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Transcript of ;¸ §Z Ä - サントリー...G V X G Ä s Ð p b T Ï r s Ý ¯ p ; ¸ q M O w U \ V o M o Ï f ;...

  • 大きく大事な糧。ですから、どんな

    状況でも音楽というものが生きてい

    て、それを伝え続けること、音楽活

    動をずっと続けていくことが大切と

    考え、サントリーホールからも様々

    な情報発信、ライブ配信を行ってい

    ます。しかし、やはり我々にとって

    はお客様がいらっしゃるということ

    が根源的に大事なことなのです。演

    奏家も、音を発信して、それをどう

    いう風に反応していただけたかに

    よって初めて、創造活動として成り

    立つわけですから」

     

    そして、こう続けます。

    「ひとつのコンサートホールが活動

    していくためには、実に多くの方々

    の努力と支えが必要です。演奏者を

    含めた総合的な力が発揮されるのが、

    コンサートホールたる由縁だと思っ

     「音楽は、人と人とのコミュニケー

    ションそのものです。言葉を超え、

    国を越え、人種や民族を超えて、語

    り合い、喜び合い、悲しみ合う。心

    の琴線に触れるような『時』と『空

    間』を共有し、人々が互いに響き合

    うのが音楽です」

     

    と語る、サントリーホール館長・

    堤剛。8歳の頃からステージに立ち、

    70年以上も世界各地を飛び回って演

    奏活動を続けているチェリストです。

    コンサートという場を失った日々は

    「冬眠生活に入ったようで大変辛く、

    心も不安定で厳しい時間」だったと

    言います。

    「私たち以上に、音楽無しでは生き

    ていけないという音楽ファンの方々

    のお気持ちは、察するに余りありま

    す。音楽は、人の心にとって本当に

    ています。サントリーホールには、

    スタッフだけでも延べ300名以

    上が関わっています。そのひとり

    ひとりの心意気は、国内外からい

    らっしゃる演奏家にもすぐに感じ

    とっていただけるようです。楽屋

    口から一歩踏み入れた途端、『今

    日はなにか自分の演奏家人生のな

    かでも、プラスアルファのものが

    できる気がする』とか、『チリひ

    ると、堤は言います。

    「皆様のおかげで、ホールが生き

    た存在になるのです」

    「生きている」と

    感じる場所

    サントリーホール館長

    2007 年よりサントリーホール館長。日本を代表するチェリスト。写真は2019年の「チェンバーミュージック・ガーデン(CMG)」にて、サントリーホール室内楽アカデミー生たちとの共演。CMGでは毎年、チェリスト堤の新しい挑戦が繰り広げられる。今年 11月開催の「ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン 2020」では、日本人初の器楽奏者のソリストとして、巨匠ゲルギエフと共演予定。

    ©Naruyasu Nabeshima

    とつ落ちていない楽屋

    で音楽することだけに

    集中できるのは無上の

    喜び』、などと言って

    いただけるのは、とて

    も嬉しいことです」

     

    コンサートホールと

    は、心が高揚し、生き

    ていることに対する内

    面の動きを感じられる

    場所。人々が人生を楽

    しむダイナミズムを感

    じられる場所。そして、

    同時代の新しい音楽が

    生まれ、将来への希望

    をシェアする場でもあ

    音楽を届ける仕事~コンサートという場をつくる

    特集

    サントリーホールから

    音楽が消えてしまった数カ月間。

    「人がいてこそのコンサートホール」という

    当たり前のことを、誰もが強く感じていました。

    ステージ上の演奏家と、

    その音楽を受けとめる客席のひとりひとり。

    その周りに多くの人々が関わって、

    コンサートという場がつくり出されます。

    今号では、演奏家とお客様とホールを繋ぐ

    仕事人たちの声をお届けします。

    3 2Hibiki Vol .12

  •  

    いざコンサートが始まると、今村

    は舞台に出ていく演奏者を舞台下手

    で見送り、コンサートの間中、そこ

    から舞台と客席に注意を払っていま

    す。開始から終了を、状況を見なが

    ら指示するのもその役割。演奏者だ

    けでなく、客席の状況や空気を読む

    ことも必要です。

     

    ステージ・マネージャーはこの道

    一筋というキャリアを積む人が多い

    仕事。今村も東京交響楽団のステー

    ジ・マネージャーを25年にわたって

    つとめてきました。しかし、楽団と

    コンサートホールのステージ・マ

    ネージャーでは、その仕事がかなり

    違うそうです。

    「楽団ではメンバーのことを始め、

    楽団のすべてを知っていることが重

    要でした。コンサートホールは逆に

    毎日演奏者が変わります。それも

    オーケストラ、室内楽、リサイタル

    演直前のリハーサルになって、演奏

    者が直接声をかけてきて、『もう少

    しこういう位置にできないか』など

    要望を伝えてくることも多いので、

    その場で調整することも多々あり、

    これは出演者とスタッフの距離が近

    いサントリーホールならでは、だと

    思います」

     

    一度サントリーホールに来た演奏

    者については、楽器の置き位置や立

    ち位置の好みなどはすべてノートに

    記録し、担当者が変わっても引き継

    がれます。

    「演奏家の方に『サントリーホール

    の舞台では安心して演奏に集中でき

    る』と感じていただければ、と思っ

    ています」

    照明

     「照明の役割はふたつあります。

    ひとつは演奏者がきれいに見えるよ

    うに光を当てること。もうひとつは

    譜面が見やすく、まぶしくなく、演奏

    者のストレスにならない光の調整で

    す」 と

    語るのは照明担当の中島智一。

    実はこのふたつの要素、常にせめ

     

