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生徒に力を身に付けさせることができ たかどうか、実践後に振り返ることはとて も大切です。 また、その振り返りを、次の授業につな げることも必要です。 第4章では、授業の実践を振り返る具体 的な方法と、その活用について説明しま す。 授業の振り返り

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生徒に力を身に付けさせることができ

たかどうか、実践後に振り返ることはとて

も大切です。

また、その振り返りを、次の授業につな

げることも必要です。

第4章では、授業の実践を振り返る具体

的な方法と、その活用について説明しま

す。

授業の振り返り

4章

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☆「評価」には・・・

「記録に残す評価」と「指

導にいかす評価」(2章-6)

があります。いずれの評価も、

それぞれの趣旨に沿って計画

的に進める必要があります。

1 学習の様子を見取る

記録に残す評価

単元(題材)における観点別評価の総括については、必要以上に

評価機会を設けて評価資料の収集・分析に多大な時間を掛けないよ

うにすることが重要です。

単元(題材)の最初の方では、全員を「おおむね満足できる」状

況(B)として、「努力を要する」状況(C)の生徒のみ記録し、こ

の時点では評価を確定せず、指導を重ねていくことが考えられます。

単元(題材)の後半からは、「十分満足できる」状況(A)と判断

できる生徒も見取れるようになり、授業中での評価を確定していき

ます。

単元(題材)の終了後に、ペーパーテストや実技テスト、ノート

やワークシート、完成作品等から再度評価し、必要に応じて修正を

行った後、記録に残します。

このように「ある程度長い区切りの中で適切に設定した時期」に

おいて「おおむね満足できる」状況(B)にあるかどうかを評価して

いきましょう。

見取りのポイント

大切なことは、本時で生徒に身に付けさせたい力は何か、どうい

う状況になったら力が身に付いたといえるのか理解しておくことで

す。 どの学習活動で、生徒がどのような反応をするのか、想定してみ

ましょう。こんな回答をするだろう、こんなことができるだろうと

いった生徒の状況を想定しておき、想定した生徒の姿が現れたとき

に評価します。

個別支援

が必要な

生徒への

対応を考

えよう

見取るポイントを

押さえる

ここがポイント

生徒の学びを振り返る

4章 授業の振り返り

評価(C)の生徒が多いなと感じたら

生徒がつまずきそうな場面を想定して

授業を組み立てていましたか?学習の様

子を見取りながら、具体的な手立て、ほ

かの資料、解答のヒントなどを提供しま

しょう。

見取りのヒント

評価(C)の生徒がどこでつまずい

ているかの視点で見取ることが大切で

す。生徒の読む・書く・話す・作業・

集中・学習用具の用意・情緒の安定・・・

などを考えてみましょう。

☆観点別学習状況の評価

の総括

観点ごとの評価の総括の

場面は次の3段階であるこ

とが多いと考えられます。

①単元(題材)における総括

②学期末における総括

③学年末における総括

評定への総括の方法につ

いては各学校で共通理解を

図ることが大切です。その

際、「評価規準の作成、評価

方法等の工夫改善のための

参考資料」(国立教育政策研

究所)及び「学習評価の手引

き」(神奈川県教育委員会)

が参考となります。

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評価の記録

評価にあたっては、記録シートの活用が考えられます。評価方法に

合わせて、使いやすいシートを用意するようにしましょう。

「クラスの座席表」を使って(家庭基礎)

☆「本時の評価規準」では、

どのような状況になったと

きに(B)と評価するのかを

明確にしておきます。

単元(題材)による「指導

と評価の計画」(2章-5)に

基づいて、各授業時間の観点

別評価規準について評価しま

す。

1 番 ○○○○ 12 番 ○○○○ 7番 ○○○○ 9番 ○○○○ 18番 ○○○○ 20番 ○○○○

実習・実験、話合い活動等、グループの座席表を作成して、同様

に記録するとよいです。

〈例〉 「記録の取り方」

「クラス名票・教務手帳」を使って(工芸Ⅰ)

