災害派遣福祉チームの活動 -...

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●●県 災害福祉支援ネットワーク事務局 (○○災害支援センター、災害派遣福祉チーム事務局 など) 1 【災害派遣福祉チーム員 登録研修】 3.災害派遣福祉チーム事務局説明 災害派遣福祉チームの活動 本資料は「令和元年度 社会福祉推進事業 災害派遣福祉チームの育成に関する調査研究事業(㈱富士通総研)」の成果をもとに 作成しています。

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●●県

災害福祉支援ネットワーク事務局(○○災害支援センター、災害派遣福祉チーム事務局 など)

1

【災害派遣福祉チーム員 登録研修】

3.災害派遣福祉チーム事務局説明

災害派遣福祉チームの活動

本資料は「令和元年度 社会福祉推進事業 災害派遣福祉チームの育成に関する調査研究事業(㈱富士通総研)」の成果をもとに作成しています。

【構成】

Ⅰ. 災害派遣福祉チームの使命

Ⅱ. 活動の流れ

Ⅲ. 一般避難所での活動

【災害派遣福祉チーム員 登録研修】

災害派遣福祉チームの活動 <ポイント>

この時間で何を学ぶのかを伝える。

対象は、災害派遣福祉チームに登録した福祉専門職

目的は、チームとしての使命・活動の流れ、活動を理解してもらうことで、チーム員活動の標準化(共通化・共有化)をめざす。

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【構成】

Ⅰ. 災害派遣福祉チームの使命

Ⅱ. 活動の流れ

Ⅲ. 一般避難所での活動

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1.災害派遣福祉チームは公的なチームである

災害派遣福祉チームは、

被災自治体 ●●県 事務局

チーム編成被災市町にチーム派遣

被災自治体からの派遣要請に基づき一般避難所に派遣される公的なチーム

⚫ 1チーム4~6名程度(職種構成や性別にも配慮)⚫ 活動目安は5日間程度⚫ 社会資源の復旧の状況、関係団体の活動状況等を勘案し、被災市

区町村及び一般避難所の管理者等と協議の上、派遣終了※いずれの例も地域資源や中長期の支援等に結び付けて活動終了

派遣要請 派遣要請

(災害時の福祉支援体制の整備に向けたガイドライン)

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2.二次被害の防止・被災地域の自立を支援する(再掲)

災害派遣福祉チームは被災地外から応援に入るチーム最後は地域資源や中長期の支援活動に支援や情報を引き継ぐ

災害派遣福祉チームが心しておかねばならないこと

●被災した人々に対しては、二次被害の防止

→ その人が避難生活を送るのに適切な場所が確保された時点から悪化防止、早期発見・早期対応等、多職種と連携して二次被害の防止に取り組み、生活再建につなげていくことが必要

●被災地域に対しては、被災地域の自立を尊重

→ 被災地外から応援に入るのは、被災地域が災害で失った支援力をカバーするためであり、復旧に集中するための「リリーフ」であるゆえに、災害派遣福祉チームの活動には「期限がある」

→ ゆえに、チームの活動当初から自分たちがいなくなっても大丈夫な状態となることを目指した活動を心掛ける

× やりたい支援・やりすぎの支援は禁物

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3.災害派遣福祉チームの活動時期(再掲)

被災地外から応援に入り被災地の復旧・自立を

支援=互いに助け合う仕組み

ゆえに都道府県単位、「オール●●県」の体制を

つくることが必要資料:㈱富士通総研 6

4.災害派遣福祉チームの活動時期(例:平成30年7月豪雨被害)

活動の流れは、概ね次のように整理される

●活動体制の構築 → 外部支援の投入開始

●活動の安定・支援充実 → 外部支援を持続的に投入

●地域への活動の引継ぎ → 外部支援は段階的に撤退・地域の自立を妨げない

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活動体制の構築

5.災害派遣福祉チームの活動継続(つなぎ)

1.待機から派遣指示

2.出動

3.被災地到着

4.活動初期対応

5.活動の実際

6.引き上げ(引継ぎ)

1.待機から派遣指示

2.出動

3.被災地到着

(前チームから引継ぎ)

5.活動の実際

6.引き上げ(引継ぎ)

