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福島県

数学科指導事例集

福島県教育委員会

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75

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「 資料の散らばりと代表値』「資料の活用」 『

『関数 『確率 」「資料の活用」の指導のポイント 』 』

全国学力・学習状況調査P1~2

<問題>授業アイディア例 P3~6

※同じイラストは、同じ人物を表しているのではありません。【授業アイディア例の見方】

「福島県数学科指導事例集」は、全国学力・学習状況調査の結果から、福島

県の生徒が特に苦手としていることが明らかになった「数学科第1学年『資料

の活用 」に関する指導方法等を提供するものです。』

教科書教材等をどのように活用していけば、生徒が意欲的に数学の本質を学

び、確かな学力を身に付けることができるのか等を、実際の授業の流れに沿っ

授業の展開等は、一例ですので、目の前の生徒の学びのて、簡潔にまとめました。実態を基に、柔軟に対応してください。

また 「資料の活用」は、どのような学習内容と関連しているのかも明記しました、

ので、該当学年だけではなく、他の学年の先生方にも参考になる内容となっていま

す。

目 次 別 冊

教 師 の 発

問 等 を 示

。しました

意 図 的 に

引 き 出 し

た い 生 徒

の 言 葉 等

を 示 し ま

した。

学 習 活 動

の 過 程 で

特 に 注 意

留 意 す べ

き 指 導 上

の ポ イ ン

ト を 示 し

ま し た 。

問題集

ま と め の

在 り 方 を

示 し ま し

た。

指導事例集に関わる学習内容等が、全国学力・学習状況調査でどのように出題されてき

たのかを、過去の問題から平成25年度まで全て整理し、「問題集」として別冊にまとめ

ました。この指導事例集を基にした授業で学んだ生徒の理解度を確かめるために、ぜひ、

「問題集」も併せて活用してください。

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これまでの全国学力・学習状況調査の結果から,生徒の実態を捉えましょ

【福島県正答率(全国比)】う。

小学校で「平均とちらばり 「柱状グラフ」などについて学習しています。中学」校の学習では資料の整理で終わってはいけません。

相対度数や代表値の必要目的に応じて資料を活用できるようにするためには,ことが必要です。性と意味を理解し,資料の散らばりなどにも着目させる

また,平均値や中央値などと比べたり,他の資料と比べたりしてその資料の傾向を読み取らせることが大切です。

確率を根拠として確率では,確率を求めることだけを目的とするのではなく,ことを大切にしましょう。標本調査では,標本調査により母集団の傾向説明する

を捉え説明することを通して,理解を深めさせましょう。

年度末に位置しているため,年間計画通りに進め時間に余裕を持って指導することが大切です。作業の効率化のために,必ずコンピュータを利用しましょう。

「資料の活用」に関連する学習内容の例②小学校 第4学年「折れ線グラフ」・二次元の表・折れ線グラフ

資料を二つの観点から分類整理し特徴を調べ,折れ線グラフの読み方やかき方

④へについて理解する。

④小学校 第5学年「百分率とグラフ」・百分率・円グラフ・帯グラフ

百分率について理解し,円グラフや帯グラフを用い

⑤へて表し特徴を調べる。

①小学校 第3学年「ぼうグラフと表」

資料を分類整理し,表や棒グラフを用いてわかりやすく表したり読み取ったり

②へする。

⑤小学校 第6学年「資料の調べ方」・資料の平均・度数分布,柱状グラフ

度数分布表や柱状グラフによって、平均を求めただけではわからなかった資料

⑦への特徴をつかむ。

③小学校 第5学年「単位量あたりの大きさ」・平均の考え

仮平均の考えや目的に合った平均の求め方を理解す

⑤へる。

⑥小学校 第6学年「場合の数」・場合の数

具体的な事柄について,起こり得る場合を順序よく

⑪へ整理して調べる。

資料の活用」の指導のポイント「

【全国学力・学習状況調査より】○ 相対度数の意味理解が不十分で,相対度数をヒストグラムから求めることに課題がある。

【H24 A 15 (1) 46.0%(-2.7), H25 A 14 (2) 20.8%(-2.0)】

【H24 A15 (2) 36.1%(-6.3)】○ 最頻値などの代表値の意味理解が不十分である。【H25 B 5 (2) 23.3%(-1.5)】○ 資料の傾向を的確にとらえ,特徴を説明することに課題がある。

○ 起こりうるすべての場合を求めたり,確率を求めることに課題がある。【H24 A 14 (2) 54.3%(-3.1), H25 A 15 (2) 41.4%(-12.4)】

