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<方程式・式と証明>を学ぶための e-learning コンテンツの作成 T050034 し, 育について っていた. いて 学してくる学 に対して,これま に学んだこ を確 して らう に,大学 につ げて らうこ ある.また, 違う学 によ り,「 いう いイメージを し,インターネット だけ き,学 させるこ 一つ ある. ,一 わかるコンテン ツが ある, えるように った.インターネット よう すい か,わかり すい かに ち, めた. コース システム ある,Moodle いて大学 e-learning システム 育コンテンツを した. した II ある.コンテンツ →確 テスト→ま 題→ →…… いう した. にして した.こ くこ した. アンダーラインを引くこ を変 するこ した.また, するこ が一 わかるようにした. テスト e-learning テスト ツールを した. イン ターネット だけ するこ っている すい 題を する がある.そ ため, 題ご きかを, して した. テスト めて らう して らう した. し, わかり すさに くこ にした.各 題に それぞれ 意し, がわから きに ヒントが れるようにした. テストより げた 題を した. PDF ファイルを印 し,それぞれが えて らうこ して した. テス 題が多く っている ,ま する がある.ま 題に した. ,それぞ した. パソコン いう したコンテンツ たして いる.しかし, テスト する 題が多く り, しているかを かるこ かった.

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<方程式・式と証明>を学ぶための e-learningコンテンツの作成

理工学部 数理情報学科

T050034 志賀 誠

指導教員 池田 勉

概要

著者は教職課程を履修し,数学教育について関心を持っていた.本研究の目的は様々な

入学制度を用いて入学してくる学生に対して,これまでに学んだことを確認してもらうと

同時に,大学での学習につなげてもらうことである.また,従来とは違う学習方法によ

り,「勉強」という固いイメージを払拭し,インターネット上だけで学習ができ,学習意

欲を向上させることも研究の目的の一つである.目的の達成には,一目でわかるコンテン

ツが必要である,と考えるようになった.インターネット上での学習とはどのようなもの

が見やすいのか,わかりやすいのかに興味を持ち,研究を始めた.

本研究ではコース管理システムである,Moodleを用いて大学の e-learningシステムで

数学教育コンテンツを作成した.著者が実際に作成したのは高校数学 IIで学ぶ,様々な

方程式と式の証明の単元である.コンテンツは,単元の解説→確認用の小テスト→まとめ

の問題→単元の解説→……という流れで作成した.

単元の解説は教科書を参考にして作成した.この解説では,見た目に重点を置くことに

した.本文中の大事な点にはアンダーラインを引くことや文字の形を変更することで強調

した.また,図を挿入することで,重要な点が一目でわかるようにした.

確認用の小テストは e-learning 内の小テスト作成ツールを使用した.本研究ではイン

ターネット上だけで学習することが目的になっているので,解答を書きやすい問題を提供

する必要がある.そのため,問題ごとに何を入力すべきかを,注意書きとして問題の始め

に表示した.小テストは空欄を埋めてもらうものや,適切な言葉を選択してもらうものを

中心に作成した.どの問題も図や数式を導入し,見た目やわかりやすさに重点を置くこと

にした.各問題にはそれぞれの解答を用意し,正解がわからないときにはヒントが表示さ

れるようにした.

まとめの問題は小テストよりも難度を上げた問題を収録した.利用者は問題の PDF

ファイルを印刷し,それぞれが手書きで答えてもらうことを前提として作成した.小テス

トでは穴埋め問題や選択式の問題が多くなっているので,まとめの問題では利用者は全て

を解答する必要がある.まとめの問題にも解答を作成した.解答では模範解答と,それぞ

れの問題の解法を表記した.

パソコン上での学習,という面では本研究で作成したコンテンツはその要件を満たして

いる.しかし,小テストでは簡単な式や数字を入力する問題が多くなり,単元をどの程度

理解しているかをはかることはできなかった.