1.待機から派遣指示

2.出動

3.被災地到着

(前チームから引継ぎ)

5.活動の実際

6.引き上げ(引継ぎ)

地域資源や中長期の活動に支援を引き継ぐ

~~

1班

2班

最終班

「4.活動初期対応」の内容は、前チームからの引継ぎでカバーできる情報も多い。

特に要配慮者には負担をかけないよう、きちんと情報を引継ぐようにする。

災害派遣福祉チームの最終班は、地域資源や中長期の活動に支援を引継ぐ。そのため、引継ぎ先との連携や調整、引継ぐ情報の整理も重要となる。

活動の安定・支援充実 地域への活動の引継ぎ 8

6.事務局はシフト表を作成(例:岡山県・静岡県)

事務局は派遣の全体計画を作成(岡山県:平成30年7月豪雨)

事務局はニーズに合わせてチーム員の配属計画を作成(静岡県:平成30年7月豪雨)

<ポイント>

引継ぎ時のチーム員の状態を伝えるとイメージが湧く。引き継ぐ側は疲労感、引き受ける側は極度に緊張している。

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7.派遣要請(県内派遣の場合)(例:静岡県)

被災自治体の派遣要請が大前提

被災地自治体

•災害派遣福祉チーム派遣要請

•活動期間場所の指定

都道府県

•チーム事務局に派遣要請

派遣事務局

•登録員に派遣を打診調整

•チーム編成

チーム員の所属長・関係団体

•派遣可否の検討(職場内)•派遣可否回答

※ 被災市町村が自発的に要請を出すことができない被害が生じている場合などは、県の判断により、要請の確認や、プッシュ型支援を検討します。

※注

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8.災害派遣福祉チームの身分等

1. 行政からの依頼により公式に派遣されるものであり、チーム員は公務に準ずる活動に従事する。

2. 現地での活動場所は、派遣要請元からの指示による。

3. 活動期間中は、派遣先責任者(例:行政の福祉課担当者、避難所運営担当者)の指揮・指示に基づき活動する。

4. 活動に要する費用は、災害救助法による救助費の支弁対象となる場合は県が負担する。それ以外の場合には、県と派遣要請元自治体との協議の上、決定する。

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◆災害派遣福祉チームの身分等(例①:岩手県)

【チーム員の身分等】

⚫チーム員は、所属する協力施設等の職員の身分によりチーム活動に従事

⚫派遣に要する旅費等は、施設からチーム員へ支給

(県は協力施設に対し、派遣に要する経費を負担)

⚫業務上災害には、労災保険の適用を想定

⚫資機材は、事務局で準備(個人携行品は各自準備)

⚫被災地までの移動手段は、事務局で準備するほか、

施設車両の使用を要請する場合あり

仮(各県資料)

こうしたことを説明できるよう、各県で検討しておくこと 12

◆災害派遣福祉チームの身分等(例②:岩手県)

【県による費用負担(災害救助法が適用される場合)】

⚫日当 14,800円/日(災害救助法施行規則の保健師単価を準用)

⚫超過勤務手当(県規程による)

⚫旅費(県規程による)

⚫車両の使用に要する燃料代(走行距離×37円/㎞)※施設車両の使用について、事務局から要請があった場合

⚫消耗品など活動に要する諸経費(事務局)⇒上記費用は、県が協力施設又は事務局に負担

仮(各県資料)

<ポイント>

費用精算事務があるので、日報等で記録を取っておくことを伝える

こうしたことを説明できるよう、各県で検討しておくこと 13

9.活動への補償(例:静岡県)

• 支援活動は所属法人(事業所)の業務として行う。

⇒支援活動中のケガ等の治療は労災保険で対応する

• 支援活動時間帯以外のケガ・事故(労災適用外)

⇒旅行傷害保険に加入して対応する(派遣前に県が加入)

• 支援活動中の対人への加害、対物への損害(平常時も含)

⇒賠償責任保険に加入して対応する(事務局が加入)

★静岡県災害派遣福祉チームの活動は、ボランティア活動ではない。(安心、安全に活動ができるよう補償体制を整備している)

公的なチームであるので、チーム員として責任ある活動を

仮(各県資料)

