市会ジャーナル - Yokohama...2018/08/09  ·...

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各種統計調査・アンケート ~訪日外国人旅行者のニーズはどこにあるのか~ 多言語対応、交通関係の取組、無料公衆無線LANの整備 など 東京都「外国人旅行者の受入環境整備方針」 福岡市「無料公衆無線LANサービス『Fukuoka City Wi-Fi』」 長崎市「観光立国ショーケース選定都市としての取組」 ビジット・ジャパン・キャンペーンから明日の日本を支える観光ビジョンまで 民泊、日本版DMOについて (写真:YCVB横浜フォトライブラリー及び各局提供。詳細は参考資料のページに掲載) 市会ジャーナル 訪日旅行の状況 他都市の取組 国の取組 158 平成 28 年度Vol . インバウンド観光の促進のための 受入環境整備 <政策調査レポート> 横浜市会議会局 政策調査課 横浜市関連の取組

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  • 各種統計調査・アンケート ~訪日外国人旅行者のニーズはどこにあるのか~

    多言語対応、交通関係の取組、無料公衆無線LANの整備 など 東京都「外国人旅行者の受入環境整備方針」 福岡市「無料公衆無線LANサービス『Fukuoka City Wi-Fi』」 長崎市「観光立国ショーケース選定都市としての取組」

    ビジット・ジャパン・キャンペーンから明日の日本を支える観光ビジョンまで 民泊、日本版DMOについて

    (写真:YCVB横浜フォトライブラリー及び各局提供。詳細は参考資料のページに掲載)

    市会ジャーナル

    訪日旅行の状況

    他都市の取組

    国の取組

    第158 号 平成 28 年度Vol.9

    インバウンド観光の促進のための受入環境整備

    横浜市会議会局 政策調査課

    横浜市関連の取組

  • インバウンド観光の促進のための受入環境整備

    第1部 訪日旅行の状況… 1

    1 受入環境整備とは …… 1 ≪参考≫ 受入環境整備水準の評価手法… 2

    2 全国の状況 …… 4 (1)訪日外国人旅行者数等 … 4

    (2)訪日外国人旅行者の消費動向 … 7

    (3)都道府県別外国人延べ宿泊者数 … 8

    3 横浜市の状況 …… 9 (1)横浜市内の地域別外国人延べ宿泊者数 … 9 (2)国際会議統計 … 10

    (3)横浜市の調査 … 12

    (4)その他民間調査 … 13

    4 訪日外国人旅行者のニーズはどこにあるのか …… 15 (1)訪日旅行に期待すること … 15 (2)旅行中に困ったこと … 15

    (3)滞在中の情報源 … 16

    第2部 横浜市関連の取組 … 18

    1 多言語対応の取組 …… 18 (1)多言語対応の基本ツールの提供 … 18

    (2)公共サインの多言語化 … 19

    (3)食に関する多言語対応 … 19

    (4)おもてなしタクシー … 20

    (5)おもてなし英語セミナー … 21

    (6)観光案内所の機能強化 … 22

    (7)回遊性向上の取組 … 23

    (8)事業者との連携・人材育成等に関するその他の取組 … 23

    ムスリム対応 … 24

    ≪参考≫ 横浜ワールドポーターズの「礼拝室(プレイヤールーム)」… 25

    港でのおもてなし … 26

  • 2 交通関係の取組 …… 27 (1)市営交通の取組 … 27

    (2)横浜版インバウンドパス(仮称)実証実験 … 30

    ≪参考≫ ジャパン・レール・パス … 31

    (3)その他の事業者の取組 … 32

    3 無料公衆無線LANの整備 …… 34 (1)横浜市の取組 … 34

    (2)市営交通の取組 … 35

    (3)その他 … 35

    ≪参考≫ 元町SS会における商店街創生事業の活用 … 36

    第3部 各地の特色ある取組 … 37

    1 東京都「外国人旅行者の受入環境整備方針」 …… 37 ≪参考≫ 外国人旅行者の安全確保のための災害時初動対応マニュアル … 39

    2 福岡市「無料公衆無線LANサービス『Fukuoka City Wi-Fi』」… 40 ≪参考≫ 無料公衆無線LAN環境の整備による経済効果 … 42

    ≪参考≫ 国における訪日外国人旅行者が利用する通信環境確保に向けた取組 … 43

    3 長崎市「観光立国ショーケース選定都市としての取組」 … 44

    第4部 国の取組 … 46

    1 これまでの流れ … 46 (1)ビジット・ジャパン・キャンペーン … 48

    (2)観光立国推進基本法と観光立国推進基本計画の概要 … 49

    (3)明日の日本を支える観光ビジョン構想会議 … 51

    2 明日の日本を支える観光ビジョンの概要 …… 52 (1)目標 … 52

    (2)3つの視点①~③と10の改革1~10 … 53

    民泊について … 55

    日本版DMOについて … 61

    [ 参考資料 …… 64 ]

  • 1 受入環境整備とは

    第1部 訪日旅行の状況

    平成 28年の訪日外国人旅行者(いわゆる「インバウンド」)数は、平成 28年1月から

    10月までの累計が 2,011万3千人となり、史上初めて 2,000万人を突破しました。その

    後、12 月までの累計(推計値)では、2,403 万9千人を記録し、4年連続で過去最高を

    更新しました。

    政府が、平成 28年3月に策定した「明日の日本を支える観光ビジョン」では、従来の

    政府目標を上方修正し、平成 32(2020)年に 4,000万人、平成 42(2030)年に 6,000万

    人を目標に掲げています。

    横浜市を訪れる外国人旅行者(宿泊者)も、ここ数年、右肩上がりに増加しており、

    日本全体と同様の傾向を示しています。

    横浜市が、インバウンド対応に取り組む意義としては、来浜した外国人旅行者の満足度

    を高めることによる口コミ・リピーター効果や、それに加えて、横浜市の知名度アップの

    みならず観光・MICEの推進など様々な波及効果が期待できることにあります。国が実

    施した「観光立国の実現に関する世論調査」(平成 27 年8月)でも、半数以上が「訪日

    外国人旅行者の増加により日本経済や地域経済の活性化につながる」と回答しています。

    一方、約3割は治安面への不安を感じており、また2割以上が「マナーや文化慣習の

    違いなどからトラブルが増えた」「外国語を話せないのでコミュニケーションがとれな

    い」と回答しています。例えば、訪日外国人旅行者に人気の京都では、外国人のマナー

    違反や民泊に対する市民からの苦情が増えたり、外国人旅行者による混雑で日本人観光

    客の満足度が低下しているといった状況も生じているようです。

    このような背景があることも踏まえつつ、本号では、インバウンド観光促進について、

    受入環境整備の切り口から、全国・本市の訪日旅行の状況、訪日外国人旅行者のニーズ、

    本市の取組、他都市事例及び国の取組などを紹介します。

    平成 25年3月に観光庁が取りまとめた「訪日外国人旅行者受入環境整備のための手引

    き(取組み事例集)」によれば、訪日外国人旅行者の受入環境整備とは、「地域において

    訪日外国人旅行者が安心して快適に、移動・滞在・観光することができる環境を整える

    ことで、地域を訪れた外国人旅行者の満足度を高め、リピーターの増加、訪問の促進を

    目指す取組みのこと」とされています。

    当該手引きでは、既に訪日外国人旅行者が多数訪れている地域を「戦略拠点」とし、

    今後訪日外国人旅行者の増加が見込まれる地域を「地方拠点」としています。そして、

    横浜市は、「戦略拠点」として、満足度のより高い受入環境を実現すべき地域と位置付け

    【参考・出典】内閣府 世論調査(附帯調査)平成 27年 10月 19日観光立国の実現に関する世論調査 http://survey.gov-online.go.jp/tokubetu/tindex-all.html

    京都新聞 平成 28年1月 10日社説 http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20160110_3.html

    京都新聞 平成 28年9月4日記事 http://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20160904000009

    1

    http://survey.gov-online.go.jp/tokubetu/tindex-all.htmlhttp://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20160110_3.htmlhttp://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20160904000009

  • られています。

    ≪参考≫受入環境整備水準の評価手法

    ここでは、観光庁が示した受入環境整備水準の評価手法の概要を紹介します。

    観光庁によれば、受入環境整備水準の評価は、訪日外国人旅行者の受入れを担う各地

    域の受入環境水準を測定し、評価することによって、地域における自主的な受入環境の

    改善を促し、全国的な受入環境水準の向上を目指すものです。

    具体的には、地方公共団体や観光協会など、地域における訪日外国人旅行者の受入れ

    の中心となる主体が、各地域内の宿泊施設等、訪日外国人旅行者の受入れにおいて不可

    欠な施設等を対象に、外国語による情報発信等の受入環境整備事項について評価を行う

    ことで、以下の事項を実現するものとして位置付けられています。

    受入環境整備水準の評価の概要

    2

  • 評価~取組み実施のステップ

    ※評価実施のガイドラインと評価チェックシートは、観光庁のWEBサイトに掲載され

    ています。

    【参考・出典】観光庁 訪日外国人旅行者受入環境整備のための手引き(取組み事例集) http://www.mlit.go.jp/kankocho/page08_000076.html

    3

    http://www.mlit.go.jp/kankocho/page08_000076.html

  • 2 全国の状況

    (万人)

    H15年 H16年 H17年 H18年 H19年 H20年 H21年 H22年 H23年 H24年 H25年 H26年 H27年 H28年

    521.2 613.8 672.8 733.4 834.7 835.1 679.0 861.1 621.9 835.8 1,036.4 1,341.3 1,973.7 2,403.9

    0

    500

    1,000

    1,500

    2,000

    2,500

    3,000

    H15年H16年H17年H18年H19年H20年H21年H22年H23年H24年H25年H26年H27年H28年

    (万人)