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2008年度 卒業論文<方程式・式と証明>を学ぶための e-learningコンテンツの作成

龍谷大学理工学部数理情報学科T050034 氏名:志賀 誠指導教員 池田 勉

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目次

1 はじめに 1

2 e-learningについて 1

2.1 Moodleについて . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1

2.2 Moodleにおける小テスト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2

2.3 小テストの特徴 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2

2.4 小テストを受験するときの注意点 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2

2.5 Moodleで作成可能な小テスト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4

3 作成したコースの紹介 5

3.1 数学 Iの復習 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6

3.2 いろいろな方程式 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 9

3.3 解の公式 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 12

3.4 判別式 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 12

3.5 解と係数の関係 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 13

3.6 高次方程式 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 15

3.7 式と証明 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 16

3.8 不等式の証明 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 19

4 終わりに 20

5 謝辞 20

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1 はじめに

私は教職課程を履修し,数学教育について関心を持っていた.卒業研究は教育に関する

ものに取り組みたいと思うようになった.そこで,e-learningコンテンツの作成,という

研究テーマに興味を持った.私は研究を始めるまでは e-learning のことをほとんど知ら

ず.実際に利用したこともなかった.研究は e-learningとは何なのか,ということから始

めた.本研究では龍谷大学の e-learning システムに独自のコンテンツを作成した.研究

の目的はわかりやすい教材と問題を作成し,数学教育において e-learningがどの程度有効

であるかを知ることである.

2 e-learningについて

e-learningとはパソコンやインターネット環境を使い,学習活動をすることである.こ

の利点はパソコンとインターネット環境が整っていれば,いつでも,どこにいても学習活

動が可能な点にある.さらに,疑問,質問があるときはその場でシステムの作成者,つま

り管理者に問うことも可能である.つまり,パソコンだけあればいいので,紙や鉛筆,教

師さえも必要ないのだ.従来とは違う学習形態なので,このような特徴が生まれてくる.

しかし,このような利点ばかりではない.数学だけに限らず,問題に取り組んでいると,

わからないことがでてくる.今知りたいことを質問しているのに,回答がいつになるかわ

からない,これは大きな欠点である.この欠点を解消するには,どの利用者にもわかるよ

うな問題を作成し,質問事項を少なくすることが重要である.管理者はあらゆる場面を想

定し,問題を作成しなければならない.教師の必要がないかわりに,管理者が細部にまで

気をつけたコンテンツの作成が求められる.これもまた e-learningの特徴である([4]).

2.1 Moodleについて

e-learning システムにコンテンツを作成する際に必要になってくるのが,Moodle と

いうソフトウェアである.これは学習管理システムやコース管理システムと呼ばれるソ

フトウェアの一つである.本研究で作成した e-learning システム上のコンテンツはこの

Moodleを用いて作成した([2]).

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2.2 Moodleにおける小テスト

本研究ではMoodle内の多くの機能の中から,小テストの作成,という機能を重点的に

使用した.これは小テストが研究テーマにおける,e-learningコンテンツの作成の主な要

素になるからである.

2.3 小テストの特徴

Moodleで作成した小テストには,いくつかの特徴がある.1つ目は自動採点機能であ

る.これは小テストの作成者が用意しておいた解答と,利用者が入力した解答との照合で

行われる.その場で利用者の解答が正しいのか,間違っているのかがわかるようになって

いる.解答が正しい場合でも,間違っている場合でもフィードバックが表示される.2つ

目は小テストの受験状況を把握しやすいことである.各小テストごとに,受験した人間

と,解答にかかった時間が表示される.さらに,1人 1人の解答の内容を見ることができ

る.小テストの作成者はこの状況を確認することで,利用者の理解度を知ることができ

る.また,小テストに不備があった場合,修正することができる.本研究ではこれらの特

徴を活用し,利用者が自分たちで学習できるような小テストを作成する([2]).