    コンサートという「扇」のかなめ

    といえる役割を担っているのが、ス

    テージ・マネージャーです。

    「ひとことで言えば、現場監督で

    すね。コンサートの主催者と演

    奏者の両方をケアして、コンサー

    トが無事行われるようにする仕

    事です」とサントリーホール

    テージ・マネージャーの今村和弘

    は言います。

     

    コンサートの開催が決まったとき

    から、その仕事は始まります。演奏

    者の個性、陣容、要望、また必要と

    される舞台のセッティングやオペ

    レーション、すべてを把握します。

    そしてコンサートの舞台と環境をつ

    くる関係者全員と打ち合わせを重ね

    ながら、当日を迎えます。

    「最後の打ち合わせは、開場の一時

    間前。今日のコンサートの状況をシ

    ミュレーションして行います」

    いくかという挑戦もあります。

     

    では、舞台・音響・照明、それぞ

    れどんな技に支えられているので

    しょうか。

    も違うので、必要とされることも

    変化し、緊張感が高いですね」

     

    それだけに「何事もなくコン

    サートが終わったときに、いちば

    ん手ごたえを感じます」と。

    「演奏者や主催者をケアする仕事

    ですが、目的の最終地点はお客様

    です。この日、この時のコンサー

    トを、お客様にそのまま感じてい

    ただきたいと思っています。その

    ために、その日なりのベストを演

    出できるよう心掛けています」

     

    大ホールで開催される演奏会は

    年間約350公演にもなり(昨年

    の場合)、今村はそのすべてに関

    わります。演奏会が行われている

    間、客席からは見えませんが、舞

    台に向かって左手の舞台袖には常

    に今村が佇み、耳と目を凝らして

    コンサートを見守っているのです。

    ぎ合いだそうです。両方の効果を

    最大にするために工夫を凝らしま

    す。とくに、ピアニストやヴァイ

    オリニストのリサイタルは人に

    よって感じ方も違いも大きく、難

    しいそう。

    「かつて演劇の舞台照明をやって

    いるときは、照明による演出が優

    先でした。今もオペラなどでそう

    いう要素はありますが、『演奏者の

     

    コンサートによって異なる舞台

    や装置、音響、照明といったこと

    を総合的に手掛けているスペシャ

    リストが、サントリーホールには

    常駐しています。

    「サントリーホールのオープン以

    来、コンサートの技術部門を担っ

    ています」と語るのは、チーフ

    ディレクターとして専門家集団を

    総括する鎌田努。自身もサント

    リーホールに赴任して今年ですで

    に20年を数えます。

    「クラシック音楽のコンサート

    ホールで必要とされるのは、演奏

    家の方々がいかに音楽に集中でき

    て、ベストな環境でいい演奏を届

    けるか、ということ。演劇やドラ

    マのセットなどとはまったく違い

    ますね」

     

    また、「サマーフェスティバル」

    など現代音楽の演奏会では、それ

    までない舞台装置や演出を求めら

    れることも多く、サントリーホー

    ルのルールのなかでどう実現して

    拾って会場内のスピーカーから出

    すのですが、あくまでも客席に直

    接向いていないスピーカーから音

    を出すことで、自然な響きをホー

    ルに紛れ込ませます。そのほか、

    現代音楽などの特殊な楽器や木片、

    水、紙などを楽器としてオーケス

    トラの中で使う場合、音響のバラ

    ンスをとるためにマイクで拡声す

    ることもありますが、スピーカー

    からではなく楽器から出ているよ

    うにセッティングします」

    と宇野善文は言います。

     

    一方で、MCが入るコンサート

    では言葉の明瞭度を上げるために

    音質調整します。生音を楽しむサ

    ントリーホールだからこそ求めら

    れる技術です。

    素晴らしい舞台を

    コンサートを支える仕事人、

    まずはステージサイドからご紹介していきます。

    ステージ・マネージャー

    など形態

    今村和弘 ステージ・マネージャー

    舞台技術

    舞台

     

    舞台のチーフは畠中陵。

    「サントリーホールのステージは39

    の迫(せり)に分かれていて、電動

    で動くという点が特徴です。さらに

    必要に応じて台を追加したり、ス

    ペースを追加します。事前の打ち合

    わせで出演者のニーズに応えるよう

    セッティングします。けれども、公

    ストレスにならない』ことが最優

    先というのはクラシックのコン

    サートホールならではです。照明

    マンとして意識が変わりました」

    音響

    オペラなどでは舞台からではな

    く遠くから歌声が響い

    てきたり、どこからと

    もなく楽器の音が流れ

    てきたり……。そんな

    仕掛けのある演目があ

    ります。その臨場感の

    演出に貢献しているの

    が音響です。

    「舞台袖や客席で歌い

    演奏した音をマイクで

    舞台を技術で支える。右から畠中陵(舞台)、中島智一(照明)鎌田努(チーフディレクター)、宇野善文(音響)

    39の迫をコントロール。

    5 4Hibiki Vol .12Hibiki Vol .12

  • 「1986年の開館にあたり、ホー

    ルで音楽を聴くだけでなく、カラヤ

    ン広場から一歩足を踏み入れた非日

    常空間で過ごす時間を心から楽しん

    でもらいたいと、初代館長・佐治敬

    三の強い想いから生まれた仕事です。

    エントランスでお迎えし、チケット

    テイク、クローク、客席へのご案内。

    お客様がなにかを必要とされた時に

    すぐにお手伝いができるよう控え、

    お客様の思い思いにコンサートを楽

    しんでいただく、それが私たちの役

    割です」

     