    (1)訪日外国人旅行者数等

    日本政府観光局(JNTO)の発表によれば、平成 28年の訪日外国人旅行者数(推

    計値)は、前年比 21.8%増の 2,403万9千人で、JNTOが統計を取り始めた昭和 39

    年以降、最多を記録しました。

    JNTOの分析によれば、クルーズ船寄港数の増加や航空路線の拡充、これまでの

    継続的な訪日旅行プロモーションに加え、ビザの緩和、消費税免税制度の拡充等が、

    主な増加要因として考えられるとされています。

    また、市場別では、主要 20 市場 ※のうち、ロシアを除く 19 市場が年間での過去最

    高を記録しました。中でも、中国は前年比 27.6%増の 637万人と全市場で初の 600万

    人台に達し、昨年に引き続き最大訪日旅行市場となりました。これに加えて、韓国が

    初めて 500 万人を、台湾が初めて 400 万人を超え、香港を加えた東アジア4市場は、

    前年比 23.1%増の 1,700万人超となりました。

    また、欧米豪9市場は、前年比 17.7%増の 295万6千人と 300万人に迫る規模とな

    り、堅調に増加しました。

    ※20市場:東アジアが韓国、中国、台湾、香港、東南アジアがタイ、シンガポール、マレーシア、イン

    ドネシア、フィリピン、ベトナム、北米が米国、カナダ、欧州が英国、ドイツ、フランス、スペイン、

    イタリア、ロシア、その他アジア・オセアニアが豪州、インド

    ◆訪日外国人旅行者数の推移

    ※平成 27年までの数値は確定値、平成 28年の数値は推計値である。

    【参考・出典】日本政府観光局(JNTO) 平成 29年 1月 17日報道発表資料 http://www.jnto.go.jp/jpn/news/press_releases/index.html

    ビジット・ジャパン・キャンペーン開始

    2千万人突破

    東日本大震災

    1千万人到達

    新型インフルエンザ

    4

    http://www.jnto.go.jp/jpn/news/press_releases/index.html

  • ◆訪日旅行に関する地域別の特色(平成 28年の上位6地域について)

    ◆訪日外国人旅行者数のシェアの比較

    個人旅行(いわゆるFIT)及びクルーズに

    よる需要の高まりと航空路線の拡充を背景

    に、年間を通して毎月 40万人以上の訪日が続

    き、平成 28年は全ての月で同月過去最高を更

    新しました。

    中国

    平成 28 年は、全ての月で同月過去最高を記

    録、台湾における外国旅行先の中でも、1月

    から 10月まで連続して首位を保持しました。

    台湾

    平成28年の訪日旅行者数は約184万人で過去

    最高を記録しました。年間を通して毎月 10

    万人以上が訪日し、全ての月で同月過去最高

    を記録しました。

    香港

    平成 28年の訪日旅行者数が 90万人を超え、

    過去最高を記録しました。年間最大の旅行シ

    ーズンであるソンクラーン(タイ正月)休暇

    のあった4月をはじめ、全ての月で同月過去

    最高を更新し、東南アジア市場からの訪日需

    要を牽引しました。

    タイ

    平成 28 年の訪日旅行者数は約 36 万人とな

    り、過去最高を記録しました。平成 28 年は

    日星外交関係樹立 50 周年にあたり、平成 28

    年1月に両国間の観光交流促進に関する協

    力覚書が取り交されました。

    シンガポール

    韓国の外国旅行者数の増加傾向や、相次ぐ格

    安航空会社(LCC)の新規就航等に伴う座

    席供給量の拡大などを背景に、単月で初めて

    50 万人を超えた1月以降、毎月 30~40 万人

    台の訪日が安定して続きました。

    韓国

    【参考・出典】日本政府観光局(JNTO) 平成 29年 1月 17日報道発表資料 http://www.jnto.go.jp/jpn/news/press_releases/index.html

    5

    http://www.jnto.go.jp/jpn/news/press_releases/index.html

  • ◆外国人旅行者受入数ランキング(平成 27年上位 30位)

    外国人旅行者受入数については、各国・地域ごとに異なる統計基準により算出されて

    いるため、比較する際には、統計基準の違いに注意する必要がありますが、参考までに、

    平成27年のデータで比較すると、前年に引き続き、フランスが8,445万人で1位となり、

    米国が 7,751万人で2位、スペインが 6,822万人で3位となっています。

    平成 27 年の日本の受入者数は、1,974 万人(世界で 16 位(アジアで6位))であり、

    近年、人数・順位ともに上昇傾向にあります。

    なお、平成 28 年の訪日外国人旅行者数(推計値)は、前年比 21.8%増の 2,404 万人

    であり、平成 27年の外国人旅行者受入数ランキングでは 15位に相当します。

    この数年、訪日外国人旅行者数が連続して過去最高を記録し、ついに2千万人の大台

    を突破しましたが、世界の上位の国と比較すると、依然として大きな開きがあることが

    分かります。

    【参考・出典】日本政府観光局(JNTO) 世界各国、地域への外国人訪問者数ランキング

    http://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/visitor_statistics.html

    国土交通省 平成 28年版観光白書 http://www.mlit.go.jp/statistics/file000008.html

    平成 28年は 24,039千人

    6

    http://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/visitor_statistics.htmlhttp://www.mlit.go.jp/statistics/file000008.html

  • (2)訪日外国人旅行者の消費動向

    ◆旅行消費額と訪日外国人旅行者数の推移

    平成 28年の訪日外国人旅行消費額(速報)は3兆 7,476億円(前年比 7.8%増)と推

    計されており、過去最高となりました。

    ◆国籍・地域別の訪日外国人旅行消費額

    国籍・地域別に旅行消費額をみると、中国が1兆 4,754億円(構成比 39.4%)と最も

    大きく、次いで、台湾 5,245億円(同 14.0%)、韓国 3,578億円(同 9.5%)、香港 2,947

    億円(同 7.9%)、米国 2,130 億円(同 5.7%)の順となっており、これら上位5か国・

    地域で全体の 76.5%を占めています。

    一方で、訪日外国人旅行者1人

    当たり旅行支出(速報)は 15万

    5,896 円と推計され、前年比

    11.5%の減となりました(グラフ

    は次ページ)。

    国籍・地域別では、オーストラ

    リアが最も高く(24 万7千円)、

    次いで中国(23万2千円)、スペ

    イン(22 万4千円)の順で高い

    という結果が出ています。

    中国においては、1人当たり旅

    行支出が前年比 18.4%減少し、

    全国籍・地域の中で最大の減少幅

    となりました。いわゆる「爆買い」

    ブームが一段落した結果だと言

    えます。

    7

  • ◆1人当たり旅行支出の推移

    (3)都道府県別外国人延べ宿泊者数

    平成 28 年の外国人延べ宿泊者数は、

    7,088 万人泊で調査開始以来の最高値を記

    録し、調査を開始した平成 19年と比較する

    と約3倍となっています。

    都道府県別の外国人延べ宿泊者数を見る

    と上位3位は、東京都、大阪府、北海道で、

    神奈川県は9位でした。アジアの国々(中

    国、香港、台湾、シンガポール、タイ等)は、東京や大阪のほか、北海道に宿泊するケ

    ースが多くみられますが、欧米の国々(アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツ、フラン

    ス等)では、東京に次いで京都に宿泊するケースが多いことが分かります。

    一方、1・2位を東京、大阪、京都、北海道が占める中、インドのみ神奈川県が2位

    となっています。

    ◆国籍(出身地)別、都道府県別外国人延べ宿泊者数構成比(上位5都道府県)(平成

    28年 1月~12月(速報値))

    【参考・出典】 観光庁 訪日外国人消費動向調査 平成 29年1月 17日 平成 28年年間値(速報) http://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/syouhityousa.html

    【参考・出典】 観光庁 宿泊旅行統計調査 http://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/shukuhakutoukei.html

    8

    http://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/syouhityousa.htmlhttp://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/syouhityousa.htmlhttp://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/shukuhakutoukei.html

  • 3 横浜市の状況

    340,043291,210

    403,495442,427

    501,392

    719,393

    0

    100,000

    200,000

    300,000

    400,000

    500,000

    600,000

    700,000

    800,000

    H22 H23 H24 H25 H26 H27

    ◆横浜市内の外国人延べ宿泊者数(グラフ)(人泊)

    (単位:人泊)

    地域 H22 H23 H24 H25 H26 H27H27の構成比

    H26-27対前年比

    中国 66,753 44,420 77,223 75,251 99,801 231,953 32.2% 232%アメリカ 82,934 68,703 89,050 91,577 96,621 98,971 13.8% 102%台湾 29,679 22,501 40,786 47,670 54,382 75,099 10.4% 138%韓国 33,098 22,292 26,022 28,742 29,159 36,698 5.1% 126%タイ 3,495 4,186 13,093 13,608 11,849 30,559 4.2% 258%イギリス 12,098 17,218 23,300 25,654 26,390 24,857 3.5% 94%香港 11,078 9,081 7,688 17,572 14,219 21,373 3.0% 150%ドイツ 12,985 11,065 13,892 15,987 15,537 17,402 2.4% 112%フランス 7,945 5,960 8,022 9,570 11,374 14,086 2.0% 124%カナダ 5,773 7,966 13,003 1.8% 163%オーストラリア 9,304 9,980 10,914 1.5% 109%インド 7,161 8,317 10,528 1.5% 127%シンガポール 6,751 5,335 5,259 6,923 10,073 9,814 1.4% 97%マレーシア 3,240 3,508 4,848 6,597 7,078 9,264 1.3% 131%インドネシア 3,380 3,757 7,048 1.0% 188%その他 69,987 76,941 94,312 77,658 94,889 107,824 15.0% 114%

    合計 340,043 291,210 403,495 442,427 501,392 719,393 100.0% 143%

    【参考】 (単位:万人泊)全国合計 2,751 1,842 2,631 3,350 4,482 6,561 - 146%

    (注)