2.4 小テストを受験するときの注意点

小テストのアイコンをクリックすると,図 1 のような画面が表示される.図 1 は小テ

図 1 注意書き

ストの開始時に必ず表示されるようになっているので,全ての小テストにおいて使用して

2

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いる.この中で特に注意してもらいたい部分は赤い文字で表記している.赤い文字は 4か

所で使用している.1つ目は,解答として入力する際,数字や x,y などの文字は半角で

入力してもらうことである.今回作成した e-learning上の小テストでは,解答は半角で入

力した解答に限り,正答とみなす.つまり,全角で解答を入力した場合,誤答と判断して

しまう.2つ目にはスペースは入力しないことを記載した.小テストの解答は管理者が 1

問ずつ作成している.そのため,解答にスペースを入力すると,採点がうまくいかないこ

とがある.これら 2つの注意点は解答の際,多くかかわってくるので,図 1では最上部に

書くことにした.それぞれの小テストには図 2のような送信ボタンが存在する.3つ目の

図 2 送信ボタン

赤い文字は,小テストの正解がわからないときや解答を確かめたいときに,図 2の送信ボ

タンをクリックする,としている.小テストの解答後,送信をクリックすると小テストを

解答したことになる.送信後は直ちに答え合わせが行われる.答え合わせののち,正解か

不正解かを表示する.どちらの場合でもフィードバックが表示される.特に,不正解時に

はフィードバックとして,コメントとヒントが表示される場合が多い.利用者は何度でも

この小テストを解答し,送信することが可能である.図 1の最下段には 4つ目の赤い文字

を使用している.全ての小テストの末尾には,図 3 のようなボタンが現れる.図 3 にお

図 3 小テストの末尾

いて,すべてを送信して終了する,をクリックすると,その小テストの受験は完了したこ

とになる.すべてを送信して終了する,をクリックせずに前の画面に戻ることや,ブラウ

ザを閉じると,小テストは「未了」になり,正しい結果の確認ができない.小テストを終

了する際は,必ずすべてを送信して終了する,をクリックしてから終えてほしい.利用者

はこの注意書きに書かれたルールに従って,問題を解いていくことになる.

3

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2.5 Moodleで作成可能な小テスト

小テストには 9種類あり,問題にあわせて作成することにした.

2.5.1 計算問題

この問題では,あらかじめ用意した数字を計算するための問題.例えば,4.7 + 7.1はい

くらでしょう?という問題の場合,4.7と 7.1があらかじめ用意された数字となる.数字を

用意しておくことで,解答は自動的に生成される.

2.5.2 説明

これは問題の説明をする際に使用する.厳密に言えば小テストではない.

2.5.3 作文問題

問題に対して自由に解答することが出来る問題.この問題には解答を設定することがで

きない.そのため,出題者は送信されてきた解答を見た上で採点しなければならない.自

動採点機能が適応されない問題である.

2.5.4 組み合わせ問題

これは問題文に対して,正しい答えを選択する問題である.1つの問題文につき,1つの

答えを用意する.この組み合わせを最低 3つ作ることで,問題を作成することができる.

2.5.5 穴埋め問題

文中に空欄を作成し,利用者に入力させる問題.空欄だけでなく,文中に選択肢を作成

することも可能.本研究で多く見られる問題の 1つである.

2.5.6 多肢選択問題

1つの問題文に対して,複数の選択肢の中から答えを選択する問題.選択肢の数は出題

者が決定できる.解答の際,正解を複数選択させることも可能.

2.5.7 数値問題

この問題では解答を自由に入力することができる.しかし,正答は半角数字のみであ

る.この正答には出題者が自由に誤差を設定できる.

4

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2.5.8 記述問題

1つの問題文に対して,1つの答えを入力する問題.利用者の解答と出題者が用意した

解答が一致したときに限り,正解になる.出題者は正答を多く用意することができる.

2.5.9 ランダム記述組み合わせ問題

記述問題が 2問以上存在するときに作成できる.その際,解答は入力式ではなくなり,

正答を選択する形になる.

2.5.10 ○/×問題

問題文について,その内容について,○と×で答える問題.

3 作成したコースの紹介

本研究で私が作成したのは高校数学 IIで学ぶ,様々な方程式と等式の証明の単元であ

る.これらの単元を第 0 章から第 7 章に分け,指導要領に記載されている順番に作成し

図 4 コンテンツの全体図

5

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た([7]).第 0 章と第 7 章を除く各章では単元の解説用のファイル,確認用の小テスト,

まとめの問題ファイルを設置した.図 4 は本研究で作成したコンテンツ (一部) である.

