを実施できます。

http://<各ノードのサーバー名または IP アドレス>:44230/spa/service/system/alive

指定したノードの Web サーバーとアーカイブサーバーが正常に稼働している場合、次のようなレスポンスが

返ります。

• HTTP ステータス「200」

• X-Spa-Error-Code: 0

• レスポンスのボディ「OK」

Web サーバーが正常に稼働し、アーカイブサーバーが停止している場合は、次のようなレスポンスが返りま

す。

• HTTP ステータス「503」

• X-Spa-Error-Code: -5001

Web サーバーが停止している場合、レスポンスは返りません。

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第 3 章 クラスタリング設定

47

■ 意図的にレスポンスをエラーにする設定

ロードバランサーの動作確認などのために、疑似的に Web サーバーが正常に稼働していない状態(レスポン

スのボディに「OK」が含まれない状態)を作ることができます。この場合、HTTP ステータス「503」、「X-

Spa-Error-Code: 0」が返ります。

Web サーバーが正常に動作していない状態を作る手順は、次のとおりです。

任意のフォルダーに、ファイルを配置します。ファイルの形式、内容は問いません。

Web サーバー(SPA WebService)を終了します。

Web サーバーの終了は、「4-1 SPA サーバーが使用するサービスの起動と終了(P.53)」を参照してください。

Web サーバーの設定ファイル(<SPA サーバーのインストール先>¥archiver¥conf¥spa-

webapp.properties)に、次の内容を追記し、保存します。

spa.system.notAlive.filePath=<手順 1 で配置したファイルのフルパス>

Web サーバー(SPA WebService)を起動します。

Web サーバーの起動は、「4-1 SPA サーバーが使用するサービスの起動と終了(P.53)」を参照してください。

参考

spa-webapp.properties に記述したファイルが存在すると、擬似的に Web サーバーが正常に動作していない状態とな

ります。この動作を解除するにはファイルを削除するか、spa-webapp.properties に追記した内容を削除してくださ

い。spa-webapp.properties を編集する際は、編集前に SPA WebService を停止し、編集後に SPA WebService を起

動してください。

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第 3 章 クラスタリング設定

48

3-3 ノードの管理 ここでは、各ノードのサーバー設定や、ステータスの確認など、クラスターに属するノードの管理について

説明します。

ノードの管理は、主に、[ノード管理]画面で行ないます。[ノード管理]では、クラスターに属するすべて

のノードの管理操作が行えます。

• 3-3-1 各ノードのサーバー設定を行なう(P.48)

• 3-3-2 ノードのステータスを確認する(P.49)

• 3-3-3 ノードを追加する(P.50)

• 3-3-4 ノードを除去する(P.51)