    (注)

    (1)横浜市内の地域別外国人延べ宿泊者数

    日本にどの位の外国人旅行者が訪れているかを把握する指標の一つとして、観光庁

    の宿泊旅行統計調査があります。この調査から、横浜市内の地域別外国人延べ宿泊者

    数を見ると、平成27年は719,393人となり、対前年比で143%の伸びを示しています。

    また、5年前の平成 22年の 340,043人と比較すると、二倍以上となっています。

    ◆横浜市内の地域別外国人延べ宿泊者数

    全国の外国人延べ宿泊者数

    の平成 26 年と平成 27 年の対

    前年度比は、146%となってお

    り、横浜市もこれと同じ傾向

    を示しています。

    ちなみに、横浜市・全国と

    もに、平成 23年の外国人延べ

    宿泊者数が減少しているのは、

    東日本大震災の影響と推察さ

    れます。

    ※出典は、観光庁の宿泊旅行統計調査(暦年データ)である。

    ※横浜市が誘客対象地域として定める8地域(中国・韓国・台湾・香港・タイ・シンガポール・マレーシア・

    インドネシア)(表の地域名が網掛けのもの)に加え、平成 27年の年間宿泊者数が延べ1万人以上の地域を

    掲載している。

    (注)H22~24年のカナダ、オーストラリア、インド、インドネシアは未調査のため、その他に含まれる。

    9

  • ◆横浜市内の外国人延べ宿泊者数の地域別構成比(平成 27年)

    また、平成 27年における横浜市内の外国人延べ宿泊者数の地域別構成比を見ると、

    中国、アメリカ、台湾、韓国、タイの順になっています。このうち、前年比では、タ

    イの伸び率が最も高かったという結果が出ています。

    全国のデータでは、中国、台湾、韓国、香港、アメリカの順になっており、横浜市

    内の特徴として、全国と比べてアメリカの比率が高いことが分かります。

    (2)国際会議統計

    国際会議統計は、日本政府観光局(JNTO)が発行する日本国内における唯一の

    国際会議の開催実績に関する資料です。

    平成 27 年の全国の開催件数は 2,847 件で過去最高を更新しています。都市別の開

    催件数は、東京都(23区)が1位、福岡市が2位と定位置を保ちましたが、仙台市で

    「第3回国連防災世界会議」に関連した会議が多数開催されたことから、例年 10 位

    前後であった仙台市が、3位又は4位が常であった横浜市と京都市を抜き3位となり

    ました。

    外国人参加者数を見ると、平成 23年から平成 27年の参加者総数に占める外国人の

    割合は8%~10%台となっています。横浜市における平成 27 年の外国人参加者は

    18,686人で、東京(23区)に次ぐ全国2位でした。

    会場別(大学・ホテルを除く)の実績を見ると、パシフィコ横浜が開催件数(93件)、

    【参考・出典】文化観光局 調査・統計データ http://www.city.yokohama.lg.jp/bunka/kancon/kanko/data/

    観光庁 宿泊旅行統計調査 http://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/shukuhakutoukei.html

    中国

    32%

    アメリカ

    14%台湾

    10%

    韓国

    5%

    タイ

    4%イギリス3%

    香港3%

    ドイツ2%フランス2%カナダ2%

    オーストラリア

    2%

    インド1%

    シンガポール

    1%

    マレーシア

    1%

    インドネシア

    1%その他

    15%

    10

    http://www.city.yokohama.lg.jp/bunka/kancon/kanko/data/http://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/shukuhakutoukei.html

  •  順位 

    1  パシフィコ横浜    93  パシフィコ横浜 249,189  パシフィコ横浜   16,401

    2  国立京都国際会館  39  国立京都国際会館   98,707  国立京都国際会館  7,751

    3  つくば国際会議場 36  東京ビッグサイト  85,415  グランキューブ大阪  7,614

    4  グランキューブ大阪 34  名古屋国際会議場  77,374  東京ビッグサイト 5,445

    5  神戸国際会議場 28  グランキューブ大阪  76,831  神戸国際展示場 5,257

     参考   国内計   2,847  国内計  1,766,798  国内計   175,033

    開催件数 (件) 参加者総数(人)  外国人参加者数(人)

    参加者総数(249,189 人)、外国人参加者数(16,401 人)で最も多いという結果が出

    ています。

    ◆都市別 国際会議の開催件数

    ◆平成 27年の参加者数

    【外国人参加者数】 【国内参加者数】 【参加者総数】

    ◆平成 27年の会場別国際会議の開催実績(大学・ホテルを除く)

    (注1)「つくば地区」は、つくば市、土浦市を含む。(注2)「沖縄地区」は、那覇市、浦添市、宜野湾市、沖縄市を含む。

    11

  • PHOTO by Hideo MORI

    (3)横浜市の調査

    文化観光局では、ブランド力向上や集客・賑わいづくりの一環として、アジア諸国

    を対象としたプロモーション及び誘客を行っており、今後のプロモーション戦略や施

    策検討に活用するため、アジア諸国に対するインターネット調査を行っています。

    ◆横浜市に関する意識・生活行動実態調査(平成26、27年度)

    アジア6か国・地域(シンガポール、マレーシア、インドネシア、香港、タイ、台

    湾)在住の海外旅行経験があり、かつ訪日意向のある人を対象にインターネット調査

    を行いました。

    国内各都市の認知度を聞いたところ、東京と北海道の認知度は 100%近くに達して

    いました。横浜の認知度は約9割でしたが、「横浜の特徴まで認知している」と回答

    した人は、3割~5割にとどまりました。

    また、横浜の特徴を認知している人に、「横浜市

    と聞いて思い浮かぶ特徴」を聞いたところ、全て

    の国・地域で2位以内に「美しい夜景を見ること

    ができる」が入りました。

    今後日本へ旅行をする際に、行ってみたいと思

    われる都市(来訪意向)を聞いたところ、上位に

    挙がったのは、東京、大阪、北海道でした。横浜

    への来訪意向は、シンガポールで9.7%、マレーシアで14.2%、インドネシアで26.6%、

    香港で 9.3%、タイで 18.7%、台湾で 10.3%と、インドネシアが最も高いという結果

    になりました。

    【各国・地域の訪日意向者が訪れたい都市】

    【参考・出典】日本政府観光局(JNTO)国際会議統計 http://mice.jnto.go.jp/data/meeting_statistics.php

    パシフィコ横浜 平成 29年1月 11日お知らせ http://www.pacifico.co.jp/pacifico/press/news/tabid/342/Default.aspx?itemid=378&dispmid=925

    ●シンガポール ●マレーシア ●インドネシア ●香港 ●タイ ●台湾

    都市名 % 都市名 % 都市名 % 都市名 % 都市名 % 都市名 %

    1 北海道 69.7 1 東京 74.1 1 東京 72.8 1 北海道 63.4 1 北海道 66.6 1 北海道 66.4

    2 東京 68.1 2 北海道 60.8 2 大阪 61.6 2 東京 47.8 2 東京 58.9 2 東京 46.4

    3 大阪 56.6 3 大阪 57.6 3 山梨(富士山) 46.6 2 大阪 47.8 3 大阪 46.6 3 大阪 42.7

    4 京都 40.9 4千葉(東京ディズニーランド)

    42.4 4千葉(東京ディズニーランド)

    43.8 4 沖縄 42.9 3 山梨(富士山) 46.6 4 京都 41.5

    5千葉(東京ディズニーランド)

    36.9 5 山梨(富士山) 40.2 5 京都 40.6 5 京都 33.9 5 京都 42.6 5 沖縄 35.5

    5 山梨(富士山) 36.9 6 京都 33.5 6 北海道 39.7 6 名古屋 32.9 5千葉(東京ディズニーランド)

    42.6 6千葉(東京ディズニーランド)

    34.8

    7 沖縄 28.8 7 沖縄 20.9 7 広島 31.3 7 山梨(富士山) 17.4 7 沖縄 27.3 7 名古屋 31.8

    8 名古屋 18.1 7 名古屋 20.9 8 名古屋 28.4 8千葉(東京ディズニーランド)

    16.8 8 福岡 26.7 8 山梨(富士山) 26.7

    9 広島 13.4 9 広島 17.7 9 横浜 26.6 9 神戸 14.3 9 広島 19.0 9 箱根 16.7

    10 神戸 11.9 10 神戸 16.1 10 沖縄 24.4 10 奈良 13.0 10 横浜 18.7 10 奈良 12.4

    11 横浜 9.7 11 横浜 14.2 11 神戸 15.9 11 福岡 12.7 11 名古屋 13.8 11 福岡 10.3

    12 福岡 9.1 12 福岡 10.1 12 福岡 10.6 12 箱根 11.8 12 神戸 13.5 11 横浜 10.3

    12 箱根 9.1 13 奈良 4.7 13 奈良 5.0 13 横浜 9.3 13 奈良 9.8 11 神戸 10.3

    14 奈良 7.5 14 箱根 4.4 14 鎌倉 4.7 14 金沢 8.7 14 金沢 5.8 14 鎌倉 9.4

    15 日光 5.3 15 日光 3.8 15 箱根 4.4 15 広島 7.5 14 日光 5.8 15 広島 9.1

    16 金沢 3.8 16 神奈川 3.5 16 日光 4.1 16 鎌倉 6.5 16 鎌倉 4.9 16 日光 6.4

    17 神奈川 3.1 17 金沢 3.2 17 金沢 3.4 17 神奈川 6.2 17 神奈川 4.6 17 金沢 6.1

    18 鎌倉 2.8 18 鎌倉 2.8 18 神奈川 1.9 18 日光 5.0 18 箱根 4.3 17 神奈川 6.1

    12

    http://mice.jnto.go.jp/data/meeting_statistics.phphttp://www.pacifico.co.jp/pacifico/press/news/tabid/342/Default.aspx?itemid=378&dispmid=925http://www.pacifico.co.jp/pacifico/press/news/tabid/342/Default.aspx?itemid=378&dispmid=925