単元の説明用のファイルは教科書を参考にして作成した([1]).図 4の第 1章における解

説ファイルは「複素数の話」,「複素数の演算」の 2つである.これらのファイルにはその

章で学んでもらいたい事柄を記載している.確認用の小テストはMoodleを用いて作成し

た.図 4の「式と方程式」「方程式と不等式」「複素数-問題」などのアイコンが小テスト

である.まとめの問題は主に小テストを発展させた内容の問題や文章問題を紹介している

([5],[6]).単元の解説やまとめの問題のファイルは LATEXで作成したものを PDFファ

イルにしたものである([3]).まとめの問題は各自で印刷後,問題を解くことを目的とし

ている.

作成したコンテンツは,単元の解説ファイルを読む→小テストを受ける→まとめの問題を解く→次の章へ · · ·,という流れで学習する.図 4の最上部に書かれた文章は,実際

のコンテンツでも最上部に表示される.利用者にはこれを読んだ上で学習に取り組んでも

らいたい.

ここからは作成したコンテンツを章ごとに紹介する.各章には単元の解説用のファイ

ル,確認用の小テスト,まとめの問題ファイルが設置してある.その中でも,今回作成し

た小テストを中心に紹介していく.

3.1 数学 Iの復習

これは高校数学 Iの復習のために作成したコースである.まずはコースに設置されてい

る問題に取り組み,今後の学習につなげることを目的としている.このコースは 3つの活

動から作られている.「式と方程式」,「方程式と不等式」はパソコン上で行う小テストに

なっている.それぞれ 3問ずつ,問題が収録されている.

「式と方程式」には,式を展開する問題,数式を因数分解する問題,2次方程式を解く

問題,この 3問を解答できる.図 5が式を展開する問題である.ここでは問題を展開した

図 5 式を展開する問題 図 6 解答例

6

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式を答える.利用者は答えと書かれた空欄に解答を入力する.解答は図 6のように入力す

図 7 正解時の表示

図 8 間違い時の表示

る.問題の送信ボタンをクリックすると解答は送信され,フィードバックが表示される.

図 7が正解時に表示されるフィードバックである.解答が正解であることと,問題で使用

した以外の展開の公式が表示される.図 8 が不正解時に表示されるフィードバックであ

る.解答が間違っていることと,正答するためのヒントが表示される.図 9は数式を因数

図 9 数式を因数分解する問題 図 10 解答例

分解する問題である.解答の入力は図 10 のように行う.x2 + 6x + 8 = (x + 2)(x + 4)

という形を正答としている.この他にも (x + 4)(x + 2)や (4 + x)(2 + x)なども正答と

して認めている.正答は()の内部の項を入れ替えた式を入力してもいいように,6種類

用意した.それ以外の答えでは不正解とした.図 11は 2次方程式を解く問題である.答

えの書き方は例で示しているので,解答には困らないはずだ.正答は x = 2, 3,x = 3, 2

の 2種類にしている.これらの問題はあくまでも復習なので正解するまで解答してもらい

たい.

「方程式と不等式」には,2次不等式を解く問題,方程式に囲まれた領域を求める問題,

この 2 問を解答することができる.2 次不等式を解く問題は図 12 のようになっている.

この図では正解を入力している.問題の回答欄は記述式になっており,解答は利用者が全

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図 11 2次方程式を解く問題

図 12 2次不等式を解く問題

て入力する.入力に困らないように,問題の横に解答例を付け加えた.解答例に沿って解

答を入力したものが図 12 である.図 12 は正解時の画面である.入力した解答が正解で

あることがわかる.さらに,この 2次不等式の解の様子をグラフで表したものが表示され

る([9]).元の問題は図 12 のグラフがない部分である.方程式に囲まれた領域を求める

問題は図 13のようになっている.実際の問題では,図 13の下部に 1~5までの選択肢が

ある.グラフに囲まれた部分は色を変え,見えやすいようにしている([9]).不正解時に

は「グラフをよく観察して,いろいろな座標を代入してみよう」というヒントが表示され

る.正解時には「正解です」と表示される.

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図 13 方程式に囲まれた領域を求める問題

3.2 いろいろな方程式

第 1 章ではいろいろな方程式として,複素数を含んだ 2 次方程式について学ぶ.この

章は 6つの活動から作られている.「複素数の話」,「複素数の演算」のアイコンは単元の

解説をしているファイルである.ここでは複素数という言葉の意味や性質,複素数を含ん

だ式の計算方法を学ぶ.これらの知識の習得を目標としている.「複素数-問題」,「複素数

を含んだ計算-問題」,「複素数の演算-問題」と書かれている 3つのアイコンが小テストに

なっている.