日付 6/1 6/3 6/8 6/10

1 ○野△夫 C B

2 △川○郎 C C C C

3 ◎田○実 C B

39 ○木△太 B

40 ○本○子 B A

<評価規準>

使う人の気持ち等を考えた制作に関心を持

ち、主体的に発想し制作の構想を練り、制

作方法を理解し、創意工夫して制作しよう

としている【工芸への関心・意欲・態度】

○年○組 「誰のためのカップ」

○番: 名 前

評価〔(A)、(C)で記入〕

コメント〔簡単なメモ程度〕

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関心・意欲・態度を見るとき

生徒の関心・意欲・態度を見るときは、

単に「発言がないから・・・」という減

点法ではなく発言がなくても「~しよう

とした」「~した」「~できた」等の発言

以外の参加の部分も見ましょう。

時間の確保が大切

振り返りシートの記入時間は授業内

に確保しましょう。後で提出させると

なると、内容を忘れてしまったり、提

出を忘れてしまったり、用紙を紛失す

るなど提出しにくくなります。

2 関心・意欲・態度はこれを見る

関心・意欲・態度とは

各教科が対象としている学習内容に関心を持ち、自ら課題に取り

組もうとする意欲や態度を生徒が身に付けているかどうかを評価し

ます。「学力の 3 要素」のうちの学習意欲を評価する観点であり、意

図的・計画的な指導が必要です。

関心・意欲・態度は育てるもの

「関心・意欲・態度」の能力は、はじめから生徒が持っているも

のではありません。教師が意識的に働き掛け育てる能力です。

「関心・意欲・態度」を育てなければ、「分かるようになろう」

「できるようになろう」という気持ちにはなりません。また、ものの

感じ方、捉え方、関わり方を支える意欲や価値観を育てなければ、

獲得した知識や技能も適切に使われないこともあるでしょう。

関心・意欲・態度を見るときは

提出物や忘れ物の有無、挙手の回数等、一時的に表出する事象だ

けを見るのではなく、その内容に着目し、例えば、獲得した知識や

技能を積極的に活用しようとする態度等に焦点を当てるべきでしょ

う。

また、「関心・意欲・態度」の能力は指導を通じて育てるものです

から、単元(題材)の内容のまとまりごとに、長期的な視点で評価

します。

個別支援

が必要な

生徒への

対応を考

えよう

関心・意欲・態度は

指導を通じて育てる

ここがポイント

生徒の学びを振り返る

4章 授業の振り返り

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☆「気付く」という言葉に

要注意

「気付く」という言葉が

様々な場面で使われますが、

受け止められ方も様々です。

「関心・意欲・態度」を評価

しようとして「気付いたこと

を書きましょう」と投げ掛け

たら、知識・理解的な記述

(「○○が分かった。」等)が

返ってきたり、思考・判断・

表現的な記述(「○○と考え

た。」等)が返ってきたりす

ることがあります。「関心・

意欲・態度」を見取れるよう

な発問の仕方について工夫

が必要です。

「関心・意欲・態度」の評価の機会は各教科の特性を考慮すること

が必要です。学習の深まりにつれて単元後半での「関心・意欲・態

度」を重視する教科や、美術のように題材の指導経過に伴った評価

が必要な教科もあります。以下に、評価のポイントを示します。 記述内容から

ワークシートやレポート・ノートなどに記載された生徒の記述か

ら、「関心・意欲・態度」を評価することができます。

例えば理科の場合では、実験レポートにある力学現象について、

「質量を2倍にして実験をするともっと分かりやすい結果が出るの

ではないか」といった意欲的な記述が見られるかどうかを規準にし

て評価することができます。

ここで大切なことは、「関心・意欲・態度」の観点を確実に見取る

ための的確な発問をすることです。例えば、数学では、考察に学習

内容を関連させたり、活用したりしているかを見取ることが必要な

ので、適切な発問としては「学習して考えたことを、その内容に関

連させて述べなさい」といった例が考えられます。

また、学習形態としてグループ活動やペアワーク等を取り入れた

場合の「関心・意欲・態度」の評価に難しさを感じることがあるか

もしれませんが、多くの場合、グループ活動等は学習目標を達成さ

せるための一つの手段です。それらの活動を通して各個人が何を学

び、どんな考えを持ったのかを記述させる等で、評価することが必

要でしょう。

行動から

授業における発表等の行動について評価する方法があります。

多人数の見取りが必要な場合、各生徒が発言する様子だけでなく、

他者の発言を聞く様子や、反応の様子・行動から見取ることもでき

るでしょう。

また、英語でスピーチする際、自分の伝えたいことを相手に伝え

ようとする姿勢や、言葉に詰まりながらも努力している姿勢から評

価することができます。音楽や体育では、与えられた課題を達成す