3-3-1 各ノードのサーバー設定を行なう サーバー設定(ログの出力設定や、フォントマッピング設定、サーバーへのタイムアウト時間の設定といっ

た詳細な設定)は、ノードごとに行なったり、特定のノードの設定をクラスターに属するすべてのノードに

適用したりできます。

サーバー設定は、管理画面の設定カテゴリ[Enterprise 設定]-[ノード管理]画面で設定対象のノードを

選択し、 [サーバー設定]ボタンをクリックすると表示される画面で行ないます。設定項目については、

「5-3 ノード管理(P.68)」を参照してください。

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第 3 章 クラスタリング設定

49

3-3-2 ノードのステータスを確認する クラスターに所属するノードのステータスは、管理画面の設定カテゴリ[Enterprise 設定]-[ノード管

理]を選択すると表示される画面で確認できます。

▌ ステータスを確認する

[ノード管理]画面では、ノードのステータスがコンポーネントごとに確認できます。

• 表示が「ACTIVE」の場合

対象のコンポーネントは稼働中です。

• 表示が「DOWN」の場合

対象のコンポーネントが停止中、または問題が発生し、正常に動作していません。サービスを再起動

してください。サービスの起動方法については、「4-1 SPA サーバーが使用するサービスの起動と終了

(P.53)」を参照してください。

• 表示が「RECOVER」の場合

「RECOVER」は Solr サーバーのみで表示されるステータスです。「DOWN」からの復帰中です。

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第 3 章 クラスタリング設定

50

▌ 各コンポーネントがダウンしたときの挙動

各コンポーネントがダウンすると、次のようになります。

コンポーネント ダウンしたときの挙動

アーカイブサーバー アーカイブサーバーが停止したノードの Web サーバーにリクエストがきた場合、「-5001」エ

ラー(アーカイブサーバーに接続できない)が発生します。ロードバランサーの機能により、

稼働しているアーカイブサーバーで SPA のサービスが継続されます。

Web サーバー ダウンしているノードにアクセスできなくなります。ロードバランサーの機能により、稼働し

ている Web サーバーで SPA のサービスが継続されます。

Solr サーバー 稼働している Solr サーバーでサービスが継続されます。

ZooKeeper クラスターの過半数の ZooKeeper が稼働していれば、残りの ZooKeeper でサービスが継続さ

れます。稼働している ZooKeeper の台数が過半数未満になった場合、クラスターのすべての

ZooKeeper が「DOWN」となり、これにより、全ノードの Solr サーバーも「DOWN」となり

ます。アーカイブサーバーと Web サーバーも ZooKeeper を利用した処理が行えず、正常な動

作ができなくなります。

3-3-3 ノードを追加する クラスターの運用が開始されてからノードを追加する場合は、次の流れで追加します。

SPA Enterprise のセットアップ

SPA Enterprise をセットアップします。セットアップ手順は、「1-2 導入の流れ(P.11)」を参照してくださ

い。なお、既存環境(すでに運用されている SPA)を、運用が開始されているクラスターに参加させること

はできません。

SPA Enterprise のクラスターへの参加

参加手順は、「3-2-3 2 台目以降の SPA をクラスターに参加させる(P.42)」を参照してください。

ロードバランサーの設定

必要に応じて、ロードバランサーの設定を変更します。

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第 3 章 クラスタリング設定

51

3-3-4 ノードを除去する クラスターに属するノードは、除去することができます。

除去の手順は次のとおりです。

サービス(プロセス)の終了

除去対象ノードのすべてのサービス(プロセス)を終了します。

• Windows の場合

Windows の管理ツールにある[サービス]を利用して、次の順番でサービスを終了してください。

○ SPA WebService

○ SPA Archive Server

○ SPA Solr Server

○ SPA ZooKeeper

• Linux の場合

次のシェルスクリプトを実行します。

<SPA のインストールディレクトリ>/archiver/bin/shutdown_withoutdb.sh

注意

対象ノードのサービス(プロセス)を終了することで、稼働するノードがクラスターを構成する全ノードの過半数未

満になる場合は、サービス(プロセス)を個別に終了する必要があります。詳細は、「4-1 SPA サーバーが使用する

サービスの起動と終了(P.53) 」を参照してください。

ノードのステータスを確認

次の手順で、除去対象ノードのすべてのコンポーネントが停止していることを確認します。

1. 管理画面の設定カテゴリ[Enterprise 設定]ー[ノード管理]を選択します。

[ノード管理]画面が表示されます。

2. ノードの一覧で、除去対象ノードのコンポーネントが、すべて「DOWN」になっていることを確認します。

ノードの除去

除去対象のノードを選択し、 [削除]ボタンをクリックします。

確認のダイアログが表示されます。

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第 3 章 クラスタリング設定

52

除去の確認

[OK]ボタンをクリックします。

除去が完了すると、[ノード管理]から除去したノードの情報が削除されます。

アクティベーションの解除

除去したノードのアクティベーションを解除します。

解除方法は、『セットアップガイド』を参照してください。

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第 4 章 サーバーの運用

53

第 4 章 サーバーの運用 ここでは、SPA サーバーが使用するサービスの起動と終了およびバックアップとリストアについて説明しま

す。

• 4-1 SPA サーバーが使用するサービスの起動と終了(P.53)

• 4-2 バックアップとリストア(P.56)

4-1 SPA サーバーが使用するサービスの起動と終了 SPA サーバーが使用するサービス(プロセス)の起動と終了について説明します。

SPA サーバーのコンポーネント(サービス)については、「1-1-1 SPA サーバーのコンポーネント(P.9)」を参

照してください。

• サービスの起動と終了(Windows 環境の場合)(P.53)

• プロセスの起動と終了(Linux 環境の場合)(P.53)

• クラスター構築後のサービス(プロセス)起動/終了にかかわる注意事項(P.54)

▌ サービスの起動と終了(Windows 環境の場合)