こうしたことを説明できるよう、各県で検討しておくこと 14

10.費用負担

区 分災害救助法が適用される場合

災害救助法が適用されない場合

考え方救助の主体は「都道府県」(災害救助法第2条)

救助の主体は「市町村」(災害対策基本法第5条)

負 担 都道府県負担(国:50~90%・県:10~50%)

都道府県と被災自治体が協議の上決定する

財 源 災害救助法による負担 法・国庫補助等の制度なし

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【構成】

Ⅰ. 災害派遣福祉チームとは

Ⅱ. 活動の流れ

Ⅲ. 一般避難所での活動

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11.災害派遣福祉チームの活動手順

事務局(県社協)

①派遣の打診(派遣先情報提供等)

③派遣可否を返信(派遣可能日数等)

県内で局所被害発生による派遣の場合は、被害がない近隣地域のチーム中心に編成を行う

県外派遣の場合は登録員所属の全施設へ派遣調整の連絡を行う。

⑥派遣有(出発準備)

④静岡DCAT派遣決定書(様式第2号)通知

集合・合流

オリエンテーション

派遣先到着

現地責任者に

活動開始挨拶

都道府県

派遣要請元(市町村)

活動開始(5日間)

事務局と登録員・所属施設等との情報提供や報告・連絡は、静岡県は安否コールシステム、岩手県は、連絡網システム(でんでんこ)を活用(電話、メール・書面ももちろん有)

依頼

依頼

回答

回答

派遣費用に関する報告・協議 派遣無

⑤現地情報の提供リーダー・チーム員の確認現地情報提供・集合場所連絡等

⑧現地活動の報告

⑦帰任

情報提供

通常勤務

登録員所属施設(所属長)等

災害派遣福祉チーム登録員

②派遣可否の協議

仮(各県資料)

こうしたことを説明できるよう、各県で検討しておくこと

災害福祉支援ネットワーク

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12.それぞれの平時と災害時の役割(例) 仮(各県資料)

チーム

チーム

チーム実動

こうしたことを説明できるよう、各県で検討しておくこと 18

13.災害派遣福祉チームの編成について

事務局がチーム編成を行う

• 被災地のニーズに即した人員編成とする

• 多職種での編成を基本とする

• 男女協働参画の視点を踏まえた配置

• ニーズの変化に柔軟に対応できるようにする

例)初期:活動体制の構築緊急対応・スクリーニングやアセスメント等による初期情報の把握や対応・各種相談対応・他職種と連携体制構築

中期:活動の安定・支援充実リスクの早期発見・悪化防止の活動、傾聴、交流機会地域資源や中長期の支援活動との連携

後期:地域等への活動の引継ぎリスクの早期発見・悪化防止の活動、傾聴地域資源や中長期資源へ支援を引き継いでいく

<ポイント>

事務局としてチーム編成の考え方を伝えます。

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14.チーム編成とCSCATTT

日本ではDMATを中心に「CSCATTT」にもとづく災害対応の考え方が広く普及

例)DMAT隊員の編成・医師 :診療・看護師 :看護・業務調整員 :ロジスティクス要員

※医師看護師以外の医療職、事務職等が担っている医療管理項目の環境確保・整備等

医療支援項目で専門職による支援リーダーなら医療管理項目のマネジメント

C :Command & Control (指揮と連携)

S :Safety (安全)

C :Communication (情報伝達)

A :Assessment (評価)

T :Triage (トリアージ)

T :Treat (治療)

T :Transportation (搬送)

S

A

T

T

T

以上が確立できてから

支援項目・・いわば専門職による支援がTTT

管理項目・・マネジメント、支援活動に際しての環境確保・整備等がCSCA

※この場合の「評価」はチームの活動のための計画に向けた評価

この確保が活動を担保する・・確保が必要 20

15.CSCATTTを福祉チームに置き換えるとSSS(案)

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16.派遣要請

事務局よりチーム員に待機・派遣の打診を行う

仮(各県資料)

待機指示の例

派遣指示の例

岩手県の例

岩手県の場合、連絡網システム(てんでんこ)を利用し、チーム員にメールを一斉配信

こうしたことを説明できるよう、各県で検討しておくこと 22

17.派遣連絡①(例:静岡県)

