Disciplined Software Engineering Lecture #1

Copyright © 1994 Carnegie Mellon University1

Disciplined Software Engineering Lecture #1

Software Engineering Institute

Carnegie Mellon University

Pittsburgh, PA 15213

Sponsored by the U.S. Department of Defense


コースの目的

プロセスに基づくソフトウエア開発手法を紹介すること

個人のソフトウエアプロセス（ PSP) を計測し分析する方法を示すこと

個人のパフォーマンスを改善するためのプロセスデータの使用法を示すこと

これらの方法をソフトウェア開発以外のタスクに適用する方法を示すこと


一般的情報

前提条件•何か一つのプログラミング言語を知っていて使えること。

役にたつバックグラウンド•基礎的統計に精通していること。•簡単なフォーマル記法を読む能力があること。

設備•開発環境が利用できる•スプレッドシートが使える


コース概要始めに 1 講義

を計画すること　　ﾌﾟﾛｾｽ 5 講義

欠陥管理 4 講義

設計ﾌﾟﾛｾｽ 3 講義

開発ﾌﾟﾛｾｽ 1 講義

ＰＳＰ利用法 1 講義


講義 # １概要ＰＳＰの原則

•コストと利益•個人のソフトウエアプロセス（ＰＳＰ）概要

能力成熟度モデル（ＣＭＭ）•プロセス成熟度•ＣＭＭとＰＳＰ

最初のＰＳＰ 0 プロセス


ＰＳＰの原則‐ 1 ソフトウエアシステムの品質はその最も悪い部品の　品質に支配される。

ソフトウエア部品の品質はそれを開発した個人によって支配される。

即ち個人の• 知識• 規範（ｄｉｓｃｉｐｌｉｎｅ）• 　　　　　　　によって支配されるｺﾐｯﾄﾒﾝﾄ


ＰＳＰ原則‐ 2 ソフトウエア専門家として自分自身のパフォーマンス　 ( 効率、遂行能力 ) を知るべきである。

自分の仕事を計測し、追跡し、そして分析するべきで　ある。

自分のパフォーマンスのバラツキから学ぶべきである。

これらの教訓を個人的な（慣習）の中に組ﾌﾟﾗｸﾃｨｽみ　入れるべきである。


安定したＰＳＰをもっていると

次の事ができる•仕事の見積もりと計画 • を遵守することｺﾐｯﾄﾒﾝﾄ•無理なを押し付けられることへの抵抗ｺﾐｯﾄﾒﾝﾄ

また•自分の能力を理解するようになり•能力改善がより上手にできるようになる


ＰＳＰは以下のことをも提供する。

産業界水準の個人的な規範を開発し実行するための証明済み基盤。

個人的プロセスの改善方法を示す規範。

生産性、品質、および予測可能性を継続的に改善するためのデータ。


PSP とは何か ?

ソフトウエアを開発するための個人的プロセス• いくつかの定義されたステップ• 帳票類• 標準類

自分のプロセスを特徴づけることを支援するための計測と分析の枠組。

自分のパフォーマンスの改善を支援する定義された手続き。


CMM と PSP-1

能力成熟度モデル（ＣＭＭ）は先導的なソフトウエア　グループの支援を得て SEI によって開発された。

CMM は大規模ソフトウエア開発の最も効果的なプラクティスを記述している。

PSP は：• CMM を適用する。• 個人の仕事のためにある。


CMM と PSP - 2

Level 2ソフトウェア構成管理ソフトウェア品質保証ソフトウェア外注管理ソフトウェア進捗管理 *ソフトウェアプロジェクト計画 *要件管理

*PSP ｷｰﾌﾟﾗｸﾃｨｽ

Level 3ピアレビュー *グループ間調整ソフトウェアプロダクトエンジニアリング *ソフトウェア統合管理 *トレーニングプログラム組織プロセス定義 *組織プロセス重視 *

Level 4ソフトウェア品質管理 *定量的プロセス管理 *

Level 5プロセス変更管理 *技術変更管理 *欠陥予防 *

Level 11

2

3

4

5


CMM と PSP - 3

CMM は，効果的なプロセス管理のための枠組を用意する。

それは，ソフトウエア専門家が規範化された個人的方法に従うものと仮定している。

PSP は，規範化された個人の仕事のための枠組を用意する。

それは，効果的なプロセス管理を仮定している。


SEPG

SQA/SCM

管　理

CMM と PSP - 4

ソフトウェア開発作業

SEPG - software engineering process groupSQA - software quality assuranceSCM - software configuration management

技術者


PSP 概要 - 1

PSP は７つの上向きにコンパティブルなステップで導入される。

各ステップにおいて 1 つか 2 つの小規模プログラムを書く。

作業に関するデータを集めて分析する。

作業を改善するためこれらのデータを使って分析　する。


PSP の概要 - 2

PSP0現行プロセス時間記録欠陥記録

欠陥型標準

PSP1規模見積り

テスト報告 t

PSP2コードレビュー設計レビュー

PSP3循環的開発

PSP2.1設計テンプレート

PSP1.1タスク計画立案

スケジュール計画立案

PSP0.1標準ｺｰﾃﾞｨﾝｸﾞ

規模測定プロセス改善提案 (PIP)