Windows 環境の場合、サービスの起動と終了には、Windows の管理ツールにある[サービス]を利用しま

す。

参考

次の設定をすると、PostgreSQL は不要となります。設定後は、サーバーのリソースを節約するため、PostgreSQL の

サービスの停止をお勧めします。

• Oracle のデータベースを利用する設定

• クラスタリング機能の設定

▌ プロセスの起動と終了(Linux 環境の場合)

Linux 環境の場合、プロセスの起動と終了には、スクリプト利用します。プロセスの起動と終了は、対象の

モジュールをインストールしたユーザーで行ってください。

次のスクリプトが用意されています。スクリプトファイルはすべて、「<SPA のインストールディレクトリ

>/archiver/bin/」にあります。

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第 4 章 サーバーの運用

54

プロセス起動用スクリプト

対象のプロセス スクリプトファイル名 説明

全プロセス startup.sh スタンドアロンモードの SPA で、すべてのプロセスを一括して起

動します。

全プロセス startup_withoutdb.sh クラスターモードの SPA で、SPA PostgreSQL Service を除くす

べてのプロセスを一括して起動します。

SPA Archive Server startup_archive_server.sh クラスターのノードにある SPA Archive Server のみを起動しま

す。

SPA Solr Server startup_solr_server.sh クラスターのノードにある SPA Solr Server のみを起動します。

SPA WebService startup_web_server.sh クラスターのノードにある SPA WebService のみを起動します。

SPA ZooKeeper startup_zookeeper.sh クラスターのノードにある SPA ZooKeeper のみを起動します。

プロセス終了用スクリプト

対象のプロセス スクリプトファイル名 説明

全プロセス shutdown.sh スタンドアロンモードの SPA で、すべてのプロセスを一括して終

了します。

全プロセス shutdown_withoutdb.sh クラスターモードの SPA で、SPA PostgreSQL Service を除くすべ

てのプロセスを一括して終了します。

SPA Archive Server shutdown_archive_serve

r.sh

クラスターのノードにある SPA Archive Server のみを終了しま

す。

SPA Solr Server shutdown_solr_server.sh クラスターのノードにある SPA Solr Server のみを終了します。

SPA WebService shutdown_web_server.s

h

クラスターのノードにある SPA WebService のみを終了します。

SPA ZooKeeper shutdown_zookeeper.sh クラスターのノードにある SPA ZooKeeper のみを終了します。

▌ クラスター構築後のサービス(プロセス)起動/終了にかかわる注意事項 • クラスターが正常に稼働するためには、全ノードの過半数の ZooKeeper が稼働している必要があり

ます。そのため、クラスター構築後のサービス(プロセス)の起動/終了については、ノード(サーバー)ごとではなく、サービスごとに行なう必要があります。

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第 4 章 サーバーの運用

55

たとえば、3 台のノードと外部データベースで構成されるクラスターにおいてサービスを起動する場

合、次の図の赤字で示す順番でサービスを起動してください。

• 次のすべてを満たす場合は、startup_withoutdb.sh または shutdown_withoutdb.sh を使用して

ノード単位でサービス(プロセス)の起動/終了ができます。

○ 全ノードの過半数のノードが起動している

○ 対象のノードを起動/終了しても、なお、過半数のノードが稼働した状態である

• SPA Archive Server の起動においては、各ノードで SPA Archive Server を起動するたびにアーカイブサーバーのデバッグログを確認し、以下のような行が出力されてから次のノードの SPA Archive Server を起動するようにしてください。

2018/11/28 17:37:08.007 INFO [WriteServer] [] WriteServer ready

2018/11/28 17:37:08.008 INFO [ReadServer] [] ReadServer ready

なお、アーカイブサーバーのデバッグログは、サーバー設定画面で出力先が確認できます(デフォル

トのファイル名は、 「spa_server.log」です)。サーバー設定画面は、管理画面の設定カテゴリ

[Enterprise 設定]-[ノード管理]から設定対象ノードを選択し、 [サーバー設定]ボタンをク

リックして表示します。

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第 4 章 サーバーの運用

56

4-2 バックアップとリストア ここでは、バックアップとリストア、および、クラスター参加前に取得したバックアップのリストアについ

て説明します。

• 4-2-1 バックアップ対象について(P.56)

• 4-2-2 バックアップの流れ(P.57)