「複素数-問題」は問題文に書かれた複素数の実部と虚部を答える.問題

は図 14 のようになっている.この問題では図 15 のように利用者が空欄

の中から解答を選択するようになっている.図 15 の選択肢の中身には,

−5,−4,−3,−√

5,−2,−√

3,−√

2,−1, 0, 1,√

2,√

3, 2,√

5, 3, 4, 5 ま で の 値 が 入 っ て

いる.1 つの問題に選択肢が 2 つ用意されているが,利用者はどちらか一方だけを解答

し,送信することもできる.なお,この問題は 2問ずつ表示されるが,その内容は受験す

るたびに変化する.問題は 10問作成し,その中から毎回 2つの問題が出題される.これ

は,解答の形を覚えられないようにするための手段である.

「複素数を含んだ計算-問題」には複素数を解に持つ 2次方程式を解く問題,記号の名前

を問う問題,この 2問を解答できる.2次方程式を解く問題は,図 16のようになってい

る.利用者は解答を入力する必要がある.この問題では,図 17の解答は正解になる.こ

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図 14 複素数問題 1図 15 複素数問題選択肢

図 16 2次方程式を解く問題 図 17 解答例

の他にも,x =√

5i,−√

5iや x = −√

5i,√

5iも正答とした.記号の名前を問う問題は文

中の解答欄に日本語を入力することで解答する.図 18は解答欄に何も入力せずに,送信

ボタンをクリックしたものである.つまり,全ての解答欄が不正解のときのフィードバッ

クを表示している状態である.この時,入力していない解答欄や不正解の解答欄にマウ

スポインタを動かすと正答が表示される.図 18では,1つ目の空欄にマウスポインタを

動かしているので「正解は複素数です」と表示している.この正答は,他の空欄でも表示

される.また,図 18の最下部に「わからないときはここをクリックし,もう一度考えて

ください」という表示がある.ここの部分はクリックすることができる.クリックすると

「複素数の話」という解説ファイルが別のウィンドウで表示される([8]).このファイルに

はこの問題を解くためのヒントが書かれている.わからないときは,これを読んだ上で,

もう 1度問題に取り組んでもらいたい.

「複素数の演算」では複素数の相等と共役な複素数,複素数の加減乗除について書いて

いる.「複素数の演算-問題」には複素数の相等についての問題,共役な複素数を求める

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図 18 記号の名前を問う問題

図 19 複素数の相等についての問題 図 20 共役な複素数を求める問題

問題,この 2問を作成した.図 19は複素数の相等を使った問題である.問題の空欄は選

択式になっている.すべての選択肢において,選択肢の中身は,0,1,2,3,とした.図

19は不正解時の表示である.ヒントこそ表示されないが,問題の解答は表示するように

した.図 19の下部,解説はこちら,のこちらをクリックすると,別のウィンドウに解答

が表示される([8]).図 20 は共役な複素数を求める問題である.問題の複素数に共役な

複素数を選ぶ.図 20も不正解時の表示である.この問題では解答の代わりにヒントとし

て,解説のファイルを表示することにした.図 20において,「忘れたときはこちら」のこ

ちらをクリックすると,別のウィンドウに解説ファイルが表示される([8]).

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3.3 解の公式

第 2章では 2次方程式の解の公式を学ぶ.この章は 3つの活動から作られている.「解

の公式の話」にはこの単元の解説をしている.ここでは複素数 2次方程式の解の公式と複

素数を含んだ解の公式についての知識を深めてもらう.「解の公式の問題」には小テスト

が用意されている.図 21が実際に作成した問題である.この問題はア~エの中から解の

図 21 解の公式の問題

公式を正しく活用し,解を求めている選択肢を選ぶ..利用者は 1つの正答を選択し,送

信ボタンをクリックすることでこの問題を解答することができる.問題は全部で 4問作成

した.他の 3問も図 21のような問題体系である.まとめの問題は,小テストのように選

択式の問題ではなく,問題のすべてを自力で解く形にした.

