鳥取県医師会報 - Med鳥取県医師会報 14.5 No.707 2 スケジュールは平成27年度にプログラム審査・認定、29年度専門医研修開始、32年 度頃に専門医試験という見通しである。
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[鳥取発]鳥取県内の地域コミュニティにおける保健医療福祉システムへの取組み
鳥取大学大学院工学研究科情報エレクトロニクス専攻
櫛田 大輔
2017年9月9日広島市立大学サテライトキャンパス
電子情報通信学会中国支部 100周年記念シンポジウム
A Challenge to a Health-medical-welfare System
In the Local Community at Tottori
共著:松本 浩実(鳥取大学医学部附属病院)深田 美香(鳥取大学医学部保健学科)
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鳥取県
人口最少県(約56万人:平成29年7月現在) 高齢者率は推計30%
中核都市と周辺中山間地域でコンパクトなコミュニティ 中山間地域の一部では高齢者率50%超え
中山間地域の自立生活を支える保健医療福祉システムの構築
重要課題
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鳥取県
人口最少県(約56万人:平成29年7月現在) 高齢者率は推計30%
中核都市と周辺中山間地域でコンパクトなコミュニティ 中山間地域の一部では高齢者率50%超え
中山間地域の自立生活を支える保健医療福祉システムの構築
重要課題
日野町をモデル地区
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日野町の特徴とロコモスパイラル
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人口は約3千人 主産業:農業・酪農 高齢者率高い(仕事は現役)
QOLが致命的に低下 生活設計の破綻
要介護
ロコモ:運動器障害により日常生活に何らかの支障がある状態(予備群650万人)
要支援・要介護者認定(533万人以上)の25%はロコモが原因
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日野町の特徴とロコモスパイラル
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ロコモ:運動器障害により日常生活に何らかの支障がある状態(予備群650万人)
要支援・要介護者認定(533万人以上)の25%はロコモが原因
日野町(中山間地域)の自立(持続可能な社会)を実現する鍵
ロコモの予防・早期発見・運動指導
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疫学データの収集(骨量,筋肉量,体脂肪量,握力,など)→ 取り得るもの全てのデータ収集(79項目)
GAINA StudyGOOD AGING AND INTERVENTION AGAINST NURSING CARE AND ACTIVITY DECLINE
GAINA(ガイナ):米子市の方言で『大きな』という意味
ロコモを予防するための健診プロジェクト
米子市,日野町,鳥取大学が共同実施
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歩行動作データの収集(上肢揺れ,歩幅,歩隔,歩行加速度,など)→ Kinect,Optogate,加速度センサを用いてデータ収集(26項目)
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● 保健医療福祉システムのコンセプト
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頭部,両肩部,腰部の各部位ごとにロコモの可能性を判断するモデル
総合的なロコモ診断
● ロコモスクリーニング
※ PT(理学療法士)へのヒアリング結果に基づき入力を選定
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診断データ真値 診断結果 誤差内訳
総数 ロコモ 健常 ロコモ 健常 未検出 過検出
74 12 62 20 54 0 8
未検出はないこの方々のみ詳細に診断すれば良い
医療現場におけるスクリーニングシステム
健診などにおける無料診断ツール
医療従事者の診断負荷軽減(今回は約73%軽減)
ロコモ認知率の向上
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ロコモと診断された人が本当にロコモである確率は48%
● ロコモスクリーニング
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● ロコモ診断
※ 取得データとロコモの関連性に基づき入力を選定
疫学データ(79)歩行データ(26)
対象データ(105)主成分分析
第1主成分:疫学データ関連第2主成分:歩行データ関連
・・・
立脚期時間 前遊脚期時間 荷重応答期時間 1歩行周期時間 両脚支持期時間
1歩の速度 歩行加速度の自己相関係数(垂直) ストライド長 歩行加速度の自己相関係数(前後) ケイデンス(分あたりの歩数)
第2主成分の主成分負荷量(正の上位5つ,負の上位5つ)
NNの入力として採用
ロコモ正答率:94.9%
日野町の175名を対象→ ロコモ:42名,健常者:133名
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年齢、骨量、姿勢、歩行などをデータ解析
個人の状態に適した運動方法を自動的に提供
● オーダーメード型自動運動処方ソフトウェア(ロコタス)
日野町で取得した疫学データ(40歳以降の成人388名)より
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● 日常生活の中でロコモ診断
日常生活以外の手間はない
診断へのやる気も必要ない
例えば食品スーパーやコンビニへ行くことは日常生活の1つ
むむ!?こちらのお客さんはロコモかも知れないぞ!
〇×スーパー■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■
***注意***
ロコモの可能性85%
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65歳以上の健診参加率は15%程度(鳥取県日野郡日野町 2015年調べ)
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ご静聴ありがとうございました。2017/9/9
おわりに
■ 鳥取県(将来の日本)が抱える問題
■ 地域コミュニティを支援する保健医療福祉システム
高い高齢者率
社会保険の負担増 → 限界へ
高齢者の自立に頼った自治体運営
消滅可能性都市が多数
地域を俯瞰して真の課題を見出す(当事者には分からない)
地域密着型で持続可能なシステム(生活のサイクルに組み入れる)
地域コミュニティ基盤はそのまま活用(これまでの環境を維持)
ロコタス®として鳥取県から全国へ