  • ◆タイ在住者へのインターネット調査(平成 28年度)

    タイ在住の横浜来訪経験者に対するインターネット調査によれば、最も多く訪れら

    れている場所・観光資源は、「横浜中華街」(56.2%)、次いで、横浜で特徴的な観光

    資源として認知されている「夜景」(44.2%)となりました。

    また、来訪した場所等での満足度は9割を超えるとともに、約9割の人が横浜を旅

    行先として薦めたいという結果になりました。

    (4)その他民間調査

    ◆外国人に人気の観光スポット(トリップアドバイザー発表のランキングから)

    トリップアドバイザー株式会社のWEBサイトによれば、当該WEBサイトは数億

    人もの旅行者からの生の声や、旅に関する様々な情報を掲載している世界最大の旅行

    サイトであり、700万件以上のホテル、レストラン、観光スポットに対して4億 6,500

    万件以上の口コミ情報を掲載しているとのことです(平成 29年3月時点)。

    上記WEBサイトでは、1年間に投稿された外国語の口コミ評価を基に、外国人に

    人気の観光スポット上位 30位を毎年発表しており、平成 26年から 28年の3年間は、

    1位が伏見稲荷大社(京都府京都市)、2位が広島平和記念資料館(広島県広島市)、

    3位が厳島神社(広島県廿日市市)で変動がありませんでした。

    横浜市では、平成 27 年にみなとみらい 21 が 17 位にランクインしましたが、平成

    28年は再び圏外となりました。一方で、同じくトリップアドバイザーが発表している

    日本の人気観光都市ランキングでは、平成 28年に9位に入っています。

    神奈川県内の人気観光スポットを見ると、毎年

    10 位前後に箱根彫刻の森美術館がランクインし

    ており、上記WEBサイトへの書き込みでは、「今

    回の日本への旅行の中で最も印象的な場所の一

    つだった。」といった声が聞かれました。

    国の調査によれば、外国人向けの一部のツアー

    では日程に富士山や鎌倉、京都と併せて箱根彫刻

    の森美術館が組み込まれており、更に箱根の某ホ

    テルでは、お勧めの観光スポットとして、外国人

    宿泊客に、芦ノ湖や箱根神社と並び同美術館を紹介しているとのことです(平成 27

    年2月環境省関東地方環境事務所委託調査、平成 27 年7月国土交通省中国運輸局委

    託調査)。

    また、訪日外国人の約7割が個人旅行(航空券と宿泊がセットになったパッケージ

    利用含む)であり、彼らの多くはガイドブックを参考に日本を旅行しています(DB

    J・JTBFアジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(平成 28年版))。欧米で

    代表的なガイドブック(英語版)を調べたところ、ロンリープラネット Tokyoでは東

    京からの日帰り旅行先として箱根や鎌倉、日光が掲載されており、同美術館が箱根の

    「the best sight」に選ばれています。また、星の格付けで有名なミシュラン・グリ

    ーン・ガイドでも同美術館は「2つ星」を獲得しています。

    【参考・出典】文化観光局 横浜市に関する意識・生活行動実態調査 http://www.city.yokohama.lg.jp/bunka/miryoku/chosa.html

    【箱根彫刻の森美術館】

    13

    http://www.city.yokohama.lg.jp/bunka/miryoku/chosa.html

  • 【外国人に人気の観光スポット2015(平成 27年)トップ30】

    【外国人に人気の観光スポット2016(平成 28年)トップ30】

    【日本の人気観光都市 2016(平成 28年)トップ10】

    14

  • 4 訪日外国人旅行者のニーズはどこにあるのか

    訪日外国人旅行者の受入環境整備を考えるうえでは、彼らが日本に何を期待している

    のか、実際に日本を訪れてどう感じたのかを把握する必要があります。

    ここでは、観光庁や民間調査機関が行った訪日外国人旅行者に対するアンケート結果

    を紹介します。

    (1)訪日旅行に期待すること

    ①訪日旅行のきっかけ

    株式会社日本政策投資銀行・公益財団法人日本交通公社の「DBJ・JTBFアジ

    ア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(平成 28年版)」によれば、日本旅行をした

    いと考えたきっかけは、調査対象全体では、

    「自然や風景」「日本食」「文化・歴史」が上

    位3位となっています。また、アジア全体で

    は、「自然や風景」「日本食」に次いで「温泉」が

    多く、欧米豪全体では、「文化・歴史」が最も

    多く、「ライフスタイル」や「世界遺産」への関

    心も高いことが分かりました。

    ②今回したこと、再来日時にしたいこと

    観光庁の「訪日外国人消費動向調査(平成

    27年 年次報告書)」によると、日本滞在中に

    「今回したこと」では、「日本食を食べること」

    「ショッピング」「繁華街の街歩き」「自然・

    景勝地観光」「日本の酒を飲むこと」の順で選

    択率が高く、また、「次回したいこと」では、

    「日本食を食べること」「ショッピング」「自

    然・景勝地観光」「温泉入浴」「繁華街の街歩き」

    の順で選択率が高いという結果でした。

    (2)旅行中に困ったこと

    平成 29 年2月に観光庁が公表した「訪日

    外国人旅行者の国内における受入環境整備

    に関するアンケート」では、旅行中困ったこ

    【参考・出典】トリップアドバイザー株式会社 プレスリリース http://tg.tripadvisor.jp/news/pr/

    環境省 富士箱根伊豆国立公園 各種資料 平成26年度箱根地域及び富士山地域における外国人旅行者動向把握調査業務 http://www.env.go.jp/park/fujihakone/data/

    国土交通省 中国運輸局 平成 27 年度広域観光周遊ルート形成促進に向けた中国地方基礎調査事業 https://wwwtb.mlit.go.jp/chugoku/kankou/kakushuhoukoku.html

    (株)日本政策投資銀行・(公財)日本交通公社 平成 28年 10月6日 DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査

    (平成 28年版) http://www.dbj.jp/investigate/etc/index.html

    【今回したこと、再来日時にしたいこと】

    15

    http://tg.tripadvisor.jp/news/pr/http://www.env.go.jp/park/fujihakone/data/https://wwwtb.mlit.go.jp/chugoku/kankou/kakushuhoukoku.htmlhttp://www.dbj.jp/investigate/etc/index.html

  • ととして「施設等のスタッフとのコミュニケーション」が最も多く、次いで「無料公

    衆無線LAN環境」「多言語表示」でした。一方で、「困ったことはなかった」という

    回答は 30.1%(複数回答の場合)でした。

    「施設等のスタッフとのコミュニケーション」「多言語表示」で困った場所は、「飲

    食・小売店」が最多でした。また、「無料公衆無線LAN」を利用したかったが利用で

    きなかった場所は、「鉄道車内」が最多でした。

    【旅行中に困ったこと】

    (3)滞在中の情報源

    ①滞在中にあると便利な情報

    観光庁の「訪日外国人消費動向調査(平成 27年 年次報告書)」では、日本滞在中に

    あると便利な情報として「無料公衆無線LAN」(53.3%)が最も多く、次いで「交通

    手段」(47.7%)、「飲食店」(33.2%)、「宿泊施設」(27.0%)、「買物場所」(26.5%)

    をあげる回答が多いという結果でした。

    ②滞在中に得た情報源で役に立ったもの

    また、(3)①と同じ調査では、日本滞在

    中に得た旅行情報源で役に立ったものとし

    て「インターネット(スマートフォン)」の

    選択率が 56.4%と圧倒的に多く、次いで

    「インターネット(パソコン)」(22.1%)

    の選択率が高いという結果でした。

    ③通信手段の利用実態

    ②では、滞在中もスマートフォンで情報

    収集しているという実態が明らかになりま

    した。

    【滞在中に得た情報源で役に立ったもの】

    16

  • そこで、どのような通信手段を利用しているのか調べたところ、「訪日外国人旅行者

    の国内における受入環境整備に関するアンケート」(平成 29年2月観光庁)によると、

    訪日外国人旅行者が最も利用した通信手段は「無料公衆無線LAN」で、「モバイル

    Wi-Fiルーター」「国際ローミング」が続く結果となりました。

    日本の無料公衆無線LAN環境について、前回の訪日時と比べて「かなり改善して

    いる」「多少改善している」の割合は計 60.5%でした。また、「利用したかったが利用

    できなかった」場所としては鉄道車内が 24.7%と最多でした。

    【参考・出典】(株)日本政策投資銀行・(公財)日本交通公社 平成 28 年 10 月6日 DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査

    (平成 28年版) http://www.dbj.jp/investigate/etc/index.html

    観光庁 訪日外国人消費動向調査(平成 27年 年次報告書) http://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/syouhityousa.html

    観光庁 訪日外国人旅行者の国内における受入環境整備に関するアンケート(平成 29年2月)

    http://www.mlit.go.jp/kankocho/news08_000233.html

    調査結果から読み取れること

    ○興味・関心があることは

    「自然や風景」「日本食」で、再来日時もこれらを経験したいと思っている。

    ○不満なことは

    「コミュニケーション」「多言語表示」で、特に「飲食・小売店」において。

    「無料公衆無線LAN環境」で、特に「鉄道車内」において。

    ○滞在中に知りたい情報は

    「無料公衆無線LAN」「交通手段」「飲食店」について。

    ○滞在中の情報収集は

    主に「スマートフォン」で。

    17

    http://www.dbj.jp/investigate/etc/index.htmlhttp://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/syouhityousa.htmlhttp://www.mlit.go.jp/kankocho/news08_000233.html