• 4-2-3 リストアの流れ(P.58)

• 4-2-4 クラスター参加前のバックアップのリストア(P.60)

4-2-1 バックアップ対象について バックアップ対象は、以下のとおりです。「必須」列に「 」がある項目は必ずバックアップしてください。

バックアップしたデータは、バックアップ時と同じクラスター構成にのみリストアできます。

対象項目 必須 対象サーバー 保存場所の確認 備考

SPA 本体のプログ

ラムと設定ファイル ノード <SPA のインストールディレク

トリ>¥archiver

クラスター参加時の

バックアップ ノード <SPA のインストールディレク

トリ>¥backup

クラスター参加時に、システムが

作成するバックアップです。クラ

スター参加前に取得したバック

アップではありません。

検索インデックス ノード 管理画面の設定カテゴリ[環

境設定]-[保存先の設定]

デフォルトの保存先は、「<SPA の

インストールディレクトリ

>¥archiver¥data¥index」です。

共通データフォル

ダー ノード <SPA のインストールディレク

トリ>¥archiver¥setup¥install

ed_info.txt の「common」

データベース データベース

サーバー

-

アーカイブファイル NFS サーバー -

キャッシュ用画像

ファイル

NFS サーバー -

注意

データはすべて、パス情報とアクセス権を含めた状態でバックアップ(コピー)してください。

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第 4 章 サーバーの運用

57

4-2-2 バックアップの流れ クラスターのバックアップは次の流れで取得します。

バックアップする SPA ノードに接続している Bridge サービスと Document Converter を終了します。

終了方法は、『SPA 製品ガイド』を参照してください。

管理画面の右上のメニューから[メンテナンスモード]を選択すると表示される[メンテナンスモード設

定]ダイアログで、メンテナンスモードに移行します。

手順の詳細は、『SPA 製品ガイド』を参照してください。

バックアップ対象の SPA ノードをメンテナンスモードに移行すると、クラスターに属するすべての SPA ノー

ドが自動的にメンテナンスモードに移行します。

次の項目のバックアップを同時に行ないます。

• 各ノードにあるバックアップ対象項目

• データベース

• NFS サーバーにあるファイル

バックアップ対象項目については、「4-2-1 バックアップ対象について(P.56)」を参照してください。

SPA ノードを通常モードに移行(戻)します。

通常モードへの移行方法は、『SPA 製品ガイド』を参照してください。

バックアップ対象の SPA ノードを通常モードに移行すると、クラスターに属するすべての SPA ノードが自動

的に通常モードに移行し(戻り)ます。

手順 1 で終了した Bridge サービスおよび Document Converter を起動します。

起動方法は、『SPA 製品ガイド』を参照してください。

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第 4 章 サーバーの運用

58

4-2-3 リストアの流れ 取得したバックアップは、次の流れでリストアします。

リストアする環境の準備をします。

• ノード

○ 各ノードのシステム情報(マシン名、ドライブ構成、IP アドレス、NFS 接続設定、ファイアウォール設定)は、バックアップ作成時と同一に設定します。

○ バックアップ時と同じバージョンの SPA サーバーを、バックアップ時と同じフォルダーにセットアップし、SPA Enterprise をアクティベーションします。セットアップ方法については、「1-2 導入の流れ(P.11)」を参照してください。

• NFS サーバー

ノードに設定した NFS 接続設定で、ノードからファイルが読み書きできるように設定します。

• データベースサーバー

バックアップ作成時と同じバージョン、ポート番号、データベース名、および、ユーザーでデータ

ベースを作成します。

リストアする SPA に接続している Bridge サービスと Document Converter を終了します。

終了方法は、『SPA 製品ガイド』を参照してください。

各ノードにおける SPA サーバーのサービスをすべて終了します。

サービスの終了については、「4-1 SPA サーバーが使用するサービスの起動と終了(P.53)」を参照してくださ

い。

各ノードにある次のフォルダーを削除します。

削除対象 保存場所の確認

SPA 本体のプログラムと設定ファ

イル

<SPA のインストールディレクトリ>¥archiver

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第 4 章 サーバーの運用

59

削除対象 保存場所の確認

検索インデックス 管理画面の設定カテゴリ[環境設定]-[保存先の設定]