    と話すのは、総勢100名余のレ

    セプショニストを統括するマネー

    ジャー、中村奈津子。通常であれば

    年600近い公演が行われ、大ホー

    ルとブルーローズ(小ホール)同時

    開催も多く、毎回30から40名ほどの

    レセプショニストが任につきます。

    「たとえば19時開演の公演でしたら、

    インがよく出ますね。『響』や『山崎』

    など、ウイスキーを飲むのを楽しみ

    にいらっしゃるという方も。ほんの

    15分ほどの休憩時間内に、できるだ

    け早く、温かさや冷たさなど飲みや

    すい温度で提供できるよう努めてい

    ます。音楽を楽しみに来られている

    方々の邪魔をしないよう、非日常を

    楽しむお手伝いをさせていただく仕

    事だと思っています」

     

    と店長の中村伊之。前職はホテル

    ンですから。一期一会。華やかな雰

    囲気の場でも親しみやすい存在であ

    ることを心掛けます。世界屈指の

    ホールで、お客様のご期待にどうお

    応えできるか、時代に合ったサービ

    スをしていけるか。使命感のような

    ものを感じます」

     

    ウイルスなど新たな不安を抱えた

    世の中で、いかに安心して豊かな心

    持ちで非日常空間を楽しんでいただ

    けるか、レセプショニストの模索が

    続きます。

     

    来場される皆さんと最初に顔を合

    わせるのが「レセプショニスト」で

    す。コンサートホールにレセプショ

    ニストというサービスを取り入れた

    のは、サントリーホールが日本で最

    初でした。

    適切か、自らの話し方や立ち居振る

    舞いが相手にどう届くのか想像する

    こと。人と人とのコミュニケーショ

    客様をお待ちします」

     

    レセプショニストは、音大生や

    教師など音楽に携わっているスタッ

    フや、接客が好きでこの職業に就

    いた人など、様々な経験を持つ多

    様なメンバーで構成されています。

    なかにはホールの開館以来ずっと

    携わっている人も。

     

    サービス介助や上級救命など専

    門的な知識も身につけ、車椅子の

    方からお手伝いを必要とされれば

    座席までご一緒したり、海外から

    のお客様の応対も多言語対応ス

    タッフによりスムーズに。開演間

    マンだったそうです。

    「実は私、ここに来て初めてオー

    ケストラの音楽を聴いたんです。

    演奏曲によっては休憩が入らない

    ことや、あとどのぐらいで休憩に

    なってお客様が出ていらっしゃる

    のか、最初は予測できなくて。で

    も50人いるスタッフの大半は音大

    生やクラシック音楽を熟知してい

    るベテランなので、助けてもらっ

    ています。私も今では好きな交響

    曲がいくつかできました」

     

    定期演奏会の会員の方など、顔

    際に駆け込まれて来る方を、急か

    さず安全に素早くご案内。クロー

    クは丁寧かつ迅速なチームワーク

    で。混雑する化粧室では声がけを

    して列を誘導。限られた時間内で

    もゆったりした気分で過ごしてい

    ただけるよう気を配ります。

    「大切にしているのは、想像力を

    働かせることです。お客様は年齢

    層も幅広く、初めていらっしゃる

    方もいれば、通い慣れた方もい

    らっしゃいます。ひとりひとりの

    ご要望やその日のご体調まで想像

    し、どのようなお声がけや行動が

    なじみのお客様も少なくないそう

    です。

    「カウンターで『いつものね』な

    んてご注文をされる方も。コロナ

    禍でこの数カ月営業できていない

    ので、あのお客様はどうされてい

    るかな、楽団員の方たちはどう過

    ごしているのかな、などと考えな

    がら、再開に向け新たなサービス

    形態を思案しています」

    心地よい時間を

    本番に向けステージ上で着々と準備が進められ、楽屋で演奏者たちが集中力を高めている頃、

    ホワイエ(ロビー)ではお客様をお迎えする体制が万全に整えられています。

    レセプショニスト

    昼過ぎにはホールへ。出

    演者情報、公演内容を確

    認し、スタッフの配置や

    ローテーションを決めま

    す。主催者、ホール側関

    係者で最終の打ち合わせ。

    アナウンス原稿のチェッ

    ク、扉や座席など設備面

    も点検、全員で情報を共

    有し、すべてを整えてお

    「レセプショニスト」という名称もここで誕生。稲葉賀恵デザインの清楚な制服。男性スタッフは夜公演では燕尾服を着用。

    中村伊之 インテルメッツオ店長

    営業は通常、コンサート開演 30 分前から休憩時間終了まで。メニューにはサンドウィッチやプティ・フールなども。

    ※ドリンクコーナーの営業は当面停止させていただいています。営業再開までもうしばらくお待ちください。

    中村奈津子 レセプショニスト統括マネージャー

    クロークでは、お客様の大事な荷物やコート類を丁寧に無駄なく収納し、迅速にお渡しするシステムを構築しています。

    ※現在、クロークのご利用は休止しています。

     