  • 1 多言語対応の取組

    第2部 横浜市関連の取組

    第2部では、横浜市や市内事業者等による訪日外国人旅行者の受入環境整備に係る主

    な取組を紹介します。

    (1)多言語対応の基本ツールの提供

    訪日外国人旅行者の受入に対する

    市内事業者の方々の関心や意欲に応

    えるため、横浜市及び公益財団法人

    横浜観光コンベンション・ビューロ

    ー(以下、YCVB)では、以下の多言語対応

    の基本ツールを整備し、YCVBのWEBサイトでワンストップサービスとして提供

    しています。

    ①横浜市内固有名詞の対訳語一覧

    観光庁の「多言語対応の改善・強化に関するモデル事業」として、平成 26 年度に

    市内の観光施設や橋・公園などの公共物について、英語、中国語(繁体字・簡体字)、

    韓国語で対訳語 138語を作成したものです。施設の周辺地図を多言語で作成する際や、

    多言語のWEBサイトやパンフレットなどを作成する際に活用されることが見込ま

    れています。

    【対訳語の例】

    ②YOKOHAMA訪日外国人受入対応マニュアル

    平成 27 年度から、横浜を訪れる訪日外国人旅行者の国別実績・特徴やインバウン

    ド周辺の情報など、外国人対応に役立つ情報を掲載した「訪日外国人受入対応マニュ

    アル」を整備し、毎年改訂しています。

    また、マニュアルには、挨拶、宿泊、観光、買い物、食事などのシーン別に、外国

    人との会話でよく使われる 355文例を会話集としてまとめています。訪日外国人旅行

    者との会話のサポートや事業者に指さし会話シートとして活用してもらうことが狙

    いです。上記の会話集を、想定シーンや言語から検索できるシステムも公開されてい

    ます。

    ③多言語音声翻訳アプリ(VoiceTra)の提供

    VoiceTra(ボイストラ)はNICT(国立研究開発法人情報通信研究機構)が、外

    国人とのコミュニケーションの円滑化を目指して開発したスマートフォン・タブレッ

    ト用の多言語音声翻訳アプリで、旅行会話用としての翻訳精度を備えています。音声

    を聞き取って翻訳し自動的に発声するもので、平成 29 年3月現在、

    31言語に対応しています。

    YCVBのWEBサイトからもダウンロードが可能で、市内事業者

    【YCVBのWEBサイトのバナー】

    18

  • に活用されることが期待されています。

    また、平成 28年2月には、泉岳寺駅を除く京急線全 72 駅に VoiceTraが搭載され

    た駅案内用タブレット端末が導入されています。

    (2)公共サインの多言語化

    ①公共サインガイドライン策定の経緯

    平成6年度の区づくり推進費創設時に、複数の区役所で公共サイン設置の提案があ

    りました。当時の都市計画局都市デザイン室が、公共サインは重要なストリートファ

    ニチャーとして捉えており、提案のあった区役所と共に設置や表示、管理の考え方な

    どを示した「公共サインガイドライン」を平成7年度に策定しました。

    ②公共サインガイドラインの多言語化の経緯

    「公共サインガイドライン」では、平成7年度の策定当初から多言語化の方向性は

    示していたものの、ピクトグラムに加え日本語と英語の2か国語での表示を基本とし

    ていました。その後、平成 22年の羽田空港の国際化及び 2010年日本APEC横浜開

    催を契機に、誘導サイン(矢羽サイン)については、中国語と韓国語を加えた4か国

    語を基本として、本格的な整備を進めています。

    なお、地図を使って主要な施設など

    の位置を表す案内サインについては、

    駅等の交通結節点やピクトグラムの

    凡例において4か国語表記とし、その

    他の施設の名称については、日本語と

    英語の2か国語表記としています。

    なお、みなとみらい 21 中央地区、

    みなとみらい 21 新港地区、横浜駅東

    口、横浜駅西口、関内地区、関外地区

    及び新横浜地区では、誘導サインの4

    か国語化について整備を済ませてい

    ます。

    (3)食に関する多言語対応

    ①ぐるなびとの連携による取組

    株式会社ぐるなび(以下、ぐるなび)から横浜市の「共創フロント」に対して、市

    内飲食店における訪日外国人旅行者受入環境の向上について提案いただいたことを

    契機として、平成 28年1月に、横浜市とぐるなびの間で、「訪日外国人旅行者受入環

    【参考・出典】YCVB 外国人観光客受入のための多言語対応支援メニュー http://www.welcome.city.yokohama.jp/ja/ycvb/glossary/

    NICT VoiceTraダウンロードページ http://voicetra.nict.go.jp/

    総務省 平成 27年 4月 14日【関東総通】e-コムフォ KANTO http://www.soumu.go.jp/soutsu/kanto/e-komfo/27/0414kk.html

    京浜急行電鉄 平成 28年2月 17日ニュースリリース http://www.keikyu.co.jp/company/news/2015/20160217HP_15201TK.html

    【市営地下鉄関内駅出入口の誘導サイン(上部)と案内サイン(左下)】

    19

    http://www.welcome.city.yokohama.jp/ja/ycvb/glossary/http://voicetra.nict.go.jp/http://www.soumu.go.jp/soutsu/kanto/e-komfo/27/0414kk.htmlhttp://www.keikyu.co.jp/company/news/2015/20160217HP_15201TK.html

  • 境整備に関する連携協定」が締結されました。

    なお、自治体がぐるなびと訪日外国人旅行者受入環境整備に特化した協定を締結す

    るのは、横浜市が初めてです。

    具体的な取組としては、多言語メニュー導入店舗の拡充、飲食店

    向けインバウンド対策セミナーの開催、ぐるなびが蓄積したビッグ

    データ等を活用した横浜の訪日外国人旅行者の受入に関する調査・

    分析などを実施します。

    平成 28年8月には、連携協定に基づいて、外国人旅行者向けレス

    トランガイド「Yokohama Restaurant Guide」を製作し、市内の観光

    案内所、ホテル及び観光施設など約 100か所で無料配布しています。

    掲載内容は、インバウンド対応可能な市内飲食店(6エリア別、

    計 89店舗)について、営業時間や住所などの基礎情報に加え、店内

    の Wi-Fi利用環境や英語メニューの用意など外国人旅行者の関心が

    高い情報についてアイコンを活用して、分かりやすく表示していま

    す(平成 29年2月に第二版を発行)。

    使用言語は英語ですが、QRコードで多言語WEBサイト(英語・

    中国語・韓国語)に移動が可能です。

    また、平成 28年3月と 11月には、市内飲食店を対象に訪日外国人対応についての

    セミナーを開催しています(3月:35社(101人)参加、11月:23社(52人)参加)。

    ②飲食メニューの多言語化支援

    YCVBでは、横浜市とぐるなびとの連携協定による取組を賛助会員を通じて推進

    すると同時に、市内飲食店を対象に、神奈川県の飲食店向け多言語メニュー作成シス

    テム「South of Tokyo, KANAGAWA food」を活用した研修会を行っています(平成 28

    年度:7回実施、46人参加)。

    このWEBサイトでは、多言語(9言語、10種類)の飲食メニューが作成でき、作

    成したメニューや店舗の情報を「外国語対応店舗検索サイト」(神奈川県公式WEB

    サイト)に掲載することもできます。

    (4)おもてなしタクシー

    飛鳥交通株式会社(以下、飛鳥交通)から、横浜市の「共創フロント」に対して、

    タクシーを活用した訪日外国人旅行者受入環境の向上について提案いただいたこと

    【参考・出典】神奈川県 South of Tokyo, KANAGAWA food https://kanagawa-guide.jp/create/

    【参考・出典】外国人旅行者向け横浜の食を特集したページ(株式会社ぐるなび作成) https://gurunavi.com/en/site/yokohama/

    連携事項 ①市内の飲食店における外国人旅行者への対応、受入環境の向上 ②市内の飲食店等の外国人旅行者向けの情報発信の強化 ③市内及び全国の飲食店における外国人旅行者の受入に関する調査及び分析 ④その他

    20

    https://kanagawa-guide.jp/create/https://gurunavi.com/en/site/yokohama/

  • を契機として、平成 28 年 12 月に横浜市と飛鳥交通の間で、「訪日外国人旅行者受入

    環境整備(タクシー)に関する連携協定」が締結されました。

    自治体がタクシー事業者と訪日外国人旅行者受入環境整備に特化した協定を締結

    するのは、横浜市が初めてです。

    (5)おもてなし英語セミナー

    株式会社イーオン(以下、イーオン)から、横浜市の「共創フロント」に対して、

    訪日外国人旅行者受入環境の向上を目的とする英会話セミナーの無償提供について

    提案いただいたことを契機として、平成 29年2月に横浜市とイーオンの間で、「訪日

    外国人旅行者受入環境整備(英語セミナー)に関する連携協定」が締結されました。

    自治体が英会話事業者と訪日外国人旅行者受入環境整備に特化した協定を締結する

    のは、横浜市が初めてです。

    具体的な取組

    ○「おもてなし英語セミナー」の開催

    目 的:受講者の英語力やホスピタリティ精神の一層の向上を通して、横浜市

    全体の外国人旅行者受入環境の更なる充実を図る。

    対 象 者:観光施設事業者、飲食事業者、バス・鉄道事業者、タクシー事業者など

    特 徴:英語での挨拶や横浜観光に関する情報など基礎的な内容だけでなく、

    観光関連事業者、飲食事業者、交通事業者などの受講者がそれぞれの

    現場で求められる会話表現なども学ぶことができる。

    費 用:参加費無料(講師派遣やテキスト代については、イーオンが負担)

    開始時期:平成 29年夏頃を予定

    【参考・出典】文化観光局 平成 28年 12月 15日記者発表資料 http://www.city.yokohama.lg.jp/bunka/outline/press/20161216125842.html