るために、演奏や体の使い方について練習に没頭している様子等か

ら評価することができます。

評価のポイント

「体育」の関心・意欲・態度

「体育」の関心・意欲・態度の評価には、学習内容に関心を持ち、自ら課題に取り組もうとする意欲や態度のほ

かに、公正や協力、責任や参画、健康や安全に関する事項の態度が生徒に身に付いているかどうかという点も含ま

れます。

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取り掛かりに時間が掛かるとき

何をしたらよいかが分からず課題に

取り掛かれない生徒には、作成のヒン

ト・材料、仕上げるための方法やコツを

示したり、ほめるコメントを入れたりす

ることが大切です。

期限を守るためには

期限までに出せない生徒については、課題

の内容は理解しているか、どこまでできてい

るか、提出の方法・締切は分かっているかを

途中で確認をしていくなどの支援があると

期限を守って提出しやすくなります。

3 提出課題や作品から見取る

ねらい(観点)を持って見取ること

評価の方法の一つとして、提出課題や作品から学習状況を見取る

ことがあります。

提出課題から見取る際に大切なことは、目的を明確にしておくこ

とです。生徒にどのような力が身に付くのかを考え、評価規準を設

定した上で、課題を出しましょう。

どのように生徒に返すかを考える

提出された課題はそのままにしておいてはいけません。きちんと

評価し、生徒にその結果を分かりやすく伝えます。そして、どうし

てその評価になったのかについて理由を伝え、次へつなげます。

そのために、生徒自身が今後の取組に向けて何を改善すればよい

のか、するべきことのポイントを絞って理解できるように返すこと

が大切です。

次につなげるために

ノートやワークシートなどを生徒に返却するときは、コメントを

付けるなど、生徒の次の学びにつなげるための工夫をすることが大

切です。

課題の内容の評価のほかに、文章表現についてコメントをするこ

とで、表現力の育成につながります。自分の意見や感想を単語でし

か書けなかった生徒に「どうしてそう思ったの?」と返すことで、

理由を添えて書くことが伝えられます。

生徒へ何をフィードバックするかを考えて返しましょう。

☆提出課題とは

ノート、ワークシート、

学習カード、作品、レポー

ト、ペーパーテスト、質問

紙、アイデアスケッチなど

教科・科目によって様々な

ものがあります。

これらの課題を提出さ

せる際には、指定された場

所に提出するのか、教師に

手渡しなのか、クラスの係

が集めるのかといった提

出方法を事前にきちんと

示すことが大切です。

提出方法について、期日

や課題の内容と合わせて

プリントを配付してもよ

いでしょう。

個別支援

が必要な

生徒への

対応を考

えよう

生徒へのフィードバックが

やる気を育てる

ここがポイント

生徒の学びを振り返る

4章 授業の振り返り

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提出作品のコメント例を紹介します。

コメントの内容として、意欲的・積極的な取組を認める、意欲・

自信に欠ける生徒を励ます、更なるチャレンジに取り組ませる、理

由や根拠等を求めることで生徒の考えを深めさせる、「できたとこ

ろ」を認める、「できたところ」と「できなかったところ」を見つめ

させるなどが考えられます。

教科や、提出物の種類、ねらい等に合わせてコメントするように

しましょう。

理科 実験レポートの例

良いところを具体的に指摘して「できたところ」を認める。

数学 ノートの例

苦手意識のある生徒に自信を持たせる。

英語 ワークシートの例

努力を認めて励まし、自己肯定感を与える一言を添える。

☆不十分な提出物を再

提出させたときの評

価はどうなるのか

評価(C)の生徒に再提

出させた場合は、再提出さ

れたものが目標に達する

ものであれば評価(B)に

するのが良いでしょう。評

価(C)の生徒を(C)の

ままにしないために手立

てをするのです。

しかし、評価について

は、一人で判断することな

く、同じ科目の担当者同士

の共通理解が必要です。評

価(C)の生徒に対する手

立ての方法や再評価の規

準についても担当者同士

で相談し、決定するように

しましょう。

〈例〉 「提出作品へのコメント」

・「特徴を捉えて細かくスケッチされています。」

・「考察が論理的に組み立ててあります。」

・「測定誤差を考慮してデータが処理されています。」

・「結果に対する見方が的確です。」

・「○○について細かいところまでよく調べてあります。」

・「(ヒントを書き添えて)もう一度、考えてみよう。」

・「(簡単な類似問題を書き添えて)まずこれを解いてみよう。」

・「(途中まで記載して)この続きはどうなるかな。」

・「考え方はできているよ。(つまずいているところを指摘)」

・「Good job!」

・「Excellent!」