    音楽に包まれる心地よい時間、高

    まる気分とともにシュワッと喉を潤

    したり、コーヒー片手に音色を反芻

    したくなります。1階ホワイエ奥に

    2カ所、2階に1カ所ある「インテ

    ルメッツオ」では、ソフトドリンク各

    種はもちろん、コンサートホールで

    お酒を楽しむというスタイルを、開

    館以来提供し続けています。これも

    日本初。

    「とくに夏は、冷えたビールと白ワ

    「インテルメッツオ」

    ドリンクコーナー

    7 6Hibiki Vol .12Hibiki Vol .12

  •  

    なにも無いところから企画

    を立ち上げ、本番に至るまで、

    本当にいろいろな人の力に

    よってコンサートはつくりあ

    げられます。そのすべてに一

    貫して関わり、司令塔として

    見守り、フォローするのが私

    たちのミッションです。船長

    のような役割でしょうか。

     

    公演によりケースバイケー

    スですが、毎夏恒例の現代音

    楽の祭典「サマーフェスティ

    バル」の場合、作曲家に曲を

    委嘱するところから始まるの

    で、3年以上前から動いてい

    ます。コンセプト、日時や場

    所など枠組みを決め、演奏者

    に依頼、スケジュール調整。

    コンサートの魅力をどのよう

    に発信していくか広報宣伝活

    動を計画し、半年ほど前から

    チケットを売り出し、当日に

    向け舞台づくり。現場のス

    タッフ、各専門家、アーティ

    ストを蜘蛛の巣のようにつな

    ぎ、大きな獲物を捉え、その

    瞬間にいかにベストの状態で

    お客様に届けられるか。

     

    コンサートの成功には、お

    客様の力が絶対に必要なので

    す。そして、お客様が気持ち

    よく聴ける環境を整えてくれ

    るスタッフの存在も。

     

    ウィズコロナでの新しい形

    を模索しながら、お客様と共

    に安全安心に音楽を生で分か

    ちあえるよう、スタッフ一同

    取り組んでいきます。

    「音楽を分かちあえる時」

    に向かって

    最後に、コンサートの〝仕掛け人〞

    プロデューサーの

    想いをお届けします。

    サントリーホール企画制作部長 

    河野彰子

    ので」

     

    と、がっしりした体格に優しい表

    情で話すのは、警備隊長の綿谷和人。

    「警備員は『笑顔を見せるな』と教

    育されるのですが、サントリーホー

    ルでは事情が違います。丁寧な言葉

    遣いと笑顔を心掛けています」

     

    常時くまなく館内をモニターで監

    視、巡回。コンサートのある日は開

    場前からエントランスに立ち、終演

    まで館内外の警戒にあたります。レ

    セプショニストや各スタッフと連携

    し、人の動きや流れを見て全体を把

    握、わずかな異常も敏感に察知しま

    す。なにかトラブルがあれば駆けつ

    け、安全を保ってくれる、頼もしい

    存在です。

    「お客様の表情が、いらした時と帰

    る時では全然違うんです。ほわーん

    と緩んだ、なんとも良い空気になり

    ます」

    た国分さち子は

    「いちばん気を使うのは女性の化粧

    室です。公演のある日は、開演前、

    休憩を挟んだ前後の演奏中、終演後

    と4回にわたって掃除しますが、休

    憩までの演奏が短い場合は、あせり

    ますね」

     

    と微笑みます。お客様と顔を合わ

    せることは普段ありませんが、演奏

    者から「きれいな楽屋で嬉しい」と

    言われることもしばしば。

    「お客様に安心してご来場いただけ

    るよう、今後はより一層、消毒や清掃

    作業にも細心の注意が必要ですね」

     

    出演者にもお客様にも、コンサー

    トの場すべてに目を配っているのが、

    サントリーホール警備隊です。どん

    なに著名な指揮者も演奏家も、サン

    トリーホールとのファーストコンタ

    クトは、楽屋口受付にいる警備員な

    のです。

    「毎日違う顔ぶれの大勢の音楽家が

    出入りされるので、着任してすぐは、

    とくにマエストロとソリストのお顔

    を覚えるのが大変でした。柔道人生

    だった自分には、これまで音楽の世

    界に触れる機会がまったくなかった

     

    心おきなく音楽に浸り、贅沢な気

    分を味わうには、クリーンで安心で

    きる空間であることが必要です。

     

    サントリーホールの清掃を一手に

    引き受けているのが総勢20名のス

    タッフです。公演のある日は早朝か

    ら終演までの約16時間にわたって、

    シフトを組んでサントリーホールの

    清潔を守ります。

     

    米原忍は初のサントリーホール女

    性所長。

    「サントリーホールならではの清掃

    があります。それは〝目立て〞とよ

    ばれる絨毯の掃除。特殊なブラシで

     

    サントリーホールの中央監視室

    で保守点検に従事する馬場、飯干、

    荻野。防犯モニターの監視、給水

    や空調も業務に含まれ、コロナ禍

    での休館中も毎日24時間、サント

    リーホールを守っていました。

    「いつでも再開できるように、ど

    こも不具合がないよう点検、保守

    していました」

     

    と馬場照夫。点検は早朝から始

    まり、公演の2時間前、公演後に

    も、空調や熱源の操作などを行っ

    ています。

     

    とくに調整が難しいのは空調。

    「季節、その日の天気、入場者数

    などによって、お客様が快適と感

    じられる温度が違うのです。また、

    開場時に比べて、開演前には1.5度

    か2度も、温度は上がってしまい

    ます」

     

    と飯干裕樹。お客様がリラック

    スして音楽に聴きいっていただく

    ために温度管理は必須です。

     

