建築資料にみる坂倉準三 - Kagoshima...

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日本の建築の多くがこの半世紀木造から 鉄筋コンクリート 鉄骨造に変わり 私たちの 生活空間はモダンムーブメントの潮流の上に つくられてきた そのデザインの源流を創った のが巨匠 コルビュジエ 1887-1965であ パリで彼に師事し その後日本国内に 多くの作品を手がけた建築家が坂倉準三 1901-1969である 坂倉準三は東京帝国大学で美術史を学 び渡仏し コルビュジエのアトリエで5年間 働いた後1937 年にパリ万国博覧会日本館 Exposition internationale des Arts et Techniques dans la vie moderne, Expo 1937で建築界に華々 しくデビューする 帰国後は 大戦からの復興 期の 1951 年に世界的に知られる鎌倉の神 奈川県立近代美術館を生み出した 本展で 同館のデザインへいたる足跡とその後の 広範囲にわたる多様な作品群について 原図 や当時の写真建築資料によって紹介し ザインの中心に人間を据える坂倉準三の考 え方とその大胆な発想と調和の感覚へ迫る さらに 坂倉作品が社会に与えた影響と建 築の文化の豊かさについて シンポジウム等を 開催し検証する 113-8553 東京都文京区湯島 4-6-15 National Archives of Modern Architecture, Agency for Cultural Affairs 4-6-15 Yushima, Bunkyo-ku, Tokyo, 113-8553, Japan - Tel. 03-3812-3401 | Mail. [email protected] http://www.bunka.go.jp/bijutsukan_hakubutsukan/ shiryokan/index.html une architecture pour l’homme 建築資料にみる坂倉準三 Junzo Sakakura in Architectural Documents 建設中の神奈川県立近代美術館| 1951 1 坂倉準三ポートレート 2 レオナルド ヴィンチ展| 1942 3 建設中の神奈川県立近代美術館| 1951 4 新宿西口広場| 1961-66 ©新建築社 特記以外坂倉建築研究所蔵 1 2 3 4 第一部 |パリ万国博覧会日本館 1937コルビュジエシャルロット ペリアンとの出会い コルビュジエのアトリエではシャルロット ペリアンら多くの建築 デザイナーと交流し その体験を背景として 建築部門グランプ リ賞を受賞したパリ万国博覧会 日本館1937のデザインが生 み出された日本初公開となるフランス国立公文書館所蔵の日 本館の原図を中心に展示する 第四部 |日本の都市風景となった作品群  家具から都市まで その多様なデザインの展開 東京都心の渋谷 新宿大阪の難波をはじめ各地につくられた 都市施設や企業の建築群庁舎 構築物そして住宅から家具 まで その作品は日本人の記憶の一部となってきたが 都市と同 化しいつしか姿を消した建築も多い 日本の建築や都市に与え た影響を示し デザインの中心に人間を据える坂倉準三の全体 像に迫る 第三部 |神奈川県立近代美術館 1951 人間のためのデザインと技術的挑戦  1950 鎌倉の神奈川県立近代美術館の指名競技設計に おいて実施案の採用が決定し 50歳を迎えた年に竣工する 本館に通じる周囲と調和した軽快な空間は海外へも紹介され て世界的に知られることになる 師であるル コルビュジエも来日 時に訪れた神奈川県立近代美術館を 原図 写真 模型等の 建築資料で紹介する 第二部 |戦前から戦後復興期の作品  パリから持ち帰ったモダンムーブメント 帰国後いくつかの都市や建築の計画案に携わり 40歳で住 宅作品の原点、「飯箸邸が竣工する またシャルロット ペリアン の招聘と 選択 伝統 創造展開催に尽力し 日本館の動線を 想起させるレオナルド ヴィンチ展を手掛ける 。「 島屋和歌 山支店 」「東京日仏学院戦前から戦後の作品を展示する メインシンポジウム+見学会| Symposium + Museum Tour 坂倉準三と神奈川県立近代美術館 日時 201312 14 15:00 –17:30 会場 |鎌倉商工会議所 鎌倉市御成町17-29高階秀爾 大原美術館 館長阪田誠造 建築家水沢勉 神奈川県立近代美術館 館長シンポジウムは定員150名で当日先着順となります なおこのシンポジウムに先立ち 13時より 神奈川県立近代美術館 鎌倉館の見学会を実施します この見学会は事前申込制です 。[定員30ギャラリートーク+シンポジウム| Gallery Talk + Symposium 坂倉準三と建築資料 日時 20141 11 14:00–16:30 会場 |国立近現代建築資料館 竺覚暁 金沢工業大学 教授松隈洋 京都工芸繊維大学 教授山名善之 国立近現代建築資料館シンポジウムは定員40名で当日先着順となります 坂倉建築研究所 坂倉準三建築研究所関係者による ギャラリートークを13時より実施する予定です 詳細はホームページでご確認下さいギャラリートーク| Gallery Talk 会期中の土曜日坂倉建築研究所 坂倉準三建築研究所関係者によるギャラリートークを実施します 詳細はホームページでご確認下さいシンポジウム| Symposium 建築家坂倉準三 日時 20142 9 15:00–17:30 会場 |鹿児島大学稲盛会館 鹿児島市郡元1-21 萬代恭博 建築家坂倉建築研究所北村紀史 建築家元坂倉建築研究所山名善之 国立近現代建築資料館当日先着順となります 。[定員270問い合せ 見学会申込先鹿児島大学工学部建築学科調査研究チーム 担当 鯵坂増留冨木中武[email protected] パリ万国博覧会日本館| 1937 |外観透視図|document conservé aux Archives nationales, Paris (F12 12557)