事務局はチーム員や所属事業所、支援先に派遣連絡をする派遣者決定通知静岡県災害派遣福祉チーム事務局⇒派遣元施設

派遣者連絡票静岡県災害派遣福祉チーム事務局⇒静岡県⇒岡山県

仮(各県資料)

こうしたことを説明できるよう、各県で検討しておくこと 23

18.派遣連絡②(例:京都府)

事務局はチーム員に派遣連絡と情報提供をする

仮(各県資料)

24●村 ●●●--●●●-●●●●

●●●--●●●-●●●●

●●●-●●●●

●●-●●●●

19.派遣の連絡がきたら

• 気持ちの整理(まずは落ち着いて)

• 家族、上司、同僚に報告と業務の引継ぎ

• 派遣先に持参する荷物の準備(個人で準備するもの)

• 派遣先情報の確認(自分でも確認する)

• 集合場所までの移動手段の確保・確認

用途 物品

衣履きなれた外・内靴(靴底の厚いもの)、下着(冬季は重ね着できるもの)、ソックス、活動に適した上着(洗濯・乾燥しやすい物等)、帽子、防寒着

食 携行食、箸・スプーン・紙皿、水筒、糖分・ビタミン・カルシウム補給食品、常用薬(多めの予備を)

住衛生用品(マスク、洗面用具、タオル類、洗濯ロープ・洗濯ばさみ・洗剤、携帯用ティッシュ、生理用品)、娯楽用品(本・ゲーム)

支援活動ウエストポーチ、事務用品、防水用袋(パウチ付など)、多目的袋(レジ袋・エコバックなど)、保温・熱中症対策ができるもの(使い捨てカイロや吸熱シート等)、虫よけスプレー、携帯用手指消毒液

情報収集 地図、携帯電話・充電器、テレホンカード、充電池・車載アダプター、携帯型パソコン

貴重品等 免許証、チーム員証、所属施設身分証、健康保険証、名刺、現金

仮(各県資料)

個人が準備する物品の例(岩手県マニュアルより) ※ビブスは登録時に個人に配布

こうしたことを説明できるよう、各県で検討しておくこと 25

20.事務局が準備する備品(例:岩手県) 仮(各県資料)

物品等 数量 手配担当

現金 概ね5万円 事務局

チーム用名刺、緊急通行車両証 チーム(員)数+事務局 県

優先給油所・給油証(携行缶用ガソリン等) 県(事務局)

公用携帯電話(可能であれば衛星電話) チーム数×2+事務局 事務局(県)

モバイル機器(iPad等) チーム数 事務局(県)

ノートPC、PC用プリンター チーム数 事務局

事務用品(A4用紙、模造紙、ホチキス、電卓等) 必要数 事務局・チーム員

飲料水・生活用水、食糧、トイレットペーパー 必要量 チーム員

冬 反射式ストーブ、灯油 必要数 事務局

夏 扇風機 事務局

初動時に手配する資機材等の例(岩手県マニュアル)

こうしたことを説明できるよう、各県で検討しておくこと 26

【構成】

Ⅰ. 災害派遣福祉チームの使命

Ⅱ. 活動の流れ

Ⅲ. 災害派遣福祉チームの活動

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21.災害派遣福祉チームの活動(再掲)

活動体制の構築

1.待機から派遣指示

2.出動

3.被災地到着

4.活動初期対応

5.活動の実際

6.引き上げ(引継ぎ)

1.待機から派遣指示

2.出動

3.被災地到着

(前チームから引継ぎ)

5.活動の実際

6.引き上げ(引継ぎ)

1.待機から派遣指示

2.出動

3.被災地到着

(前チームから引継ぎ)

5.活動の実際

6.引き上げ(引継ぎ)

地域資源や中長期の活動に支援を引き継ぐ

~~

1班

2班

最終班

「4.活動初期対応」の内容は、前チームからの引継ぎでカバーできる情報も多い。

特に要配慮者には負担をかけないよう、きちんと情報を引継ぐようにする。

災害派遣福祉チームの最終班は、地域資源や中長期の活動に支援を引継ぐ。そのため、引継ぎ先との連携や調整、引継ぐ情報の整理も重要となる。

活動の安定・支援充実 地域への活動の引継ぎ 28

22.災害派遣福祉チームの活動

1.待機から派遣指示

2.出動

3.被災地到着

4.活動初期対応

5.活動の実際

6.引き上げ(引継ぎ)