    すでにサントリーホールで6年

    間保守点検を手掛ける荻野准一は

    「コンサートホールで独特なのは、

    演奏者にとっての快適温度への配

    慮です。北ヨーロッパからいらっ

    しゃる演奏家の方からは『もっと

    温度を下げてほしい』とよく希望

    があります。楽器のコンディショ

    ンのためには0.1度単位での温度調

    整や湿度調整も必要です。ステー

    ジ・マネージャーや表方※と常に

    連携しています」

    心おきなく音楽に酔える空間を

    清潔さ、安全さ、快適さ。そうした環境が揃ってこそ、音楽に心ゆくまで浸り、酔うことができます。

    そのための工夫と努力がそこにはありました。

    警備

    清掃

    保守点検

    綿谷和人 警備隊長

    馬場照夫 飯干裕樹 荻野准一 保守点検

    ※舞台を境に、客席側を「表」、楽屋側を「裏」と呼び、「表方」は受付、チケット、誘導など来場されたお客様と直に接する仕事。取材協力: ALSOK常駐警備株式会社 ALSOKビルサービス株式会社 株式会社NHKアート サントリーパブリシティサービス株式会社 株式会社シービーエス 株式会社ダイナック(五十音順)

    米原忍 国分さち子 クリーンスタッフ

    絨毯の毛を立てて、中に

    入り込んだ埃まで掻き出

    してきれいにするととも

    に、絨毯についた足跡も

    きれいに消します。それ

    は公演ごとに行われるの

    で、昼公演があっても夜

    公演の前には足跡のない

    絨毯になります」

     5年間日々従事してき

    9 8Hibiki Vol .12Hibiki Vol .12

  • か、どのように表現したいからなの

    か、常に考えて、コントロールして。

    (弦を押さえる)左手が音楽の温度

    感をつくるのだから」

     

    身体の動きが音の響きに影響する

    こと。右手の弓の角度や位置、ス

    ピードを変えて音色をつくること。

    「もっと弾きやすい場所があるか試

    してみた?」「ベルベットのような

    心地よくあたたかな響きをつくるに

    は、どうしたらいいと思う?」

     

    演奏を止め、ひとりひとりに問い

    かけ、考えさせます。時には受講生

    の手を取って動きを正し、明晰な言

    葉で、なにより自らの演奏で伝えま

    す。圧倒的オーラ。

     

    受講生が良い練習法を尋ねると、

    「こんな話を聞いたことがあるの。

    良い船大工になるのに最も大事なこ

    とは、海が大好きで、海に出たいと

    いう想い。それがあれば、どんな材

    料を揃え、どんな船を作ったらいい

    か自然にわかる。楽譜を見て、自分

    がどんな音を出したいのか想像して、

    楽器に向きあう。そういうアプロー

    チをしてみて」

     

    舞台で緊張するかと問われると、

    「なぜ私はここに立っているのか、

    どんなモチベーションでなにをした

    いのか、自分に問いかけてほしい。

    のが幸せで楽しくて仕方がない」

     

    と語ったムターさん。世界中で演

    奏会がなくなっても、ミュンヘンの

    自宅から演奏動画を配信していまし

    た。実は自身も新型コロナウイルス

    に感染したことを公表。幸い大事に

    は至らず、家族から離れて療養中に、

    マスク姿で演奏を発信したのです。

    音楽仲間とリモート四重奏にも挑戦

    していました。

     

    今回、「愛する日本の皆さんへ」

    コメントを寄せてくれました。

    「社会的に人と人との距離が離れ、

    精神的貧困に陥るとき、音楽を通し

    ての精神的な接触がその代わりにな

    り得るそうです。もちろん同じ場で

    ライブで聴いていただくのが一番で

    すが、今はオンラインやCDで、そ

    して少しずつ演奏の可能性が広がっ

    てきたことに、感動と期待を覚えて

    います。またお会いしましょう」

    ティスト。舞台に出るのは誰でも緊

    張するし、でもその研ぎ澄まされた

    感覚はとても必要なこと。常に変化

    し、なにが起こるかわからない。も

    ちろん完璧を目指すけれどもトライ

    アル&エラーね。人生もそうでしょ」

     

    溢れる言葉で語りました。

    音楽で触れ合う

     「同じ作品でも、常に新しく感動

    しながら演奏しています。演奏する

    音楽というのは、自分のなかに感じ

    るものをいろいろな人たちと共有で

    きる本当に稀で幸せなツール。社会

    的に意味があると私は思うの。だか

    ら、舞台上でなにを表現したいのか、

    シェアしたいのか、常に探し追い求

    める。完璧なミスのない技術を身に

    つけひたすら繰り返すのが演奏では

    ない。毎回ゼロから新しいものを組

    み立て、舞台上でお客様と共有でき

    る素晴らしいものをつくるのがアー

    Hibiki Special Interview Anne-Sophie Mutter

    Anne-Sophie Mutter(アンネ=ゾフィー・ムター)40年以上にわたり、世界の主要コンサート・ホールで活躍するヴァイオリニスト、指導者。グラミー賞を4回、音楽界のノーベル賞と言われるスウェーデンのポーラー音楽賞、高松宮殿下記念世界文化賞ほか、数多くの賞を受賞。未来に向かう音楽へも熱心に取り組んでおり、世界初演も多数行う。アンネ=ゾフィー・ムター財団を通して、数多くの慈善プロジェクトや次世代の音楽家の支援に力を尽くしている。

    ヴァイオリンの女王

     