    【参考・出典】文化観光局 平成 29年2月 15日記者発表資料 http://www.city.yokohama.lg.jp/bunka/outline/press/20170215162822.html

    連携事項 ①市内におけるタクシー等での外国人旅行者への対応の強化 ②市内におけるタクシー等での外国人旅行者向けの情報発信の強化 ③市内及び首都圏地区における外国人旅行者の動向に関する調査及び分析 ④その他

    21

    http://www.city.yokohama.lg.jp/bunka/outline/press/20161216125842.htmlhttp://www.city.yokohama.lg.jp/bunka/outline/press/20170215162822.html

  • (6)観光案内所の機能強化

    現在、市内には、横浜駅観光案内所、桜木町駅観光案内所、新横浜駅観光案内所の

    3か所の観光案内所があり、観光施設や宿泊施設の案内、イベントなどの情報提供、

    各種マップ・パンフレット類の提供など、観光客のサポートをしています。スタッフ

    は全員英語対応が可能(その他中国語・韓国語各1名など)です。

    なお、上記3か所の観光案内所に次ぐ存在として民間観光案内所も取

    組を行っています。平成 28年度には、「横浜トラベルインフォスポット」

    に名称も一新し、訪日外国人旅行者への認知も見据えてロゴマークを各

    案内所にて掲出しています。

    現在、「横浜トラベルインフォスポット」の約1/3が英語対応可能

    であり、公衆無線LANが利用できるスポットも全体の5割弱を占めて

    います。

    【横浜トラベルインフォスポット参加事業者数/拠点数】

    62事業者/92か所 ※平成 29年2月6日現在

    観光施設 17施設

    美術館・博物館、文化施設 9施設

    宿泊施設 25施設

    商業施設 18施設(うち、コンビニエンスストア 11店舗)

    インフォメーション 5拠点(うち、横浜市外2拠点)

    交通機関 8拠点

    その他 10拠点

    【参考・出典】YCVB 横浜観光情報 観光案内所 http://www.welcome.city.yokohama.jp/ja/tourism/tic/index.php

    約 44万人

    うち 外国人 約7万人

    (人)

    22

    http://www.welcome.city.yokohama.jp/ja/tourism/tic/index.php

  • (7)回遊性向上の取組

    訪日外国人旅行者の半数以上が訪れるといわれる東京に隣接することは、横浜市の

    誘客においての強みでもあり、また弱みでもあります。東京からの日帰り客を呼び込

    むことが、横浜市にとって重要になります。

    YCVBでは、東京における横浜情報の露出拡大の取組として、首都圏で横浜のマ

    ップなどを置いていただける案内所を「横浜タッチポイント」と位置付けると同時に、

    季節ごとのイベントや観光情報を提供しています。

    また、ホテルのコンシェルジュへの情報提供にも取り組んでおり、東京から横浜を

    提案いただくよう働きかけています。

    さらに、訪日外国人旅行者向けの横浜観光の促進やネットワークづくりを狙いとし

    て、都内の観光案内所や宿泊施設などのスタッフを対象に、平成 29年3月に第1回「横

    浜見学会」を実施しています。

    (8)事業者との連携・人材育成等に関するその他の取組

    ①来訪者受入環境整備ワーキング

    YCVBでは、約 600 社の賛助会員による観光・MICE事業の情報交換の場とし

    て「事業推進連絡会(※)」を運営しています。 [(※)平成 28年 12月 13日現在:182

    社、383名]

    事業推進連絡会の活動として、平成 28年度は、国内誘客、海外誘客、MICE、受

    入環境整備(来訪者支援)の4つの事業と連動したテーマに基づき、事業者と連携し

    たワーキング活動(分科会)を行っています。

    来訪者受入環境整備ワーキングでは、訪日外国人旅行者の受入や案内・発信機能を

    強化するために、多言語・多文化対応やMICEを含むインバウンド全般の受入環境

    整備の向上を目指し、活動を行っています。

    ②商店街の訪日外国人旅行者対応に関する支援

    経済局では、訪日外国人旅行者への対応を検討する商店街に対し、専門機関と連携

    してセミナーを開催したり、訪日外国人旅行者に関する相談への助言やコンサルティ

    ングなどの支援を行っています。平成 28年度は、専門家の講演や支援制度の紹介を交

    えた「商店街インバウンド対応セミナー」を7月に開催しました。

    また、無料公衆無線LANの設置など施設整備費用に対する補助や、商店街が作成

    するマップやホームページの多言語

    化などソフト事業への支援も行って

    います。

    (右図)ソフト事業への支援例:本

    牧リボンファンストリートMAP

    (本牧リボンファンストリート商店会)

    【参考・出典】 経済局 補助金・助成金 商店街活性化 http://www.city.yokohama.lg.jp/keizai/hojo/

    【本牧リボンファンストリートMAP】

    23

    http://www.city.yokohama.lg.jp/keizai/hojo/

  • マット コンパス

    ※写真はイメージです。

    ムスリム対応

    ムスリムとは、イスラーム(イスラム教)を信仰している人々のことをいいます。イ

    スラームには、生活習慣に関する様々な教えがあり、ムスリムはその教えに基づいて生

    活をしています。ムスリムは世界人口の約1/4を占めており、東南アジアに多くの信

    徒がいます。

    近年、ビザ要件の緩和やLCCの就航等により東南アジアからの旅行者が急増してお

    り、マレーシアやインドネシアからのムスリム旅行者が今後一層増加することが見込ま

    れます。ムスリム旅行者を受け入れる際には、ムスリムの生活習慣へ

    の配慮、とりわけ飲食店や宿泊施設において、食や礼拝への配慮が必

    要となります。

    文化観光局とYCVBは、平成 25年度から横浜観光情報公式WEBサイト(英語版)

    内にムスリム旅行者向けの観光情報ページを開設するなど、情報発信に取り組んでいま

    す。

    また、文化観光局では、平成 26 年度から、

    特にマレーシアやインドネシアからの旅行者

    を念頭に、ムスリムが生活習慣上必要とする

    「マット」と「コンパス」を、市内の宿泊施設

    や飲食店、観光施設等に順次設置しています

    (平成 29年3月現在、市内 20施設に設置)。

    その他にも、市内事業者を対象に、ムスリム

    旅行者受入対応セミナーを開催し、理解促進を

    図っています。

    <参考>イスラームの教えと生活習慣 ・豚肉を口にすることは許されていない。 ・アルコール飲料も避けるべきとされている。 ・イスラームの教えでは、礼拝は1日5回、決められた時間に行う。 ・礼拝は清潔な場所で身体を清めてからキブラ(マッカの方角)に向かって行う。

    YCVB

    MUSLIM TOURIST INFORMATION

    のトップページ

    【参考・出典】

    観光庁 ムスリムおもてなしガイドブック http://www.mlit.go.jp/kankocho/news03_000137.html

    YCVB MUSLIM TOURIST INFORMATION http://www.yokohamajapan.com/muslim/

    文化観光局 平成 26年5月 30日記者発表資料

    http://www.city.yokohama.lg.jp/bunka/outline/press/20140530172822.html

    24

    http://www.mlit.go.jp/kankocho/news03_000137.htmlhttp://www.yokohamajapan.com/muslim/http://www.city.yokohama.lg.jp/bunka/outline/press/20140530172822.html

  • 【参考・出典】横浜ワールドポーターズWEBサイト http://www.yim.co.jp/index.html

    【参考・出典】農林水産省 グローバル・フードバリューチェーン推進官民協議会 第2回分野別研究会

    資料1「ハラール」に係る取組状況 http://www.maff.go.jp/j/kokusai/kokkyo/food_value_chain/bunya_2.html

    ≪参考≫横浜ワールドポーターズの「礼拝室(プレイヤールーム)」

    横浜ワールドポーターズ(経営:株式会社横浜インポートマート)では、平成 27年9月

    から、訪日外国人旅行者の受入環境を強化するため、お祈りを必要とする顧客のための「礼

    拝室(プレイヤールーム)」を設置しています。

    概要

    利用場所:6階 (横浜ワールドビジネスサポートセンター前)

    利用方法:2階インフォメーションに声かけの上、誰でも利用可能

    仕様:天井に方角を表示

    男女別礼拝スペースのためのパーテーションを用意

    隣接給湯室にお清め用の水場(男女兼用)を設置

    ムスリム向けのお祈り用マットとコンパスを貸出

    外国人向け観光情報パンフレット設置

    利用実績

    平成 27年9~12月:90人

    平成 28年1~12月:1,053人

    平成 29年1~2月:169人

    礼拝室(プレイヤールーム)イメージ

    ≪参考≫ハラールとハラーム

    ○ハラール(Halal)食品とは、イスラムの法に基づき食べることを許された食品。

    ○ハラーム(Haram)食品とは、食べることを禁止された食品。

    ハラール食品であることを確認する仕組みとしてハラール認証制度が発達

    <確認項目>

    ○ハラーム食品に汚染(含有、接触)されていないか。

    ○イスラム法に基づくと畜方法を行っているか。

    どこまで厳密に汚染されていないかを確認

    するのは、各国の認証機関ごとに異なる。

    25

    http://www.yim.co.jp/index.htmlhttp://www.maff.go.jp/j/kokusai/kokkyo/food_value_chain/bunya_2.html

  • 【当日の様子】

    【参考・出典】港湾局 平成 28年6月 22日記者発表資料 http://www.city.yokohama.lg.jp/kowan/news/houdou/2016houdou/160622.html