災害派遣福祉チームの活動の基本的な流れ(岩手県マニュアル)

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23.各段階で行うこと①(参考:岩手県マニュアル)

段 階 区 分 チェック項目

1.待機から

派遣指示1.待機

家族の同意を取り付ける

所属施設・団体との連絡ルートを確保する

災害及び被災地の情報を収集する

個人携行品の準備をする

2.派遣指示

自分の体調が派遣に耐え得るか、セルフチェックする

所属施設の同意・勤務調整を行う

チーム集合場所・時間を確認する

集合場所までの移動手段を確保する

2.出動 1.全員対象 オリエンテーション(日程、派遣先、チーム編成、宿泊先、現地の状況等)

個人携行品のチェック・積込み

2.リーダー

を中心に

活動方針(派遣指示の内容・期間・メンバー等)

現地関係者、本部・事務局、メンバーとの連絡方法の確認(手段・時間)

付則している情報の収集

3.サブリーダー

を中心に

食糧(調達方法等)の確認

移動経路(計画)の確認

車両の運行前点検

チーム携行品のチェック・積込み

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24.各段階で行うこと②(参考:岩手県マニュアル)

段 階 区 分 チェック項目

3.被災地

到着時の

動き

1.現地災害

対策本部

との確認

派遣活動の登録・承認

活動方針(場所・内容)の確認

指揮命令系統、報告要否の確認

現地での緊急通行車両・駐車許可登録

2.情報収集

活動地域のライフラインの状況の確認

活動地域の道路状況、地図、天候の確認

活動地域の避難経路、連絡手段等の安全対策の確認

活動地域の避難者の状況の確認

災害時要配慮者の情報(事前リストの有無など)の確認

他団体の活動状況の確認

機能している施設・病院等の社会資源の確認

3.活動先

(一般避難所)

での確認

避難所代表者へ派遣内容、報告要否の確認

避難所運営体制(班・役割分担)、指揮命令系統の確認

連絡会議等連携方法の確認

避難所環境(空間・備品)の確認

避難所内活動拠点の確認

避難誘導経路の確認

活動のための準備・活動環境の確保

<ポイント>

勝手に活動開始しないことを念押しする。

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25.各段階で行うこと③(参考:岩手県マニュアル)

段 階 区 分 チェック項目

3.被災地

到着時

の動き

4.生活環境

の確保

宿泊場所の確認・確保

必要なライフライン・食糧等の手配

避難経路の確保

5.計画作成等

現地支援活動計画の作成(チームミーティング)

活動計画の報告・周知

現地情報の報告

注)災害対策本部、避難所運営者、ネットワーク事務局等

活動のための準備・活動環境の確保

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26.各段階で行うこと④(参考:岩手県マニュアル)

段 階 区 分 チェック項目

4.活動初期

対応

1.相談体制の

確立

避難所内福祉相談担当者の配置

チーム・相談窓口の周知

情報のバリアフリー化

通訳者の手配

2.緊急的ニーズ

の発見

スクリーニング

関係者からの情報収集

支援者名簿の作成

3.優先的な

移送

緊急入院(病院への移送)

緊急入所(福祉施設への移送)

福祉避難所、他の避難所への移送

4.緊急的な

物資の確保

医療・福祉用具、

アレルギー・経管等特別食等

衣服等生活用品

5.福祉避難室

の確保

管理者・運営者との協議

福祉避難室の設営

活動への着手・立ち上げ、緊急対応等

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27.各段階で行うこと⑤(参考:岩手県マニュアル)

段 階 区 分 チェック項目

5.活動の

実際1.相談支援

アセスメント・対応策

要観察者等への巡回

潜在的ニーズの掘り起こし等(なんでも相談)

復旧・復興に向けた生活相談(なんでも相談)

2.環境整備

個々の生活空間の整備

助成・妊産婦・子どものための環境整備(遊び)

バリアフリー化

排泄環境の整備

入浴・清拭・口腔ケア等の環境整備

感染予防対策

ごみ処理

防火・防犯対策

3.生活支援

情報の提供・収集

健康管理(つどいの場・ふれあいサロン)