    今年2月。シックな黒いドレスに

    ブロンドの髪を波打たせた〝女王〞

    が、サントリーホール大ホールに

    ベートーヴェンを鳴り響かせていま

    した。3日間にわたる「スペシャル

    ステージ」。最後の音が宙に消えゆ

    くと、静かにヴァイオリンの弓を下

    ろし、なんとも晴れやかな笑顔に。

    その途端、客席から熱狂的な拍手、

    スタンディングオベーションが湧き

    起こりました。

     

    十代の頃から名だたる指揮者、

    オーケストラと共演し、天才の名を

    世に轟かせてきた世界的ヴァイオリ

    ニスト、アンネ=ゾフィー・ムター。

    精力的な演奏活動と併せ、次世代の

    音楽家の支援にも情熱を注いでいま

    す。今回も公演の合間をぬって、公

    開マスタークラスが開催されました。

    サントリーホール室内楽アカデミー

    2月に開催した「サントリーホール スペシャルステージ 2020 アンネ=ゾフィー・ムター~ベートーヴェン生誕250周年記念~」より。ランバート・オルキスのピアノで、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第4番、第5番「春」、第9番「クロイツェル」を演奏。客席からの惜しみない拍手に、3度にわたるアンコールの熱演。

    ブルーローズ(小ホール)で行われた「公開マスタークラス with サントリーホール室内楽アカデミー」

    公開マスタークラスの様子は、サントリーホールホームページの特集ページ「ご家庭で音楽を楽しもう!」https://www.suntory.co.jp/suntoryhall/enjoymusic/special2020/ にてご視聴いただけます。

    のメンバーと共に、ヴィヴァルディ

    『四季』を演奏しながらのレッスン。

    たくさんの貴重なアドヴァイスが投

    げかけられました。

    一音一音に意味がある

     

    たとえば、ヴィブラートをかける

    という弦楽器特有の技法について。

    「なぜここでヴィブラートを使うの

    アンネ=ゾフィー・ムター

    (ヴァイオリニスト)

    音楽には常に新しい発見がある

    11 10Hibiki Vol .12Hibiki Vol .12

  • コンサート案内2020年8~10月

    Concert Information

    ARK Hills Music Week 2020

    サントリーホール ARKクラシックスヴァイオリニストの三浦文彰とピアニストの辻井伸行がアーティスティック・リーダーを務める音楽フェス。今年も夢の競演が繰り広げられます!

    全8公演のプログラムおよび詳細は下記ウェブサイトにてご覧ください。https://www.ints.co.jp/ark2020.html

    人気アーティストと世界の音楽仲間が大集結

    10月2日(金) 3日(土) 4日(日)大ホール & ブルーローズ(小ホール)

    三浦文彰、辻井伸行

    過去のストラディヴァリウス・コンサートより

    サントリーホール サマーフェスティバル 2020

    今年のプロデューサーは、現代音楽の大家である作曲家・ピアニストの一柳慧。若い創造者達と共に「アヴァンギャルドとは何か」を社会に問いかけます。また、ドイツ人の知性派作曲家イザベル・ムンドリーの委嘱新作に、ヴィオラ界のホープ、ニルス・メンケマイヤーがソリストとして登場するなど、注目のプログラムが目白押しの現代音楽の祭典です。

    耳が目覚める ! 頭に響く ! 圧倒的ナナメ上 音楽フェス

    ザ・プロデューサー・シリーズ 一柳 慧がひらく~2020 東京アヴァンギャルド宣言~

    テーマ作曲家 イザベル・ムンドリーサントリーホール国際作曲委嘱シリーズ No. 43(監修:細川俊夫)

    第30回芥川也寸志サントリー作曲賞選考演奏会

    詳しくは、サントリーホール サマーフェスティバル特集ページをご覧ください。

    一柳 慧 ©Koh Okabe

    イザベル・ムンドリー©Martina Pipprich

    8月22日(土)~8月30日(日) 大ホール & ブルーローズ(小ホール)

    サントリーホールでオルガンZANMAI !

    〈オルガン研究所〉小学校低学年向け・ご家族で。 10:00~11:50(9:45開場) 大ホール、ホワイエなど〈真夏に響くパイプの歌声〉初めての方こそ ! 13:30開演(13:00開場) 大ホール〈躍動するオルガン〉もっと面白く ! 16:00開演(15:30開場) 大ホール〈大人のためのオルガンの時間〉作り手目線で。 17:15開始(17:00開場) ブルーローズ(小ホール)〈バッハへのオマージュ〉これぞオルガン ! 18:30開演(18:00開場) 大ホール

    8月16日(日)

    ほか、全7企画。  詳しくは、サントリーホールでオルガンZANMAI! 特集ページをご覧ください。

    朝から晩までオルガンに染まる特別な一日

    サントリーホールの正面に構える大きな楽器、オルガン。そんなオルガンの魅力をギュッと詰め込んだ企画を一日に7つ、まさにオルガン“三昧”な特別公演です。初めてオルガンの音色を聴くお子様や、一度は聴いてみたいと思いつつ機会がなかった方、さらには東京中、日本中のオルガンを知っているという方までもお楽しみいただける、様々なプログラムをご用意しました。

    ストラディヴァリウス・コンサート 2020

    9月10日(木) 19:00開演(18:00開場) 大ホール

    名器ストラディヴァリウスを日本音楽財団より貸与されている世界的演奏家が出演する「ストラディヴァリウス・コンサート」。今回は指揮者に山田和樹を迎え、14名のヴィルトゥオーゾたちとオーケストラ(東京交響楽団)との共演が初めて実現します。チケット売上金のすべては、チャレンジド・チルドレンの音楽鑑賞を支援するコンサート(2021年6月開催予定)などに役立てられます。