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⑪中学校 第2学年「確率」・確率の考え

ことがらの起こりやすさの程度を,数で表すのに確率が用いられることを理解する。

⑫へ

⑭中学校 第3学年「標本調査」・標本調査の意味

標本調査で母集団の傾向が予測できることを理解し,標本を無作為に抽出する必要性

⑮へを知る。

⑦中学校 第1学年「資料の散らばりと代表値」・度数の分布

度数分布表やヒストグラムから資料の分布の様子や傾向

⑧へなどを読み取る。

⑱数学B確率分布と統計的な推測・確率変数と確率分布・二項分布・正規分布・母集団と標本・統計的な推測の考え

確率変数とその分布,統,計的な推測について理解し

それらを不確定な事象の考察に活用する。

⑰数学A場合の数と確率

・数え上げの原則・順列・組合せ・確率とその基本的な法則・独立な試行と確率・条件付き確率

場合の数を求めるときの基本的な考え方や確率についての理解を深め,それらを事象

⑱への考察に活用する。

⑧中学校 第1学年「資料の散らばりと代表値」・範囲と代表値

資料の範囲や代表値(平均値,中央値,最頻値)から資料の傾向を読み取り,説明す

⑨へる。

⑨中学校 第1学年「資料の散らばりと代表値」・資料の活用

目的に応じて資料をいろいろな観点から整理し,自分の考えをまとめ,説明す

⑩へる。

⑩中学校 第1学年「資料の散らばりと代表値」・近似値と有効数字

近似値と有効数字の意味をn理解し,近似値をa×10

の表し方で表すことができ⑪,⑯へる。

⑮中学校 第3学年「標本調査」・標本調査の利用

標本調査を行い,母集団の傾向を捉え、説明することを通して,結果やそれに基づく説明を正しく解釈す

⑱へる。

⑫中学校 第2学年「確率」・確率の求め方 ・余事象

樹形図や二次元表などを利用して,起こりうるすべての場合を求め,同様に確からしいことをもとにして

⑬へ確率を求める。

⑬中学校 第2学年「確率」・確率の利用

問題を解決するために,確率を求めて,不確定な事象の起こりやすさの傾向を捉え,説明することができる。

⑭,⑰へ

⑯数学Ⅰデータの分析

・データの散らばり・データの相関

データ傾向を箱ひげ図などを用いて整理・分析し傾向を把握したり,二つのデータの相関を把握したりし説明す

⑱へる。

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1.50m走の記録を整理する。

【 】 【 】グラフ1 グラフ2

ゆうとさんの学校の運動会ではクラス対抗リレーを行います。ゆうとさんの学年は5ク

ラスあり,各クラス40人を20人ずつのAチームとBチームに分け,Aチームどうし,Bチ

ームどうしでリレーを行います。クラスの順位は2チームの得点の合計で競います。

右の表は,ゆうとさんのクラス40人の50m走の記録を調べたものです。クラス対抗リレ

ーで上位になるようなチーム分けをするために,この記録にどのような傾向があるか調べ

てみよう。

自分の記録がヒストグラムのどの階級に含まれるか確認する場面を設定することが大切です。

私は階級の幅を1秒

にして,最初の階級を

6秒以上7秒未満とし

てみるわ 【 】。 グ ラフ 1

僕 は 階 級 の 幅 を 0 . 5

秒,最初の階級を6.5秒

以上 7.0秒未満にしてみ

るよ 【 】。 グラフ2

私がまとめたヒストグラムは,

9秒以上10秒未満の度数がもっとも

多く,遅い人が多いといえます。

私の50m走の記録は,8.7秒だか

ら,8秒以上9秒未満の階級です。

僕がまとめたヒストグラムでは,7.5

秒以上8.0未満と9.5秒以上10.0秒未満の

度数が多く,山が2つになりました。

僕の50m走の記録は,7.5秒だから,

7.5秒以上8.0秒未満の階級です。

なぜ2つの山になるのかな。

記録は6.8秒から10.6秒の間にあるので,範囲は3.8秒です。

この表だけだと記録の傾向はわかりにくいね。

範囲を考えることは大切ですね。

。他にどのような方法があるでしょうか

ヒストグラムにまとめて分布の特徴を調べる方法がありました。

今日の授業では,まず,ゆうとさんのクラス40人の50m走の

記録に,どのような傾向があるか調べてみましょう。

, 。では ヒストグラムに表してわかることをまとめてみましょう

そして,自分の50m走の記録は,どの階級に含まれるか確認して

おきましょう。

資料の活用 「資料の散らばりと代表値」~目的に応じて資料の整理の仕方を工夫し,

どのような傾向があるか調べよう~◎本時の数学的活動:日常生活で数学を利用する活動

40人の50m走の記録から,コンピュータを利用してヒストグラムにまとめたり代表値を求めたりして,資料の傾向を捉え,判断する活動を取り入れた指導事例を紹介します。

授業アイディア例(1)