3.4 判別式

第 3 章では 2 次方程式の判別式を学ぶ.このコースは 3 つの活動から作られている.

「判別式」と書かれた項目をクリックすると,判別式についての解説が書かれている.こ

のファイルには判別式,という言葉や例題を掲載している.「判別式-問題」をクリックす

ると問題を受験することができる.問題は図 22のように 1問ずつ表示される.この問題

図 22 判別式の問題

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の 1つ目の空欄では,判別式の値 D = b2 − 4acを入力する.2つ目の空欄には 3つの選

択肢を用意した.この中から,D の値をもとに選択する.問題は 1 問ずつしか表示され

ないが,実際には 4つの問題を作成している.小テストを受験するたびに問題が変更され

るので,毎回考えてもらう必要がある.

3.5 解と係数の関係

第 4 章では 2 次方程式の解と係数の関係について学ぶ.このコースは 2 つの解説ファ

イルと 3つの小テストから作られている.

「解と係数の関係の話」では,2次方程式の 2つの解と係数の関係を紹介している.「解

図 23 実際の判別式-問題

と係数の関係-問題」と書かれたアイコンをクリックすると小テストを受けることができ

る.図 23は解と係数の関係を問う問題になっている.問題は全部で 10問用意してある.

この中から 3問をランダムに選択しているため,1度に受験できる問題は 3問である.利

用者は空欄に解答を入力する.解答は整数か分数で入力する.この問題は解説ファイルの

例題を参考にして作成している.図 24は「解と係数の関係-問題 2」をクリックした時に

図 24 解と係数の関係を求める問題 (応用版)

図 25 解と係数の関係を求める問題 (誤答版)

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表示される問題である.この問題でも利用者は解答を整数か分数で入力する.誤答を入力

した時や何も解答しなかった場合は図 25のようなフィードバックが表示される.この問

題で(1)と(2)が不正解の場合,図 25の「ここをクリックし,もう一度考えてくださ

い」というフィードバックが表示される.ここをクリックすると解説ファイルを見ること

ができる.(1),(2)は 2次方程式の解と係数の関係の中でも基本的な問題である.解説

ではこのような例題も取り扱っているので,もう 1度読んでもらい,問題に取り組んでも

らいたい.「問題の式を変形して,よく見てみよう」というフィードバックは(3)~(6)

が不正解時に見られる.この表示はいつでも見ることはできない.不正解の問題の回答欄

にマウスポインタを合わせることで,表示される.これらの問題は(1)や(2)とは違い,

一目では正答がわからない.そこで,入力した解答が合わない場合と何も書かずに送信し

た場合に,フィードバックが表示するようにした.このフィードバックをもとに,問題に

取り組んでもらいたい.図 25の下部に,「詳しい解答は問題の解説を見てください」と表

示されている.問題の解説をクリックすると,この問題の解答が表示される.解答は別の

ウィンドウで表示されるため,解答と問題を同時に見ることができる([8]).

「2次式の因数分解の話」は 2次式の因数分解について,解説をしている.「2次式の因

数分解-問題」には 2次式を因数分解する問題を作成した.図 26が 2次式を因数分解する

図 26 2次式の因数分解 問題

問題である.この問題では 2次方程式の解を求めてもらい,その 2つを入力する.2つの

解は順番に入力してもらわないと,不正解とみなされる.そこで,解答欄の前に条件をつ

けた.条件通りに値を入力すればいいので,解答は書きやすいはずである.図 26は不正

解時の表示である.図 26の 2次式の因数分解をクリックすると,解説ファイルが表示さ

れる.解説では例題としてこのような問題を扱っている.図 26で「詳しい解答はこちら」

のこちらをクリックすると,解答が表示される.解説ファイルと解答は別のウィンドウに

表示される([8]).これらを参照しながら問題に取り組んでもらいたい.この問題は 3つ

の問題の中から 1問を解答する.他の 2問も同じ出題形態である.

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3.6 高次方程式

第 5 章では 2 次以上の方程式の解法について学ぶ.このコースは 7 つの活動から作ら

れている.