    弦楽四重奏: ゴルトムント・クァルテット/ストラディヴァリウス「パガニーニ・クァルテット」 ヴァイオリン:  ヴェロニカ・エーベルレ/1700年製ヴァイオリン「ドラゴネッティ」 キム・スーヤン/1702年製ヴァイオリン「ロード・ニューランズ」 ベンジャミン・ベイルマン/1709年製ヴァイオリン「エングルマン」 スヴェトリン・ルセフ/1710年製ヴァイオリン「カンポセリーチェ」 諏訪内晶子/1714年製ヴァイオリン「ドルフィン」 アラベラ・美歩・シュタインバッハー/1716年製ヴァイオリン「ブース」 イム・ジヨン/1717年製ヴァイオリン「サセルノ」 レイ・チェン/1735年製ヴァイオリン「サマズィユ」 有希・マヌエラ・ヤンケ/1736年製ヴァイオリン「ムンツ」チェロ:  パブロ・フェランデス/1696年製チェロ「ロード・アイレスフォード」指揮: 山田和樹東京交響楽団

    14名の名手とストラディヴァリウス14挺の華麗なる饗宴

    【チケット料金】S 10,000円 A 8,000円 B 7,000円 C 4,000円

    13 12Hibiki Vol .12Hibiki Vol .12

  • コンサート案内2020年8~10月

    Concert Information

    第49回サントリー音楽賞受賞記念コンサート 読売日本交響楽団わが国の洋楽の発展にもっとも顕著な業績のあった個人または団体に贈られるサントリー音楽賞。第49回(2017年度)の受賞者、読売日本交響楽団が、桂冠指揮者シルヴァン・カンブルランと共に意欲的に取り組むメシアンの大作を、サントリーホールで披露します。

    壮大な風景や星空、鳥の鳴き声を感じるメシアン作品を披露

    日本フィル&サントリーホール

    とっておき アフタヌーン 2020~21シーズンVol. 14 ときめきが伝統に新風を吹きこむ

    サントリーホール スペシャルステージ 2020

    五嶋みどりベートーヴェン生誕250周年&アイザック・スターン生誕100周年に捧ぐ

    10月5日(月) 14:00開演(13:20開場) 大ホール

    10月6日(火) 19:00開演(18:20開場) 大ホール

    初めての方にもクラシック音楽ファンにもお楽しみいただけるトーク付き名曲コンサート。Vol. 14は、日本を代表するバリトン歌手たちのユニット「ハンサム四兄弟」と、オペラに造詣の深い指揮者・齋藤友香理、旬の音楽家の共演です。とっておきのひと時のために、お得なグループ割引、コンサートの前後にThe Okura Tokyo、ANAインターコンチネンタルホテル東京を特別優待価格でご利用いただけるサービス、コンサート前のリハーサル体験(事前申込制、無料)などもご用意。託児サービス(事前申込制、有料)もご利用いただけます。

    現代曲を積極的に取り入れ話題となった2014年に続き、今回は、ベートーヴェン生誕250周年とアイザック・スターン生誕100周年に捧ぐ、“五嶋みどり”ならではのスペシャルなプログラム。5夜連続で開催されます。

    指揮: 齋藤友香理 歌&ナビゲーター: ハンサム四兄弟(バリトン)

     宮本益光/加耒 徹/近藤 圭/与那城 敬日本フィルハーモニー交響楽団“ハンサム”なバリトン・セレクションビゼー オペラ『カルメン』より 第1幕への前奏曲 ほか

    「ソナタの夕べ I」 10月20日(火) 19:00開演(18:00開場) 大ホールベートーヴェン ピアノとヴァイオリンのためのソナタ第1番、第4番、第8番、第7番

    「ソナタの夕べ II」 10月21日(水) 19:00開演(18:00開場) 大ホールベートーヴェン ピアノとヴァイオリンのためのソナタ第5番「春」、第6番、第10番

    「ソナタの夕べ III」 10月22日(木) 19:00開演(18:00開場) 大ホールベートーヴェン ピアノとヴァイオリンのためのソナタ第2番、第3番、第9番「クロイツェル」

    「トリオの夕べ」 10月23日(金) 19:00開演(18:00開場) 大ホールベートーヴェン ピアノ三重奏曲第2番、第7番「大公」ほか

    「協奏曲の夕べ」 10月24日(土) 19:00開演(18:00開場) 大ホールデトレフ・グラナート 新作[日本初演](サントリーホール委嘱)ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 ほか

    ヴァイオリン:五嶋みどり チェロ:アントワーヌ・レデルラン(10/23) ピアノ:ジャン゠イヴ・ティボーデ(10/20-22)ピアノ:ジョナサン・ビス(10/23) 指揮:未定(10/24) 新日本フィルハーモニー交響楽団(10/24)

    指揮: シルヴァン・カンブルラン ピアノ:児玉 桃読売日本交響楽団 メシアン『峡谷から星たちへ』

    ※新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた公演準備のため、 演奏曲目、チケット料金、チケット発売を当初の発表より変更しています。※サントリーホールでは、自治体のガイドラインに則って、感染拡大防止対策を行い、公演を開催していきます。

    最新の公演情報については、サントリーホールホームページをご覧下さい。

    ハンサム四兄弟

    オーケストラとホールが贈る、エレガントな平日の午後

    ベートーヴェンとスターンに贈る極上のメロディーのメッセージ

    読売日本交響楽団 ©読売日本交響楽団

    シルヴァン・カンブルラン ©読売日本交響楽団

    日本フィルハーモニー交響楽団 ©堀田力丸

    【チケット料金】S 5,500円 A 4,400円 B 3,300円グループ割引 3名以上お申し込みでS席、A席10%オフ(受付は一般発売後サントリーホールチケットセンター電話および窓口)