(1時間目)

記録 男女番号

( )秒1 8.2 男2 7.8 男3 9.9 女4 7.7 男5 7.8 女6 10.1 男7 9.1 女8 8.4 女9 7.5 女10 9.4 女11 7.1 男12 8.6 女13 9.2 女14 8.9 男15 8.0 男16 8.7 女17 7.9 男18 7.3 女19 7.9 男20 9.6 女21 8.3 女22 6.8 男23 9.9 男24 9.7 女25 7.5 男26 10.0 女27 8.5 男28 10.2 男29 9.5 女30 9.5 男31 9.5 女32 10.6 男33 9.1 女34 6.9 女35 9.3 男36 8.6 女37 8.4 男38 9.6 女39 7.4 男40 9.0 男

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2.ヒストグラムが2つの山になる理由を予想する。

3.男子と女子の記録に分けて,資料の傾向を捉え直す。

4.適用問題を行い,まとめる。

【 】 【 】Aチームの生徒 Bチームの生徒

※『 :宮崎大学藤井良宜教授が作成したヒストグラム作成ソフトSimpleHist』福島県教育センター ページからダウンロード可能Web

学校支援◇ →新学習指導要領福島県教育センター→ 授業づくり参考資料こちら ヒストグラム活用.pdf関係◇「言語活動の充実」は →中学校数学

女子の記録は,9.5秒以上10.0秒未満

の度数がすべての階級の中でもっとも多

い。平均値の8 .84秒より遅い生徒が多

くなっている。

男子 女子平均値 秒 8.54 8.84( )中央値 秒 8.3 9.1( )最頻値 秒 7.75 9.75( )

適用問題 1~20番をAチーム,21~40番をBチームとして分けてリレーをした場合,

どちらのチームが勝つと予想できるか根拠を明らかにして説明してみよう。

[まとめ](例)

○ ヒストグラムの分布の特徴や代表値などを用いて,資料の

傾向を説明することが大切である。

○ 資料の傾向を的確に読み取るために,階級の幅の異なるヒ

ストグラムを作ることは有効である。

○ 目的に応じて資料の傾向を捉え直すことが大切である。

分布が双峰型である場合には,その要因を推測する活動を取り入れることが考えられます。

, 。主部と述部を明確にし 数学的な用語を使って表現できるようにすることが大切です

ヒストグラム作成ソフト『SimpleHist』等を活用, ,し 作業の効率化を図り

考える時間を確保することが大切です。

Aチームの方が,山 の も っ と も 高 いと こ ろ が 左 側 に 位置 し , 比 較 的 速 い生 徒 が 多 い の で ,A チ ー ム が 勝 つ と予想できる。

平 均 値 は , A チームが8 .46秒で,Bチームが 8 .92秒で あ る 。 A チ ー ムの 方 が 速 い の で ,A チ ー ム が 勝 つ と予想できる。

【 】男子

男子の記録は,7.5秒以上8.0秒未満

の度数がすべての階級の中でもっとも多

い。平均値の8.54秒より速い生徒が多

くなっている。

ヒストグラムが2つの山になるのはなぜですか。

では、男女それぞれの資料の傾向について,ヒストグラム

や代表値の特徴をもとに説明しましょう。

次の授業では,実際に2チームに分けて特徴を調べてみましょう!

男子と女子がいるからじゃないかな。

男女に分けて調べてみようよ。

2つの山になるのは,男子

の方が速い人が多いからだ

男女に分けてヒストグラムに表すと,資料の

傾向をより的確に捉えることができますね。

【 】女子

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資料の活用 「資料の散らばりと代表値」

~方針を立てて資料を整理し,自分の考えを説明しよう~

◎本時の数学的活動:数学的な表現を用いて,自分なりに説明し伝え合う活動

チームに分ける方針を立て,2つに分けたチームの特徴を,ヒストグラムや代表値を

利用して数学的に説明する活動を取り入れた指導事例を紹介します。

授業アイディア例(2)

(2時間目)