「因数定理の話」には剰余の定理と因数定理の説明と例題を紹介している.「因数定理-

問題」は図 27のような問題を解くことができる.この問題は,ある数式が指定された数

図 27 因数定理の問題

式で割り切れるかどうかを問うものである.解答のすべてを入力させるのではなく,空欄

を埋める形にした.解答者は空欄に数字を入力し,解答する.問題の最後の空欄は選択式

のボックスになっている.この空欄には,割り切れる,割り切れない,という言葉を入力

してもらいたい.そこで,図 27のように,選択式のボックスを使用した.図 27は選択式

のボックスをクリックした状態である.問題は 1問ずつ受験するが,受験のたびに問題の

内容が変わるようになっている.図 27の問題では,割り切れるようになっている.これ

以外に 2つの問題を作成した.問題の数式も変更しているので,解答者は出題される問題

に合わせて,毎回計算をしなければならない.

「高次方程式の話」は整式の除法を紹介している.「高次方程式-問題」は図 28のような

整式の除法の問題である.この問題では空欄に適切な数字を入力し,解答する.図 28の

割り算は割り切れないが,同じ構成で割り切れる問題も用意した.これはどちらか一方で

はなく,2問とも解答が可能である.送信したが不正解の場合,フィードバックとして解

説ファイルと問題の答えを見ることができる.これらのファイルは別のウィンドウで表示

されるため,参照をしながら小テストを続けることが可能である([8]).

「簡単な高次方程式」には 3次以上の方程式の解法を紹介している.因数分解による解

法と因数定理による解法が例題として表記されている.図 29は因数分解を使って,高次

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図 28 高次方程式の問題

図 29 因数分解で解く問題

方程式を解く問題である.空欄には数字を入力し,記号は +,−,± の中から選んでもらう.この問題は正答を穴埋め問題の形にしたものである.例題に沿った解答になってい

るので,簡単な高次方程式,を理解していれば解きやすい.図 29の,もう一度考えてみ

よう,は不正解時のフィードバックである.最下部の「わからないときはここをクリック

し,もう一度考えてください.」「詳しい解答はこちら」も不正解時に表示される.ここ,

をクリックすると解説ファイルが,こちら,をクリックすると問題の解答がそれぞれ表示

される.これらのファイルは別々のウィンドウで表示される([8]).

3.7 式と証明

第 6章では等式の証明について学ぶ.このコースは 11個の活動から作られている.

「式と証明の話」は文字を含んだ分数の約分や通分を紹介している.「言葉の問題」で

はこれまでと違い,語句のみで問題を作成した.図 30が問題の一部である.実際は...の

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図 30 言葉の問題(一部)

部分にも問題文と選択肢が存在する.左にある問題文の意味にあう式の名前を選択する.

選択中は図 30の右端が表示される.選択してもらう式は,高校数学までで学ぶ式である.

問題文は全部で 10個用意した.問題文と選択肢の順序は毎回変化するようになっている.

この問題では全問正解のときのみ,正解,と表示される.10 問の中で 1~9 問が正解の

場合は「部分的に正解」と表示される.この場合,どの問題が不正解かは表示されない.

「分数式-問題」には分数式を約分する問題を作成した.図 31は分数式を約分する問題で

図 31 分数式を約分する問題

ある.問題は 2問とも同時に出題される.それぞれの問題で分母と分子にあてはまる文字

や式を入力する.図 31の上部の問題は,単純な約分なので,解答を直接入力する形にし

た.図 31の下部の問題は,因数分解をした後で約分をする.そこで,途中に因数分解を

した後の式を答えさせることにした.これらの問題に不正解の場合,図 31にあるフィー

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ドバックを表示する.ここをクリックすると,解説ファイルが別のウィンドウに表示され

る([8]).解説ファイルには図 31と同じような例題を載せているので,参考にしてもらい

たい.正解,不正解,どちらの場合でも解答を見ることができる.図 31で「詳しい解答

はこちら」のこちらをクリックすると解答が別のウィンドウに表示される([8]).