・「I agree with you.」

・「I’m on your side.」

作品の評価

作品の制作を伴う教科・科目では、ともすると最終的に完成した作品だけで評価しがちです。しかし、作品の制

作の途中でも、作品の状況などから評価できる場面がたくさんあります。ただ、実技を伴う教科・科目では評価対

象人数も多く、効率的に途中段階での評価を行わなければいけません。ディジタルカメラで途中経過を記録したり、

制作のプロセスを明確にした上で、そのプロセス上のポイントを評価したりするなど、工夫して行うとよいでしょ

う。

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教えたことを出題しよう

テストでできないことは、生徒の意欲に関わりま

す。授業で扱わなかった応用問題を出題するのも大

切ですが、様々な生徒の実態に合わせて、それぞれ

ができたことを感じられる

ようなテスト作りを心掛け

ましょう。

4 テストで見取る

生徒の学力を見取る手段としてのテスト

テストは様々な評価方法の中で最も多く学校で用いられてきたも

のです。授業中に行う小テスト、実技テスト、そして定期テストな

ど、いろいろな形態でテストが行われています。

また、観点別評価においても、観点別の評価規準が達成できたか

どうかを見取るために、様々な形態のテストが取り入れられていま

す。

目的に応じた方法でテストする

生徒の学力を適正に見取る手段としてのテストでは、「授業で何を

学習するのか」と「テストで何を測るのか」との密接な結び付きを

明確にすることが必要です。そして、その時間の目標が達成できた

かどうか、生徒の身に付いた力をどのように見取るか、適切なテス

トの方法を考えます。

テスト結果を指導にいかす

テストは、評定を出すためだけに行うものではありません。

テストを実施することで、生徒が自分自身の学習状況を把握し、

自身の学習の改善につなげることができます。

教師にとっても、生徒の解答状況を、自身の授業改善の資料とし

て活用することができます。また、テストによって明確になった成

果や課題、及び誤答分析の結果などから、教科担当でより良い授業

の在り方などについて協議や意見交換を行うことも有効です。それ

らは新しい単元(題材)においても、継続的に補充学習を行うなど

の学習活動そのものの工夫につなげることができます。

☆テストづくりは授業

づくりに通じる

テストは、生徒が学習

活動で身に付けた成果

を見取るものであり、言

い換えれば生徒はどの

ようにものの見方や考

え方を身に付けようと

していたのかをたどる

ものです。

つまり、テストづくり

は授業づくりと密接な

関係にあり、今日求めら

れる学力観を踏まえた

実践に基づいて行うこ

とが大切なのです。

個別支援

が必要な

生徒への

対応を考

えよう

目標に応じて

方法、形態を選択する

テストの集計

テスト問題を観点別に集計する

と、その生徒の学力の特徴を理解

しやすくなります。そのために、

観点ごとの小計を記録しておくよ

うにしましょう。

生徒の学びを振り返る

4章 授業の振り返り ここがポイント

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☆テスト問題の共通化

各学校で同一科目にお

けるテスト問題の共通化

を図ることは、組織的な授

業改善を進めるための有

効な方法となります。学校

全体として授業の研究・実

践及び評価を行うことで

指導の一貫性が保たれ、生

徒の学力を適正に測るこ

とができます。

テスト作成の手順例

実際にテストをどのように作成していけばよいのでしょうか。具体的な

手順例を示します。(勤務校のルールを確認してみましょう。)

○学習目標を確認し、問題作成仕様をまとめる

学習活動を通して生徒に身に付けさせたい力を柱に、大問の構成な

ど問題作成仕様をまとめます。このとき、観点が年間指導計画と一致

しているか確認します。

○設問のバリエーションと生徒の「解答の流れ」の相関を考える

観点別評価に即して生徒の学習成果を測る設問の形態を考えるとと

もに、予想される解答や記述を想定します。思考力・判断力・表現力

等を見取る設問にするために、生徒が知識や技能を活用でき、理解を

引き出す工夫があるとよいでしょう。

○解答用紙の作成と、配点・解答所要時間を確認する

設問に見合った解答スペースを確保し、小計欄を付すなど、テスト

分析と活用に資する集計方法を工夫します。

○採点基準を作成し、出題のねらいや解説をまとめる

採点基準を明確化し、出題のねらいを踏まえながら、生徒がどのよ

うに考えれば解答にたどり着くことができるかを確認します。

○問題用紙や解答用紙に誤りがないかどうか点検する

必ず複数体制で点検しましょう。

実技テストで気を付けたいこと

テストの前に、テストの具体的な内容について知らせ、準備(練習)を

させることが大切です。実技の内容や時間、必要な持ち物、準備(練習)