食事の支援

排泄の支援

入浴・清拭・口腔ケア等の支援

夜間支援

安定的に活動することで、課題の早期発見と悪化防止34

28.各段階で行うこと⑥(参考:岩手県マニュアル)

段 階 区 分 チェック項目

5.活動の

実際4.ルーチン業務

チームミーティング

連携と情報収集

活動記録・報告

チーム員の健康管理

チーム資機材等の管理

6.引き上げ 1.引き上げ

チームの交替

中長期支援への橋渡し

チーム派遣の終了

2.帰任

活動報告書の提出

マニュアル等の課題の提言

派遣チーム員のメンタルヘルスケアの実施

支援や情報をきちんとつなぐことで、継続した支援が可能になる

<ポイント>

チームの活動を支えるために必要な業務であることを伝える。

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29.連携:応急期に避難所で活動する他職種のチームの例

医療

DMAT(Disaster Medical Assistance Team:災害派遣医療チーム)JMAT(Japan Medical Association Team:日本医師会災害医療チーム)NHO(国立病院機構)救護班全国知事会救護班AMAT(All Japan Hospital Medical Assistance Team:全日本病院医療支援班)日赤救護班JCHO(地域医療機能推進機構)救護班国立大学付属病院救護班済生会救護班 TMAT(:徳洲会チーム)JRAT(Japan Disaster Rehabilitation Assistance Team:大規模災害リハビリテーション支援関連団体協議会)

精神DPAT(精神保健活動の支援を行う専門チーム)心のケアチーム日赤こころのケアチーム

保健・看護

DHEAT(Disaster Health Emergency A T:健康危機管理・ 公衆衛生学的支援を行うチーム)

医師、保健師、薬剤師、栄養士等自治体職員で構成保健師チーム、公衆衛生チーム、災害支援ナース薬剤師チーム

福祉 各種別協の協議会・職能団体によるチーム

<ポイント>医療保健

福祉が横並びの関係性であること

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被災地域

30.災害派遣福祉チームの活動をつなぐ

支援を引継ぐ(支援、悪化防止や早期発見の活動)

避難所での体制を引継ぐ(交流機能等)

市区町村社協

民生委員・自治体(保健師)

福祉施設・事業所

地域包括支援センター

まちづくり協議会

中長期支援のボランティア団体等

災害派遣福祉チームの活動

<ポイント>

つなぐ、丸投げするのではなく、一緒に繋がって地元に戻していく視点。

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派遣中は、業務や生活面で不自由なことが多くあります。現場にある資機材等を創意工夫し、臨機応変に活動してください。チームワークを大切に、職種にこだわることなく、自己の健康管理に留意

し、被災者支援のために活動していただきますよう、ご協力をお願いします。

31.さいごに

「目の前にあるさまざまなカベ・課題は、連携・協働によって乗り越えられる」

心(本心)に寄り添う支援を!

<ポイント>受講者の背中を押す 前向きな気持ちになれる言葉や写真を添えると受講者のモチベーションが上がります。

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支援に入る3原則:被災者中心・地元主体・協働

◆岡山DWATメンバーの5日間の心の変化

・1日目は、前クールからの引継ぎを受けて不安感いっぱいな状況だった。

・2日目~4日目と活動していく中で、普段とは異なる環境・状況のなかで責任感・分野を超えたコミュニティソーシャルワーカーとしての活動を展開、5日目には、次クールへの引継ぎを行いながら、積極的に保健師等の多職種連携を行い、被災者とのふれあいや関わりを持ちながら、被災地(要配慮者)支援に関わっていく姿勢が見えた。

◆一度・報告書P10問9感想、P13問10自己評価、P14問12メッセージ

活動したメンバーがまた現地に入ってきてくれた。なぜか?

◆DWATメンバー=福祉専門職のスキル

・避難所(現場)で活動するだけのスキル(他職種連携・傾聴・判断)は平時の業務の中で身についている。

・あとは、避難所という状況(限られた資源・他分野理解・環境)のなかで、被災者(要配慮者)の今後を想定(見立て)できるかどうか・・・これはこれから行う基礎研修やスキルアップ・応用研修で学んでいくことはできる。

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