「分数式の計算の話」では文字を含む分数式の加減乗除を紹介している.「分数の計算-

問題」では通分を使う計算問題を作成した.図 32は実際の問題である.この問題には赤

図 32 通分を使った計算問題

い文字で注意書きがある.ここでは空欄に数字や文字を入力するだけではないので,解答

が書きやすいように,注意書きを追加した.利用者はこの注意に従って,自由に解答する.

問題が不正解時には,図 32にあるフィードバックがあらわれる.この問題は ()の内部の

式を全て入力する.問題の 2段目までは,空欄の答えは 1種類だけである.ただし,問題

の最後にある空欄だけは正答が複数存在する.1つは (x + 3)(x − 1)である.もう 1つは

(x− 1)(x + 3)としている.しかし,小テストの性質上,(x + 3)(x + 3)と (x− 1)(x− 1)

という解答も正答になってしまう.問題の解答ではこの点にも触れている.

図 33は恒等式の問題である.問題文の式変形はこちらで用意した.解答は 6つの空欄

に値を入力する.この問題の不正解時には図 32と同じフィードバックが表示される.こ

こをクリックすれば解説のファイルが,こちらをクリックすると解答が表示される.これ

らのファイルは別々のウィンドウで表示される([8]).

図 34は等式の証明をする問題である.この問題では空欄に数字を入力し,問題文を証

明する.問題文は解説ファイルの問題と酷似している.不正解時やわからないときは送信

ボタンをクリックすることで,図 34のフィードバックが表示される.ここをクリックす

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図 33 恒等式の問題

図 34 等式の証明問題

ると解説ファイルを見ることができる.こちらをクリックすると解答を見ることができ

る.これらは別々のウィンドウで表示されるので,参照しながら問題に取り組める([8]).

3.8 不等式の証明

第 7 章では不等式の証明について学ぶ.このコースは 4 個の活動から作られている.

「不等式の証明の話」は不等式の基本的な性質が書かれている.「不等式の発展問題」は

Moodle で作成した小テストではない([2]).この PDF ファイルを小テストの代わりに

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使用してもらうことを目的としている.問題のファイルの下部には図 35 が表示される.

ここをクリックすると,この問題の解答ファイルを見ることができる.問題と解答を印刷

図 35 ファイルの使い方

し,それぞれで問題を解いてもらうことを目的としている.

4 終わりに

本研究で作成した e-learning コンテンツには,多くの小テストを導入することができ

た.パソコン上での学習,という面では本研究で作成したコンテンツはその要件を満たし

ている.コンテンツでは,単元の解説と小テストを交互に表示することで,知識の定着を

図った.ただ,小テストは穴埋め問題や選択式の問題が多くなったため,その解答だけで

その単元の学習が十分であったかを知ることは困難である.本研究では小テストの作成に

1番多くの時間を費やした.これは利用者にとって,解答しやすい問題の作成を心がけて

いたからである.しかし,7章のように小テストを導入できない単元もあった.この単元

のみならず,小テストよりも難度を上げた問題は小テストとして作成することができな

かった.現状ではプリントとして印刷し,使用してもらうことにした.また,単元の解説

のために使用した PDFファイルは見やすいものを作成することができた.今回作成した

コンテンツは,学習活動に限定したものになった.余暇を過ごせるような活動を取り入れ

ることも必要だったかもしれない.

5 謝辞

本研究の作成にあたり,LATEX についてのアドバイスやいろいろな相談に乗ってくれ

た,二宮研究室の三好寿幸君に感謝いたします.

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参考文献

[1] 飯高茂・松本幸夫、新編数学 II、東京書籍、2004年

[2] 井上博樹・奥村晴彦・中田平、Moodle入門、海文堂出版、2006年

[3] 奥村晴彦、LATEX2ε美文書作成入門、技術評論社、1997年

[4] 合資会社 e ラーニングサービス、e-Learning 入門 Powerd By Moodle、合資会社

ラーニングサービス、2007年

[5] 星野泰也、改訂版 4TRIAL 数学 I+A、数研出版、2002年

[6] 星野泰也、改訂版 3TRIAL 数学 II+B、数研出版、2003年

[7] 文部科学省、高等学校学習指導要領解説 数学編・理数編、実教出版、2007年

[8] http://heo.jp/tag/href/

[9] http://www.osaka-kyoiku.ac.jp/ tomodak/grapes/

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