共通データフォルダー <SPA のインストールディレクトリ>¥archiver¥setup¥installed_info.txt の

「common」

注意

ファイルが残った状態でバックアップデータからのリストアを行うと、残ったファイルによりシステム障害が発生す

る可能性があります。必ず削除してください。

バックアップしたノードのデータを、リストアする環境の同じのパスに上書きコピーします。データは、パ

ス情報、アクセス権を含めた状態でコピーしてください。

手順 3~手順 5 を繰り返し、すべてのノードのリストアを行います。

NFS サーバーにあるアーカイブファイルとキャッシュ用画像ファイルを削除します。

注意

ファイルが残った状態でバックアップデータからのリストアを行うと、残ったファイルによりシステム障害が発生す

る可能性があります。必ず削除してください。

バックアップしたアーカイブファイルとキャッシュ用画像ファイルを、リストアする環境の同じのパスに上

書きコピーします。データは、パス情報、アクセス権を含めた状態でコピーしてください。

データベースサーバーのリストア(再構築)を行います。

各ノードにおける SPA サーバーのサービスを起動します。

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第 4 章 サーバーの運用

60

サービスの起動については、「4-1 SPA サーバーが使用するサービスの起動と終了(P.53) 」を参照してくださ

い。

SPA を通常モードに移行します。

参考

メンテナンスモード中にバックアップを取得すると、メンテナンスモードの状態でリストアされるため、通常モード

への移行が必要になります。

手順 2 で終了した Bridge サービスおよび Document Converter を起動します。

起動方法は、『SPA 製品ガイド』を参照してください。

4-2-4 クラスター参加前のバックアップのリストア クラスター参加の作業中に取得したバックアップは、次の流れでリストアします。

参考

2 台目以降の SPA サーバー(ノード)のバックアップをリストアする場合、すでにクラスターに参加しているノード

のリストアも必要です。2 台目以降の SPA サーバーをクラスターに参加させる際に取得したバックアップを使用して

リストアしてください。

リストアする SPA サーバーのサービスをすべて終了します。

• Windows 環境の場合

Windows の管理ツールにある[サービス]を利用して、次の順番でサービスを終了してください。

○ SPA WebService

○ SPA Archive Server

○ SPA Solr Server

○ SPA ZooKeeper

○ SPA PostgreSQL Service

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第 4 章 サーバーの運用

61

• Linux 環境の場合

次のシェルスクリプトを実行します。

<SPA のインストールディレクトリ>/archiver/bin/shutdown.sh

次のフォルダーを削除します。

削除対象 保存場所の確認 備考

SPA 本体のプログラム

と設定ファイル

<SPA のインストールディレクトリ>¥archiver

検索インデックス 管理画面の設定カテゴリ[環境設定]-[保存先の設定]

共通データフォルダー <SPA のインストールディレクトリ

>¥archiver¥setup¥installed_info.txt の「common」

データベース <SPA のインストールディレクトリ>¥archiver¥pgsql 最初にクラスターに参

加させる SPA のみ

注意

ファイルが残った状態でバックアップデータからのリストアを行うと、残ったファイルにより正常にリストアできな

い可能性があります。必ず削除してください。

バックアップしたデータを、リストアする環境の同じのパスに上書きコピーします。データは、パス情報、

アクセス権を含めた状態でコピーしてください。

SPA サーバーのサービスをすべて起動します。

• Windows 環境の場合

Windows の管理ツールにある[サービス]を利用して、終了時とは逆の順番でサービスを起動してく

ださい。

• Linux 環境の場合

次のシェルスクリプトを実行します。

<SPA のインストールディレクトリ>/archiver/bin/startup.sh

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第 5 章 画面リファレンス

62

第 5 章 画面リファレンス ここでは、SPA Enterprise 固有の画面について説明します。

これらの画面は、管理画面の設定項目[Enterprise 設定]を選択すると表示されます。

• 5-1 [Enterprise 設定]で表示される画面について(P.62)

• 5-2 クラスター設定(P.63)

• 5-3 ノード管理(P.68)

• 5-4 データベース設定(P.71)

5-1 [Enterprise 設定]で表示される画面について 管理画面の設定カテゴリ[Enterprise 設定]で表示される画面は、SPA がクラスターに参加しているかどう