PSP の概要 ‐ 3

PSP0 - パフォーマンスの，計測されたベースラインを　　　　　確立する。

PSP1 - 規模 ,資源、およびスケジュールの計画をする。

PSP2 - 欠陥管理と摘出率 (yield) 管理を実習する。

PSP3 - PSP 手法をより大規模なプロジェクトにスケ‐ルアップする。


コースを終了すると

ﾚﾍﾞﾙ 5 の業界プロセスのを実習したことｷｰｴﾚﾒﾝﾄになる。

どの方法がもっとも効果的かがわかるようになる。

より良い仕事をするようになる。

長期的な改善目標をもつようになる。


これまでのコースでの結果

以下の図は PSP の間に他の人々がどれくらいｺｰｽ改善したかを示す。

これらのはﾃﾞｰﾀ 1994年春に CMU で行われた PSPを受講したｺｰｽ 12 人の学生のものである。

は次に関するものである：ﾃﾞｰﾀ• 時間ｺﾝﾊﾟｲﾙ• で発見された欠陥ﾃｽﾄ• 生産性


Compile Time Range

Program Number

% o

f T

otal

Tim

e

0

5

10

15

20

25

30

1 2 3 4 5 6 7 8 9 1

0

Max

Avg

Min

時間比率

（

％

）


Defects Found in Test -Range

Program Number

De

fec

ts/K

LO

C

020406080

100120140160180

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Max

Avg

Min

欠陥数／ＫＬ


Productivity Range

Program Number

Lin

es

of

Co

de

pe

r

Ho

ur

010203040

5060708090

100

1 2 3 4 5 6 7 8 9 1

0

Max

Avg

MinＬＯ

Ｃ／時間


PSP0 のﾌﾟﾛｾｽ

簡単な定義された個人のプロセス

現在使っている設計開発方法を使用する。

仕事に関する以下のを収集する：ﾃﾞｰﾀ• 工程毎に使用した時間• およびで発見された欠陥の数ｺﾝﾊﾟｲﾙﾃｽﾄ

プロジェクト計画概要（計画兼報告）をつくる。


PSP0 のスクリプト‐ 1

参照 ‐ 付表 C10 (p.405)

計画立案 ‐ 開発時間を見積もる

開発 ‐ 現在の方法を使用して製品を開発する

事後分析 ‐ 計画の要約を完了する。そのﾌﾟﾛｼﾞｪｸﾄ中には各工程に費やした時間、発見された及び作り込まれた欠陥についてまとめる。


PSP0 スクリプト‐ 2

設計‐現行の設計手法を使用してを設計するﾌﾟﾛｸﾞﾗﾑ。

‐欠陥がなくなるまでコンパイルする。ｺﾝﾊﾟｲﾙ

テスト‐プログラムをテストし全ての欠陥を修正する。

発見した全欠陥を欠陥記録ログの中に、工程毎に費やした時間を時間記録ログの中に記録する。


PSP0 計画概要（要約）‐ 1

参照 ‐ 付表 C14 (p.407)

ヘッダー ‐ 受講者、日付、名、講師、言語ﾌﾟﾛｸﾞﾗﾑ

開発にかかる時間の最良見積値を記入する。ﾄｰﾀﾙ

各工程で費やした実際の時間を分単位で記入する。


PSP0 プロセス要素

プロセスのスクリプト

プロジェクト計画概要の帳票

時間記録ログ

欠陥記録ログ

欠陥型標準


PSP0 計画概要 ‐ 2

累積時間 (Time-To Date)‐各工程において費やした時間の現在までの累積値を記入する。ﾌﾟﾛｸﾞﾗﾑ１Ａに対しては、この値は１Ａに対して費ﾌﾟﾛｸﾞﾗﾑやされた時間である。

累積時間の割合 (Time-To Date %)‐各工程の累積時間 (Time-To Date) のを記入する。ﾊﾟｰｾﾝﾄ

作り込みおよび除去した欠陥‐各工程で作り込まれた欠陥及び除去された欠陥の実際の数を記入する。


PSP0 計画概要‐ 3

累積欠陥 (Defects-To Date)‐各工程で作り込まれ，除去された欠陥の現在までの累積数を記入する。　　プログラム１Ａに対してはプログラム１Ａで作り込まれ，除去された欠陥数である。

累積欠陥数の割合 (Defects-To Date %)‐各工程の累積欠陥 (Defects-To Date) のパーセントを記入する｡


PSP0 時間記録ログ‐ 1

参照ー付表 C16 (P.409)