のためのポイント、評価対象となる観点、具体的な目標(評価(B)の内

容)を伝えましょう。テスト実施中には、生徒も教師も集中できる環境づ

くりが必要です。安全面の確認や時間進行の管理といった配慮をします。

例えば、家庭科のアイロンがけテストでは、電源ブレーカーの確認や、時

間配分、やけど等への注意が必要になります。テスト中、待っている生徒

への指示もきちんとしておきましょう。

テストで「終わり」ではなく、次への「ステップアップ」とすることが

大切です。評価結果を通知し、生徒にフィードバックをします。再チャレ

ンジの機会をつくってもよいでしょう。

商業における実技テストについて

商業科では、主に、検定試験と絡めて実施しており、パソコンソフトの操作方法について見ることが多くあります。

検定試験を意識した場合は、できるだけ、検定試験と同じ環境でテストを実施するようにしましょう。また、機器を使

用する場合は、全員が同じ条件でテストを受けられるように準備します。

実技テストの実施後には、間違えた箇所を確認し、正しい答えを導き出し、解答を完成させます。

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効果的な振り返りの活用

授業カードを使い、「ねらい」、「分かったこと」、「難しかったこと」などを書き込めるよ

うにすると、生徒は授業の振り返りがしやすくなります。

また、生徒の努力したこと・がんばったことを教師が拾い集め、

それを生徒に返すことを考えましょう。

教師の評価だけでなく、友達によるプラスの評価が生徒本人に

伝わることも、更なる意欲につながります。

5 生徒とともに振り返る

学習活動としての振り返り

本時の学習の振り返りは、生徒が自分の理解したことを整理する

ために行う学習活動です。

生徒にとって、単元(題材)ごとの学びの中で、何が分かって何

が分からないのかを自分で把握することは大切です。

教師は、生徒の振り返りから、生徒一人ひとりの分かっているこ

と、分からなかったことを分析し、今後の授業の中での工夫につな

げる必要があります。生徒の振り返りに寄り添い、適切な言葉掛け

をすることによって、生徒の学習に対する意欲を育てるとともに、

教師自身も成長するチャンスとなります。

次時につなげるための振り返り

生徒にとっても、授業で理解したことを確認することが必要です。

分からなかったことがあれば、復習したり、調べたり、次の時間に

確認したりする必要があるでしょう。自分のことを自分で理解する

ことはステップアップするチャンスなのです。また、活動の振り返

りによって、「自分の考えを発言できた」、「次回は友だちの意見を聞

きたい」といった学習態度の育成にもつながります。

振り返りはいつさせる?

学習活動として、授業時間の中に位置付けたいものです。振り返

りですから、終わりの数分間をあてることが多いでしょう。しかし、

単元(題材)の最後や家庭学習で振り返りをさせることもできます。

学習活動のねらいに合わせて、時間を確保しましょう。

個別支援

が必要な

生徒への

対応を考

えよう

生徒の振り返りが

学びを変える

ここがポイント

生徒の学びを振り返る

4章 授業の振り返り

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「生徒による授業評価」

神奈川県では、生徒の確かな学力を育成するため、各学校における教師の指導力の向上や授業改善を図るととも

に、生徒自らが学習への取組を見つめ直す機会とすることを目的として「生徒による授業評価」を実施しています。

この活用を図ることによって学校の実態と課題を把握し、組織的な授業改善を継続的に実践していくことが求めら

れています。

ワークシートを活用した振り返り

<ワークシートのねらい>

・時間ごとの進行状況を確認し、作業を効率よく進める。

<活用方法>

・時間の終わりに、振り返りを記入させ、作品を確認した上で次

の作業へのアドバイスを書き込む。

・時間の始めに生徒に配付し、教師のコメントを確認させる。

・本時の作業や、やり直しの場合は理由等を確認させる。

・同一の作業段階の生徒を集めて、作業の確認や指導をする。

実技を伴う教科での振り返り

技能の習得には毎時間の積み重ねが必要です。できたこと、でき

なかったことを整理して次のステップへ進ませ、技能の向上や作品

を完成等へ導くことが大切です。振り返りを有効に活用して、良い

ものを目指す姿勢を常に追求してほしいものです。

☆できたことを互いに

認め、喜び合える関係

づくり

振り返りの中で、できな

かったことばかり考える

のではなく、できるように

なったことを共有できる

仲間づくり、雰囲気づくり

を考えましょう。皆で伸び

ていくことによって、より

学びが深くなり、学習する

喜びにつながっていくで

しょう。

〈例〉 「家庭科 マイ枕の製作」(15 時間扱い)