かで異なります。

▌ クラスターに参加していない場合

クラスターに参加していない場合、[クラスター設定]画面と[データベース設定]画面が表示されます。

[クラスター設定]は、クラスターに参加するための設定を行なう画面です。

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第 5 章 画面リファレンス

63

▌ クラスターに参加している場合

クラスターに参加している場合、[クラスター設定]の代わりに[ノード管理]が表示されます。[ノード管

理]は、クラスターに属するすべてのノードの管理を行う画面です。

5-2 クラスター設定 [クラスター設定]は、クラスターへの参加の際に利用する画面です。管理画面の設定カテゴリ

[Enterprise 設定]-[クラスター設定]をクリックすると表示されます。

[クラスター設定]は、クラスター設定の状況に応じて表示される項目が異なります。また、[クラスター設

定]は、クラスターへの参加が完了すると、表示されなくなります。

• セットアップ直後の[クラスター設定](P.64)

• 外部データベースへの接続を設定した後の[クラスター設定](P.66)

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第 5 章 画面リファレンス

64

▌ セットアップ直後の[クラスター設定]

この画面は、SPA Enterprise のセットアップ直後に表示されます。

番号 項目 説明

(1) [クラスターへ

の参加]ボタン

入力された内容に基づき、クラスターに参加するための処理を開始します。

(2) [最新状態に更

新]ボタン

表示が最新の状態に更新されます。端末情報およびデータベース情報の編集中にクリッ

クすると、入力した内容が破棄されます。

端末情報 [サーバー名/IP アドレス]に、設定中の SPA サーバーのサーバー名または IP アドレス

を入力します。

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第 5 章 画面リファレンス

65

番号 項目 説明

データベース 設定中の SPA サーバーが接続するデータベースの情報を設定します。データベースの種

類によって設定項目が異なります。

• [接続文字列]

クラスターで使用するデータベースへの接続文字列を、次の形式で入力します。

○ PostgreSQL の場合

jdbc:postgresql://<データベースのサーバー名または IP アドレス>:<データ

ベースのポート番号>/spadb

○ Oracle の場合(Ver. 10.2.3.0 で対応)

jdbc:oracle:thin:@//<データベースのサーバー名または IP アドレス>:<デー

タベースのポート番号>/<データベースのサービス名>

• [ユーザー]

クラスターで使用するデータベースに接続するためのユーザーを入力します。

• [パスワード]

クラスターで使用するデータベースに接続するためのユーザーのパスワードを入力

します。

• [スキーマ名設定](Oracle の場合のみ(Ver. 10.2.3.0 で対応))

○ [システムスキーマ名]

SPA 用に作成したスキーマのシステムスキーマ名を入力します。

○ [データスキーマ名]

SPA 用に作成したスキーマのデータスキーマ名を入力します。

• [接続]ボタン

入力された情報でデータベースに接続できるかどうかを確認します。クリックする

と、成功/失敗のメッセージが表示されます。

接続に成功すると、[保存先の設定]に、接続したデータベースに保存されている

アーカイブファイルとキャッシュ用画像ファイルの保存先情報が表示され、[クラ

スターへの参加]ボタンが有効になります。

保存先の設定 データベースへの接続に成功すると、接続したデータベースに保存されているアーカイ

ブファイルとキャッシュ用画像ファイルの保存先情報が表示されます。データベースへ

の接続を行っていない場合、保存先情報は表示されません。

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第 5 章 画面リファレンス

66

▌ 外部データベースへの接続を設定した後の[クラスター設定]

この画面は、最初にクラスターに参加する SPA で、外部データベースへの接続を設定した後に表示されま

す。

番号 項目 説明

(1) [クラスターへ

の参加]ボタン

入力された内容に基づき、クラスターに参加するための処理を開始します。

(2) [最新状態に更

新]ボタン

表示が最新の状態に更新されます。端末情報およびフォルダーパスの編集中にクリッ

クすると、入力した内容が破棄されます。

端末情報 [サーバー名/IP アドレス]に、設定中の SPA サーバーのサーバー名または IP アドレ

スを入力します。

保存先の設定 アーカイブファイルおよび、キャッシュ用画像の保存先を指定します。

• [アーカイブファイルの格納フォルダー]タブ

アーカイブファイルの格納フォルダーを指定します。詳細は、「ファイルの格納

フォルダーを設定するタブの項目(P.67)」を参照してください。

• [キャッシュ用画像の格納フォルダー]タブ

キャッシュ用画像の格納フォルダーを指定します。詳細は、「ファイルの格納フォ

ルダーを設定するタブの項目(P.67)」を参照してください。

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第 5 章 画面リファレンス

67

■ ファイルの格納フォルダーを設定するタブの項目

ファイルの格納フォルダーを設定するタブの設定項目は、アーカイブファイルとキャッシュ用画像で同じで

す。

番号 項目 説明

(1) [編集]ボタン 選択した保存先を編集するダイアログが表示されます。ダイアログについては、「格納

フォルダーのパスを編集するダイアログ(P.67)」を参照してください。

(2) 保存先の一覧 登録されている保存先です。

• [表示名]