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Page 1: 建築資料にみる坂倉準三 - Kagoshima U日本の建築の多くが、この半世紀、木造から 鉄筋コンクリート、鉄骨造に変わり、私たちの 生活空間はモダンムーブメントの潮流の上に

日本の建築の多くが、この半世紀、木造から鉄筋コンクリート、鉄骨造に変わり、私たちの生活空間はモダンムーブメントの潮流の上に

つくられてきた。そのデザインの源流を創ったのが、巨匠・ル・コルビュジエ[1887-1965]であ

り、パリで彼に師事し、その後、日本国内に多くの作品を手がけた建築家が坂倉準三

[1901-1969]である。坂倉準三は、東京帝国大学で美術史を学び渡仏し、ル・コルビュジエのアトリエで5年間

働いた後、1937年にパリ万国博覧会日本館[Exposition internationale des Arts et Techniques

dans la vie moderne, Expo 1937]で建築界に華々

しくデビューする。帰国後は、大戦からの復興期の1951年に世界的に知られる鎌倉の神

奈川県立近代美術館を生み出した。本展では、同館のデザインへいたる足跡とその後の広範囲にわたる多様な作品群について、原図や当時の写真、建築資料によって紹介し、デザインの中心に人間を据える坂倉準三の考

え方とその大胆な発想と調和の感覚へ迫る。さらに、坂倉作品が社会に与えた影響と建築の文化の豊かさについて、シンポジウム等を開催し検証する。

〒113-8553 東京都文京区湯島4-6-15National Archives of Modern Architecture, Agency for Cultural Affairs4-6-15 Yushima, Bunkyo-ku, Tokyo, 113-8553, Japan-Tel. 03-3812-3401 | Mail. [email protected]://www.bunka.go.jp/bijutsukan_hakubutsukan/shiryokan/index.html

une architecture pour l’homme

建築資料にみる坂倉準三Junzo Sakakura in Architectural Documents

表:建設中の神奈川県立近代美術館|1951

1:坂倉準三ポートレート2:レオナルド・ダ・ヴィンチ展|1942

3:建設中の神奈川県立近代美術館|1951

4:新宿西口広場|1961-66|©新建築社

─特記以外=坂倉建築研究所蔵

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|第一部|パリ万国博覧会日本館[1937]─ル・コルビュジエ、シャルロット・ペリアンとの出会いル・コルビュジエのアトリエでは、シャルロット・ペリアンら多くの建築家・デザイナーと交流し、その体験を背景として、建築部門グランプリ賞を受賞したパリ万国博覧会「日本館」[1937]のデザインが生