    【チケット料金】「ソナタの夕べ」 S 13,000円 A 10,000円 B 7,000円 学生 1,000円 「トリオの夕べ」 S 10,000円 A 7,000円 B 4,000円 学生 1,000円「協奏曲の夕べ」 S 16,000円 A 13,000円 B 10,000円 C 7,000円 学生 1,000円

    【チケット料金】S 10,000円 A 8,000円 B 6,000円 C 4,000円

    齋藤友香理

    五嶋みどり ©Timothy Greenfield-Sanders

    有料ライブ配信の試み新型コロナウイルス感染拡大防止のため、開催予定の公演の延期・中止が続くなか、6月、活動再開の第一歩として有料ライブ配信での無観客コンサートが行われました。始まりは6月10日の「日本フィル&サントリーホール とっておき アフタヌーン オンラインスペシャル」。広上淳一指揮、日本フィルハーモニー交響楽団(社会的距離を保つ21名の弦楽アンサンブル編成)による熱演。久しぶりに大ホールに弦楽の音色が鳴り響き、音楽の喜びが溢れました。続いて、6月13、14、19、20、21日の5日間、ブルーローズ(小ホール)にて「サントリーホール CMG オンライン」全7公演。毎年恒例の音楽祭「チェンバーミュージック・ガーデン(CMG:室内楽の庭)」の新しい形式での開催に、総勢25名の音楽家とサントリーホール室内楽アカデミー生が参加。ベートーヴェンのチェロ・ソナタ、人気現代作曲家による作品の世界初演、日本初演作品、古楽器によるアンサンブル、ギターやハープなど多彩なプログラム。生誕250周年を記念した「ベートーヴェン駅伝」でフィナーレを飾りました。いずれも、モニターを通して音楽の時を共にして下さった方 と々、感動を分かちあいました。音楽をより広く届けるための新たな挑戦。これからも様 な々模索を続けていきます。

    「とっておきアフタヌーン オンラインスペシャル」

    「サントリーホール CMG オンライン」

    15 14Hibiki Vol .12Hibiki Vol .12

  • 充実したHibikiをお届けしてゆくために、ぜひみなさまのご意見をお聞かせください。アンケートにお答えくださった方に、オルガンをモチーフにしたサントリーホールオリジナルグッズをプレゼントします。サントリーホールホームページ http://suntory.jp/HALL/ の応募フォームに、アンケートのお答え、お名前・ご住所等をご記入のうえ、ぜひご応募ください。〆切は、8月27日(木)、当選者の発表は9月中旬のプレゼントの発送をもって代えさせていただきます。

    A Tシャツ Mサイズ(5名様)

    B リングノート(5名様)

    ※0570で始まるこの電話番号は、国際電話および一部のIP電話・プリペイド方式の携帯電話からはご利用できません。 ご利用いただけない場合は、03-3584-4402へお電話ください。

    【チケットセンター窓口】当面の間11:00~16:00 (休館日を除く)で対応いたします。

    先行発売がご利用いただける「サントリーホール・メンバーズ・クラブ」、公演情報、チケットのご購入など詳細は、サントリーホールホームページをご覧いただくか、サントリーホールチケットセンターにお問い合わせください。最新の公演情報につきましてはホームページでご確認ください。

    当面の間(11:00~16:00)(休館日を除く)で対応いたします。

    サントリーホールホームページへは

    こちらから

    サントリーホール情報誌『Hibiki』Vol.12

    2020年7月1日発行発行責任者 ● 折井雅子編集発行 ● サントリーホール〒107-8403 東京都港区赤坂1-13-1TEL. 03-3505-1001(代表)

    企画編集 ● サントリーホール/   株式会社スケープス/ 内海陽子デザイン ● 中澤睦夫(SAKU CORPORATE DESIGN)   ももはらるみこ(表紙)表紙絵 ● 五味太郎印刷製本 ● 共同印刷

    サントリーホールディングス株式会社は公益財団法人サントリー芸術財団のすべての活動を応援しています。

    耐久性のあるしっかりした綿100パーセントの生地に、世界最大級のオルガンを細密なグラフィックデザインで表現しています。(色は選べません)

    サントリーホールオリジナルグッズ(オルガンシリーズ)から下記のグッズをプレゼントいたします。

    プレゼント

    サントリーホール情報誌『Hibiki』

    サントリーホールは1986年に東京初のコンサート専用ホールとして“世界一美しい響き”をコンセプトに誕生しました。これからもサントリーホールの響きを、より多くの方々にお届けしたい―そんな想いを込めて、情報誌『Hibiki』を発行しています。表紙の絵は、絵本作家・五味太郎氏による描き下ろしです。

    応募フォームはこちらから

    シルバー色でオルガンが描かれた厚手の表紙に、5ミリ方眼のミシン目付き上質紙の使いやすいノートです。

    <表紙のことば>若い頃、車を運転しながらのFM放送で、いろいろな音楽に出会いました。わざわざ路肩に停めて聴き入り、放送局に電話をして曲名を教えてもらったことも。ある音楽が聴きたい人の耳に届くって、奇跡のようなこと。そんな偶然の出会いを期待して、コンサートにも行ってみます。だから、その場所がひたすら豊かであってほしいと願います。 五味太郎