1.チーム分けの方針を立てる。

【表1】

2.2つのチームに分け,チームの特徴を説明する。

2位と3位で 10点をとるため

に,2チームの速さがほぼ同じ

になるように分けてみよう。

速い方から順に 「ABBAABB A… 」

と分ければいいな。

1つのチームが1位

になるように,まず,

速い方から20人でチー

ムを作ってみよう。

【 】記録を速い方から順に並べかえたデータがほしいね。 表1

, ,資料の活用の授業では 「クラス対抗リレーで1位をねらう」など

資料を整理する目的を明確にすることが大切です。

番号記録(秒)

男女

22 6.8 男34 6.9 女11 7.1 男18 7.3 女39 7.4 男25 7.5 男9 7.5 女4 7.7 男5 7.8 女2 7.8 男17 7.9 男19 7.9 男15 8.0 男1 8.2 男21 8.3 女8 8.4 女37 8.4 男27 8.5 男12 8.6 女36 8.6 女16 8.7 女14 8.9 男40 9.0 男33 9.1 女7 9.1 女13 9.2 女35 9.3 男10 9.4 女29 9.5 女31 9.5 女30 9.5 男20 9.6 女38 9.6 女24 9.7 女3 9.9 女23 9.9 男26 10.0 女6 10.1 男28 10.2 男32 10.6 男

クラス対抗リレーでは,Aチーム,Bチームそれぞれの順位に応じて,下の表の得点が与

えられ,2チームの得点の合計でクラスの順位を競います。

あなたなら,クラス対抗リレーで勝つために,どの

ような2チームに分けますか。あなたの方針で2チー

ムに分け,チームの特徴を説明してみよう。

順位 1位 2位 3位 4位 5位

得点 8点 6点 4点 3点 1点

Aチーム

Bチーム

Aチーム,Bチームともに山が2つになっている。

範囲はAチームが3.8秒,Bチームが3.3秒であり,A

Aチームの方が0.5秒大きい。

平均値はAチームが8.69秒で,Bチームが8.68秒

であるから,ほぼ同じ速さである。

チーム分けの方針と2つのチームの特徴を説明してみましょう。

それでは,実際に2つのチームに分けて,特徴を調べてみましょう。

2チームのうち,1つ

のチームが1位になるよ

うにしようかな。

2位と3位をとるように,

2つのチームがほぼ同じ速さ

になるように分けようかな。

勝つためにどのような方針で2つのチームに分けますか。

僕は,2位と3位をねらってチーム分けをしました。Aチーム Bチーム

平均値 秒 8.69 8.68( )

中央値 秒 8.65 8.75( )

最頻値 秒 9.75 7.75( )

9.75

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3.授業を振り返り,まとめる。

【参考資料】

[まとめ](例)○ ヒストグラムや代表値などから,根拠となることを明らかにし,数学的な用語を正しく使って説明することが大切である。

○ 資料の傾向を捉える場合,ヒストグラムの分布の特徴に応じて,代表値を使い分ける必要がある。

資料の傾向を説明する際には,何を根拠にしているのかを明確にして説明さ

せることが大切です。

Aチーム,Bチームともに,山が1つで,最頻値は

それぞれ7.75秒,9.75秒である。範囲はAチームが

1.6秒,Bチームが1.9秒であり,Bチームの方が0.3

秒大きい。

平均値はAチームが7.83秒で,Bチームが9.54秒

であるから,Aチームの方が1.71秒速い。

Bチーム

Aチーム

知識や技能をより確実に定着

させるために,説明する活動を

取り入れることも有効です。

速い方から20人で作ったAチームのヒストグラムの階級の幅を0.5秒から変えてみると・・・

【 】階級の幅1.0秒 同じ資料でも,ヒストグラムの階級の幅や最初の階

級の最小値が異なると,読み取ることができる傾向が

異なる場合があります。

必要に応じて,新たなヒストグラムを意図的に発表

させたり,教師が提示したりして,チームの特徴を改

, 。めて考えさせるなど 様々な学習活動が考えられます

活動を振り返って,資料の傾向を捉え説明するポイントをまとめてみましょう。

ヒストグラムや代表値を利用して説明すると,チームの特徴を的確に

伝えることができますね。

私は1位をとるように,速い方から20人で

チームを作りました。

山が2つなので,最頻値はあまり意味がないからです。

Aチーム Bチーム

平均値 秒 7.83 9.54( )

中央値 秒 7.85 9.5( )

最頻値 秒 7.75 9.75( )

【参考資料】参照

【 】階級の幅0.3秒

2位と3位をねらってチーム分けした場合に,最頻値を用いて説明し

ていないのですが,なぜですか。

自分がまとめたチームの特徴を見直し

て,お互いに説明してみましょう。

, , 。また 資料の数がそれほど多くない場合も 最頻値は有効な代表値ではありませんね

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