時間 作業 予定 取り組んだ 日付

振り返り 先生から

1 製作工程の全体計画 6/3

2 デザイン画作成 6/3

3 型紙作成 6/10

4 裁断・印つけ 6/17

5 仮縫い

6 本縫い

14 仕上げ

15 発表会

感想

「マイ枕」製作記録カード

授業の終わりに授

業の振り返りを記入

させる。

生徒の振り返りに対してコ

メントを記入する。

作品を確認し、次回の作業に

ついてアドバイスする。

予定の日付で進度を確

認させる。

一つの工程に時間がか

かったり、やり直したり

することがあるので日付

欄は2列以上設ける。

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ここがポイント

6 授業実践を振り返ろう

1単位時間の振り返り

単元(題材)全体の計画の有用性を見極めるには、1単位時間ご

との授業やひとまとまりの学習活動ごとに、その進捗状況、そのと

きの生徒の反応などを把握しておくことが大切です。その際、早急

に軌道修正すべき点があると判断した場合には、可能な範囲で迅速

に次時以降の計画を修正する等の調整が必要となるでしょう。

単元(題材)全体の振り返り

授業は、「単元(題材)全体を見通して構想を練る」ことが大切で

あり、その全体像に基づいて、1単位時間の授業をどのように展開

するのか、具体的な内容や方法について計画を立てて実践します。

そして授業の実施後もまた、単元(題材)全体を見渡した振り返

りを行うことが重要です。もちろん一つひとつの授業における指導

内容を振り返ることも必要ですが、単元(題材)を通して、生徒に

力が身に付いたかどうか、計画内容を見直す視点を持ちましょう。

目標は実現できましたか?

授業は事前に設定した観点別の評価規準に表れている「生徒に身

に付けさせたい力」の実現のために行っています。そこで、その時

間の計画にあたって明らかにした目標が実現できたかどうか、生徒

に対する評価を通して振り返ります。

また、授業の流れを構想した際に考えた工夫は、目標の実現にと

って有効だったでしょうか。生徒の学びを深めることにつながった

でしょうか。この点についても振り返り、次時にいかしましょう。

個別支援

が必要な

生徒への

対応を考

えよう

評価規準は実現できたか

ここがポイント

指導を振り返る

4章 授業の振り返り

キーワードは達成感

それぞれの授業を振り返る中で、評価(C)の生徒の個別の手立てを考えましょう。キーワード

は達成感。短時間でも個別に学習を見たり、穴あきプリントで書き込み式のもの

を用意したり、同じプリントをもう一度やってみたりするなど生徒と相談し

て次の時間に向けてサポートしていくと良いでしょう。

☆振り返りの方法

次の授業づくりにつなげ

るために、授業者として気付

いたことや生徒の生の声な

どの記録を残すことを心掛

けましょう。記憶の新しいう

ちに残した記録は、振り返り

の際の大切な資料になりま

す。

また、生徒が取り組んだプ

リントの記入状況なども、次

の指導にいかしていきまし

ょう(指導と評価の一体化)。

このような記録や資料の

活用に継続して取り組める

方法を工夫してみましょう。

さらに、必要に応じてビデ

オ撮影したり、録音したりし

て振り返ることも有効です。

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振り返りの視点

目標を立てて授業を行い、授業実践を振り返り、次にいかすとい

う「PDCA」サイクルの「Check」の段階であることを踏まえ、

次の「Action」にいかすことを意識して振り返りましょう。

1単位時間の授業の振り返りを積み重ね、単元(題材)全体を見渡

した振り返りを行い、計画を見直していくことが重要です。

振り返りのポイント

目標が実現できたかどうかを振り返り、評価方法、学習活動、教

材・教具など、生徒の実態に合っていたかを見直していきます。

RPDCAサイクル

校内授業研究などは、「PDCAサイクル」に、事前の実態把握 R:Research(調査)を加えた「RPDCAサ

イクル」に沿って推進することが求められます。校内授業研究では、「学習状況調査」、「生徒による授業評価」など

を活用して学校の実態と課題を把握し(Research)、その課題の解決に向けて研究計画を立て(Plan)、組織によ

る授業づくりを行い(Do)、実践した授業や研究活動を評価し(Check)、その評価結果を分析して次の授業づくり

へつなげたり、次年度へ向けた研究活動の改善を行ったりして(Action)、更なる課題の把握(Research)に発展

させます。

【生徒に身に付けさせたい力と目標設定について】

□ 目標の設定は、生徒の学力・学習状況と合っていますか。

□ 目標の実現はできましたか。

【評価規準の設定と評価方法について】

□ 評価規準は適切でしたか。

□ 評価規準の設定に偏りが見られませんでしたか。

□ 評価方法は妥当性・信頼性があるものでしたか。

□ 評価(C)の生徒への支援の手立ては適切でしたか。

【学習活動について】

□ 主体的な学びを促す活動でしたか。

□ 活動の時間は十分でしたか。

□ 目指す力の伸長に適した活動でしたか。

□ 生徒の学びは深まりましたか。

□ 発問・指示は的確にできましたか。

□ 効果的な教材・教具の活用ができましたか。

□ 個々の生徒への配慮をしましたか。

□ 学習のつながりに課題はありませんでしたか。

振り返りのポイント

☆授業観察の視点

他の先生の授業から学ぶこ

とは多いものです。授業観察

の視点について考えます。

○生徒を見る

・生徒の視線

・生徒の主体的な活動の様子

・生徒のつぶやき、行動

・生徒のワークシートへの記入状況

・生徒のグループ学習での発言

○授業者を見る

・生徒との関わり方

・生徒の活動状況の把握

・授業者の発話、振る舞い

・板書の仕方

○授業展開を見る

・授業の流れ(時間配分)