ー受講者、日付、講師、番号ﾍｯﾀﾞｰﾌﾟﾛｸﾞﾗﾑ

日付ー現在の日付を記入する。

開始ー一つの工程を開始する時の時刻ﾌﾟﾛｼﾞｪｸﾄを分単位で記入する。


PSP0時間記録ログ‐ 2

終了ーたとえその工程を完了していなくても、ある　プロジェクト工程に関する仕事を停止する時にはその時刻を分単位で記入する。

中断時間ー開始から終了までの期間で中断によって失った全ての時間を記入する。

差分時間ー開始から終了までの経過時間から中断時間を差し引いた時間を記入する。


PSP0 時間記録ログ ‐ 3

工程• 作業していた工程を記入する。• 工程の名前を使う。

ー次のことを記述する。ｺﾒﾝﾄ• 中断理由• 実行していたﾀｽｸ• 作業に顕著に影響を与える他のもの何でも。


欠陥記録ログ‐ 1

参照ー付表 C18 (p.411)

‐ ー受講者、日付、講師、番号ﾍｯﾀﾞﾌﾟﾛｸﾞﾗﾑ日付ー欠陥を発見し修正した日付を記入する。

番号ーこの欠陥の一意番号を記入する。各プロジェ

クトで１から始める。


欠陥記録ログ ‐ 2

型ー欠陥型標準から欠陥の型を記入する。

作込みー欠陥が作り込まれたと判断する工程を記入する。

除去ー欠陥を発見し修正した工程を記入する。


欠陥記録ログ ‐ 3 修正時間 ‐ 欠陥の修正にかかった時間を記入する。正確に時間を測るか、あるいは最良の判断で記入　する。

修正欠陥 ‐ もしこの欠陥が他の欠陥の修正中に作り込まれたのであれば、その欠陥の番号を記入するかまたはもし知らなければＸを記入する。

説明 ‐ 欠陥とは、プログラムが適切に開発され、改善され、あるいは使用されるために変更されなければ　ならないそのプログラムの中の全てのものである。


欠陥型標準 ‐ 1

参照ー付表 C20 (p.413)

欠陥型標準は欠陥カテゴリーの一般的な集合を提供する。

この標準を自分自身の標準で置き換えても良いが、変更をガイドするデータを所有するまでは簡単な型標準をじっくり使っていく方が一般に賢明である。


欠陥型標準 ‐ 2 ＰＳＰ欠陥型は次のようになる：

10 - 文書 20 - 構文 30 - ビルド、パッケージ 40 - アサインメント 50 - インタフェース 60 - チェッキング 70 - データ 80 - 機能 90 - システム 100 - 環境


演習課題 #1 テキストのまえがきと第 1章、第 2章を読むこと。

PSP0 を使ってプログラム 1A を書くこと。 (P.488-9)

仕様については付録ﾌﾟﾛｸﾞﾗﾑ D を見ること。 (P.376-9, 405-413)

PSP0 の定義と例については付録 C を見ること。

提出物とそれらの順序と内容については付録 C の中にある仕様に従うこと。


ﾌﾟﾛｸﾞﾗﾑ 1A

一連の数値の標準偏差を計算せよ。その時 n 個の　数値はに保有されている。標準偏差は次ﾘﾝｸﾘｽﾄの　ように計算される：

i は数値に対するインデックス、そして Xavg はこれらの数値の平均値である。

1

1

2

n

xxStd

n

iavgi


示唆 ‐ 1

プログラムは単純にすること。小さなかﾌﾟﾛｸﾞﾗﾑらでも大きなと同様に多くのことを学ぶﾌﾟﾛｸﾞﾗﾑであろう。

と標準は単純に，かつ短くすること。ﾚﾎﾟｰﾄ

必要なら PSP 教材を自由にコピーしたりそれを素材にしてもよい。

一回目に正しくやること。確信がなければ納得できるまでやりなさい。


Actual Time Range

Program Number

Ho

urs

02468

101214161820

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Max

Avg

Min


示唆 ‐ 2 は個人ではないので、ｿﾌﾄｳｴｱﾋﾞｼﾞﾈｽ 1 人だけで仕事をする必要はない。

しかしながら、見積もり、設計、及びは自分ｺｰﾄﾞ自身でつくらなければならない。

他の人に自分の仕事をしてもらい、その結果ﾚﾋﾞｭｰとして自分の仕事を変更しても良い。

あなたのの中にこの支援について触れﾌﾟﾛｾｽﾚﾎﾟｰﾄ、あなたと仲間が使った時間を含め、発見しﾚﾋﾞｭｰた欠陥について記録すべきである。


PSP0評価基準はﾌﾟﾛｾｽﾚﾎﾟｰﾄ

• 完全で、• 読みやすく、• 規定した順序を守らなければならない。

はﾌﾟﾛｾｽﾃﾞｰﾀ• 正確で、• 精度がよく、• 自己完結的でなければならない。


講義 1 から記憶すべきﾒｯｾｰｼﾞ

1 - PSP はあなたが良い仕事をするように支援する　ための 1 つの定義されたである。ﾌﾟﾛｾｽ

2 - 一旦このを終了した時には、あなたは将ｺｰｽ来のニーズに適応させるために PSP を調整し拡張する　方法を知ることになる。

3 - PSP0 を使用する際、第 1 の目標は仕事に関する正確で完全なデータを集め報告することである。

Disciplined Software Engineering Lecture #1

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