保存先の表示名です。

• [現在のフォルダーパス]

現在、保存先として設定されているフォルダーパスが表示されます。

• [クラスター参加後の共有フォルダーパス]

クラスター参加後のフォルダーパスが表示されます。

■ 格納フォルダーのパスを編集するダイアログ

項目 説明

現在のフォルダーパス 現在、保存先として設定されているフォルダーパスが表示されます。

クラスター参加後の共有フォルダーパス クラスター参加後のフォルダーパスを絶対パスで入力します。

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第 5 章 画面リファレンス

68

5-3 ノード管理 [ノード管理]は、クラスターに属するサーバー(ノード)のステータスを確認したり、ノードの除去、

ノードのサーバー設定を行えます。

[ノード管理]は、クラスターに参加しているノードのみに表示される画面です。表示するには、管理画面

の設定カテゴリ[Enterprise 設定]-[ノード管理]を選択します。

▌ [ノード管理]の項目

番号 項目 説明

(1) [サーバー設定]ボタン サーバー設定のダイアログが表示されます。詳細は、「サーバー設定ダイアロ

グの項目(P.69)」を参照してください。

(2) [削除]ボタン 選択済みのノードを除去します。

(3) [最新状態に更新]ボタ

表示が最新の状態に更新されます。

(4) ノード一覧 クラスターに属するすべてのノードのステータスが表示されます。詳細は、

「ノード一覧の項目(P.69)」を参照してください。

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第 5 章 画面リファレンス

69

■ サーバー設定ダイアログの項目

番号 項目 説明

(1) サーバー名または

IP アドレス

設定中のノードのサーバー名または IP アドレスが表示されます。

全ノードに同じ設

定を適用する

オンにすると、設定内容をクラスターに属するすべてのノードに適用します。

(2) 各項目の設定領域 設定項目が、サーバーごとに配置されています。詳細は、『SPA 製品ガイド』の「管理

画面と設定項目」の「1-4-2 サーバー設定」を参照してください。

■ ノード一覧の項目

項目 説明

サーバー名/IP アド

レス

ノードのサーバー名または IP アドレスが表示されます。

アーカイブサーバー アーカイブサーバーのステータスが表示されます。

• [ACTIVE]

稼働中です。

• [DOWN]

停止中、または問題が発生し、正常に動作していません。

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第 5 章 画面リファレンス

70

項目 説明

Web サーバー Web サーバーのステータスが表示されます。

• [ACTIVE]

稼働中です。

• [DOWN]

停止中、または問題が発生し、正常に動作していません。

Solr サーバー Solr サーバーのステータスが表示されます。

• [ACTIVE]

稼働中です。

• [DOWN]

停止中、または問題が発生し、正常に動作していません。

• [RECOVER]

「DOWN」からの復帰中です。

ZooKeeper ZooKeeper のステータスが表示されます。

• [ACTIVE]

稼働中です。

• [DOWN]

停止中、または問題が発生し、正常に動作していません。クラスターの過半数の

ZooKeepr が「DOWN」の場合、クラスター内のすべての ZooKeeper が「DOWN」と表

示されます。

ID クラスター参加時にシステムから自動的に付与される一意の番号です。

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第 5 章 画面リファレンス

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5-4 データベース設定 [データベース設定]は、最初にクラスターに参加する SPA サーバーが、クラスターで使用するデータベー

スを設定する画面です。データベースの種類によって設定項目が異なります。

表示するには、管理画面の設定カテゴリ[Enterprise 設定]-[データベース設定]を選択します。

▌ [データベース設定]の項目

番号 項目 説明

(1) [保存]ボタン 設定が保存されます。一度データベース情報を保存すると、保存ボタンは使用で

きなくなります。

(2) [最新状態に更新]

ボタン

表示が最新の状態に更新されます。データベース情報の入力中にクリックする

と、入力途中のデータが破棄されます。

データベース種別(Ver.