み出された。日本初公開となるフランス国立公文書館所蔵の日本館の原図を中心に展示する。

|第四部|日本の都市風景となった作品群 ─家具から都市まで その多様なデザインの展開

東京都心の渋谷・新宿、大阪の難波をはじめ各地につくられた都市施設や企業の建築群、庁舎、構築物、そして住宅から家具まで、その作品は日本人の記憶の一部となってきたが、都市と同化しいつしか姿を消した建築も多い。日本の建築や都市に与えた影響を示し、デザインの中心に人間を据える坂倉準三の全体像に迫る。

|第三部|神奈川県立近代美術館[1951]─人間のためのデザインと技術的挑戦 

1950年、鎌倉の神奈川県立近代美術館の指名競技設計において実施案の採用が決定し、50歳を迎えた年に竣工する。日本館に通じる周囲と調和した軽快な空間は、海外へも紹介されて世界的に知られることになる。師であるル・コルビュジエも来日時に訪れた神奈川県立近代美術館を、原図・写真・模型等の建築資料で紹介する。

|第二部|戦前から戦後復興期の作品 ─パリから持ち帰ったモダンムーブメント

帰国後、いくつかの都市や建築の計画案に携わり、40歳で住

宅作品の原点、「飯箸邸」が竣工する。またシャルロット・ペリアンの招聘と[選択・伝統・創造]展開催に尽力し、日本館の動線を想起させるレオナルド・ダ・ヴィンチ展を手掛ける。「 島屋和歌

山支店」「東京日仏学院」等、戦前から戦後の作品を展示する。

メインシンポジウム+見学会|Symposium + Museum Tour

坂倉準三と神奈川県立近代美術館 |日時|2013年12月14日[土]15:00–17:30 |会場|鎌倉商工会議所[鎌倉市御成町17-29]

高階秀爾[大原美術館 館長]阪田誠造[建築家]水沢勉[神奈川県立近代美術館 館長] 他シンポジウムは定員150名で当日先着順となります。なお、このシンポジウムに先立ち13時より神奈川県立近代美術館(鎌倉館)の見学会を実施します。この見学会は事前申込制です。[定員30名]

ギャラリートーク+シンポジウム|Gallery Talk + Symposium

坂倉準三と建築資料 |日時|2014年1月11日[土]14:00–16:30 |会場|国立近現代建築資料館竺覚暁[金沢工業大学 教授]松隈洋[京都工芸繊維大学 教授]山名善之[国立近現代建築資料館] 他シンポジウムは定員40名で当日先着順となります。坂倉建築研究所(坂倉準三建築研究所)関係者によるギャラリートークを13時より実施する予定です。詳細はホームページでご確認下さい。

ギャラリートーク|Gallery Talk

会期中の土曜日、坂倉建築研究所(坂倉準三建築研究所)関係者によるギャラリートークを実施します。詳細はホームページでご確認下さい。

シンポジウム|Symposium

建築家坂倉準三 |日時|2014年2月9日[日]15:00–17:30 |会場|鹿児島大学稲盛会館[鹿児島市郡元1-21]

萬代恭博[建築家/坂倉建築研究所]北村紀史[建築家/元坂倉建築研究所]山名善之[国立近現代建築資料館] 他当日先着順となります。[定員270名]

問い合せ・見学会申込先─鹿児島大学工学部建築学科調査研究チーム[担当:鯵坂/増留/冨木/中武][email protected]

パリ万国博覧会日本館|1937|外観透視図|document conservé aux Archives nationales, Paris (F12 12557)