・目標と学習活動の関連

・目標の実現状況

○学習環境を見る

・掲示物の工夫

・学習に集中させる工夫

・教材・教具の工夫

単元(題材)全体の振り返り から 1 単位時間を考える

1 単位時間の振り返りから 単元(題材)全体を見渡す

Plan

単元(題材)計画 Do 指導実践

Check

単元(題材)全体の振り返り

Action 指導の改善

単元(題材)全体の指導

Do 授業実践 Check

授業の振り返り

Action 改善

1単位時間の授業

Plan 授業計画

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77

生徒の様子にヒントがある

授業観察の際には、生徒の取り組んでいるあらゆる様子から、その意味を把握しようとする

ことが重要です。寝ている生徒、ボーッとしている生徒、その場にそぐわない

発言をする生徒、おしゃべりする生徒、このような生徒はやる気のない生徒

に見えます。しかし、何故そのような行動を取るのでしょうか。分からない

と言えないために静かにしている生徒に目を向けることも授業を分析する大

切な視点です。

7 課題や改善点を整理しよう

評価結果を受け止めよう

生徒の提出物を評価したとき、こちらが意図したものとは違う解

答ばかりで、求めているものとは異なることがあったとします。そ

のとき、皆さんはどのように感じますか?「どうして理解してくれ

ないのだろう?」と考えたことはありませんか。

そんなときは、生徒に提出を求めた課題について客観的に考える

必要があります。課題への取組状況は、教師が実践した授業の成果

を表わしています。自分の教え方に原因があったのではないか、設

定した目標が生徒の学習状況と一致していなかったのではないか、

と振り返ることが大切です。

そして、そのような結果になった原因を探り、次には生徒の学習

状況に合った課題を用意することで、より良い授業づくりにつなが

ります。

評価結果を分析しよう

より良い授業づくりのために、前述の例で考えると、「提出物に書

かれたものは、なぜ、教師が意図したものと違う解答ばかりなのか」

について分析する必要があります。

その理由として、授業が分かりにくくて理解できなかった、適切

な発問がなされなかった、学習の内容が難しくて分からなかった、

書くための時間が不十分だった、書き方が分からなかった・・・な

ど、いくつか考えられます。

生徒の実態から、原因を追求し、課題や改善点を整理しましょう。

☆評価が持つ本来の機

評価が持つ本来の機能

として、「学習者である生

徒が学習の到達状況を把

握するもの」、「授業者で

ある教師が学習指導の見

直しにつなげるもの」と

いう二つが挙げられま

す。生徒自身が自分の学

習を振り返って、何が身

に付いているか、どこが

不十分であるかが分か

り、学習の改善に資する

ものであるということだ

けでなく、教師・学校が

学習指導や教育課程の在

り方を問い直す情報とし

て活用することを意味し

ています。

個別支援

が必要な

生徒への

対応を考

えよう

改善に向けて

問題点の原因を探る

ここがポイント

次につなげる

4章 授業の振り返り

Page 15: 授業の振り返り - edu-ctr.pref.kanagawa.jp · るために、演奏や体の使い方について練習に没頭している様子等か ら評価することができます。

78

自らの指導を振り返るチャンス

ワークシートに書かれた生徒の解答を見て、「生徒への指示が適切

だったか」、「事前の指導で理解させるべきことが徹底できていたか」

などと、自分の指導をもう一度、振り返ってみましょう。

化学の授業で、実験後、このようなシートを提示し活動をさせた

ところ、生徒は様々な回答を書いていました。

観察した生成物の色や反応の様子を記述したり、観察結果を化学

反応式で説明したりと、記述の仕方がバラバラだということは、指

示の仕方を反省する必要があるということです。ワークシートにも

課題があるかもしれません。

また、生徒 C が「よく分からない」と解答した理由も考えます。

実験の内容が分からないのか、うまく観察できなかったのか、ワー

クシートの書き方が分からないのか、時間がなくて分からないと書

いたのかなど、いくつかの理由が考えられます。

これらの反省点を授業づくりにいかすようにしましょう。

〈例〉 「理科・化学」

理科・化学ワークシート

「実験で観察した化学反応についてまとめなさい。」

希塩酸を加えたら、液体が白く濁り、試

験管の底に沈殿が生じた。 生徒 A

の場合

実験で見た化学反応は

「Ag++Cl-→AgCl↓」だと思う。 生徒 B

の場合

生徒 C

の場合

よく分からない。

Page 16: 授業の振り返り - edu-ctr.pref.kanagawa.jp · るために、演奏や体の使い方について練習に没頭している様子等か ら評価することができます。