10.2.3.0 で対応)

使用するデータベースの種類を指定します。

• [PostgreSQL]

• [Oracle]

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第 5 章 画面リファレンス

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番号 項目 説明

接続文字列 データベースへの接続文字列を入力します。次の形式で入力してください。

• PostgreSQL の場合

jdbc:postgresql://<データベースのサーバー名または IP アドレス>:<デー

タベースのポート番号>/spadb

• Oracle の場合(Ver. 10.2.3.0 で対応)

jdbc:oracle:thin:@//<データベースのサーバー名または IP アドレス>:<

データベースのポート番号>/<データベースのサービス名>

ユーザー データベースに接続するためのユーザーを入力します。

パスワード データベースに接続するためのユーザーのパスワードを入力します。

スキーマ名設定(Ver.

10.2.3.0 で対応)

[データベース種別]で「Oracle」を指定した場合のみ設定します。

• [システムスキーマ名]

SPA 用に作成したスキーマのシステムスキーマ名を入力します。

• [データスキーマ名]

SPA 用に作成したスキーマのデータスキーマ名を入力します。

[接続テスト]ボタン 上記の項目を入力後にクリックすると、入力した情報で接続できるかどうかを確

認できます。

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改訂履歴

73

改訂履歴 日付 変更箇所 内容

2019/12/23 本マニュアルについて 「本マニュアルの構成」に「第 2 章 Oracle のデータベースの利

用」を追加し、既存の章の章番号を変更しました。

2019/12/23 1-1 SPA Enterprise の概要 SPA Enterprise で追加される機能に、Oracle との接続機能を追加し

ました。

2019/12/23 1-2 導入の流れ Windows 環境での PostgreSQL との依存関係の削除について、説明

を追加しました。

2019/12/23 1-3 PostgreSQL との依存関係を

削除する(Windows 環境)

新規作成しました。

2019/12/23 1-4 SPA Standard との違い • 記載位置を変更しました。

• クラスター構築後のメンテナンスモードの変更は、すべてのノードの ZooKeeper が「ACTIVE」である必要があるという説明を追加しました。

2019/12/23 第 2 章 Oracle のデータベース

の利用

新規作成しました。

2019/12/23 2-1 Oracle のデータベースを利

用するための準備

新規作成しました。

2019/12/23 2-1-1 Oracle ユーザーに必要な

権限

新規作成しました。

2019/12/23 2-2 Oracle のデータベースと

SPA を接続する

新規作成しました。

2019/12/23 3-2-1 クラスター構築のための

準備

「外部データベースの準備」を、使用するデータベース

(PostgreSQL/Oracle)によって場合分けしました。

2019/12/23 3-2-1-1 外部データベース

(PostgreSQL)を用意する

• PostgreSQL 用の説明ページであることを追記し、Oracle を利用する場合の参照先を追加しました。

• JDBC ドライバーを配置する手順を追加しました。

2019/12/23 3-2-2 1 台目の SPA をクラスター

に参加させる

外部データベースとの接続の説明を、使用するデータベース

(PostgreSQL/Oracle)によって場合分けしました。

2019/12/23 3-2-2-1 外部データベース

(PostgreSQL)との接続を設定

する

PostgreSQL 用の説明ページであることを追記し、Oracle を利用す

る場合の参照先を追加しました。

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改訂履歴

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日付 変更箇所 内容

2019/12/23 3-2-3 2 台目以降の SPA をクラス

ターに参加させる

外部データベースの情報を入力する手順に、Oracle を利用する場合

の入力例を追加しました。

2019/12/23 5-2 クラスター設定 セットアップ直後の[クラスター設定]画面の「データベース」

に、Oracle の場合の「接続文字列」と、「スキーマ名設定」を追加

しました。

2019/12/23 5-4 データベース設定 設定項目に[データベース種別]、[スキーマ名設定]を追加しまし

た。[接続文字列]に Oracle の場合の設定内容を追加しました。

2019/9/2 3-2-2 バックアップの流れ バックアップの流れを変更しました。

2019/3/29 1-2 導入の流れ(P.11) 新規インストールの場合の導入手順を変更しました。