    港でのおもてなし

    平成 29 年の横浜港には、3隻の外国客船が初入港予定です。その他にも、横浜発

    着クルーズを実施する「ダイヤモンド・プリンセス」や「セレブリティ・ミレニアム」

    等の外国客船も入港予定となっています。

    港湾局では、超大型客船が横浜に寄港する際には、大黒ふ頭での受け入れを行い、

    平成 28年3月以降、「おもてなし」を実施しています。平成 28年6月の「クァンタム・

    オブ・ザ・シーズ」の大黒ふ頭着岸にあたっては、「おもてなし」メニューの充実のた

    め、下記のサービスを実施しました。

    <サービスの提供内容>

    ○臨時観光案内所の開設

    ○無料シャトルバスの運行

    ①大黒ふ頭⇔桜木町駅

    ②周遊バス(大黒ふ頭-三溪園-桜木町駅-大黒ふ頭)[クルー用サービス]

    ○横浜観光コンベンションビューローと横浜ショッピング・キャンペーン実行委員

    会※の活動

    ①市内観光マップの配布

    ②臨時免税店の出店

    ③無料公衆無線LANサービスの提供

    ④両替サービスの提供

    ○「岡津太鼓」による歓送演奏

    ※横浜ショッピング・キャンペーン実行委員会について

    活動内容:横浜への外国人観光客誘致を目的とした共同販促事業

    構成団体:(株)コロワイド MD、(株)ジャパンインバウンドソリューションズ、(株)そごう・西武、

    (株)高島屋、(株)ドンキホーテ、(株)ビッグカメラ、(株)ポートサービス、(株)マツ

    モトキヨシ、三井不動産(株)、(株)横浜岡田屋、横浜シティ・エア・ターミナル(株)、

    横浜新都市センター(株)、横浜ダイヤビルマネジメント、(株)ルミネ

    26

    http://www.city.yokohama.lg.jp/kowan/news/houdou/2016houdou/160622.html

  • 2 交通関係の取組

    【ステーションアテンダント】

    国土交通省では、観光施策の立案や旅行商品の企画を行うためには、訪日外国人も含

    めた旅客流動の実態を正確に捉えることが必要として、訪日外国人の都道府県を越える

    国内流動に関して、流動量の分析を行うことができるデータ(FF-Data:Flow of

    Foreigners-Data)を作成しています。

    分析例として、地方運輸局ブロック別のブロック内移動の交通機関分担率を算出して

    おり、関東運輸局管内を

    見ると第一に鉄道、次い

    でバスでの移動が多い

    ことが分かります。

    旅行者にとって、旅先

    でスムーズに移動でき

    るかどうかは切実な問

    題であり、交通事業者の

    取組は、受入環境整備の

    観点からも益々重要に

    なると考えられます。

    ここでは、交通事業者

    の取組を紹介します。

    (1)市営交通の取組

    ①駅ナンバリング

    横浜市ではこれまで、2002FIFAワールドカップ(日韓ワールドカップ)決勝戦

    や第4回及び第5回アフリカ開発会議(TICAD Ⅳ、TICAD Ⅴ)などの国際

    的なイベントや会議が開催され、こうした大規模行事を契機として、新たな取組が行

    われました。

    2002FIFAワールドカップ開催時には、訪日外国人旅行者にも駅を識別しやすく

    するため、市営地下鉄の全 32駅(当時)に駅のナンバリングを導入しました。当時は

    営業路線がブルーラインだけであったため、ナンバーのみの表示でした。その後、平

    成 20年3月にグリーンラインが開業し、路線ごとにアルファベット表示と数字を組み

    合わせた形になりました。現在では、多くの交通事業者で導入されている取組ですが、

    交通局によれば、当時は、他に導入

    している鉄道事業者はおそらくなく、

    先駆けだったということです。

    ②ステーションアテンダント

    平成 27年 12月から、新たに案内業務を専門に行うステーション

    アテンダントを横浜駅に配置しました。訪日外国人旅行者や地下鉄

    に不慣れな方などに積極的に声を掛け、乗車券類の購入方法、目的

    地への最適な乗換ルート、駅周辺の施設等について、「おもてなし

    のこころ」で案内し、快適に御利用いただける駅づくりを目指した

    ものです。また、平成 28年 10月からは、新たに新横浜駅と桜木町

    【参考・出典】国土交通省 FF-Data(訪日外国人流動データ) http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/soukou/sogoseisaku_soukou_fr_000022.html

    ◆運輸局ブロック別 ブロック内移動の交通機関分担率

    【駅ナンバリングの例】

    27

    http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/soukou/sogoseisaku_soukou_fr_000022.htmlhttp://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/soukou/sogoseisaku_soukou_fr_000022.html

  • 【アプリイメージ】

    駅の2駅にも拡大導入しました。

    ③ぶらり観光SAN路線

    訪日外国人旅行者にとって、路線バスは、利用することが難しい公共交通機関の一

    つであろうと想像できます。

    交通局では、平成 28年 10月から、訪日外国人旅行者を含めた観光客の利便性を考

    え、行き先がひと目でわかるフルラッピングバスの運行を開始しました。「ぶらり三溪

    園BUS【Sルート】」、「ぶらり赤レンガBUS【Aルート】」、「ぶらり野毛山動物園

    BUS【Nルート(89系統)】」の3路線です。

    また、訪日外国人旅行者対応の一環として、日本

    語だけでなく、英語、中国語(簡体字)、韓国語の

    観光用リーフレット「ぶらり横濱めぐり旅」を、初

    回計 10 万部作成し、観光案内所や横浜ベイエリア

    のホテル、店舗、駅定期券発売所など約 100か所で

    無料配布しています。

    ④おもてなしガイド実証実験

    交通局では、ヤマハ株式会社と連携し、同社が開発した音響通信を使

    って多言語の文字情報をスマートフォンへ提供するシステム「おもてな

    しガイド」を活用した実証実験を行っています(期間:平成 28年 10月

    1日~平成 29年9月 30日(予定))。

    実験は、訪日外国人旅行者に人気の三溪園と横浜駅を結ぶ「ぶらり三

    溪園BUS【Sルート】」で実施し、バスの利用者はスマートフォンを

    通じて、車内で流れる観光案内などの日本語アナウンスの内容を、多言

    語の文字でほぼリアルタイムに確認することが可能です。この実験では、

    訪日外国人旅行者や、音を聴き取りづらい乗客にも、安心して観光を楽

    しんでもらえる多言語案内の実現を目指しています。

    ※対応言語:日本語、英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語、タイ語、フランス語、

    スペイン語

    ※「おもてなしガイド」は、ヤマハ株式会社の登録商標です。

    【参考・出典】交通局 平成 28年9月 29日記者発表資料 http://www.city.yokohama.lg.jp/koutuu/kigyo/newstopics/2016/news/n20160929-8211-01.html

    【参考・出典】交通局 平成 28年8月 17日記者発表資料 http://www.city.yokohama.lg.jp/koutuu/kigyo/newstopics/2016/news/n20160817-8711-01.html

    28

    http://www.city.yokohama.lg.jp/koutuu/kigyo/newstopics/2016/news/n20160929-8211-01.htmlhttp://www.city.yokohama.lg.jp/koutuu/kigyo/newstopics/2016/news/n20160929-8211-01.htmlhttp://www.city.yokohama.lg.jp/koutuu/kigyo/newstopics/2016/news/n20160817-8711-01.htmlhttp://www.city.yokohama.lg.jp/koutuu/kigyo/newstopics/2016/news/n20160817-8711-01.html

  • 【多目的デジタル案内板】

    ■「おもてなしガイド」アプリケーション概要 ・内容:日本語で流れているアナウンスの内容を、多言語化された文字で確認できるサ

    ービス ・利用料金:無料 ・対応環境: iOS 8.0 以降対応、Android 4.4 以降対応 ※App Store、Google play から無償ダウンロード可能 ※アプリダウンロードなどにおける通信料は利用者の負担

    ⑤施設・設備関係の多言語化

    地図や観光情報の多言語化を容易にするものとして、訪日外国人旅行者の受入環境

    整備の観点からも、多目的デジタル案内板(デジタルサイネージ)の活用が期待され

    ています。

    市営地下鉄では、平成 26 年度末に横浜駅

    に多目的デジタル案内板を導入し、平成 28

    年度からは、新横浜駅をはじめ順次全駅に導

    入を予定しています。

    また、駅構内サイン(改札口、乗り場、出

    口、手洗い、切符売場)は、4か国語(日本

    語、英語、中国語、韓国語)に対応済みです。

    その他の施設・設備は、現在、2か国語(日

    本語、英語)対応済みのところが多くを占め

    ています。

    【参考・出典】2-(1)市営交通の取組 全体について 一般社団法人 日本地下鉄協会 会報第 211号(2016.11)

    横浜市交通局における訪日外国人対応について http://www.jametro.or.jp/publication

    【参考・出典】交通局・ヤマハ株式会社 平成28年9月20日記者発表資料 http://www.city.yokohama.lg.jp/koutuu/kigyo/newstopics/2016/news/n20160921-8421-01.html

    29

    http://www.jametro.or.jp/publicationhttp://www.city.yokohama.lg.jp/koutuu/kigyo/newstopics/2016/news/n20160921-8421-01.htmlhttp://www.city.yokohama.lg.jp/koutuu/kigyo/newstopics/2016/news/n20160921-8421-01.html