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ビデオカメラを用いた授業研究

教室の前方から、ビデオカメラを用いて生徒の学習の取組を録画しておき、授業研究としてビ

デオを見合うことは大変効果的です。

表情や手の動きから、生徒の学びを見取ることができます。首をかしげたとき、何か言葉を発

したとき、それが何を意味するのかを検討することで、生徒にとっての授業の意味が明確になり

ます。

授業研究のねらい

学習指導案を作成し授業を参観し合い、事後等に研究会を開催す

る一連の取組が授業研究です。学習指導に対する意見等を参観者か

ら得られる研究授業は、授業づくりに関する課題等を明らかにして、

その後の指導改善に役立てることができる貴重な機会です。常日頃

から指導の振り返りを行いながら授業改善に努めますが、「研究授

業」という形を取ることよって、教師同士で協力しながら客観的に

問題点の原因を探ったり、相互に改善方法の提案を試みたりするこ

とが可能となります。

研究授業の準備

研究授業を行う際には、授業づくりの課題を明確にすることが必

要です。そして、課題解決のためにどのような手立てを取るのか、

どのような工夫をするのかを考えます。学習指導案を作成したり、

教材・教具を工夫したりといった様々な教材研究をすることと思い

ますが、その全てが授業研究につながり、自身の力になります。

研究授業の留意点

研究授業では、授業のポイントを参観者にあらかじめ伝えておく

ことが必要です。授業のねらい、単元(題材)目標や単元(題材)

構想、授業づくりの課題と解決に向けた工夫点等を明確に示すこと

で、適切な助言がもらえます。また、記録メモの作成やビデオ撮影

等によって、自分の授業を客観的に振り返ることができ、授業改善

につながります。

8 授業研究を活用する

☆教材の工夫がしたい

「研究授業のために、教

材を工夫して作成したい

けれど、学校ではつくれる

のだろうか・・」

そんな声にお応えして、

総合教育センターのカリ

キュラム開発センターに

は、「教材工房」がありま

す。

ここには、教材作成に役

立つ機器(大判プリンタ、

高速カラープリンタ等)が

そろっています。

所員が教材づくりの相

談に乗ることもできます。

個別支援

が必要な

生徒への

対応を考

えよう

ここがポイント

研究授業は授業の腕を

磨くチャンス 次につなげる

4章 授業の振り返り

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校内授業研究の流れ(例)

テーマを確認する

□ 育てたい生徒像は何かを確認する。

□ 授業の展開の仕方を確認する。

単元(題材)の構想を確認する

□ 生徒に身に付けさせたい力は何かを確認する。

□ 評価規準を決める。

□ 目標実現につながる学習活動を組み立てる。

学習指導案を作成する

□ 観点の評価規準を確認する。

□ 単元(題材)の流れを構想する。

□ 1単位時間の学習活動を明確にする。

参観のポイントを確認する

□ 学習活動の工夫点を示す。

□ 課題や助言が欲しい点を示す。

授業の記録をとる 研究授業の実施

□ 発問が課題ならば発問をメモしてもらう。

□ 立つ位置や生徒とのコミュニケーションに課題

があれば、教室全体を撮影して動きを確認する。

□ 生徒の学びの様子がつかめなければ生徒の表情

を撮影する。

研究協議会を実施する

□ 授業研究のねらいを確認する。

□ 研究授業の記録を参考に検討する。

授業研究をまとめる

□ 指摘された課題を受け止める。

□ 改善点を次の授業にいかす。

勤務校の学校目標を確認します。

後で授業づくりの

参考になります。

教科で確認します。

☆振り返りの手立て

授業の振り返りを効率

よく行うために、検討事項

を整理するシートを作成

するとよいでしょう。

授業を観る視点を書き

込めるシートや、検討した

い項目を明確にしたシー

トなど、授業後の検討会で

活用できるシートを工夫

します。

授業研究ライブラリーの活用

総合教育センターのカリキュラム開発センターでは、特色のある授業や教科指導の参考となる教材・教具の活用

場面などを撮影・編集してDVDを制作しています。また、一部については貸出及びパスワードを付与してのイン

ターネット配信を行っています。 →参考資料―6

〔相談窓口〕電話(0466)81-1679

月~金曜日 8:30~17:15(祝祭日、12 月 29 日~1月3日を除く)