  • 【第31回国際心理学会議での案内チラシ】

    (2)横浜版インバウンドパス(仮称)実証実験

    インターネット等の普及により、自ら航空券と宿泊施設などを予約する個人旅行(い

    わゆるFIT)は、益々拡大しています。

    このような背景から、鉄道やバスなどの交通機関を利用してシームレスに回遊し、

    観光消費につなげる、いわゆるインバウンドパス(特典付企画乗車券)は、訪日外国

    人旅行者の利用ニーズが高まっています。

    そこで、第 31回国際心理学会議の開催期間に合わせ、公益財団法人横浜観光コンベ

    ンション・ビューロー、株式会社横浜国際平和会議場及び横浜高速鉄道株式会社との

    3者が共同で、横浜市で初めてとなるインバウンドパスのニーズ把握の為の実験事業

    を行いました。

    利用者アンケートを集計したところ、特に要望が高い結果を示したのは、鉄道と海

    上交通との連携、観光・文化芸術施設の入館特典、そして鎌倉等の他都市との広域連

    携であり、これらが訪日外国人旅行者の受入環境整備の取組として、有効であるとい

    う結果となりました。

    今後は、平成 31 年のラグビーワールドカップ 2019、平成

    32 年の東京 2020 オリンピック・パラリンピック競技大会な

    どを見据え、具体化に向けた検討を更に進めていくとのこと

    です。

    ◆実験の概要

    ・実施期間:第 31回国際心理学会議 開催期間内

    平成 28年7月 24日~29日

    ・対象:第 31回国際心理学会議の外国人参加者

    ・配布物:①みなとみらい線一日乗車券

    ②特典メニューチラシ(観光、体験、飲食などの特典メニューを掲載)

    ③アンケート用紙(利用後に回答)

    ・配布方法:パシフィコ横浜 会議センター2Fの専用デスクにて、先着 1,000名へ

    無料配布

    ・アンケート配布数:996 枚(人)

    ・回答者数:690人(回答率 69%/男女比率 約3:7/世代 20代~60代以上)

    ◆アンケート集計結果の要点(抜粋)

    ・購入したいと思うインバウンドパスの交通の組み合わせについては、「鉄道全駅自

    由乗降」のニーズが高く、年齢層が高くなるにつれて「鉄道全駅自由乗降&シー

    バス(クルーズ船を含む)」の海上交通へのニーズが高かった。

    若年層には「鉄道全駅自由乗降&市内バス」の要望も多い。

    ・特典メニューでは、「アトラクション等の入場無料券」及び「文化芸術施設入場無

    料券」の人気が最も高かった。

    ・インバウンドパスで訪問した市内エリアでは、会場の「みなとみらい地区」以外

    ※株式会社横浜国際平和会議場と横浜高速鉄道株式会社は、国内外からの誘客や観光・MICE客

    の受入環境整備・回遊性の向上を図ることを主旨とする包括連携協定を平成 27年 12月に締結し

    ており、上記事業も包括連携協定に基づく取組の一環として行った。 【参考】第 31回国際心理学会議WEBサイト http://www.psych.or.jp/icp2016/

    30

    http://www.psych.or.jp/icp2016/

  • では中華街などへの回遊に効果があった。

    ・範囲を近隣に拡げると、「横浜臨海部」以外では「鎌倉」や「東京中心部」、「箱根」

    の人気が高い。

    【参考・出典】公益財団法人横浜観光コンベンション・ビューロー、パシフィコ横浜(株式会社横浜国際平和会議場)、横浜高速鉄道株式会社 平成 28年7月 12日記者発表資料(実験の概要)

    http://www.welcome.city.yokohama.jp/ja/ycvb/file/press/160721.pdf

    同 平成 28年 12月 15日記者発表資料(アンケート集計結果) http://www.welcome.city.yokohama.jp/ja/ycvb/file/press/161205.pdf

    ≪参考≫ジャパン・レール・パス

    「ジャパン・レール・パス」は、JRグループ6社が共同して提供する特別企画乗車券

    (パス)で、外国から日本を観光目的で訪れる人のみが購入でき、日本中を鉄道でくまな

    く旅行して回るのに最も経済的なきっぷです(ただし、東海道・山陽・九州新幹線の「の

    ぞみ」号・「みずほ」号は利用不可)。

    平成 28 年3月に国により策定された「明日の日本を支える観光ビジョン-世界が訪れ

    たくなる日本へ-」は、「3つの視点」と「10の改革」で構成されています。

    視点の3つ目は、「すべての旅行者が、ストレスなく快適に観光を満喫できる環境に」

    としており、改革案の一つとして「『地方創生回廊※』を完備し、全国どこへでも快適な旅

    行を実現」することが掲げられています。

    そして、具体的施策の一つとして、これまで出発前に海外の一部の旅行代理店でしか購

    入できなかった「ジャパン・レール・パス」の日本到着後の購入を可能にするとしました。

    「ジャパン・レール・パス」は、原則として予め日本国外で購入することに変わりはあ

    りませんが、平成 29 年3月8日から、日本国内の一部の発売箇所で試験販売されること

    になりました。

    試験販売の概要

    1 利用資格

    海外から「短期滞在」の入国資格により日本を訪れる外国人旅行者

    ※購入の際は、日本国以外の政府等が発行した旅券が必要

    2 発売期間

    平成 29年3月8日~平成 30年3月 31日

    3 発売箇所

    札幌駅、仙台駅、新潟駅、東京駅、新宿駅、横浜駅、名古屋駅、大阪駅、広島駅、高

    松駅、博多駅、新千歳空港駅、成田空港駅、空港第2ビル駅、東京モノレール羽田空港

    国際線ビル駅、関西空港駅 以上 16駅

    ※地方創生回廊:新幹線等の幹線鉄道ネットワークや高速道路網、国内航空ネットワークなどの高速交

    通網を活用し、三大都市圏を初めとする大都市圏と地方、また地方と地方とを結ぶ人の流れを拡大、

    創出することによって、各地域を活性化し、地方創生につなげていくこと。

    【参考・出典】観光庁 明日の日本を支える観光ビジョン http://www.mlit.go.jp/kankocho/topics01_000205.html

    ジャパン・レール・パスWEBサイト http://japanrailpass.net/

    31

    http://www.welcome.city.yokohama.jp/ja/ycvb/file/press/160721.pdfhttp://www.welcome.city.yokohama.jp/ja/ycvb/file/press/161205.pdfhttp://www.mlit.go.jp/kankocho/topics01_000205.htmlhttp://japanrailpass.net/

  • (3)その他の事業者の取組

    ◆JR東日本

    ここでは、数ある首都圏の鉄道事業者のうち代表的な例として、東日本旅客鉄道株

    式会社(以下、JR東日本)の訪日外国人旅行者受入環境整備の取組の幾つかを紹介

    します。

    ①タブレット端末を活用した多言語による情報提供の強化

    平成 28年3月末から、訪日外国人旅行者への災害時の避難誘導や輸送障害時の機動

    的な案内を充実させるため、駅に配備しているタブレット端末に、4言語(日本語、

    英語、中国語(簡体字)、韓国語)の音声情報、文字情報で情報提供を行うアプリケー

    ションを導入しています。

    ・導入箇所

    東京駅、品川駅、新宿駅、成田空港、横浜駅等サービスマネージャー配置 49駅

    【アプリイメージ】

    ②無料公衆無線LANサービスの提供

    ア「JR‐EAST FREE Wi‐Fi」の提供

    JR東日本では、平成 24年 10月から、訪日外国人旅行者に向けて

    無料公衆無線LAN「JR-EAST FREE Wi-Fi」のサービスを開始しまし

    た。その後、提供駅を順次拡大し、山手線内全駅、横浜駅、成田空港

    などに設置した JR EAST Travel Service Center(以下、JR東日本

    訪日旅行センター)など、88 駅と5か所のJR東日本訪日旅行センターで利用する

    ことができます。

    なお、「JR-EAST FREE Wi-Fi」のロゴとともに、共通シンボルマーク(Japan. Free

    Wi-Fi)のロゴを掲出し、訪日外国人旅行者に分かりやすい案内をしています。

    イ「成田エクスプレス」でのサービス提供

    平成 28年3月以降順次、訪日外国人旅行者のインターネット接続へのニーズに応

    えるため、「成田エクスプレス」車内において、「JR-EAST FREE Wi-Fi」のサービス

    を開始しています。

    ③Suica電子マネーに関する案内の充実

    決済時に小銭の要らないSuica電子マネーは、訪日外国人旅行者にとっても利

    便性が高いことから、Suica電子マネーが利用できることを示すポスターやPO

    P等を駅ナカや駅ビルの店舗を中心に掲出しています。

    32

  • また、Suica電子マネーの利用方法、利用場所を案内するための動画を Youtube

    やトレインチャンネルで公開・放映しています(英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓

    国語)。

    ④インターネット指定席予約サービスの対象列車の拡大

    JR北海道、JR西日本と連携し、訪日外国人旅行者向けインターネット予約サー

    ビスである「JR-East Train Reservation」の予約対象列車・受取箇所を、平成 29 年

    2月から拡大しています。

    サービス概要

    ・対象列車:JR東日本エリア・JR

    北海道エリアの新幹線および主な特

    急列車、北陸新幹線「かがやき(長

    野駅~金沢駅)」、「はくたか(上越妙

    高駅~金沢駅)」

    ※東京駅~金沢駅まで一度に予約可能

    ・受取方法:JR東日本訪日旅行セン

    ターおよび主な駅、JR北海道エリ

    ア・JR西日本エリアの一部の駅

    ・予約方法:クレジットカードで会員

    登録(無料)し、希望列車と受取予

    定箇所を指定

    ・決済方法:指定席受取時に会員登録

    したクレジットカードで決済

    【参考・出典】株式会社ビューカード ニュースリリース(平成 28年9月 27日)

    http://www.viewcard.co.jp/press/

    ◆海外発行カード専用キャッシュディスペンサーの試験設置

    訪日外国人旅行者の要望が多い、海外発行カードでの現金(日本円)引出しサービス

    を行うため、JR東日本のグループ会社である株式会社ビューカードが提携会社(三菱

    UFJニコス株式会社、株式会社ジェーシービー)とともに海外発行カード専用キャッ

    シュディスペンサーを、平成 28年9月から都内主要駅及び成田空港駅など8駅 10か所

    に、順次、試験的に設置しています。

    ・対応カードブランド:VISA、MasterCard、JCB、中国銀聯

    ・画面表示言語:日本語、英語、中国語(簡体字)、韓国語

    【Suica電子マネーの案内動画】

    【参考・出典】JR東日本 プレスリリース